生活様式の変化とともに、農村においても昔ながらの慣習や行事が変わっていく中で、精進料理は伝承の機会が失われつつあります。地域や集落において口伝で受け継がれてきた調理技術や知恵などを見直し、地域に伝わる料理を紹介・情報交換するため、令和6年9月5日、生活研究グループ員等を対象に技術伝承研修会を開催しました。
研修会では、管内4つの地域(大崎市古川・西古川、加美町小野田・宮崎)ごとに、地場野菜や食材を持ち寄り、精進料理7~8品を調理しました。どの地域も、油揚げの味付けや盛り付け方、麩やこんにゃくの使い方などそれぞれに特色のあるお膳が完成し、工夫した点や特徴について情報交換を行いました。
試食後には、加美町の大樹寺住職 天野氏より、精進料理についてご講話をいただきました。典座を含むこれまでの修行の経験や、日常の「食事を作る」「食する」ことにも通じる心構えのお話しに、会場から次々と質問が出るなど、参加者は、精進料理について一層理解を深めたようでした。
普及センターでは、これからも農村女性の活動を支援してまいります。
※典座(てんぞ):禅宗寺院で、僧侶やお寺への参拝者の食事を司る役職
<連絡先>
宮城県大崎農業改良普及センター 地域農業班
TEL:0229-91-0727 FAX:0229-23-0910