乗っ取られた家

あおあおと
ところ構わず蔦は這う


お昼休みの散策は続く
いつもの公園でお弁当を開く

公園の帰り私の歩く町は
紀州５５万石の城下町跡

紀州５５万石以前の寺町
徳川になってお寺の多くは

城の南に移動したから
今の地名は元寺町

だからそれ以前の歴史ある
お寺がいくつも並んでいる

そして参勤交代の行列の
街道の起点でもある

随所に歴史の欠片が残る町の
開発に取り残された長屋や

傾いたり朽ちかけた建物
人ひとりやっと通れるような路地

そこには今は見なくなった
草花があり郷愁を誘う

そして私は
娘の言った

「お母さん！家乗っ取られるで」
に出会った

　　乗っ取られた現実は後に

キャッツアイ

春の雨
ひとり昔を懐かしむ


装飾品とかいうもの
ほとんど身につけないで来た

でも石の力を信じてみたくなって
ン十年もタンスの中の

母の遺品を掘り出してきた
それこそンン十年前

百貨店の展示会で
買ってきたという指輪

母も宝石類は身に付けない
その母が買ったという？指輪

指にはめたら抜けなくなって
仕方がないから買ったという

今の私に
サイズは少し緩いが丁度合う

パワー効果があるだろうか
怪しく光るのか

鋭く光るのか
今は私と共にいる

雨

紫陽花の
咲いている鉢をいただいた


生きることはひとり
ほんとのところひとり

誰がどう慰めてくれようが
誰がどう批判しようが

多勢でいようが
ほんとのところひとり

雨音と
ケッ　ケケ　ケケケと鳴く声

あれは何だ
ヤモリ？

一人を生きている
ひとりで生きている

今日は久しぶりに
大勢の中で過ごした

その反動なのか
疲れたのか

ひとりのなかで
ひとりでいる

いつもでないような
時間の中にいる

やるやんか和歌山県議会 ＩＲ否決

やるやんか
和歌山県議ＩＲ否決　
　　(季語がないけど許して)

やったね！
新年度のよき日ＩＲ否決
　　(これも俳句にならない？)

嬉しい嬉しい
和歌山やっぱりいい人いっぱい

今日は何と素晴らしい日
さすが和歌山の県会議員達

これからは
みんなが力を合わせていかなあかん

知恵を絞らなあかん
子や孫世代の未来のために

今日はとにかく最良の日
いい政治家いっぱいいるやん和歌山

家乗っ取られるで～

新年度
スポーツ大会始動した

先日の日曜日次女から
競技場近くのおにぎり屋さんにいてんやけど

おにぎり買っていこかとＴｅｌ
いいよと押し問答のすえ(それじゃおかか)

それからおかかのおにぎりを
待つこと一時間余り

県外の大学生2人をもつ娘は
コロナ禍で私の家には入らない

ホントにひとつでいいん？まだあるで
いいよ！

玄関を出ると娘は
「お母さん！家乗っ取られるで～」

真顔の娘に何のことかと思えば
庭の蔦勢力をつけてあちこち延びている

かわいいから伸ばしてるというと
「アカンアカン取っちゃるで！」

狭い庭の狭い間に細い身体で入り込み
あらぬ方に向かった蔦を引き抜く

「まだあるけどなあ」
でもなこれなもしかしたら甲子園の蔦

甲子園が改装された頃
高校で野球部のマネージャーだった末娘が

高校に配られた蔦の
お裾分けだったかも知らんのよ

取っては残しして生き延びた蔦
延びた先々で根をおろしまた延びる

「ホンマに家乗っ取られるんやで」と
娘は帰っていった

ホンの小さな隙間でも触覚を伸ばして
探るように葉先が縁の下までも延びる

要らんに庭
全部コンクリートでいいのに

それか木を全部抜いてもて
野菜植えたらいいのにと娘達

紫陽花が小さな蕾を付けだした
いちじくも新しい枝を伸ばしてる

切りすぎたじゃがらんだの新芽は
まだ見えない

相当根が張って
もう野菜畑にはならないよ

▪▪▪▪▪▪▪▪

最近評判のおにぎり屋さん
至って普通のおにぎりがチッと高い

味も大きさも至って普通
おにぎりは自分でむすぶのがよい

▪▪▪▪▪▪▪▪▪▪

あかんもう充分老人だわ
私が死んだら好きにして！

クローバー

そよ風に乗り
クローバーが香り立つ


今日は散歩の犬も
ウオーキングの人も少ない

ベンチに座ると
クローバーの香りが迎えてくれた

蝶や蜂が飛んでいる
そういえば昔クローバーや蓮花の花で

首飾りを作ったのを思い出す
目を閉じると

そこで白い花を摘んでるのは私
今の子が花を摘む姿は見なくなった

私の子供の頃に遊具はなかった
私の子育ての時代は

遊具で遊ぶ子供の姿が多くあったけれど
今の遊具はひっそり佇んでいる

クローバーが咲き
蝶たちが飛んでいるのは嬉しい

昨日より今日

青空に
天を突くいちょうの芽吹き


近くの公園で弁当広げる昼休み
職場から1000歩足らず

この道のりに古いお寺が三つ(みっつ)
昔この周辺にはもっと多くの寺があった

和歌山城の歴史は浅野氏から
徳川頼宣に移り徳川ご三家となる

その頃に多くの寺が城の南側に移築され
今の寺町通りと呼ばれている

そして私の散歩道界隈は元寺町
三軒のお寺のなかに

いちょうの大木2本聳える寺がある
そのいちょうに若葉が出始め

昨日より今日
朝より夕と

ボリュームが増していく
私は仰ぎ見ながらその下を通る

糠漬け

糠床に
茄子と胡瓜とゆで卵


昨夜から始まったドラマ「悪女」
主人公の田中麻理鈴が

仕事を終えてアパートに帰って
冷蔵庫から取り出したのはお酒

そして糠床に手を入れて
糠の中から探りだしたのはゆで卵

窓辺に座り
美味しそうにかぶる浅漬け卵

初めて知った糠漬け卵
味はピータンに似てるのかなあ

お酒は飲めないから
糠漬け卵は無理だろうか？

案じるより
まず実行だろうと

今卵を茹でている
上手く漬かりますように

筍

筍と
茄子と人参　酢味噌あえ

日曜に孫達と
ふれあい公園に行ってきた

キャンプ場ありパークゴルフあり
山の上の売店には

山菜に地場の野菜や果物
それらの加工品を売っている

帰りに買おうと決めた蕗は
売切で筍を買って来た

大きい方は若竹煮
小さいグラスの水に沈めた

親指ほどの筍は冷蔵庫
朝

今日の弁当のおかず
何てない

冷蔵庫に残っていた茄子１本
人参半分

賞味期限切れのひら天てん
ウインナー数本

一人暮らしは困る
なんでもかんでも残ってしまう

一人暮らしは自由
美味しかろうがまずかろうが

料理に文句を言う者はいない
この歳になって

合おうが合うまいが挑戦
写メはそれなりの姿になって

家族LINEに送る
お世辞でも美味しそうは嬉しい

味はLINE上に飛ばない
一人暮らしの励みにもなる

咲き終わりのチューリップ

ベロだして
チューリップたちが笑ってる

しんどい思いをぶら下げて
歩いていると

目の前に黄色いチューリップが
一列に並んで笑っている

微笑んでいるのではない
嘲るように笑っている

快晴の春の日
なににくよくよおびえてる

まるで
お前はアホかと言うように

お粥デトックス

お粥食べ　
桜の下でデトックス

日常の暮らしが優雅であるために
デトックスしなければ

お腹周りや背脂ばかりでなく
もっと身軽になれる

そう思いつつ
ぶよぶよ体脂肪が付くように

この洋服かわいい
これがあったら便利などと

今では収拾不能
フフッと笑う末娘

娘の夫の必需品
フライパン一つ
布団1組
着替え少しに
自転車１台
スマホひとつ

それさえあれば
何処でも暮らしていけるって

ほんとは冷蔵庫も
電子レンジもいらなくて

ガスのコンロも一口で
いいそうな

結婚して
あれもこれも増えるのを

2人は何処かで折り合いを付け
必要なものを決める

時にあれも要らんって言うと
愚痴ってくる

シンプル・イズ・ベスト
したくてもできない暮らし

などと慰める
私はといえば

溜まりにたまったものを
捨てられないでいる

使うものしか要らないのに
使わないものが大半の暮らし

不自由こそ今の時代の
優雅な暮らしだと憧れる

どうして！

ウクライナが核を廃棄したから
ロシアから侵攻を受けたと

日本も核を保有しなければ
軍隊を持たなければ

近隣国からの侵攻の脅威から
身を護れない

改憲は必至だと
周りから聞こえる

核の威力は抑止力だという
核廃絶運動が世界に起こり

世界が平和を求める最中
ロシアの侵攻によって

世界を世界戦争の
しかも核戦争の脅威にさらす

しかしなんとしても
核は廃絶しなければならない

それにウクライナを
世界の犠牲にしてはいけない

なぜ？

なぜ？
侵攻や戦争が起きる

なぜ？
人は自然と共に歩まない

豊かさや幸せを
はき違えている

権力を持ち欲を満たすことが
富だと考えている果てがないのに

権力が育てるものは
人の心を持たない鬼

どうしたら
ウクライナの人々の命と

ロシアの兵隊さんの命を
救えるのだろうか

戦争なんて
何も産み出さない

人々の未来も
地球をも破壊する

人の心も美しい地球も
築き上げた歴史も何もかも

真の幸せと豊かさを守るために
停戦をして対話しませんか？

プーチンさん今は誰の言葉も
簡単に聞ける時代です

プーチンさんあなたの
守りたいものは何ですか

あなたが作り出した偶像では
ないですか？

ロシアの人の求めているものの
真のものを見つめてください

停戦をして
まず自国の人々と対話して下さい

それから
ウクライナと対話を始めて下さい