
令和2年1月23日に,水稲の直播栽培講習会が河北地区で開催され,河北地区の生産者やJAいしのまきの職員が出席しました。石巻管内の直播栽培の取組面積は約780haと県内トップです。直播栽培は,水稲栽培の省力化技術として注目されていますが,石巻管内では,以前から転作の取組が盛んで麦類や大豆の播種用の機械を所有している生産者が多く,それらを応用することができる播種様式の乾田直播の取組が盛んです。
乾田直播栽培においては,除草対策が栽培管理の重要なポイントで,除草対策の成否が収量に大きく影響します。
河北地区では湛水直播の取組もみられるため,普及センターからは湛水直播の栽培管理について説明を行いました。湛水直播栽培では,種籾を資材でコーティングします。資材の種類は,種子への酸素供給を目的としたカルパー,籾が浮くことと鳥害を防ぐ鉄,土壌中に発生する発芽抑制物質を押さえるべんがらモリブデンがあります。それぞれの資材の特徴について,長所や短所を中心に,播種時の田面の硬さ,播種後の水管理が出芽や初期生育,雑草防除に大きく影響することについて説明を行いました。
今回の講習会では,生産者から除草剤の使用方法についての質問が出たり,自身の経験から栽培管理の要点を述べていただくなど,活発な意見交換が行われました。普及センターは今後も高収量・高品質な水稲栽培を支援して参ります。
宮城県石巻農業改良普及センター 先進技術第1班
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