太陽系外の惑星に酸素が検出されれば、そこに生命がいると期待しますよね。
でも、酸化チタンの反応で酸素が発生すれば、
光合成を行う生物がいなくても、豊富な酸素大気を持つ地球型惑星が作られるそうです。
宇宙生物学
宇宙での生命探し“宇宙生物学、アストロバイオロジー”は、
天文学だけでなく幅広い科学全般において、現在非常に注目されている研究分野です。
これまでのところ太陽系内では、
地球以外に確かな生命活動は知られていません。
でも太陽系外には、すでに約20000個もの系外惑星が発見されていて、
その中には組成や温度環境が地球に似たものも見つかっています。
そう、生命の発見が期待されているんですねー
生命活動の目印
こうした太陽系外惑星に、生命活動があるかどうかを推測する方法の1つに、
酸素の存在を調べるというものがあります。
惑星の大気に酸素が検出されれば、
それを生み出す生命が必ずいるはずだという考えから、
酸素を生命活動の目印“バイオマーカー”として、
生命の探査を行います。
ただ、非生物的な化学反応でも酸素は発生するんですねー
なので、その影響も見積もる必要が出てきます。
非生物的な酸素発生とは
今回の研究では、太陽系の地球型惑星や衛星などにも豊富に存在している、
酸化チタンの光触媒反応によって、非生物的に酸素が発生することに着目。
地球に類似した環境の惑星を仮定した場合、
惑星表層の0.05%程度(地球でいえば北海道の面積以下)で、
酸化チタンの光触媒反応が継続すると、
現在の地球と同程度の酸素大気を発生・保持されることが推定できました。
また、主星(太陽)の質量や温度を変えた計算からは、
光触媒反応が最も起こりにくい低温度星の場合でも、
惑星表層の約3%で酸化チタンの光触媒反応が起これば、
非生物的に酸素大気が発生・維持されると推定。
つまり、光合成を行う生物が存在しなくても、
太陽系外の生命居住可能惑星に、地球と同程度の酸素大気が発生してしまう可能性が、
十分にあることが明らかになったんですねー
新たなバイオマーカー探し
今回の研究では、
「酸素大気があれば必ず生命がいる」というわけではないことが分かり、
新たなバイオマーカーも検討していく必要がでてきました。
では、何が生命存在の決定的証拠となるのか?
この課題には、様々な学問分野の知見を取り入れた、
“アストロバイオロジー”研究の取り組みが重要になります。
また、本研究とは別の課題も…
系外惑星の環境でも、光合成生物による酸素発生が可能なのか?
先に非生物的に発生した酸素を保持する星で、生命が後から誕生することが可能か?
まだまだ、明らかにしなければならない事がありますねー
こちらの記事もどうぞ
太陽に似た恒星を回る、地球に似た惑星“ケプラー452b”を発見!
地球に似た惑星は、やはり太陽に似た恒星を回っている?
でも、酸化チタンの反応で酸素が発生すれば、
光合成を行う生物がいなくても、豊富な酸素大気を持つ地球型惑星が作られるそうです。
宇宙生物学
宇宙での生命探し“宇宙生物学、アストロバイオロジー”は、
天文学だけでなく幅広い科学全般において、現在非常に注目されている研究分野です。
これまでのところ太陽系内では、
地球以外に確かな生命活動は知られていません。
でも太陽系外には、すでに約20000個もの系外惑星が発見されていて、
その中には組成や温度環境が地球に似たものも見つかっています。
そう、生命の発見が期待されているんですねー
太陽に似た恒星“ケプラー452”の周りを回る、地球サイズの系外惑星“ケプラー452b” (イメージ図) |
生命活動の目印
こうした太陽系外惑星に、生命活動があるかどうかを推測する方法の1つに、
酸素の存在を調べるというものがあります。
惑星の大気に酸素が検出されれば、
それを生み出す生命が必ずいるはずだという考えから、
酸素を生命活動の目印“バイオマーカー”として、
生命の探査を行います。
ただ、非生物的な化学反応でも酸素は発生するんですねー
なので、その影響も見積もる必要が出てきます。
非生物的な酸素発生とは
今回の研究では、太陽系の地球型惑星や衛星などにも豊富に存在している、
酸化チタンの光触媒反応によって、非生物的に酸素が発生することに着目。
酸化チタンの光触媒反応。 水、酸化チタン、電子受容体、紫外線の4つが揃うと、 非生物学的に酸素が発生する。 |
地球に類似した環境の惑星を仮定した場合、
惑星表層の0.05%程度(地球でいえば北海道の面積以下)で、
酸化チタンの光触媒反応が継続すると、
現在の地球と同程度の酸素大気を発生・保持されることが推定できました。
また、主星(太陽)の質量や温度を変えた計算からは、
光触媒反応が最も起こりにくい低温度星の場合でも、
惑星表層の約3%で酸化チタンの光触媒反応が起これば、
非生物的に酸素大気が発生・維持されると推定。
つまり、光合成を行う生物が存在しなくても、
太陽系外の生命居住可能惑星に、地球と同程度の酸素大気が発生してしまう可能性が、
十分にあることが明らかになったんですねー
新たなバイオマーカー探し
今回の研究では、
「酸素大気があれば必ず生命がいる」というわけではないことが分かり、
新たなバイオマーカーも検討していく必要がでてきました。
では、何が生命存在の決定的証拠となるのか?
この課題には、様々な学問分野の知見を取り入れた、
“アストロバイオロジー”研究の取り組みが重要になります。
また、本研究とは別の課題も…
系外惑星の環境でも、光合成生物による酸素発生が可能なのか?
先に非生物的に発生した酸素を保持する星で、生命が後から誕生することが可能か?
まだまだ、明らかにしなければならない事がありますねー
こちらの記事もどうぞ
太陽に似た恒星を回る、地球に似た惑星“ケプラー452b”を発見!
地球に似た惑星は、やはり太陽に似た恒星を回っている?