風のように

ゆらり 気ままに 過ごすとき
頭の中は妄想がいっぱい
錯覚の中で生きるのが楽しみ

ここから

2019-11-03 01:42:06 | こころ
大きな楠の

両手を広げて抱えても足りない

太い幹の根元に立って

首を90度に折り曲げて仰いだ

陽の光を遮られ

まるで大きな日傘の下

ざわざわと暗緑の傘が揺れる

微かな隙間から差し込む光線は

それでもまぶしい



ごつごつと傷だらけの太い幹を

血管の浮き出た手で撫でる

楠の表皮にわが手の表皮は

一体となったようで違和感がない

楠の根元に腰を下ろし

楠にもたれ目を閉じる

ざわざわと暗緑の傘が揺れる

心が晴れたら立ち上がり

力強く踏み出そう


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