大きな楠の
両手を広げて抱えても足りない
太い幹の根元に立って
首を90度に折り曲げて仰いだ
陽の光を遮られ
まるで大きな日傘の下
ざわざわと暗緑の傘が揺れる
微かな隙間から差し込む光線は
それでもまぶしい
ごつごつと傷だらけの太い幹を
血管の浮き出た手で撫でる
楠の表皮にわが手の表皮は
一体となったようで違和感がない
楠の根元に腰を下ろし
楠にもたれ目を閉じる
ざわざわと暗緑の傘が揺れる
心が晴れたら立ち上がり
力強く踏み出そう
両手を広げて抱えても足りない
太い幹の根元に立って
首を90度に折り曲げて仰いだ
陽の光を遮られ
まるで大きな日傘の下
ざわざわと暗緑の傘が揺れる
微かな隙間から差し込む光線は
それでもまぶしい
ごつごつと傷だらけの太い幹を
血管の浮き出た手で撫でる
楠の表皮にわが手の表皮は
一体となったようで違和感がない
楠の根元に腰を下ろし
楠にもたれ目を閉じる
ざわざわと暗緑の傘が揺れる
心が晴れたら立ち上がり
力強く踏み出そう