風のように

ゆらり 気ままに 過ごすとき
頭の中は妄想がいっぱい
錯覚の中で生きるのが楽しみ

ねえ

2020-03-16 06:19:03 | こころ
昔のことに
先生あのねって始まる本があった

椋鳩十先生への
子供たちの作文を集めたもの

誰かに心の内を聞いてもらう
先生あのねは小1の子の

文字を覚えることであり
文章を書くことの練習であり

心の喜びや苦しさや問題を
文字で吐露する始まり

ねえねえお母ちゃん
ねえねえお父ちゃん

ねえ⚪⚪ちゃん
ねえってば

そんな風に
誰かに自分の心を打ち明けて

欲望も歓喜も悩みも
聞いてもらえたら

思うような返事が返ってこなくても
話すことで先生あのねと書くことで

慰められたり我が儘な自分だと
気づいたり

色んな思いがあることを知る
それは幼子ばかりでない

いくつになったって同じ
大きくなれば悩みも大になるように

老いれば老いるほど
独りでできないことがふえる

ねえ
ねえってば

聞いてくれるだけでいいことも
そばに誰もいない

ねえ⚪⚪さん
ねえねえってばと呟く
コメント
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