銀河系の3次元地図作成

打ち上げが延期されていた位置天文観測衛星“ガイア”ですが、12月20日に打ち上げられることが発表されました。

“ガイア”は、ヨーロッパ宇宙機関が11月20日に打ち上げを予定していた衛星で、
軌道は、太陽－地球系のラグランジュ点L2周りのリサージュ軌道、観測期間は5年になります。
そして、10億個以上の恒星の位置と速度を測定して、精密な銀河系の3次元地図を作製することになります。





ヨーロッパ宇宙機関の
位置天文衛星“ガイア”




このミッションでは3次元地図に固有運動の情報を加えることで、銀河系の起源や今後の進化のようすを推測できるんですねー

また、分光分析により、光度・温度・重力・元素構成などが分かり、観測されるそれぞれの恒星の詳細な物理的特徴も得ることができます。

この大規模な恒星の全数調査は、銀河系の起源や構造、そして進化に関する重要な問題に取り組む際の基礎データにもなり、
非常に多くのクエーサー、銀河、太陽系外惑星、太陽系の天体などが同時測位されます。

さらに、地球の望遠鏡では昼間に当たるため観測が難しかった、
地球と太陽間の領域に存在する、多くの未知の小惑星が発見される可能性もあるんですねー

ヨーロッパ宇宙機関によると、延期の理由は打ち上げ作業中に、通信機の不具合が見つかったことだとか。

新しい打ち上げは、12月20日にギアナ宇宙センターで行われる予定です。
次の打ち上げチャンスが、2013年12月17日から2014年1月5日とされていたので、無事間に合ったことになりますね。