長姉が危篤の報を受けて
土日に実家へ帰った
姉とはずいぶん歳が離れていたから
私が物心つくころの姉はちょうどお年頃で
綺麗で淑やかで容姿端麗って言葉がぴったりの
羨ましくも自慢の姉だった
そんな私の子供時代から半世紀もすぎ
数年前にあった時の姉は
長い髪をお下げに結んで
その表情は清楚で少女のようだった
少し神経を害していて人に会うと気分がハイになり
興奮が続き睡眠もとれなくなっていたらしく
家庭で静かな生活を送っていた
見舞いに訪れた病院のベットの上の姉は
びっくりするほど痩せて
布団の嵩は何ほどもなく
それでも開けてくれた目に宿る表情は
昔のようにやさしく
姉ちゃんという呼びかけに答えてくれた
故郷の光景は
たくさんの曼珠沙華が咲き
田や川には餌の現れるのを待つ鷺が
美しい姿でじっと佇んでいた
一時心停止した姉は
電気ショックのあと様態が安定してきている
このまま快復に向かってくれることを祈念
土日に実家へ帰った
姉とはずいぶん歳が離れていたから
私が物心つくころの姉はちょうどお年頃で
綺麗で淑やかで容姿端麗って言葉がぴったりの
羨ましくも自慢の姉だった
そんな私の子供時代から半世紀もすぎ
数年前にあった時の姉は
長い髪をお下げに結んで
その表情は清楚で少女のようだった
少し神経を害していて人に会うと気分がハイになり
興奮が続き睡眠もとれなくなっていたらしく
家庭で静かな生活を送っていた
見舞いに訪れた病院のベットの上の姉は
びっくりするほど痩せて
布団の嵩は何ほどもなく
それでも開けてくれた目に宿る表情は
昔のようにやさしく
姉ちゃんという呼びかけに答えてくれた
故郷の光景は
たくさんの曼珠沙華が咲き
田や川には餌の現れるのを待つ鷺が
美しい姿でじっと佇んでいた
一時心停止した姉は
電気ショックのあと様態が安定してきている
このまま快復に向かってくれることを祈念