モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

陣場平で貝母の移植作業をシミュレーション。翌日は杉伐採の後処理作業(妻女山里山通信)

2020-05-31 | アウトドア・ネイチャーフォト
 週末の土曜日は晴天でしたが、午後から激しい雷雨になるとの予報。そこで、来週仲間とやる予定の貝母の球根の移植作業のシミュレーションをするために登りました。野草好きのご婦人、山蕗を採りに来たご婦人、鳥を撮影に来たご婦人と邂逅。いずれも顔見知りです。

 陣場平。左はクマノミズキの大木。右手に丸太のベンチと、林道からの小道があります。ハルゼミとエゾハルゼミの鳴き声のシャワーが降り注ぎます。左奥の林内の一番遠いところに生えている貝母の球根を掘り出して、中央の貝母がない空き地に移植していきました。8回ぐらい行いました。移植の要領ややり方を確認できたので終了。

(左)ギンランは咲き終わって結実していました。(右)キツネアザミ(狐薊)。キク科ですがアザミ属ではなくキツネアザミ属です。つぼみではなく、これで満開です。可愛いです。

(左)蛾が葉の上でお昼寝中。蛾は日本に5000種類ぐらいいるので同定は、よほど有名な蛾以外非常に難しいのです。分かったら加筆しますが…。(右)蜘蛛の巣にかかって絶命したウスバシロチョウ。毎年見る光景ですが、自然の容赦ない現実です。

(左)ハハコグサ(母子草)キク科ハハコグサ属の越年草。春の七草のひとつです。里山にあると野草ですが、畑にあると雑草。(右)ネムノキ(合歓木)の幼木です。線香花火の様なピンクの美しい花を咲かせるには、何年もかかります。庭木には向いていないかな。

 陣場平から林道への小道。林道を越えて堂平大塚古墳へ歩きました。Kさんと友人が草刈りなどの作業をしていました。Kさんとしばし歓談して戻りました。

(左)陣場平の下にあるギャップの山椒の群生地へ。山椒の実が食べごろです。採りました。コウナゴと煮て薄味の縮緬山椒を作ります。佃煮ではありません。薄味です。これが熱々ご飯にのせて最高。おつまみにも最高なのです。ここで鞍骨山から帰ってきた4人家族と邂逅。色々話をしました。お兄ちゃんはなかなか自然に対する憧憬も深く、いいナチュラリストになると思いました。(右)コバノガマズミに遅れて、ガマズミの花も満開になりました。この真っ赤な実で作るリキュールは、酸っぱくルビー色で美しく、抗酸化作用があり老化防止にもなります。

(左)ミヤマウグイスカグラの赤い実。たくさん集めるとジャムもできます。(右)長坂峠にたくさんあるイボタノキも満開です。ウラゴマダラシジミなどの食草なので切らないで欲しいのです。

 その近くに止まったイチモンジチョウ(一文字蝶)。イボタノキに吸蜜に来たのですが、私がいたので様子をうかがっています。邪魔したら可愛そうなので、速やかに立ち去りました。午後はとんでもない雷雨になり、特に千曲市では落雷なので被害も出たそうです。

(左)翌日は曇り。メンバーのS氏の屋敷林の杉を業者に伐採してもらった後処理に皆が集まりました。戦後屋敷林を植えて、それが大木となり困っている家がけっこうあるのです。我が家の雲龍杉は生前父が先端を切って止めてくれたので大丈夫ですが、近所では業者に頼んで切ってもらった家もあります。民家に近く、特殊伐採になるので高価です。我々も特殊伐採を頼まれてしたことがありますが、下に家はあるし電線はあるしで、非常に危険で困難なものでした。(右)伐採された幹や枝を処理します。手前は、小枝を粉砕するチップマシーンです。

(左)小枝をチェーンソーやナタ(鉈)で切ります。小枝も薪ストーブに入る45センチにカット。(右)これは主幹です。中心の色が濃いのはどうしてなのでしょう。長野県森林組合連合会に勤めている長男に聞いてみようと思います。後で調べたら、これは黒杉というそうで、杉材としては安くなるらしいのですが、逆にこの材の黒い独特な風合いがいいと、家具や建具にすると非常に趣があっていいとのことです。何か作りましょうかね。

(左)枝も45センチに切りそろえます。これは乾燥して、味噌作りの時に大豆を煮る薪にしようと思います。(右)皆が持ち寄ったチェーンソーやら鉈やら鋸やら。都会在住の人には馴染みがないと思いますが、大きな屋敷林があったり、我が家の様に山を持っている田舎の人には、必需品なのです。屋敷の面積が200坪とか、家が50坪に離れが30坪、土蔵や物置が20坪とか普通なので、その保全は本当に大変なのです。

(左)作業は順調に進みなんとか午前中で終了。胡桃の大木の下でお待ちかねの昼餉です。S氏が信州新町道の駅で購入した鹿のジンギスカン。やや甘めでしたが美味。ジビエには力があります。(右)私が持参した菅平の山ウドの天ぷら。味が濃厚で好評でした。さて、来週末は陣馬平で貝母の球根の移植作業をします。好天だといいのですが。

 6月に入ったある日。最高気温が30度とか。自分で採った山菜で弁当を作って陣場平へ。オオブタクサやハルジオンなどの帰化植物の除去をして、昼は友人のログハウスへ。気温は23度でそよ風も吹いて快適です。弁当は、山菜づくし。ワラビのおひたし、縮緬山椒、煮玉子、チャンジャ、淡竹の炊き込みご飯。なんか少なくない?と思われるかも知れませんが、少食なのです。昔はグルメ関係の仕事もしていたので大食漢でした。今より16キロぐらい太っていたのです。それでは山に登れません。で、ブックスダイエットして痩せたのです。そして、少食になりました。山菜や野草は、抗酸化作用があったり民間薬として用いられる薬草でもあったりします。ただ成分が強いので、過食は禁物です。また、似た毒草には気をつけなければいけません。ニリンソウとヤマトリカブト、セリとドクゼリ、ニラとスイセンなど誤食したら死亡するものもあります。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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菅平高原の大松山へ山菜採りに。初夏の爽やかな高原を堪能(妻女山里山通信)

2020-05-29 | アウトドア・ネイチャーフォト
 菅平の大松山(1649m)へ山菜採りにでかけました。ほぼ毎年の恒例なんですが、今年は少し早いのではないかと、昨年より数日早めにしました。これがビンゴ。ただ、長野市若穂から登ろうと思ったのですが、なんと保科温泉から先が全面通行止め。そうなら403号の角のセブンイレブンの横に看板出しとけよ!と。帰路に唐沢の滝で、拙書の愛読者のご夫婦に邂逅したのですが、同じ目に遭ったそうで、旦那さんが建設事務所に抗議の電話をしたとか。そうですよね。Google Mapでも通行止めの表示はないし、ラジオの交通情報でも全く触れられていませんでした。超有名な観光地なのに、あまりにも配慮に欠けています。昨年の台風19号の土砂崩れで復旧には1年ぐらいかかるということです。
 早く着きたいので思案。須坂から406号で峰の原高原、松代から35号で地蔵峠越えで真田から、私が選んだのは松代から高速に乗って上田から真田経由で菅平へ。なんとか10時に着くことができました。

 大松山の東面は、菅平高原パインピークスキー場です。そのゲレンデの空き地に駐車します。高原を挟んで西側には拙書でも紹介している根子岳(左)と四阿山(右)がそびえています。白く見えるのは高原野菜のマルチです。すでに10台ぐらい車が止まっていました。ここから山頂までの標高差は280m。登山道ではなくゲレンデを適当に選んで登っていきますが、上級者コースは最後が崖かと思う様な急登になります。楽にワラビを採りたいならば、向かいの菅平牧場をおすすめします。入山料が数百円必要ですが、牛の糞がいい肥料になって太いワラビが採れます。

(左)ゲレンデはいくつもあるので、散り散りバラバラになります。山頂までゲレンデはありますが、ほとんどの人は下の三分の一ぐらいで採っています。私は山頂を目指します。上に行くほど急傾斜なのでかなりきついです。(右)沢筋に多い山菜のミズもあちこちに見られます。

(左)かなり登ってウド。そこら中にあるわけではないので、ウド目が必要です。ワラビはたくさんあります。(右)コゴミの群生地もあちこちに。もう開いていて食べられませんが。

 かなり登りました。ログハウスの見えるところが山頂です。最後の急登はかなりきついので、右手にあるスキー場メンテナンスの林道に。つづら折れで登ります。ここまで来る人はいません。ゲレンデにニホンカモシカは出ることがありますが、ツキノワグマは出ません。ただ山頂の向こう側は生息地なので、熊鈴を付けました。

 山頂のすぐ北側のリフト降り場からは北アルプスの絶景が見られます。手前は保基谷岳から地蔵峠への尾根。その向こうは、私がホームフィールドとしている妻女山や陣馬平、鞍骨山から鏡台山に連なる戸神山脈。その向こうに茶臼山。右奥に虫倉山。いつまでも見ていたい癒やされる景色です。

 望遠で。茶臼山の中腹に見える少し明るいところは名産の林檎畑です。一番右には、レッサーパンダで有名になった茶臼山動物園もあります。

 北アルプスの手前に見えるのは、この間登った聖山。その手前は、鏡台山。いずれも拙書で紹介しています。鏡台山は、旧埴科郡の中心の山で、古くから重要な峠道がいくつもありました。

 山菜を採りながら約1時間で山頂に着きました。吹き上がる風が気持ちいい。高原野菜のマルチが白く光っています。夏になるとラグビーやサッカーや陸上だけでなく。吹奏楽などの合宿も行われます。その音がここまで聞こえてきます。この夏はどうなるのでしょう。

 南東を見ると浅間山。噴煙は見えません。右手には湯ノ丸山と烏帽子岳も。富士山も見えるのですが、この日はもやっていて見えませんでした。かなり下からカッコウの鳴き声が聞こえます。

(左)今回はランチを作ってくる時間がなかったので、最近話題のルーロー飯をセブンイレブンで購入。美味でしたが甘すぎます。高菜炒めはいいけれどもやしは要らないな。(右) キジムシロがあちこちに咲いていました。
魯肉飯(ルーローハン):横浜中華街に通い詰めた私のオリジナルレシピです。中華街の関帝廟通りの「秀味園」の味にかなり近いと思います。豚の頬肉を手に入れるのは難しいかもしれませんが、豚バラでもできます。

(左)毎年来ているので太いいいウドのある場所は分かっています。ここまで登ってくる人はいません、ゲレンデは何本もあり、広すぎて初めての人は途方に暮れるでしょう。(右) ずいぶんと歩いてイタドリの群生地がありました。スズランやツマトリソウ、アマドコロやシシウドも咲きます。

(左)リフトの保全道路に人知れず咲く立坪菫の大群生地があります。(右) 偶然に見つけたホソバアマナ(ユリ科チシマアマナ属)。ヨモギやヤグルマソウの群落の中にたったひとつありました。

(左)ズミが満開です。山頂のズミはまだつぼみでした。(右) ウワミズザクラも満開で風に揺れていました。

 帰路に立ち寄った唐沢の滝。落差約11m。滝の岸壁は根子岳から噴出した溶岩が固まった板状節理です。

(左)渓流の向こう側にはドイツトウヒの森。非常に面白い植生の森なので行きたかったのですが、以前あった丸太の橋が流されて渡河できませんでした。残念。(右) 今回採った山ウド。50本ぐらいあります。ウドは採ったばかりのものに味噌をつけていただくと最高です。これは、週末の仲間との作業に持っていって天ぷらにします。

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妻女山陣場平の貝母の種が成長。モンキチョウとウスバシロチョウのバトル。梅雨入りの香り(妻女山里山通信)

2020-05-25 | アウトドア・ネイチャーフォト
 晴天の日曜日となれば、妻女山にも多くの人がおとずれます。貝母の種の成長具合と枯れ具合を見るために陣場平へ登りました。それと、出ているはずの帰化植物の除去も。ヤマグワやノコギリ、スコップなど山仕事の道具を積んで車で登りました。ハルゼミとエゾハルゼミの合唱が響きます。

 貝母の種も大きなものは直径2センチ以上になっています。種は六列に縦に並んでいます。まだ枯れていないので白ですが、枯れて弾ける頃には黒くなります。こういう弾けて種を飛ばす種を持つものをさく果といいます。さくという漢字は機種依存文字なので、私のPCでは表示できますが、ブログに載せると文字化けします。
 枯れると各ヒレが縦に裂けて種を飛ばします。胡麻よりも小さな種なので、東風に乗って種は西へ飛びます。西の落葉松林の中の貝母は、そうやって増えたものです。

 大きくなった種もあれば、左上の様にまだ小さなものもあります。種がついているものは、種が大きくなるまで茎が枯れることはありません。帰って拡大して初めて気が付きましたが、なにか蜘蛛(クモ)の一種の様なものがいますね。クロメマトイなどがたくさん飛んでいるので狙っているのでしょう。

 貝母が枯れて、他の野草が繁茂してきました。地下茎のあるものは除去しますが、山蕗はそのままにしています。

 ただ、山蕗は周囲に大群生地がいくつもあるので、ここのは除去して貝母の球根を植えてもいいかなとも考えています。

(左)山のあちこちでギンラン(銀襴)が咲いていますが、例年に比べると少ない気がします。特定の菌根菌と共生関係にあるため(菌従属栄養植物)、持ち帰っても育ちません。長野県の準絶滅危惧(NT)です。(右)クサフジ(草藤)の仲間には間違いないでしょう。ナヨクサフジ(弱草藤)かもしれません。

 林道から陣場平へ向かう小道。入り口に、「陣場平 貝母群生地」の看板があります。

 モンキチョウがハルジオンで吸蜜。人の気配に敏感で、なかなか撮影させてくれません。たくさんのウスバシロチョウに囲まれて、たまにバトルするのですが多勢に無勢。やっと蜜にありつけました。そのためかおとなしく被写体になってくれました。

 撮影していたら、長野県の天然記念物に指定されているミヤマモンキチョウに会いに行きたくなりました。
県の天然記念物のミヤマモンキチョウを求めて峰の原高原から根子岳へ。妻女山のいま(妻女山里山通信)
天然記念物のミヤマモンキチョウに会いに峰の原高原から根子岳へ(妻女山里山通信)

 ウスバシロチョウも妻女山山系のあちこちで見られ、盛んに吸蜜しています。そろそろ交尾してスフラギスを付けたメスも見られる頃です。

 アカスジカメムシもいました。まるで本田圭佑選手も所属したことのある、セリエAのACミランのサッカーユニフォームの様な模様です。格好いいぞ。臭いけど。

 斎場山や陣場平へ登る右の林道を100mほど登ると左の斜面にナルコユリ(鳴子百合)が咲いています。ナルコユリは、花の基部に緑色の少し膨らんだ部分があります。また、高原で見られるアマドコロよりも小さい。アマドコロやナルコユリの根は、黄精といって強壮剤です。小林一茶がこの酒を呑んで50歳を過ぎて5人の子供を作ったことは有名です。「小林一茶 交合記」で検索を。

 下って妻女山松城招魂社にニガナ(苦菜)の大きな群生地があります。近くの展望台付近では、花弁の数が多いハナニガナも咲きます。梅雨の香りがし始めた信州です。

 気象庁はこの夏は猛暑と言っていますが、フィリピンとインドネシアで火山が大噴火。同じ大噴火があった1993年はものすごい冷夏になり大凶作。米不足でタイ米やカリフォルニア米を大量輸入。その後気象庁は、この冷夏は火山の噴火が原因と発表したのですが。忘れたのか!?おそらく長期予報するコンピューターに火山噴火のデータがアルゴリズムとして組み込まれていないのでしょう。当たらないわけです。

ハロプロ・オールスターズ テレワーク合唱「でっかい宇宙に愛がある」


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妻女山陣場平に舞う氷河期の生き残りウスバシロチョウ。ナミホシヒラタアブも(妻女山里山通信)

2020-05-22 | アウトドア・ネイチャーフォト
 まるで梅雨入りの様な毎日。わずかな晴れ間に妻女山の陣場平へ。妻女山山系では、幼虫の食草のシロヤブケマンやムラサキケマンが増えたためか、ウスバシロチョウ(ウスバアゲハ)があちこちで見られる様になりました。今年も5月6日に初見した後で、15日過ぎから大量に舞い始めました。ウスバシロチョウ(薄羽白蝶)は、チョウ目アゲハチョウ科ウスバアゲハ亜科に属するチョウで、氷河期の生き残りなどともいわれます。

 ステンドグラスの様に透けた羽がなんとも美しい。蛹時にマユを作るという数少ないチョウです。 ハルジオンは、おなじみの花ですが、日本生態学会では本種をヒメジョオン(姫女菀)と共に日本の侵略的外来種ワースト100に選定しています。陣場平のものはすべて除去しますが、その下のギャップのものは残してあります。タンポポも咲き終わり、この時期彼らが吸蜜できる花は、ミツバツチグリとハルジオンぐらいしか無いのです。

 ウスバシロチョウのオスは、メスと交尾するとメスの腹部にスフラギス(交尾板・受胎嚢)という貞操帯みたいなものを付けます。メスが他のオスと交尾ができないようにするものですが、その効果が絶対かは分かりません。

すったもんだのウスバシロチョウの交尾。交尾後にオスがメスにつけるスフラギス(受胎嚢)(妻女山里山通信):昨年の記事です。交尾の写真とスフラギスがご覧いただけます。

 ハルジオンで吸蜜するナミホシヒラタアブ。

 ハナアブやミツバチは、松枯れ病のネオニコチノイド系農薬を散布すると簡単に全滅してしまいます。果樹や野菜の受粉ができなくなってしまいます。松本市が空中散布を中止したのは懸命な処置です。松枯れ病の原因の殆どは、実は排気ガスです。当該記事がたくさんあるのでブログ内検索をしてください。

(左)北米原産のニセアカシア。和名はハリエンジュ(針槐)。妻女山の駐車場にありますが、ここより千曲川の河川敷にたくさんあります。養蜂業者にとっては大切な木ですが、洪水の時にたくさんゴミが引っかかったりするので、希望者を募って伐採もされます。(右)陣馬平に咲くマムシグサ(蝮草)。サトイモ科テンナンショウ属の多年草で毒草です。友人の医師は、これの赤い実を食べたことがあるそうですが、口内がただれて大変だったそうです。毒草は薬草でもあるので自分を使って人体実験した様ですが…。

 陣場平の貝母も随分と枯れてきました。種の入った実は大きいもので直径10ミリぐらいですが、殆どはまだ5〜7ミリ。梅雨入り前に妻女山里山デザイン・プロジェクトのメンバーを集めて。周辺の球根を掘り起こして移植作業をします。

 その仲間とうちの山で行っている椎茸の原木栽培。雨が降ったので成長を始めました。干し椎茸にします。菌床栽培のものと違い原木栽培のものは味が濃いのです。シンプルに酒と塩を振って蒸し焼きにすると最高です。ただ今年は異常な天候で、今までになく出来が悪いのです。

 桐の花も満開です。向こうに象山。その向こうに皆神山。更に奥に立石山。カッコウが鳴き始めました。高原みたいでいいんですが、人家まで下りてきて隣の屋根のアンテナでずっと鳴かれると、喧しいのです(笑)。しかも、鳴き方が下手で、カッコワと鳴かれたり、カッで突然止めたりすると気になって仕方がありません。

(左)今年もたくさんの方が観に来られた陣場平の貝母(編笠百合)ですが、これは2016年4月2日の様子です。ヨシが大繁殖して貝母に迫りました。(右)仲間を集めてヨシの除去です。根っこが少しでもあると出るので、地下茎も全て掘り出しました。加えてヨシだけでなくノイバラもたくさん混じっていて、その地下茎も掘り出しました。大変な作業でした。

(左)2016年5月の様子。奥にヨシやノイバラを積み上げてありますが、最終的には2mの高さになりました。(右)何回も通って、こんな風にほぼ全ての地下茎を掘り出しました。ヨシは全滅できましたが、ノイバラはまだ少しあります。今年も除去作業をしました。除去した場所には、貝母の球根を植えていきます。

小林萌花 from BEYOOOOONDS /// ショパン: スケルツォ 第1番 ロ短調 Op.20 (バースデーイベント2019)
 
 ハロープロダクションのアイドルですが、プロ級のピアニストが、アイドルもやっているというのが正しい表現でしょう。こんな難しいショパンのスケルツォを美しく弾きこなすとは驚き以外の何物でもありません。聞き惚れました。

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麻績村の聖湖から三峯山に登る。聖山に負けぬ大展望が魅力。ジェット戦闘機?(妻女山里山通信)

2020-05-19 | アウトドア・ネイチャーフォト
 五月晴れという言葉が虚しく思えるほど、まるで梅雨の入りかというような今週の天気予報です。わずかな晴れ間を選んで麻績村聖湖から三峯山に登りました。拙書でも紹介している初心者向けコースで、標高差141m、所要時間25〜35分。歩き慣れていれば幼児でも登れます。
 登山自粛がいわれていますが、それは富士山や北アルプスなど三密の山小屋泊を要する山や、年間300万人も登る高尾山の様な山です。拙書で紹介のほとんどの里山は、全く問題ありません。全く人に出会わないこともあります。出会っても距離を置けば大丈夫。こんな時こそ里山歩きをしましょう。

 山頂から眼下に聖湖を見ます。へらぶな釣りの太公望が何人か見られます。皆すごく離れています。赤い屋根のレストランは営業中でした。ピザが美味しい。左奥の山は、先日登った聖山です。

(左)聖湖南側の駐車場から登山道が始まります。(右)登りはじめてすぐにチゴユリ(稚児百合)の群生地がありました。

(左)ウスバサイシンか?と思いましたが、葉脈が違います。マイヅルソウ(舞鶴草)ですね。6月に雪笹の様な白い花を咲かせます。その様が鶴が舞っている様だとの命名です。(右)ヒトリシズカ(一人静)。ひとりで咲いていました。

(左)登山道には、タチツボスミレ(立坪菫)の群生があちこちに見られます。(右)山頂近くのスミレ。葉はタチツボスミレに似ています。ニオイタチツボスミレ(匂立坪菫)だと思います。

(左)山頂の2階建ての展望台です。手前の所まで車で来られますが、それでは山登りになりません。(右)スカイライダーというスライダーの乗り場。息子達が小さい頃に乗りました。めっちゃ楽しいです。左奥には、前々回に登った篠山。 高齢のご夫婦がのんびりと昼食中。

 1141.4mの山頂から見る五一山脈と戸神山脈。どちらも尾根歩きが楽しい歴史ある山脈で、植生も豊かです。拙書では色々なコースを載せています。私はテラスで作ってきたスタミナチャーハン卵焼きのせでゆるゆると昼食しながら景色を堪能しました。鶯の鳴き声とブンブン飛び回る熊蜂の飛行。

 暫くすると結構曇ってきました。左にカメラを振って善光寺平のほぼ全景。千曲川は左の塩崎で、流れを北から東へと変わります。台風19号の時には、この塩崎が決壊寸前でした。

 西方の眺め。拙書でも紹介の京ヶ倉。みなみらんぼうさんが紹介してヒカゲツツジの山として有名になりました。もちろん拙書でも紹介していますが、子供や高齢者は登ってはいけない危険な里山です。左手前は、麻績村の城山。

 南の眺望。冠着山(姨捨山)。これも拙書で紹介していますが、歴史を詳しく記しています。三つのコースを紹介しています。子供でも登れるコースもあります。この三峯山からは、尾根の舗装道路を通って前の記事で触れた古峠経由で登山口まで行けます。その後は、戸倉上山田温泉にも下れます。

(左)リフト料金表。動いているかは麻績村役場にお問い合わせを。(右)リフト。小さなゲレンデなので初心者やファミリー向け。街から近いので、ファットバイクのコースなんか作ると人気が出るのではないでしょうか。ファットバイクやマウンテンバイクなら、夏も冬も楽しめそうです。

(左)山頂にはズミの樹が何本かあり咲いていました。(右)楢芽林檎五倍子(ならめりんごふし)というナラリンゴタマバチによって作られた虫コブ(虫えい・ゴール)です。ナラメリンゴタマバチ(雌)が交尾後、コナラの根に楢根玉五倍子(ナラネタマフシ)を作ります。そこから冬に羽化した雌が単性生殖でコナラの冬芽に産卵し、それがこのような五倍子(フシ)を形成するのです。
 虫コブは古くから利用されてきました。マタタビはマタタビミミタマバエの作る虫コブができて初めて価値あるマタタビ酒になります。また、ヌルデ(白膠木)の若芽や若葉などにヌルデシロアブラムシが寄生してできる虫こぶ(ヌルデミミフシ)は、お歯黒、染め物、薬、インク、占いなどに使われてきました。特に染料は、空五倍子色という伝統色で、古代より(正倉院にあり)珍重されてきました。
 虫コブは、物理的刺激や植物の生長を促進する物質(植物ホルモンやアミノ酸など)により形成されますが、ダニ類、線虫類、細菌、菌類によっても作られます。現在、日本では1400種以上のゴールが見つかっています。実に奥が深い世界です。

(左)帰路は、三峯山の三つの峰の真ん中の峰へ。樹間から『風林火山』のロケ地になった大池が見えます。ここからのコースも拙書では載せています。秋の紅葉シーズンは最高です。(右)何もない真ん中の峰の山頂。鶯の鳴き声。

(左)下って野球グラウンドの脇に咲いていたサクラソウ(桜草)。(右)下山の道路脇には八重桜。桜は400種類ぐらいあるので、同定は困難です。別名は牡丹桜。塩と梅酢で漬けると美味。アンパンのへそに、桜茶に、おにぎりに。

(左)八重のヤマブキ(山吹)。(右)湖畔では、ウワミズザクラ(上溝桜)が満開で爽風に揺れていました。

 湖畔にはこんな公園もあるのです。戦闘機フェチではないので詳細は分かりませんが、なんでこんな物があるのかというと、知人によると、昔麻績村が自衛隊の演習場の誘致を計画したそうで、聖山に登る三和峠への道は自衛隊が作ったのだとか。結局計画は頓挫したそうですが、置き土産でこんな物があるのだそうです。

(左)私が子供の頃によく描いたロッキードのF104。愛称はスターファイター (Starfighter)。少年倶楽部とかぼくらとか少年画報とかに載っていたのでしょう。小松崎茂さんの絵が大好きでした。私が美術とかデザイナーを目指したきっかけになった方です。(右)デコイチもあります。閉鎖中なので、フェンスの外から撮影しました。平和が一番です。戦争は悲劇しか生みません。個人の殺人は罰せられるのに、国家がする大量殺人はいいなんて狂っています。

 聖湖の北岸から見上げる三峯山。対岸の公園では、幼子を連れた家族が芝生の上でランチをしていました。

(左)403号を下って、12号カーブ。通称アラレちゃんコーナーといって有名です。落書きもされてずいぶんと色あせました。(右)姨捨駅に下ります。ちょうど長野駅発松本駅行きの普通列車が登って来ました。停車してバックして駅に入ります。貴重なスイッチバックの駅で、善光寺平の眺めも最高で、撮り鉄垂涎の場所です。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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ピーカンの聖山へ。北アルプスの大パノラマと花を堪能。なんとヒメギフチョウにも邂逅!(妻女山里山通信)

2020-05-16 | アウトドア・ネイチャーフォト
 14日は、黄砂も飛ばずピーカンの晴天になるとの予報でした。そうなったら、ほぼ360度のパノラマが望める聖山でしょう。北アルプスはもちろん、北信五岳がすべて見渡せ、志賀高原から菅平、浅間山まで、南は八ヶ岳連峰や美ヶ原、中央アルプスも見えます。なんと拙書に載っている山の殆どが見えるのです。この山は快晴の日に登ることをお勧めします。

(左)登山口の三和峠。まず一つ目の急登。(右)二つ目の厳しい急登をこなして風越へ。直登の急坂を振り返ったところ。下りは滑って転ぶと危ないので、左の森の中を歩いたほうが楽です。

(左)尾根に乗るとほとんど高低差のない気持ちのいい登山道が。白樺と右手には落葉松の林。秋にはノコンギクやサラシナショウマの群生も見られます。(右)辛夷(コブシ)の花。

(左)タチツボスミレ(立ち坪菫)の群生が登山道のあちこちに見られます。(右)ウバユリ(姥百合)の若葉。

(左)標高が高いので、まだクサボケ(草木瓜)が咲いていました。この実は地梨といって強壮、鎮痙、鎮咳、利尿に効く果実酒になります。(右)アブラナ科のタネツケバナ(種漬花)の一種。

(左)30〜40分で聖峠。山頂までは15〜20分。右は種池からの遊歩道、左は坊平からの塩の道(松本街道)が合流します。(右)ここから山頂の尾根への最後の急登が始まりますが、直登ではなくつづら折れなのでそう大変ではありません。

(左)ニリンソウ(二輪草)の群生地がありました。(右)ムラサキケマン(紫華鬘)の群生地もあちこちに。

(左)エンレイソウ(延齢草)(右)白花のミヤマエンレイソウ(深山延齢草)。黒い果実は食用に、根茎は薬草で毒草。別名は、タチアオイ。

(左)ウスバサイシンがあちこちに。もしかしてヒメギフチョウに出会えるかもと期待が膨らみます。しかし、遅すぎるか。(右)ユキザサ(雪笹)。雪の結晶の様な美しい純白の花を咲かせます。北海道ではアズキナという山菜。

(左)山頂の尾根に乗りました。あと7分で山頂です。左に登ると四阿が。(右)コハウチワカエデ(小葉団扇楓)。別名はイタヤメイゲツで、紅葉が綺麗なので庭木としてよく用いられます。

(左)ミツバツチグリ(三葉土栗)。春のバラ科の黄色い花は、他にキジムシロ、ツルキンバイ、ヘビイチゴ、オヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴなどがあり、同定がなかなか難しい。(右)フデリンドウ(筆竜胆)。ここで下りてきた二人の男性と邂逅。花の名前を教えて拙書も紹介し、URLカードも渡しました。

(左)ナツヅタ(夏蔦)と思ったのですが、葉の形が違います。これはツタウルシ(蔦漆)の若葉ですね。ウルシ科の中で毒性が最強なので絶対に触ってはいけません。(右)オオカメノキ(大亀の木)。別名は、虫が好むのでムシカリ(虫狩)スイカズラ科 ガマズミ属。ここで以前出会ったことがある拙書の読者と邂逅。

(左)ヒゲネワチガイソウ(髭根輪違草)ナデシコ科ワチガイソウ属の多年草。センボンヤリやセンブリと間違えそう。(右)大きなブナの木が見えると山頂はすぐ先。

 山頂からは期待通りの絶景が。仁科三山。左から爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳。鹿島槍ヶ岳の右手には、平家の落人が隠れたというカクネ里があり、上部の雪渓は2018年に長野県初の氷河であると認定されました。

 南東を見ると筑北村の坂井で、修那羅峠へ続く12号線。修那羅山安宮神社の石神仏群が有名です。右の台形の山は、拙書の表紙になっている青木村の子檀嶺岳(こまゆみだけ)。本では、その難解な名前の由来を記しています。その向こうは独鈷山。右は、八ヶ岳からの長い尾根。中央の奥には金峰山。

 南西の眺め。筑北村の坂北方面。松本へ抜ける峠や、古い善光寺街道も越えています。右手には安曇野が見えています。蛇行する長野自動車道。松本へ行くときは、たいてい403号の下道を使っています。

 北東の眺め。善光寺平(長野盆地)が見えます。私がホームフィールドとしている斎場山や陣馬平、鞍骨山も。善光寺平南部では、南から北へ何本もの尾根が伸びているのです。

 山頂から西へ100mほど下ると、白馬三山(白馬鑓ヶ岳・杓子岳・白馬岳)のパノラマがよく見えます。手前の里山は深いですね。大姥山とか長者山とかが見えているはずなんですが分かりません。白馬三山の下には白馬村や青木湖があり、手前の谷には犀川が流れ、国道19号も通っているのですが。山しか見えません。

(左)なんと帰路に友人のお姉さん夫婦と邂逅。色々奇遇が重なったトレッキングでしたが、最後に凄いものが待っていました。なんと目の前をヒメギフチョウが舞って行ったのです。風が強くなって地面に降りてもすぐ飛び立ってしまいます。やっと一枚撮影。出会えたのはこの一頭だけでした。時期的には遅すぎると思っていたので、本当に幸運でした。(右)普通は沢筋に見られるミズが尾根筋に散見されました。

(左)下山して聖湖から古峠を経由して冠着山(姨捨山)へ。尾根に咲いていた満開のズミ。(右)東山道支道の古峠越えの説明。東山道は、五畿七道の一つ。本州内陸部を近江国から陸奥国に貫く行政区分、および同所を通る古代から中世にかけての幹線道路を指す。 つまり当時の高速道路。東山道には、駅伝制により30里(約16 km)ごとに駅馬(はゆま)10頭を備えた駅家(うまや)が置かれていたそうです。
 この後、冠着山を巻いて、戸倉上山田温泉へ。

 知る人ぞ知る日本歴史館前から見る右に五里ヶ峯と眼下に善光寺参り精進落としの湯、戸倉上山田温泉。撮影地のすぐ上には、男根と女陰が祀られた澳津神社があります。パワースポットで、男根女陰がリアルです。日本より海外で有名な川崎の「かなまら祭」と同様に、ここにも芸者衆などが男根神輿をかつぐ祭があります。拙書では京ヶ倉で写真と共に記していますが、古代から少子化は村の絶滅を意味していました。男根女陰崇拝は、縄文時代からあります。
 温泉街は、新型コロナウィルスの影響で、閑散としています。県内の方はぜひ訪れてください。最高の温泉です。同級生がやっている「国楽館 戸倉ホテル」は、レトロでリーズナブル。毎年ここに泊まって新年会をしています。知り合いの微笑の国のタイ人の女性がやっているタイスナック「マリン」もお薦めです。私が大好きなタイ料理も頼めます。ブラジル人やボリビア人、タイ人やフィリピン人の女性と接する機会が多いのですが、彼女たちは本当に明るくて優しくて癒やされます。ポルトガル語と英語ももっと精進しなければ。タイ語は難しい。
 いつもの万葉超音波温泉に入ってゆるゆると帰路につきました。右上の検索から、聖山と入れてプルダウンでブログ内検索を選ぶと当該記事が出ます。真冬の霧氷のトレッキングは最高でした。ぜひ御覧ください。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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篠山の猪平「市民ふれあいの森公園」へ。筆竜胆・姫萩・紫華鬘・一人静。長谷寺へ(妻女山里山通信)

2020-05-15 | アウトドア・ネイチャーフォト
 ひとつ前の記事で、妻女山奥の堂平大塚古墳から見える篠山(907.7m)のカットを載せました。ツツジは咲いているかなと訪れました。帰りには初めて長谷寺にも参拝しました。
 篠山は、善光寺平の多くの場所から見える大きな里山なんですが、篠山という名前を知らない人がほとんどでしょう。高句麗の王族、前部秋足(ぜんぶのあきたり)が延暦18年(799)に篠井性を下賜(かし)されており、篠ノ井の地名の元となったのですが、篠山の語源でもあるのでしょう。この時、多くの高句麗の豪族が帰化しています。高句麗人はツングース系で石の文化を持つ民族、長野市には高句麗式積石塚古墳として大室古墳群が、多くが破壊されましたが妻女山にもあります。陣場平奥には堂平積石塚古墳群があります。日本に馬産を伝えた人々といわれています。

 細い林道を登っていきます。鶯も鳴いています。山頂近くの開けた場所から北の眺め。戸隠富士と呼ばれる高妻山。手前は、陣場平山。山の向こう側は鬼無里です。

(左)フデリンドウ(筆竜胆)リンドウ科。リンドウは秋に咲きますが、これは春に咲きます。小さく可憐な花です。曇りや雨の日は花は閉じてしまいます。ハルリンドウは、湿地に生え、ロゼット状の根生葉があります。コケリンドウはより小型で根生葉があります。(右)タチツボスミレ(立ち坪菫)スミレ科。種類も多く地域差もあるようです。

(左)ヒメハギ (姫萩)ヒメハギ科。1センチもない小さな花。種子にカルンクラというアリの好む附属体があり、アリによって散布されるそうです。あまりに小さいので、踏みつけてしまいそうですが、よく見ると可憐な花です。低山の尾根や山頂の日当たりの良い場所で見られます。(右)公園の四阿。すぐ下の赤松が大きくなったら展望がなくなってしまいますね。どうするのでしょう。

 右手に南の展望があります。左は拙書でも紹介の五里ヶ峯と右下に村上義清の葛尾城跡。その向こうは、太郎山から虚空蔵山、和合城跡まで続く山脈。拙書にも載っています。眼下に千曲川の青い流れ。

 公園内にある池。楓の若葉が映って美しい。山頂は、この池の向こう側からわずか5分です。

 レンゲツツジはまだつぼみですが、ヤマツツジは満開でした。

 逆光に映えて美しい春紅葉。しばらく見惚れていました。

 林道を歩いてドイツトウヒの森へ。長い松ぼっくりが特徴です。

(左)出始めのイノデ(猪手)。(右)成長したイノデと手前にハナワラビ。

 ヒトリシズカ(一人静)センリョウ科。別名は、ヨシノシズカ(吉野静)といい静御前のこと。ひとりでいることは少なく、たいてい林下に群生しています。

(左)ツツジに吸蜜に来た春型のキアゲハ。(右)モミジイチゴなんですが、通常は下向きに花が咲きます。篠山のものは皆上を向いていました。初めて見ました。

(左)標高が高いので、妻女山では散ってしまったウワミズザクラが咲いていました。(右)ムラサキケマン(紫華鬘)ケシ科。ケマンというのは仏具だそうですが、日本の草花は仏具から取った名前を持つものが少なくないのです。平地や山麓の日陰のやや湿った所に生える越年草。毒草です。

 帰りは金峯山 龍福院 長谷寺に下りました。長谷観音の説明と、上にある塩崎城跡案内。

 長谷観音に参拝。境内には、神仏習合の名残の長谷神社もあります。参拝恒例の御神籤をひきました。小吉でしたが内容は思わずほくそ笑むものでした。
長谷寺ホームページ

(左)大輪で純白のリュウキュウツツジが見事に咲いていました。(右)なかなか味のある仁王像。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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貝母が枯れ始めた陣場平で舞うウスバシロチョウ。コミスジの交尾。ツツジが満開(妻女山里山通信)

2020-05-13 | アウトドア・ネイチャーフォト
 陣場平の貝母(編笠百合)は、かなり枯れてきました。そんな陣場平をウスバシロチョウがたくさん舞っています。最高気温が29度の長野市でしたが、里山は爽風も吹いて、木陰にいれば快適でした。

 妻女山のあちこちでギンラン(銀襴)が咲き始めました。ある菌根菌や樹木と特殊な共生関係にあるので、持ち帰って植えても育ちません。絶滅危惧種です。つぼみの様に見えますが、これで満開なのです。

 貝母は種がたくさんできています。まだ小さいのですが、やがて直径2センチぐらいになり、枯れると弾けてたくさんの種を飛ばします。6月下旬に、空いている場所に、球根の植え替え作業をする予定です。

 シナノタンポポで吸蜜するウスバシロチョウ。氷河期の生き残りといわれます。食草のシロヤブケマンが増えたので、ウスバシロチョウも以前より多くなりました。

 ホタルカズラの群生地。小さな花ですが、たくさん咲いているので、気がつく人が多い様です。つぼみはピンクですが、咲くと次第に薄紫がかって最後はブルーになります。

 堂平大塚古墳のヤマツツジが満開になりました。ここには、園芸種のツツジもたくさん植えられています。

(左)ヤマツツジ。(右)レンゲツツジ。これは今は亡き山仲間のKさんが植えたものです。有毒なので庭木として植えてはいけません。

 古墳から見る篠山。山頂直下には、猪平という長野市の公園があります。近々訪れるつもりです。

(左)ツツジで盛んに吸蜜するコトラガ(チョウ目 ヤガ科 トラガ亜科)。(右)一瞬、ニホンミツバチが復活したかと思ったのですが、複眼の形など見ると、ヒメハナバチの一種でしょうか。

 セセリチョウ科のミヤマセセリ。スミレやタンポポの花で見かけることが多いのですが、ツツジも好きな様です。

 非常に活性が高く、撮影が困難でした。幼虫はブナ科のクヌギやコナラの葉を食べます。

(左)古墳に咲くリュウキュウツツジ。白いツツジは珍しい。大輪で美しいツツジです。300年ぐらい前から栽培されていたとか。琉球といいますが、沖縄とは直接関係なさそうです。(右)長坂峠へ向かう途中になぜか1本だけあるツクバネウツギ。よく探せば近くにもあるのかも知れません。

 交尾中のコミスジ(小三條)を見つけました(タテハチョウ科)。人の気配に敏感で、一頭の時はなかなか撮影させてくれませんが、交尾中なら逃げません。幼虫の食草はクズ、フジなどのマメ科の植物です。妻女山山系でも希少な蝶です。ラッキーでした。

 林道倉科坂線へゼフィルスを探しに行ったのですが、まだ時期が早かった様です。林道から北の眺め。右に松代城。千曲川の流れの向こうに髻山や斑尾山。右奥に志賀高原の山々。

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ハロプロJuice=Juiceのエース 宮本佳林のライブ特集(妻女山里山通信)

2020-05-10 | BABYMETAL・LOVEBITES・XG・宮本佳林・ジャズ・クラシック
 里山保全やトレッキングとたまに空いてる時間に買い物に行く以外時間を持て余すので、好きなJuice=JuiceとBABYMETALとQUEENを聴きまくっています。宮本佳林ライブツアー〜Karing〜のDVDの特集です。気に入ったら買ってください。本編はもっと素晴らしい。

♪宮本佳林『天使のウインク』(松田聖子カバー)【2019年10月17日Zepp Tokyo】

カバーのレベルをはるかに超えている。まさにバーチュオーザ。

♪宮本佳林『氷点下』(オリジナル曲)【2019年10月17日Zepp Tokyo】

表現力歌唱力どれをとっても素晴らしい。聴き入ってしまう。泣ける。こんなのもうアイドルのレベルじゃない。歌詞も物語性が素晴らしい。

♪宮本佳林『ロマンスの途中』(2019年10月17日Zepp Tokyo)

可愛さ爆発。

♪宮本佳林『only choice』(2019年10月17日Zepp Tokyo)

上質なミュージカルの中の一曲みたい。本当に凄い。

[4K]宮本佳林『少女K』(2019年10月17日Zepp Tokyo)

大人っぽいセクシーな新しい一面が見られる。欲を言えばコスチュームは、マドンナみたいな体にピッタリのつなぎで、スカートを途中で投げ捨てる演出が欲しかった。この衣装は太って見えて可愛そう。

♪宮本佳林『私が言う前に抱きしめなきゃね』(2019年10月17日Zepp Tokyo)

分かるけど、それって難しいのよ。

カリーナノッテ│コピンク*(宮本佳林)

コピンク時代が懐かしい。殺人的に可愛い。

宮本佳林 (Miyamoto Karin) - 最高視感度 / Saikou Shikando

雨子さんが、訳のわからない歌詞になってしまいましたと言っているけど、確かにそうだね。でも良曲。

プラトニック・プラネット Juice=Juice
【ハロ!ステ#319】モーニング娘。'19&Juice=Juice 新曲LIVE映像SP!ハロー!キッチン、つばきファクトリー最新MV公開! MC:山木梨沙&新沼希空

曲は33分過ぎから。ぜひフルスクリーン、フルボリュームで。
この彼女のヘアースタイル最高。笑顔も最高。本当にいい曲だと思う。フェイクがいつもの高木紗友希でなく佳林ちゃんなんだが、凄くいい。
天文学用語などが入って、教養がないと理解できない歌詞だが、そこがまたいい。こんなアイドルの曲は、他ではお目にかかれない。

宮本佳林 ア・カペラ

ア・カペラだと、彼女の凄さがさらに分かります。

Juice=Juice宮本佳林《ASMR》心地良い音体験!

音フェチ佳林ちゃん。

4K Juice=Juice Fiesta! Fiesta! ~ GIRLS BE AMBITIOUS ~ Magic of Love '19秋 歌詞付

Fiesta! Fiesta! は、Juice=Juiceの凄さが最も分かる曲かもしれない。南米を200日放浪したのでラテン好きなんですが、この曲は、ラテン系の人も絶対好きになるはず。メキシコライブが大成功だったのも頷ける。

300万以上を記録しました。 #検察庁法改正案に抗議します
検察庁法改正に抗議のツイート 野党や著名人ら3百万以上 | 2020/5/10
国家の私物化を許したら日本は終わります。


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今年も稲の筋蒔き。少しずつ要領が良くなってはいますが。安定の失敗もの野良仕事(妻女山里山通信)

2020-05-09 | 男の料理・グルメ
 今年も恒例の米作りの始めに筋蒔きをしました。プロから見たら大笑いの事案でしょうが、結構本気なのです

 培養土を作り、種籾のポットに土を入れて行きます。もち米を26枚、うるち米を130枚作ります。昨年は水を入れすぎて、入れるのに時間がかかったり、種籾を入れる機械が詰まったり。今年は少し賢くなりました。

 培養土を機械に入れます。

 最初にもち米を入れます。美味しい餅や中華ちまきができます(涎)。

 次にうるち米を作ります。 用水がかなり上流からの引き込みなので水温が高く不味い米と揶揄されますが、それでも市販の標準米よりはるかに美味で安全です。

 田んぼへ持っていって、まず根切のラブシートを敷き、ポットの種籾を置いて行きます。ここを使えるのは今年限り、宅地になるようです。K氏がCADを使って必要面積を計算したのですが間違っていたようで。東京の有名理科大卒なんですけどね。しかし、置いてみると収まりました。ただ、忘れ物をして帰還。いいかげんにしてね。

 で板を敷いて踏んで平らにします。まあいい加減です。

 寒冷紗をかぶせて用水からポンプで水を汲み上げて入れます。美味しい米ができるようにと祈ります。今年は冷夏になりそうなので心配です。今年は暑くなかったのが幸いでしたが、これが冷夏の前触れなのでしょうか。

 水が入るまで、別の畑にある葡萄の苗を見に行きました。シラーとかメルローとか。これでできたワインが飲めるのは一体何年後なのでしょう(ため息)。

 少し遅い昼餉。揖保乃糸の素麺と私が持ってきたコシアブラの天ぷらに山蕗と干しホタルイカの煮物。K氏が用意した信州人のソウルフード、スギヨのビタミン竹輪を焼いて。左下は私が採ってきた山椒の若葉です。これをちぎって麺つゆに入れると爽やかで美味でした。この後、万葉超音波温泉に入ってゆるゆると帰路につきました。

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コシアブラと山蕗を採りに里山へ。里山の贈り物(妻女山里山通信)

2020-05-07 | 男の料理・グルメ
 妻女山里山デザイン・プロジェクトのメンバー二人と、某里山へコシアブラを採りに行きました。少し遅すぎて開き過ぎが多かったのですが、それでも満足できる収穫がありました。

 帰りに立ち寄った北アルプス展望台。右に神城断層地震で山頂の四割が崩壊してしまった虫倉山。左に白馬三山。尖った白馬鑓ヶ岳、右に雲に隠れた杓子岳。その右に白馬岳。眼下の谷は、犀川沿いの七二会の街です。おやきが有名です。

 眼下には棚田。代掻きをするトラクターが見えました。懐かしい山里の原風景が広がります。新型コロナウィルスもここでは無縁です。キツツキのドラミングが響きます。アオバズクの恋歌も聞こえます。

 仁科三山は雲の中。中央に見える布施神社に二人を連れていきました。今の時期は、樹種によって若葉の色が異なるので、信州の一番美しい季節です。

 布施神社、布制神社と石柱にありますが、これは明治時代の廃仏毀釈の際に、お布施につながるとして漢字を代えさられたもの。元に戻すべきです。社伝によると、神護景二年(768)高橋朝臣国是之が、更級郡の大領に任じられ、下総国結城布施郷の人民を従えて当地に移住し、この地を開拓。後の宝亀八年(777)に布施氏の祖・大彦命(おおひこのみこと)を勧請したということです。大彦命は、崇神天皇の命を受けて北陸道を東征し、息子の武渟川別命(たけぬなかわわけのみこと)は東海道を東征し、二人が出会ったところが「相津(会津)」と名付けられたと『古事記』にはあります。その後、大彦命は篠ノ井の瀬原田上の長者窪に住んだといわれています。石川の川柳将軍塚古墳が大彦命の墳墓と地元では伝わっているようです。その上には更に古い卑弥呼の時代のものかと思われる前方後方墳の姫塚古墳があります。全国各地で女王が統治する時代があったのでしょうか。
 また『信濃宝鑑』には、光仁天皇の御宇(708-782)、宝祚長久国家安全を祈願して、伊勢神宮の分霊を勧請とあります。更に、安和二年(969)佐久の望月氏が移り住み、氏を布施と改めて布施郷を領治し以後、当社は神明宮と称するようになったが、文化七年(1810)吉田家に請うて社号の許可を得て、布施神社と改称したといいます。つまり、信州には諏訪大社を一ノ宮とするように出雲系の神社が多いのですが、布施神社は大彦命を祭神とし、神明宮と呼ばれた歴史があるように、大和系です。そして、古代科野国は、大和系(初代科野國造の武五百建命)と出雲系(大国主命のひ孫の會津比賣命)が結婚して生まれたといえるのです。(出雲系は阿曇族と同様に、古代春秋戦国時代の呉の末裔か。大和系は、秦の始皇帝時代の失われた古代ユダヤ人の徐福を長とした一部族の末裔か)(右)社殿は棟札から明治3年の建造。梁が見事です。この奥には須立之城があります。茶臼山の茶臼が城は、その跡目相続争いの後にできた山城といわれています。須立之城については、下の記事をお読みください。
山布施の布施神社と石川流山嵜儀作の木彫。布施氏の須立之城探訪。陣馬平のカモシカの親子(妻女山里山通信)

 木彫は石川流の山嵜儀作(やまざきぎさく)の木鼻です。象と唐獅子。大事にしたい文化財です。

(左)コシアブラ。天ぷらが一番ですが、炊き込みご飯や味噌ハンバーグも絶品です。(右)お昼になったので、信州新町まで行きました。道の駅はコロナで休業していましたが、個人商店はやっているよというので、食堂のあさひやへ。私が頼んだ馬肉うどん。信州新町は、ジンギスカンでも有名です。地元の羊やサフォーク種を使った極上のジンギスカンも食べられます。生のラムチョップを買って、香草焼きを作るのもおすすめです。

(左)S氏が頼んだ馬肉丼。かなり甘めの味付けです。上田駅前の中村屋や別所温泉の日野出食堂のは甘さ控えめ。(右)A氏が頼んだソースカツ丼。南信が有名ですが、北信でも食べられます。この食堂は、1150円のすごい量のカツカレーが有名ですが、量が多すぎて食べられません。今回、少なめサイズがあることを知りました。今度食べましょう。

 その後、仲間を送って妻女山の陣馬平へ。山蕗を採りに行きました。前回作った山蕗と干しホタルイカの煮物が旨すぎて食べきってしまったので、採りに来たのです。再開した万葉温泉に入り、帰りに干しホタルイカを買って早速作りました。馬鹿旨です。山菜は農薬も化学肥料も殺虫剤も使わないので安全です。ソフト鰊と煮ても美味です。

 万葉温泉の帰りに雨宮の渡し近くから見上げる鞍骨山。清野氏の山城があり、全国から山城マニアが訪れます。並木のアメリカハナミズキが満開です。一青窈の歌を思い出します。
◉松浦亜弥+一青窈_ハナミズキ

あやや可愛い…。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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QUEENを聴きまくっています。素晴らしいドキュメンタリー。恋人のメアリー・オースチンに遭っていたかも(妻女山里山通信)

2020-05-06 | BABYMETAL・LOVEBITES・XG・宮本佳林・ジャズ・クラシック
 里山保全やトレッキングとたまに空いてる時間に買い物に行く以外は自粛で時間を持て余すので、好きなJuice=JuiceとBABYMETALとQUEENを聴きまくっています。宮本佳林ライブツアー〜Karing〜のDVDも届きました。動画は、YouTubeに飛んで大画面で御覧ください。その3はQUEEN特集です。映画『ボヘミアン・ラプソディー』は、7回観ました。Blu-rayも買いました。この曲がヒットしていた頃、私は5週間ロンドンに住んでいました。恋人のメアリー・オースチンに遭っていたかも。若い人にこそ聴いて欲しい。英国でこの1000年で最も素晴らしいアーティストで、ビートルズでもローリング・ストーンズでもなくQUEENが選ばれた事実。これがロックです。

04 Freddie Mercury Story - フレディーマーキュリーストーリー - QUEEN

素晴らしいドキュメンタリーです。フレディ・マーキュリーの生誕から亡くなるまでの全てが観られます。確かにBIBAの店員は皆美しかったし個性的でした。フレディはもちろん母やメアリーや最後の恋人(男)の証言も。ミック・ジャガー、ポール・マッカートニー、エルトンジョン、ライザ・ミネリ、デビッド・ボウイ。彼とオペラの出会いも。最期の時も。最高すぎる。永遠に。「show must go on 」は、涙なしには聴けない。

Queen "Love of my life" (Freddie Mercury & Mary Austin)

QUEENの曲で一番好きな曲です。メアリー・オースチンに捧げた曲。彼女が働いていたBIBAに英国王立音楽学院に留学していた恋人と訪れました。QUEENの曲で一番好きな曲です。おそらくメアリーからチャイナドレス風のジャケットを彼女が買ったのです。忘れられません。彼女とはパリへも旅をしました。遠距離恋愛の果に別れましたが、素晴らしい女性でした。今も応援しています。

Queen - Bohemian Rhapsody (Lyrics In Japanese & English / 英詞 +日本語対訳)

やはりこれですね。はじめて聴いたときの衝撃は忘れません。今聴いても体が震える曲です。フレディ・マーキュリー以上のロックスターを私は知らない。歌詞を読んでください。

ベストヒットUSA QUEEN 1時間スペシャル

QUEENを知らない人、もっと知りたい人、思い出したい人に。小林克也さん懐かしい。お元気かな。東郷かおる子さん感謝しています。そうなんですよ。最初少女に人気が出たバンドで、男性が好きって言いにくいバンドだったのです。でもその歌もサウンドもとんでもなく凄いなって思っていました。裏話は凄いです。

Live Aid- Queen- Full Set HQ

映画のクライマックスのライブエイド。歴史に残る映像です。これを観ないでロックを語るなかれ。

1977年の3月、羽田空港からロンドンへ、空中分解しそうなアエロフロートで渡英。5週間の英国生活の記憶。Queenよ永遠に!  :作家村上春樹さんの国分寺「ピーター・キャット」でアルバイトをしていた時のフォトエッセイ。メインページで全文が読めます。世界中からアクセスがあります。

【字幕付き】ライブエイドpart1 Bohemian Rhapsody 映画ボヘミアンラプソディ

ぜひ全編を観てください。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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陣場平の貝母は枯れはじめ種がたくさん付いています。ホタルカズラにウワミズザクラ(妻女山里山通信)

2020-05-04 | アウトドア・ネイチャーフォト
 つい一週間前まで、最高気温が15度とか最低気温が1度とかだったのですが、一気に真夏日になり、その後も夏日が続き、信州は春から初夏へ猛スピードで変わって行きます。陣場平へ里山保全作業に行きました。街中はなるべく避けたいですしね。人の少ない里山は安全です。
 このゴールデンウィーク、家にいましょうのPRが効いたのか、ネットをする方が増加。このブログへのアクセスも2倍以上に増えています。gooブログは290万ぐらいあるのですが、ここのところアクセスランキングで800位ぐらいが続いています。BABYMETALとJuice=Juiceの動画の記事もアップしたので、爆増です。若い頃、アイドル雑誌のデザインをしたり、アイドルやアイドルの卵の撮影のディレクションをしたり、色々相談も受けたり、アイドルが好きなのです。応援しています。村上春樹さんの国分寺のジャズ喫茶「ピーター・キャット」での美大時代のアルバイト経験を描いた『国分寺・国立70sグラフィティ』もアクセスが増えています。

 陣場平の貝母(編笠百合)も、この暑さで一気に枯れ始めました。今年は麓に養蜂箱があったのでしょう。たくさんのセイヨウミツバチが吸蜜に来てくれました。10年前はいたニホンミツバチは、千曲市の松枯れ病のネオニコ空中散布で絶滅しました。散布で妻女山の千曲市側の昆虫が絶滅しました。人的被害も出ました。調査し研究した学者もいます。現在は中止していますが、昆虫がある程度戻ってくるのに2年かかりましたが、未だに完全ではありません。当ブログでも重要な記事をアップしています。右上の検索で「ネオニコチノイド」でプルダウンでブログ内検索をしてください。
 松本市が空中散布をするかで検討していますが、ベトナム戦争の枯葉剤と同じ猛毒を散布するとすべての昆虫が絶滅し、人体にも取り返しのつかない影響が出ます。ベトちゃんドクちゃんを覚えていますか?中枢神経が侵されます。発癌性、脳の発達障害、多動性症候群、奇形などを引き起こします。ラウンドアップや草退治など、ネオニコチノイド系農薬、グリホサート系農薬は絶対に使ってはいけません。既に欧米では使用禁止になっている国がほとんどです。モンサントで検索を。
 電子レンジも危険です。旧ソ連は製造販売を禁止していました。人口電磁波に人間は耐性がありません。スマホはもちろんハイブリッドカーも危険です。5Gなど問題外。

(左)受粉を盛んにしてくれたので、種がたくさんできています。期待しましょう。(右)まだ雌しべがついていますが、やがて落ちます。種はこの後、直径2センチぐらいまで大きくなり、枯れると弾けて飛びます。

 陣場平の全景。山蕗が茂って来ました。帰りに少し採っていきます。左のクマノミズキの葉もかなり開いてきました。小鳥のさえずりも聞こえます。里の気温は26度ぐらいらしいですが、ここは爽風が吹いて快適です。小さな子供達を連れた家族も登ってきました。山蕗を採りに来たご婦人達も。

(左)山椒の若葉。山椒味噌を作って酒の肴にしたり、ご飯のおかずや焼きおにぎりに。鮎の塩焼きに塗っても美味。(右)山蕗の種。

 堂平大塚古墳から望む北アルプスの仁科三山。中央は爺ヶ岳。眼下に千曲川の流れ。上信越自動車道も見えますが、車はゴールデンウィークとは思えないほど少ないですね。

(左)ウワミズザクラがやっと咲き始めました。ただ暖冬と4月の寒さからでしょうか、花に勢いがない。花穂(かすい)も小さめです。陣場平にも咲いているので探してみてください。(右)ガマズミも咲き始めました。これは葉が小さいコバノガマズミです。赤い実は抗酸化作用が強く、真っ赤な果実酒ができます。

(左)陣場平の下の入口横にあるホタルカズラの群生も咲き始めました。(右)イカリソウも咲き始めましたが、花の数が少ないし、色も鮮やかではないですね。色々とおかしなことがある今年の春から初夏です。この夏は、フィリピンとインドネシアの火山噴火で1993年同様に冷夏になる可能性が高いのです。準備が必要です。

(左)ミツバツチグリ。春のバラ科の花は、他にキジムシロ、ツルキンバイ、ヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴ、オヘビイチゴなど似ている花ばかりで、同定が難しいのです。(右)クサノオウ。毒草です。上杉謙信槍尻ノ泉の近くに群生地があります。子供達が触ったり口にしないように注意してください。

 採ってきた山蕗と帰りに買った干しホタルイカの煮物を作りました。山蕗は洗って一度茹でこぼします。筋を取る必要はありません。出汁粉、本味醂、酒、干し椎茸、昆布で煮ます。濃口醤油なので色は濃いですが、結構薄味です。ホタルイカの旨味と山蕗のほのかな苦味がたまりません。
山菜料理は、私のオリジナルレシピ集「MORI MORI RECIPE」の日本料理を御覧ください。

里山保全と貝母の保護の妻女山里山デザイン・プロジェクトの活動は、■MORI MORI KIDS Nature Photograph Galleryのトップページの一番下、妻女山SDPの各ナンバーをクリックしていただくとご覧いただけます。16以降はこのブログでアップしています。

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上杉謙信の山城がある髻山へ。カタクリとセリバオウレン(妻女山里山通信)

2020-05-02 | アウトドア・ネイチャーフォト
 妻女山里山デザイン・プロジェクトのメンバーと髻山(もとどりやま)に登りました。信州の百名山とか有名な山はすべて登山自粛となっています。こんな時は、拙書で紹介のマイナーな里山に登るのがいいでしょう。今回は、私が三人のメンバーを家まで迎えに行って乗せて、コンビニはおろかどこにも立ち寄っていません。

 北国街道から見上げる髻山。ピンクの花は桃です。林檎畑の農道を登って行きます。

(左)イチリンソウ(一輪草)の群生地があります。二輪草の若葉と共に山菜ですが、猛毒のヤマトリカブトの若葉とそっくりなので要注意です。(右)この山はカタクリで有名ですが、残花ですね。

 山頂は結構広く見晴らしもいいです。左のコンクリートは、長野県ではここにしかない天測点。拙書ではアップの写真を載せています。

 髻山の歴史。上杉の山城なのですが、武田が利用したこともあるというのが興味深い。

 山頂から西方の山座同定の看板。これはいいですね。こういうのが妻女山展望台にも欲しい。現在あるペンキ絵はデタラメでまったく酷いものです。観光客の評判も非常に良くない。

 少し左に笠岳。すぐ左に横手山。右に白根山。手前の里山は雁田山。麓は小布施です。

(左)コブシの花。(右)ネコノメソウの群生地。

(左)ムラサキケマン。(右)カタクリの群生地を下ります。

 そして、登山道を外れ目印も何もない山を長い距離を藪こぎして、セリバオウレンの群生地へ。ノイバラがあったり、急斜面を下ったりと「これは誰も来ないな。来れないな」と仲間が言うほどの場所にあります。

(左)ウバユリ(姥百合)。種が飛んだ後。地面には若葉があちこちに出ていました。(右)山のあちこちにクサボケ(草木瓜)が咲いていました。

 タンポポ(蒲公英)。裏から見ると総苞がひっくり返っていないのでシナノタンポポですね。

(左)ヤマブキ(山吹)。「七重八重 花は咲けども 山吹の 実の(蓑)ひとつだに なきぞ悲しき」兼明親王(かねあきらしんわう)。太田道灌の逸話で有名ですね。(右)ゴヨウアケビ(五葉木通)。

 林檎畑。作業効率を高めるためなんでしょうけど、凄い仕立てですね。

(左)この日の長野市の最高気温は、32.5度。全国の最高気温のトップ5が長野県。あまりの暑さに皆でシロクマを買いました。(右)夜は、畑にあるタラの芽と山で採ってきたハリギリ、裏庭にあるコゴミと長野県民のソウルフード、スギヨのビタミンちくわの天ぷら。蕎麦は乾麺では珍しい滝沢食品の十割蕎麦。つゆに山椒の若葉を入れています。初夏の滋味を堪能しました。

妻女山里山デザイン・プロジェクトの活動は、■MORI MORI KIDS Nature Photograph Galleryのトップページの一番下、妻女山SDPの各ナンバーをクリックしていただくとご覧いただけます。16以降はこのブログでアップしています。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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