
10月23日に、中尾山-茶臼山ハイキングが行われました。私は一本松コースのインストラクターをしましたが、その様子をアップします。まずコースの説明や注意事項を聞いてストレッチ(左)。参加者には共和の名産シナノゴールドが配られました。一本松コースの参加者は約60名(中)。初参加が半分ぐらいでしょうか。今回は曇天のためか当日参加が少なかった感じです。まず中尾山温泉を通過して、通常は通れない堰堤の道を登ります(右)。

色付いているのはヌルデ、ヤマウルシ、ヤマザクラ。裾花凝灰岩の白い崖に映えます。風雨による侵食で、毎年形が少しずつ変化して行きます。やがて消滅する運命です。

ゆっくり登って約30分で一本松の峠まで半分の山の神(左)。この花が分かりません。後ろが葉なのですが。現在同定中(中)。おそらくキク科だろうと当たりをつけて探したところ、シラヤマギク(白山菊)だろうという結論に達しました。春のロゼットは食用になります。
約1時間で一本松(右)。きつい登りはここまでです。ここからはほぼ平坦な尾根歩き。途中で、クサギ(臭木)の葉を破いて匂いを嗅いでもらいました。ピーナッツバターの様な香りがします。花は白粉の匂いです。

茶臼山山頂までの間に、善光寺平展望台、北アルプス展望台があるのですが、今回は全く見えませんでした。茶臼山で茶臼ケ城、修那羅山城、篠ノ城の話をしました。望月氏系の布施氏の山城と思われます。
詳細は下記の記事をお読みください。
◉茶臼山の茶臼ケ城、修那羅城、篠ノ城探索。布施氏の山城は想像以上に大規模でした(妻女山里山通信)
◉大彦命と布施氏の布制(布施)神社詣でと茶臼山ラッセル(妻女山里山通信)
◉山布施の布施神社と石川流木彫。布施氏の須立之城探訪。陣馬平のカモシカの親子(妻女山里山通信)
茶臼山からの下り(左)。茶臼山植物園の中を下って行きます。松代方面の眺め(中)。右手に妻女山と斎場山(右)。

交流会会場から音楽が聞こえてきました(左)。恐竜公園の中を下ります(中)。銀杏が鈴生り(右)。

キノコ汁と長野牛乳をもらって昼食です。気温が低めなので、温かいキノコ汁は最高でした。この後、インストラクターの話で、私は山頂での話の続きをしました。昼食後は歌の時間。珍しいというか懐かしいですね。オートハープ(中)。五つの赤い風船の故西岡さんが「遠い世界に」でこれを奏でていましたね。
遠い世界に(五つの赤い風船)~MURO ON STAGE(邦楽)~
信里の皆さんが、昭和60年度の信里小の6年生が作った『信里讃歌』を歌ってくれました(右)。りんご、アルプス、茶臼山と、信里の名物が詰まっています。

曇り空でいいカットが撮影できなかったので、翌日篠ノ井への用事のついでに北アルプス展望台まで旗塚まで車で登って行ってきました。皆さんに作り方を伝授したガマズミ(左)。このガマズミ酒は抗酸化作用が強くおすすめです。私は砂糖は入れません。甘みが欲しい時は蜂蜜を飲む時に加えます。ポリフェノールも多く、ビタミンCはレモンの2倍とか。高血圧や動脈硬化の予防、美肌効果に疲労回復にも効くそうです。山歩きで疲れた時に、私はこれを口に含みます。
珍しい山菜のハリギリも紹介しました(中)。タラノメと同じ様に天ぷらでいただく通好みの山菜です。ノコンギクが咲いていました(右)。他には白いリュウノウギクも。

晴れていれば、北アルプスがこんな風に見えます。山布施の向こうに仁科三山の勇姿。左から爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳。

そこから右へ目をやると白馬三山。左から白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳。右手前に神城断層地震で山頂が4割崩落してしまった神話の山、虫倉山。拙書でも詳しく紹介しています。魅力あるさるすべりコースが復旧するといいのですが。

質問も受けた旗塚にある、川中島合戦の石碑(左)。武田信玄の茶臼山布陣は、江戸時代の作り話でしょう。旗塚も合戦時に旗を立てた塚といいますが、これも江戸時代の作り話。実際は大化の改新後の薄葬令以降の墓でしょう。狂い咲きのタンポポでツマグロヒョウモンのオスが吸蜜していました(中)。崩壊した茶臼山南峰をバックに名産のリンゴ(右)。サンフジでしょうね。美味しそうです。

旗塚の駐車場から南の展望。中央に拙書でも紹介している蓼科山がそびえています。左へ八ヶ岳連峰。手前に重なる山々は、上田市塩田平の名峰。独鈷山、岩井堂山、冠着山(姨捨山)の尾根など。左は森将軍塚古墳から有明山、五里ヶ峯に続く山脈。いずれも拙書で詳しく紹介している魅力的な里山です。

旗塚下から東南の妻女山方面の展望。里山の山座同定は、なかなかできる人がいませんが、今回はできるだけ詳細に記入してみました。古代科野国から戦国時代、江戸時代から明治と歴史のある里山ばかりで、歴史好きにはたまらない山域です。『真田丸』人気で県内外からハイカーや歴史好きが大勢訪れています。そのお供に、歴史を詳しく解説した拙書『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林をお勧めします。

そこから左、松代方面の展望です。拙書でも書いていますが、百名山の四阿山は、真田の修験の山です。山頂には、麓の真田の山家神社の奥宮が二つ鎮座しています。山家神社の社伝を載せているのも拙書だけだろうと思います。偶然にも宮司さんのお祖父さんが私の中学の担任の先生でした。そのこともあって社伝を載せることができました。非常に貴重なものです。奇妙山というのは奇妙な名前ですが、この云われも拙書で紹介しています。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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