このところ、やっと暖かくなって気持ちも陽気になってきました。何か美味しいものを食べたいと思うでしょう。
三月はタラの芽。てんぷらにして塩を軽くかけて食べると美味しい。野生のタラの芽なら香りがもっと強くて、アクもあるが一度は食べると良い。同じころゼンマイや蕨(わらび)にウドも出る。ゼンマイはてんぷら、ワラビは薄味のお浸し、ウドは酢味噌和えでは如何でしょう。筍は皮つきで購入し、自宅で米ぬかと一緒に茹でて、いろんな料理にしてみてはいかがでしょう。米ぬかと一緒に茹でるとアクが抜けて食べやすくなります。半時は茹でて冷めないうちに皮をむきます。熱いので一度さっと冷水をかけると良い。皮をむくと根元の硬い所は薄く切って、上の方は大きく切ります。昆布だしのお出汁を用意して浸けておきます。ゆっくり味が浸み込んで素直な味に仕上がります。
これをそのまま木の芽和えにして山椒の新芽を添えると尚更春を感じます。薄切りにした筍は甘みのある煮つけも良いでしょう。みりん、だし醤油、砂糖を少々入れて、につける前に出汁を作っておいて、そこに先に作ったものを付けておいてもしっかり味が浸み込みます。筍の自然な味を生かすのがコツです。
家の前の海ではワカメが取れる頃ですが、今年は海水温が低くて、魚は釣れないし、ワカメもほんの20~30cmと生育が悪いです。ワカメは雌株が大きくなってから採るのが作法でしょう。雌株は」来年の種を残します。かろうじて大きくなったワカメを見つけて、竹の棒に鎌(かま)を付けて根こそぎ採りましたが、一緒にカジメも採りました。別々に調理する必要があります。カジメはワカメに似ているけれど葉の部分にぶつぶつの様な凸凹があり、ワカメにある香りはありません。しかし塩抜きをするときにドロッとした粘りのある成分が溶けだすので気を付けます。これはみそ汁用に向いていて、浜田ではこのどろどろを好みます。
もう少し待てばワカメも美味しくなるかもしれません。沢山採れた時にはさっと真水で洗って干してしまいます。やはり日本海の天然物は香りが良いです。
そうそう、花より団子でも、うれしい今年一番の「月見草」が庭にやってきました。一凛ですが・・・やっと春です。