実家と言っても、誰かがそこに居るわけでもなく空き家だが、遺産相続で自分のものになったから「面倒」を見に帰っただけ。
目的は大きく二つ。異常がないかどうか。私道入り口の木が「ねずみもち」という漢方薬の実を着けるので、12月には収穫しないといけなかった。自分の性格の優柔不断と占いの内容が相まって、出かける決断が3日遅れて出かけた。しかしいずれにせよ、今回は家の猫たちをおいて、冬場に2泊3日過ごせば、食事はともかくも暖房が切れた状態で放置することになるので、今回は1泊2日にする。しかも出かけるのが昼近くになって出かけて、正味165kmを4時間かかった。途中渋滞が嫌になったし。
場所は岩国市の市町村合併で玖珂郡であったところが、わずか西に200mところで、これも合併で周南市になり、市とはいえ僻地にされた場所だ。実家に行きにくいことは変わらないが、夏以来だから、また恐ろしいことに私道に入ると、そこは枯草やツタで覆われ、道ぎりぎりに楮が生えて道をふさいでいる。車に当たって傷を作る。無理をして50mの私道を門柱のある所まで進んで駐車する。エンジンを切ると、そこに夏に見かけたかわいい野良猫が待っていた。それが何を意味するかは明らかで、ご飯が欲しいと・・・言っている。すでに車に猫のカリカリが用意してあって、アルミの器に一杯入れて、おいでおいでして・・・名前はないけど・・・みゃあごー!!とか言ってみた。すごくいい反応。茶碗を置いたらすぐにむしゃむしゃ食べてくれた。
私が第一にやるべきことはドアを開けて、電機のブレーカーを入れに行き、外にあるブレーカーをこれまた入れに行く。変と言えばそうだが、外に誰でもいじれるところに全体のブレーカーがあって、そこに一部を入れることが出来て、使ってもいないうちに電気代を払わされる・・・これまで不快な出来事が続いていた。今回は基本料金以上の請求がなかったため安心したが・・・その周辺の異変に注意した。
やることは増えて、まず車に傷を作る楮の枝を切ることと「セイタカアワダチソウ」という外来種の雑草に日本中が覆われることになっている今年。枯れずに生きるやつもいて、火をつけたいが・・・・。西の風が強く吹いて恐ろしい。冬場は日本中ひどい目に合うが、浜田の家はもっとひどい塩を被る潮風だ。
暗くなる前に初日はわずかの「ねずみもち」を刈り取った。翌日早くから働いて5袋は作りたいと思ったが、翌朝は寝坊した。夜中が寒くてよく寝れなかったのだ。国道2号線沿いとはいえ山の中だから、昔から冬場は東の底から吹き上げる風、西の吹き降ろす風で、ここでは死にたくないと思わせる場所だ。外は2℃位であった。体感温度はもっと低い。野良猫のみゃーごーは大丈夫だったろうか??10時近くなって起きてみると、また違うネコがカリカリを食べに来ていた。私のハイエースの音で寄ってくるのだろう。
11時半には2号線沿いの西長野という場所に「丸味」といううどん屋があって、実家に帰った時には必ず立ち寄って「肉うどん」を食べる。ここの肉うどんは日本一だと思う、肉良し、汁良し・・・値段は上げしたけど670円だから、これに生の玉を入れてもらう。この肉うどんがなければ実家にあまり帰りたくない。
で午後は、はしごを出して「ねずみもち」を収穫する。しかし本来12月初めに収穫すべきであった。もう一部西風で落下してしまい、はしごの揺れるのに、枝も揺れて採るのが大変だった。
午後4時過ぎには浜田に帰ろうとする。みゃーごーに茶碗洗い桶に一杯のカリカリを残してきた。しかしもっと寒くなるだろうに。