ハッブル宇宙望遠鏡や赤外線天文衛星“スピッツァー”などによる観測で、
132億年前の初期宇宙に存在するとみられる、これまでで最も遠い銀河が発見されたんですねー
最も遠い銀河“EGS8p7”
ハッブル宇宙望遠鏡と赤外線天文衛星“スピッツァー”の観測から、
最遠銀河候補に挙げられた天体が銀河“EGS8p7”です。
遠方の銀河までの距離(つまり古さ)を知るために、
重要な手掛かりになるのが銀河の色になります。
なぜかと言うと、
膨張する宇宙の中では、遠方の銀河ほど高速で遠ざかっていくので、
光のドップラー効果(赤方偏移)により、
高速で遠ざかる銀河ほど赤みがかって見えるからです。
このため、赤方偏移の値が大きいほど、
より初期の宇宙に存在する、つまり遠くにあることを示すんですねー
銀河“EGS8p7”は、
ケック天文台の近赤外線撮像分光器“MOSFIRE”を使った追加観測で、
赤方偏移の値が8.68と求められました。
赤方偏移8.68から分かることは、“EGS8p7”が今から132億年前の宇宙にあること。
宇宙の年齢は138億年なので、
誕生から6億年後の宇宙に“EGS8p7”が存在していることになります。
宇宙再電離の謎
宇宙誕生後、5億年から10億年ごろに起こった“宇宙再電離”以前は、
宇宙には中性水素原子の雲が存在していました。
その雲が、若い天体からの放射を吸収してしまうことになります。
なので、銀河中の星形成や若い星の存在を示す指標となる、
スペクトル中の特徴“ライマンα輝線”は、
再電離以前の宇宙に存在する“EGS8p7”からは理論的に見えないはずでした。
でも、実際には検出されているんですねー
これまでの観測で、
再電離プロセスにはムラがあったことが示唆されているので、
“宇宙再電離”が一様に起こらなかったのかもしれませんね。
こちらの記事もどうぞ
アルマ望遠鏡が、ビッグバンから8億年後の宇宙で銀河形成を目撃!
131億年前の銀河を発見!
132億年前の初期宇宙に存在するとみられる、これまでで最も遠い銀河が発見されたんですねー
![]() |
銀河“EGS8p7”。 全体と右上はハッブル宇宙望遠鏡による撮影、右下は“スピッツァー”による撮影。 |
最も遠い銀河“EGS8p7”
ハッブル宇宙望遠鏡と赤外線天文衛星“スピッツァー”の観測から、
最遠銀河候補に挙げられた天体が銀河“EGS8p7”です。
遠方の銀河までの距離(つまり古さ)を知るために、
重要な手掛かりになるのが銀河の色になります。
なぜかと言うと、
膨張する宇宙の中では、遠方の銀河ほど高速で遠ざかっていくので、
光のドップラー効果(赤方偏移)により、
高速で遠ざかる銀河ほど赤みがかって見えるからです。
このため、赤方偏移の値が大きいほど、
より初期の宇宙に存在する、つまり遠くにあることを示すんですねー
銀河“EGS8p7”は、
ケック天文台の近赤外線撮像分光器“MOSFIRE”を使った追加観測で、
赤方偏移の値が8.68と求められました。
赤方偏移8.68から分かることは、“EGS8p7”が今から132億年前の宇宙にあること。
宇宙の年齢は138億年なので、
誕生から6億年後の宇宙に“EGS8p7”が存在していることになります。
宇宙再電離の謎
宇宙誕生後、5億年から10億年ごろに起こった“宇宙再電離”以前は、
宇宙には中性水素原子の雲が存在していました。
その雲が、若い天体からの放射を吸収してしまうことになります。
なので、銀河中の星形成や若い星の存在を示す指標となる、
スペクトル中の特徴“ライマンα輝線”は、
再電離以前の宇宙に存在する“EGS8p7”からは理論的に見えないはずでした。
でも、実際には検出されているんですねー
これまでの観測で、
再電離プロセスにはムラがあったことが示唆されているので、
“宇宙再電離”が一様に起こらなかったのかもしれませんね。
こちらの記事もどうぞ
アルマ望遠鏡が、ビッグバンから8億年後の宇宙で銀河形成を目撃!
131億年前の銀河を発見!