河口公男の絵画:元国立西洋美術館保存修復研究員の絵画への理解はどの様なものだったか?

油彩画の修復家として、専門は北方ルネッサンス絵画、特に初期フランドル絵画を学んできた経験の集大成を試みる

実家に帰る

2024-12-28 18:16:32 | 絵画

実家と言っても、誰かがそこに居るわけでもなく空き家だが、遺産相続で自分のものになったから「面倒」を見に帰っただけ。

目的は大きく二つ。異常がないかどうか。私道入り口の木が「ねずみもち」という漢方薬の実を着けるので、12月には収穫しないといけなかった。自分の性格の優柔不断と占いの内容が相まって、出かける決断が3日遅れて出かけた。しかしいずれにせよ、今回は家の猫たちをおいて、冬場に2泊3日過ごせば、食事はともかくも暖房が切れた状態で放置することになるので、今回は1泊2日にする。しかも出かけるのが昼近くになって出かけて、正味165kmを4時間かかった。途中渋滞が嫌になったし。

場所は岩国市の市町村合併で玖珂郡であったところが、わずか西に200mところで、これも合併で周南市になり、市とはいえ僻地にされた場所だ。実家に行きにくいことは変わらないが、夏以来だから、また恐ろしいことに私道に入ると、そこは枯草やツタで覆われ、道ぎりぎりに楮が生えて道をふさいでいる。車に当たって傷を作る。無理をして50mの私道を門柱のある所まで進んで駐車する。エンジンを切ると、そこに夏に見かけたかわいい野良猫が待っていた。それが何を意味するかは明らかで、ご飯が欲しいと・・・言っている。すでに車に猫のカリカリが用意してあって、アルミの器に一杯入れて、おいでおいでして・・・名前はないけど・・・みゃあごー!!とか言ってみた。すごくいい反応。茶碗を置いたらすぐにむしゃむしゃ食べてくれた。

私が第一にやるべきことはドアを開けて、電機のブレーカーを入れに行き、外にあるブレーカーをこれまた入れに行く。変と言えばそうだが、外に誰でもいじれるところに全体のブレーカーがあって、そこに一部を入れることが出来て、使ってもいないうちに電気代を払わされる・・・これまで不快な出来事が続いていた。今回は基本料金以上の請求がなかったため安心したが・・・その周辺の異変に注意した。

やることは増えて、まず車に傷を作る楮の枝を切ることと「セイタカアワダチソウ」という外来種の雑草に日本中が覆われることになっている今年。枯れずに生きるやつもいて、火をつけたいが・・・・。西の風が強く吹いて恐ろしい。冬場は日本中ひどい目に合うが、浜田の家はもっとひどい塩を被る潮風だ。

暗くなる前に初日はわずかの「ねずみもち」を刈り取った。翌日早くから働いて5袋は作りたいと思ったが、翌朝は寝坊した。夜中が寒くてよく寝れなかったのだ。国道2号線沿いとはいえ山の中だから、昔から冬場は東の底から吹き上げる風、西の吹き降ろす風で、ここでは死にたくないと思わせる場所だ。外は2℃位であった。体感温度はもっと低い。野良猫のみゃーごーは大丈夫だったろうか??10時近くなって起きてみると、また違うネコがカリカリを食べに来ていた。私のハイエースの音で寄ってくるのだろう。

11時半には2号線沿いの西長野という場所に「丸味」といううどん屋があって、実家に帰った時には必ず立ち寄って「肉うどん」を食べる。ここの肉うどんは日本一だと思う、肉良し、汁良し・・・値段は上げしたけど670円だから、これに生の玉を入れてもらう。この肉うどんがなければ実家にあまり帰りたくない。

で午後は、はしごを出して「ねずみもち」を収穫する。しかし本来12月初めに収穫すべきであった。もう一部西風で落下してしまい、はしごの揺れるのに、枝も揺れて採るのが大変だった。

午後4時過ぎには浜田に帰ろうとする。みゃーごーに茶碗洗い桶に一杯のカリカリを残してきた。しかしもっと寒くなるだろうに。

 


死ぬのが怖い

2024-12-22 16:01:45 | 絵画

朝起きようとしたら目まいがして起きられなかった。無理に起きようとすると吐き気もしてくる。ひょっとしてインフルエンザにでも罹ったのだろうか・・・と。12月18日が五回目の公判で、だれもマスクもしていなかったし・・・。被告の坂本が現場の写真を撮りたいと言っているが、許可するかと裁判官に言われて、「ああ、いいですよ。私も行ってみようかなあ・・」と言ったら、裁判官は困った顔を一瞬みせた。「いやー人で撮影するだけのことで・・・と私が来てほしくなさそうだったので「いやー、飛び掛かったりしませんから・・・」と言ったら、その場の全員が大笑いで、その日の公判は終わった。

その翌日は掛かりつけ医の処に市の高齢者健康診断の結果を聞きに行くつもりだったが「眠かった」ので寝坊して・・・・毎日が日曜日の気分・・・・で翌日にした。医者にかかるときは開院前の8時半に行かないと、年寄りがわんさか居て順番が、記名してから2時間後ぐらいになるので、覚悟がいる。で、20日にとにかく行って薬だけはと思ったが・・・とりあえず診断結果は毎度のこと、メタボである以外大きな問題はなさそうだった。

で翌日のこと、その気持ちが悪い朝、目がくらくら、吐き気がして起きられない。腰も痛い。起きなくては・・・おしっこ行きたい・・・猫が3匹枕元にいて邪魔だ。いずれにせよ頭を動かすだけで気持ちが悪くなる。寒いのにファンヒーターは切れてしまって、猫たちが私のベッドに集まり団子になってきた。・・・だれかヒーターのスイッチを押してくれ。役に立たない猫たちよ!!

どうすればいいのか・・・また救急車を呼ぶか??いやそれまでにおしっこが漏れそう。私は何をしているのだろうか・・・独り者は困る。ベッドの下に尿瓶(しびん)が置いてあるが、手が届かない・・・猫が邪魔だし。今度からバケツと尿瓶に紐をつけておくことにする。枕元でひっぱれば良いかも。しかし吐き気がする、めまいがするのに出来るだろうか。

何故、こんな具合になったのか、本当にインフルエンザだろうか。

なんだかむかつくような胃の具合がしてるような、よくわからない。吐き気がして・・・とうとう目まいでくらくらしても立ち上がってトイレに行く。生唾しか出ない。胃の中に何かある気がしないが、消化不良で十二指腸あたりに何か詰まっているのかも・・・で三共胃腸薬を4錠飲む。それを吐き出すような気配はしないから。また横になって、朝7時半になった。いつもならモーニングコーヒーをマグカップに一杯,砂糖も大匙に2杯飲むのだが、気が引けて・・・様子見。吐き気も目まいも治らない。寒いがヒーターに灯油がないのが分かった。だが下の階まで歩けないし、灯油缶を持つなど出来ない。猫たち悪いけど我慢シーや。父ちゃんも寒いのだ。

何か他の薬はないか、枕もとにガスターテンを見つけて水を一口と一錠飲む。そして寝る。しかしこの時、未来が見えなくなっていた。このまま何もできなくなって死んだらどうなる・・・・?

事件では「許せない」から頑張て来た。山口の警察で告訴状に告発状を出して捜査をお願いしてきた。訴えたものが死んだらどうなる?猫たちはどうなる。この家、岩国の実家に嘉川の新しい家と・・・うんざりする責任を感じる。

それでも気分が良くならないから寝る!!死んだらシラン!!

加筆します!!

結局、一日半ばかり寝て過ごして、様子を見た。気持ちは悪いが、ガスターテンが効いたのか胸焼けのような、胃に何かが詰まったような気持ちは薄れてきた。窓辺まで動いた。腰が痛い!!外の天気はすこぶる悪い。雨交じりの西の風が風速15mだと。傘は効かない。そのままベッドに戻る。

猫が「お腹が空いたんだニャー」と啼きながら私の顔を見る。私も空いた。気持ちが今一だが…チョイっと何か食べてみようか??

いっそのこと吐き出すのも病状を知る方法かもと・・・そうめんを作ることを考える。ご飯は無いので「おじや」は作れない。消化の良いそうめんくらいか・・・と寝ながら考えてみた。

一日前より、かなり「生きる」方へ向かっている。恐怖から解放されて、少し気が楽になった。

そういえば、私が絵に描こうとする世界は「生きることと死ぬこと」だ。生きることを考えると「死ぬこと」が見える。これまで「死ぬとき」には、畑の真ん中で草をむしりながらスーッと逝くのが良いと思っていたが、もっと生々しく「いやだ、いやだー」と死ぬかもしれない。猫たちもホッタラカシテ。

絵の中に「死の世界」は描けない。私はダンテやスエーデンベルグのように死の世界を旅していないから・・・虚構を思い描くだろう。それで少しでも恐怖から逃げようとする・・・それが私の「生」であると、ちょっと情けないなあ。


絵画教室を始められるか?

2024-12-12 22:01:52 | 絵画

いつまでも事件に振り回されて、ストレスで絵が描けない。もう5年からアトリエ建設に苦渋を舐めされられて、絵画教室とささやかに絵画修復アトリエを構築できればと思っている。修復アトリエは申し込みがあれば、美術館の作品状態調書の作成から始まって、処置の必要性に順番を付けて、予算次第で仕事として受けるような仕事になるだろう。一方の絵画教室は、むろん趣味のおばさんたちから、子供まで受け入れて、基礎的な考え方を指導することにしようと考えている。

何が基礎かというと、生徒募集のキャッチフレーズに「あなたの心を描いてみませんか!!」と始まって、小学生時代の絵の取り組み方に戻して、「絵を描くことは心の中を描くこと」だと、自由にしかし既に失われた思いを描くことから始めたい。

中級コースは目に見えるものを「写生する」ことで正確に描写できるような感覚的な能力と毎日思いついたイメージを鉛筆かペンでデッサンして置く習慣から自分のイメージの世界が見つかるようにしてあげたいと思う。

上級コースではフランドル技法で板絵を描く。板絵やキャンヴァスの作り方、樹脂の入った油絵の具で描く方法で描く。自作が出来上がったら、独自の額縁を作ろう。木工室も完備だ。金箔地の額も作れる。

 

朝9時から夕方9時まで、自由参加型・・・かってにアトリエに上がって、アトリエの中にイーゼルを立てて場所取り、定員10人程度かも。画材は持ち込み、弁当など持参。参加費:月3500円(これには異論があって、光熱費も出ないだろうと批判がある)

なんて言っているが、まだ刑事事件では警察が動き、民事では裁判中で相手が毎回準備書面(公判で相手方の言い分に反論する文書)の提出が遅れている。警察の出方を見ているのかもね。

くそ!!くたばれ、ばかちんが!!人生が無駄だ。趣味のオバさんたち、待っててくれよーー!


iいい年こいて波乱万丈とは

2024-12-11 11:09:38 | 絵画

昔、星占いで「貴方の人生は波乱万丈です」と書かれていて、すでに若い内から東京造形大学を二年で中退し、フランス語をちょっと学んでブリュッセルの王立美術アカデミーに入学。JALの片道切符が12万円で、パチンコで稼いだ金で購入。リュックサック一つに油彩画の筆をさらしに巻いて(三橋美智也の演歌に「包丁一本さらしに巻いて・・・」というのがあって)意気込んで出かけて、出来立てのシャルルドゴール空港で税関とトラブル・・・新しいソニーの二連カセットテープの同時録音ができる機種を持っていたことで、入国差し止め。覚えたてのフランス語で「お前のディレクターを呼べ!!」と怒鳴って・・・二時間ばかり止められたが。やっと解放されてパリ北駅へ、そこに日仏の同級生の女の子が待っていて・・・電車に乗るまでの僅かな時間・・・チュウもしないで電車が出そうになって・・・粋なもんで車掌が二人が抱き合ってチュウをするのを待っていたのだが・・・。

波乱万丈とは、自分に思いもかけない出来事で人生が出来上がることだろうか・・・いや、死ぬまで出来上がりつまりデスティネーションを知らずに生きていなければならないということか?

くそ!!73歳にしても、絵画修復と絵画教室をしようと思って、家を建てようとしてトラブル。また民事裁判でほとんど詐欺だと思える1000万円の債務不履行を訴え、刑事告訴、告発を繰り返している。

昨日、山口南署でやっと刑事告訴の手続きが終わった。担当警察官には悪いけれど、調査だけでなく資料提出も何度も繰り返し訂正して完了。

浜田から山口南署まで135km、車で3時間を要しくたびれる。朝の通勤時間帯から夕方通勤時間帯に帰ると、帰宅は夜9時ごろで猫たちがおなかをすかせて待っている。私はくたくた先週は帰り道で3回居眠りをして、ガードレールに当たるところだった。猫にご飯をやると、そのまま寝込む。この人生!!まったく面白くない!!

私をだました建築屋の営業野郎、もし無人島で出会ったら、すぐ半殺しにしてやる・・・と思いつつも、実現しないので悔しい。

ここのところ、絵も描いていない。これこそ自分の意思が壊れて、人生を波乱にしていると思う。年を取ってから、切り返しが上手く行かなくなっている。

さて今日は一つだけやることを決めよう。雪が降り始めるのでタイヤ交換が必要。同時に二つのことができなくなって、明日に健康診断に行く。そして週末には岩国の実家に帰って、墓参りが出来るか・・・無理でも草刈りと、薬草採取でもできればと思う。

隣の住人であった幼馴染の同じ年は去年亡くなった。あまり帰りたくない実家になってしまった。

こんな人生だからこそ・・と伴侶をもらわなかった。私の人生の宿命がパートナーを不幸にすると思えたからだ。しかし時々そんな相手が傍にいたら、ちょっと甘えたい気もする・・・・弱気が。


放蕩娘ミーちゃんの帰宅

2024-12-03 23:04:51 | 絵画

おいおい、また猫の話か!!と怒られそうだが、猫は私の唯一の一緒に暮らす家族なので・・・・許されたい。実は猫は思いもかけない嵐とかに外出中に出くわすと、何を思うのか家に戻らないことがある。今まで元気でも突然といなくなるケースもあった。そのミーちゃんが、ここ10日近く続いた悪天候、つまり海辺の西寄りの冬の風が吹き始めて、日中でも風速15mの風で、西側に向いて歩けない状態が続いて、夜間は風切り音でうるさくて寝られなくて、「耳栓」をして寝るほどだったことから、いなくなった。

最初の晩から、風の具合からどこかに避難していて、夕食時には帰宅すると思ったら・・・いない。そして翌日、また翌日と続いて、何か私が食べさせた物が痛んでいて、体調を悪くして治るまで帰宅しない。もう動けない状態だと猫はそのまま「死」を選択する。三日しても天候は良くならず・・・五日、六日となって私も覚悟を決めた。小さな人形棚の中に作った仏壇に線香をあげた。

毎日線香をあげて猫を数える。9匹か???

12月2日、昼近くなって朝のコーヒーを飲もうと、一階の居間(ここが猫部屋)の隣の台所でごそごそしていたら、大きな鳴き声で甘えるミャーミャーうるさい声。「なんだ、うるさいなー!」と勝手口の猫ドアから入ってきた子がミーちゃん!!!おいおい生きて帰った来たのか、それとも?? と思ったら、大声で甘えるミャーミャー!!「生きて帰ってきたぞ」我が家で一番の美人猫のお帰りだ。10日から帰宅しないで、寒波の嵐をやり過ごした珍しいやつ。

「何か食うか」「これ食え!!」と盛んにカリカリにチュールを与える。めちゃくちゃ食べる。10日ぐらいなら大人猫は大丈夫だが、子猫なら3日が限度。もう大人でよかったな。痩せて帰宅という感じではなく、病気も無いようダ。

やれやれ、涙が出てきた。