いやー、素晴らしかったです。素晴らしかったとしか書きようがないんですけど、それではレポートにならないので貧弱な語嚢を振り絞りつつ…。
先の店の紹介をしておくと、四川の神様といわれる陳健民の『四川飯店』で修行された大宜味シェフの店。当然四川料理がベースになっているが広東料理や北京料理のエッセンスも含まれていたりする。味の秘密は、芝麻醤、XO醤、豆板醤など調味料のほとんどが自家製であることだと思われる。どの料理もソースの味がものすごく深く、他では味わえない物ばかり。唐辛子に至っては、日本産、四川産、韓国産の三種類を使い分けるらしい。
今回はコース料理ではなく相談しながらアラカルトをオーダーしていくパターン。前菜として選んだのは、花クラゲの甘酢&野菜と豚耳の麻辣ソース。定番といえば前菜の定番の様な料理達。通常よく見るクラゲとは違い、花クラゲなので、きくらげ風に波打っている感じ、しかも肉厚で歯応えがよい。その歯応えに負けない酢の旨みがよい。豚耳の麻辣ソースも、酸味が効いた一品。花クラゲの甘酢&野菜もそうなんだけど、醤油の味もまた旨い。四川料理特有の麻辣さにはちょっと欠けるかなとも思ったんだけど、痺れるような山椒の感覚の余韻がものすごく長い。口が痺れたようなではなく、心地よい感覚がいつまでも残っていくというような感じ。
海鮮物としてはソフトシェルクラブの揚げ物と、アオリイカと生ウニの強火炒め。ソフトシェルクラブのからを噛み砕く感覚と、その感覚とは対照的な中の身の柔らかさと甘さ。そのコントラストがものすごく新鮮で鮮烈。もちろんソースの方も強烈。イカとウニもある意味定番の組み合わせのようで、その相性の良さを再確認させられる。噛み応えのあるイカに、ねっとりとからみつくイカのセクシーな甘みがもう最高で昇天しそう。
肉系は、豚フィレの上海風酢豚、牛頬肉の泡辣醤。上海風酢豚と言うことだったので、もう少し塩味で薄味の物を想像してたんだけど、なかなかどうしてパンチの効いた一品。中国酢の独特の味と香りがものすごく引き立ててくれている。メンソールには四川料理独特の調味料である魚香が使われていたような気がするんだけど、違うかな。牛頬肉の泡辣醤は煮込まれていて肉はスプーンでもカットできてしまう。ちなみに泡辣醤(パオラージャン)は、発酵時にプツプツと泡がはじけるのでこの名前があるらしい。発酵食品は、独特の香りがあって好き嫌いが分かれるけど、旨く使えばこれほど魅了する物はない。他には丸ままのニンニクがゴロゴロ入ってたし、発酵唐辛子という10センチほどのサイズの赤い唐辛子も丸まま入ってた。こちらはあまり辛くなく、発酵しているせいか酸味が強い。
もうちょい食べれるぞ、ということで、フロア担当と相談しながらオーダーしたのが帆立貝柱とキノコの香味焼きブラックビーンズソースと、四川風ゴーヤ甘煮。肉から魚介類に戻る形になったんでどうかなと思ってたんだけど、全然負けない。なんと言ってもソースが濃厚で辛味がある。そして、四川料理のもう一つの特徴である酸味が旨く使われている。なので、ソースは強いんだけど、深みがあって爽やかさもあって上品な感じさえする。
デザートは四人がそれぞれ、紹興酒のシャーベット、杏仁豆腐アイスクリームのキャラメルソースがけ、杏仁豆腐、台湾式豆腐をオーダーしてシェア。
こんなに旨い四川料理ははじめって食ったかもしれません。脱帽です。特徴としては、四川料理の代名詞のようにもなっている唐辛子の辛さと山椒の痺れるような感覚はもちろんのこととして、自家製調味料による味の深さと奥行き。そして、四川料理のもう一つの特徴である酢の使い方の旨さ。四川料理には、トムヤムクンと並ぶ酸辛湯(サンラータン)というスープがあるにもかかわらず、四川料理における酢の使い方が軽んじられて来たようなところがあったのかもしれないと思い出させてくれる料理の数々。2005年、メンソールが行った店の中では間違いなくベスト3に入る店。
(店 名) 彩菜
(ジャンル) 四川系ベースの中華料理
(所 在 地) 大阪府豊中市本町6-1-3 195ストリートビル一階
(電 話) 06-6852-2338
(営業時間) 11:30-14:00、17:30-21:00(火曜日はランチなし)
(定 休 日) 月曜日
ちなみに現時点でのベスト3は
・トラットリア・アミチェッティ(イタリアン)
・彩菜(四川料理)
・高丸(バー)
先の店の紹介をしておくと、四川の神様といわれる陳健民の『四川飯店』で修行された大宜味シェフの店。当然四川料理がベースになっているが広東料理や北京料理のエッセンスも含まれていたりする。味の秘密は、芝麻醤、XO醤、豆板醤など調味料のほとんどが自家製であることだと思われる。どの料理もソースの味がものすごく深く、他では味わえない物ばかり。唐辛子に至っては、日本産、四川産、韓国産の三種類を使い分けるらしい。
今回はコース料理ではなく相談しながらアラカルトをオーダーしていくパターン。前菜として選んだのは、花クラゲの甘酢&野菜と豚耳の麻辣ソース。定番といえば前菜の定番の様な料理達。通常よく見るクラゲとは違い、花クラゲなので、きくらげ風に波打っている感じ、しかも肉厚で歯応えがよい。その歯応えに負けない酢の旨みがよい。豚耳の麻辣ソースも、酸味が効いた一品。花クラゲの甘酢&野菜もそうなんだけど、醤油の味もまた旨い。四川料理特有の麻辣さにはちょっと欠けるかなとも思ったんだけど、痺れるような山椒の感覚の余韻がものすごく長い。口が痺れたようなではなく、心地よい感覚がいつまでも残っていくというような感じ。
海鮮物としてはソフトシェルクラブの揚げ物と、アオリイカと生ウニの強火炒め。ソフトシェルクラブのからを噛み砕く感覚と、その感覚とは対照的な中の身の柔らかさと甘さ。そのコントラストがものすごく新鮮で鮮烈。もちろんソースの方も強烈。イカとウニもある意味定番の組み合わせのようで、その相性の良さを再確認させられる。噛み応えのあるイカに、ねっとりとからみつくイカのセクシーな甘みがもう最高で昇天しそう。
肉系は、豚フィレの上海風酢豚、牛頬肉の泡辣醤。上海風酢豚と言うことだったので、もう少し塩味で薄味の物を想像してたんだけど、なかなかどうしてパンチの効いた一品。中国酢の独特の味と香りがものすごく引き立ててくれている。メンソールには四川料理独特の調味料である魚香が使われていたような気がするんだけど、違うかな。牛頬肉の泡辣醤は煮込まれていて肉はスプーンでもカットできてしまう。ちなみに泡辣醤(パオラージャン)は、発酵時にプツプツと泡がはじけるのでこの名前があるらしい。発酵食品は、独特の香りがあって好き嫌いが分かれるけど、旨く使えばこれほど魅了する物はない。他には丸ままのニンニクがゴロゴロ入ってたし、発酵唐辛子という10センチほどのサイズの赤い唐辛子も丸まま入ってた。こちらはあまり辛くなく、発酵しているせいか酸味が強い。
もうちょい食べれるぞ、ということで、フロア担当と相談しながらオーダーしたのが帆立貝柱とキノコの香味焼きブラックビーンズソースと、四川風ゴーヤ甘煮。肉から魚介類に戻る形になったんでどうかなと思ってたんだけど、全然負けない。なんと言ってもソースが濃厚で辛味がある。そして、四川料理のもう一つの特徴である酸味が旨く使われている。なので、ソースは強いんだけど、深みがあって爽やかさもあって上品な感じさえする。
デザートは四人がそれぞれ、紹興酒のシャーベット、杏仁豆腐アイスクリームのキャラメルソースがけ、杏仁豆腐、台湾式豆腐をオーダーしてシェア。
こんなに旨い四川料理ははじめって食ったかもしれません。脱帽です。特徴としては、四川料理の代名詞のようにもなっている唐辛子の辛さと山椒の痺れるような感覚はもちろんのこととして、自家製調味料による味の深さと奥行き。そして、四川料理のもう一つの特徴である酢の使い方の旨さ。四川料理には、トムヤムクンと並ぶ酸辛湯(サンラータン)というスープがあるにもかかわらず、四川料理における酢の使い方が軽んじられて来たようなところがあったのかもしれないと思い出させてくれる料理の数々。2005年、メンソールが行った店の中では間違いなくベスト3に入る店。
(店 名) 彩菜
(ジャンル) 四川系ベースの中華料理
(所 在 地) 大阪府豊中市本町6-1-3 195ストリートビル一階
(電 話) 06-6852-2338
(営業時間) 11:30-14:00、17:30-21:00(火曜日はランチなし)
(定 休 日) 月曜日
ちなみに現時点でのベスト3は
・トラットリア・アミチェッティ(イタリアン)
・彩菜(四川料理)
・高丸(バー)