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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

春の兆しの福寿草が開花。黄色いパラボラアンテナの様な花びら。雪のない陣場平。妻女山展望台からの眺め。(妻女山里山通信)

2025-01-31 | アウトドア・ネイチャーフォト
 久しぶりの晴天。そろそろ堂平大塚古墳の福寿草が咲き始めただろうと妻女山へ登りました。昨年も今頃に開花しました。黄色いパラボラアンテナの様な花びらが、太陽を浴びて輝いています。

 今日開花したばかりの福寿草。雌しべがまるで和菓子みたいで美味しそうですが、毒草です。

 開花して2、3日経ったもの。花粉が飛散しています。福寿草は蜜は出しませんが大量の花粉を出すので虫たちが集まります。セイヨウミツバチやハナアブが訪れるのは啓蟄が過ぎてから。

 まだ咲き始めなので数は少ない。花期が長いので3月まで咲き続けます。

 妻女山陣場平。第四次川中島の戦いで上杉謙信が本陣を置いた場所。私達が保全活動を続けている貝母(ばいも・編笠百合)の群生地があります。積雪はなく地面はやや凍っていますが最低気温がそれほど低くないので霜柱もありません。週末に大雪の予報。来週には大寒波が来る予報です。おそらくそれが最後でしょう。
 貝母は2月中旬過ぎに芽吹くと予想しています。一面が満開の貝母で埋め尽くされるのは4月5〜20日頃になるでしょう。当ブログで開花状況をお知らせします。

 陣場平の北東部にある菱形基線測点。地球の歪みを計測するための測定器を乗せた土台です。この時期だけ樹間から善光寺平が見られます。

 戻って長坂峠手前から見る斎場山。古代科野のクニの古墳(円墳)で、上杉謙信が最初に本陣とした場所と伝わっています。右が長坂峠。

 長坂峠から南の眺め。すぐ向こうにエノキの木が何本かあります。根本の枯れ葉の下にオオムラサキの幼虫が越冬しているはずです。

 長坂峠から北の眺め。千曲川の向こうに長野パルセイロのホームスタジアム。今日は戸隠連峰も飯縄山も雲の中。千曲川はいつになく水量が少ない。このままだと春の水不足が心配です。

 林道を下って真冬でも青々としたリョウメンシダ。なにもない冬にはニホンカモシカが食べたりします。

 落葉松に巻き付くフユヅタ(冬蔦)。いわゆるアイビーです。ナツヅタは枯れています。

 妻女山展望台から北西の眺め。北アルプスは見えません。眼下の長芋畑は、すでに掘られた畑と春掘りのために残っている畑があります。春掘りの長芋は水分が抜けてねっとりしています。

 茶臼山と右奥に虫倉山(1378m)。あそこまでが松代藩の領地でした。拙書では不動滝に生息するハコネサンショウウオの写真も載せています。

 虫倉山の山頂は、4割が神城断層地震で崩落してしまいました。

 北北東にこれも拙書に載せている髻山(もとどりやま)。山頂は上杉謙信の山城です。春のセリバオウレンとカタクリは見事です。当ブログでも何度も紹介しています。5月のリンゴの花やコブシの花も絵になります。

 北東方面。ホワイトリング。右奥には高社山が霞んでいます。山の向こうは木島平や飯山の豪雪地帯。


モリモリキッズ・スペシャルのブログで、ブラジル料理の本格的なレシピを4ページ紹介しています
「ブラジルへの郷愁」レヴィ=ストロース 川田順造訳 みすず書房。文化人類学、また構造主義におけるバイブルのひとつ(妻女山里山通信)
 引き続き『アマゾンひとり旅』を順次掲載中。■ブラジル料理を2回に渡って掲載します。■モリモリキッズ・スペシャル をクリック!!!

「村上春樹さんのピーター・キャットを中心とした70年代のクロニクル」というムサビの美大生時代に彼のジャズ喫茶でアルバイトしていた当時のブログは世界中からアクセスがあります。この文章をクリックで見られます。ロンドンに5週間住んでいて、Queenのフレデイ・マーキュリーの恋人のメアリー・オースチンが勤めていたBIBAの店で当時の私の恋人が彼女からジャケットを買った話。70年代の美大生の赤裸々な日々が見られます。

インスタグラムはこちらをクリックツイッターはこちらをクリックYouTubeはこちらをクリック。米子大瀑布、絶滅危惧種のナミルリモンハナバチ・キバネツノトンボ・北信流など。これからどんどんアップしていきます。
 
もう一つの古いチャンネルはこちら。76本のトレッキングやネイチャーフォト(昆虫や粘菌など)、ブラジル・アマゾン・アンデスのスライドショー

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、
『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。掲載の写真は有料でお貸しします。他のカットも豊富にあります。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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今年初めて妻女山展望台へ。北アルプスには稜線に雲。さっそうと戸隠富士の高妻山。高社山と根子岳、四阿山。おやきと小田巻き蒸し(妻女山里山通信)

2025-01-11 | アウトドア・ネイチャーフォト

 1月19日の妻女山陣場平。第四次川中島の戦いで上杉謙信が本陣を置いた場所。私達が保全活動を続けている貝母(ばいも・編笠百合)の群生地があります。積雪はなく地面は凍っています。恐らく2月には上雪が降るでしょう。すると地面の凍結が解け貝母が芽吹く準備が整います。2月中旬ごろに芽吹くと予想しています。見頃は4月5〜20日頃になるでしょう。当ブログで開花状況をお知らせします。里山の群生地は日本でここだけです。満開の様子は左のバックナンバーから昨年の4月をクリックしてご覧ください。

「手羽元と大根の中華煮」。手羽元と大根は油で炒め焼き目をつけます。中華出汁、鶏がら出汁、牡蠣ソース、臭豆腐、本味醂、紹興酒、水で煮込みます。ニンニク、生姜、八角、干し椎茸を入れて。臭豆腐は、かなりの中華通でもあれは臭くて駄目という人も。しかし、調味料として使うと臭みもなく深い味が加わるのです。加えて希少な酪酸菌が含まれています。ラーメン、野菜炒め、麻婆豆腐などにもおすすめ。スープが非常に美味。これを使って炊き込みご飯も。
モリモリキッズ・スペシャルのブログで、ブラジル料理の本格的なレシピを紹介しています。ブラジル、ボリビアの旅行記も。
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 三が日以来の晴れ。今年初めて妻女山展望台へ。北アルプスには稜線に雲がかかっていました。ちょうど顔見知りの方が、桜の木の皮を求めて来ていたので、しばらく話し込みました。北アは展望台でもかなり待ってみたのですが、なかなか山頂を見せてくれません。この冬は日本海の水温が高いため雪雲の発生が多く、北陸に大量の雪を降らせた雪雲の残りが飛んでくるので、昨年の様などピーカンの晴天が一日もありません。

 山頂付近が雪雲に隠れている土豪の仁科氏に由来する仁科三山の爺ヶ岳(2670m)。爺ヶ岳は古くから里人に親しまれた山なので別名がたくさんあります。栂山・栂谷ノ峯・後立山・五六ヶ岳・爺岳・爺子岳など。南峰と本峰の間の白沢の上部には、春に種蒔きをする老爺の雪形が見られ、山名の由来となりました。

 左端が爺ヶ岳。鹿島槍ヶ岳や白馬三山は結局姿が見られませんでした。中央に茶臼山。その右奥に虫倉山。右へ陣場平山。右奥に戸隠西岳。

 拙書でも紹介の虫倉山(1378m)。そこで虫というのは古代は蛇(龍)のことであるとか、松代藩の領地で尊崇されていたということを記しています。本では不動滝に生息するハコネサンショウウオの写真も載せています。神城断層地震で山頂の4割が崩落してしまいました。手前は茶臼山。

 右に目をやると富士ノ塔山。山頂は滋野御三家の流れをくむ土豪小田切氏の砦だった様です。

 別名を戸隠富士と呼ばれる高妻山(2,353m)。奥には乙妻山。手前に戸隠連峰。一番手前は富士ノ塔山の尾根。

 戸隠連峰の西岳の山並み。手前は長野市の七二会。ここから西へ小川村までトラバースする見晴らしのいい道路があり、サイクリストに人気です。

 戸隠連峰と飯縄山。ご覧の通り善光寺平には積雪がありません。おそらく南岸低気圧で上雪が降るまで積雪はないかも知れません。ただ朝晩は道路は凍結しています。

 善光寺方面。駅前に100mのビルを建てる計画があるそうですが、長野にタワマンは不似合いです。善光寺さんが目障りだと怒るでしょう。信大の若者に意見を聞いたらいいと思います。

 西北に拙書でも紹介の高社山。親しみを込めてたかやしろと呼びます。その美しい山容から高井富士とも。麓にはブドウ畑やリンゴ畑が広がっています。

 右奥には苗場山や笠ヶ岳、志賀高原。右手前の崖がみえるのは金井山。金井山城跡があります。

 東方には根子岳(2207m)と四阿山(2354m)。真田の修験の山で、山頂には麓の山家神社の奥宮が二つあります。麓の神社には、真田幸隆が奉納した奥宮の漆塗りの扉が現存します。拙書では四阿山と真田の関係を詳細に記しています。菅平牧場から四阿山、根子岳をまわるループコースは拙書でも紹介していますが、大人気です。

 一番右手前は象山と左に離山。右奥に皆神山。奥に立石山。手前左の麓は松代の城下町。どピーカンになったら茶臼山へ北アルプスの撮影に行く予定です。

「野沢菜炒めのおやき」暖冬だったので野沢菜漬けの乳酸発酵が進みました。野沢菜漬け、大根、人参、鶏ひき肉を胡麻油で炒めて、鰹出汁顆粒、昆布出汁顆粒、本味醂、牡蠣ソース、臭豆腐、手作り信州糀味噌で味付け。皮は伊賀筑後オレゴンにとろろ、卵、炒り粉で。直径26センチの挟みおやき。

「牡蠣と松代一本葱のおやき」生地は伊賀筑後オレゴンにとろろ、卵、炒り粉、手作り信州糀味噌、牡蠣ソース、あご出汁と水。長ネギは輪切り。胡麻油を敷いて生地を流し入れたら葱と牡蠣をのせ、フタをして中弱火で6分焼く。ひっくり返して4分焼いたらできあがり。味はついているけど、お好み焼きソースやマヨネーズをつけても美味しい。

「小田巻き蒸し』大阪は船場の伝統料理。うどん入りの茶碗蒸しです。「苧環蒸し」とも。丼の底で渦を巻くうどんの様子が、紡いだ麻糸を玉のように巻いた苧環(おだまき)に似ていることから「おだまき蒸し」の名がついたといわれています。具は、モンゴイカ、小エビ、アサリ、カニカマ、小松菜、うどん。出汁は、アゴ、昆布、鰹、本味醂、薄口醤油。材料は丁寧に下ごしらえしておくのがコツ。具材が多いので空気の泡ができるのは愛嬌。卵は1個につき出汁汁1カップ。ズワイガニでやったら豪華。

「ブラジルへの郷愁」レヴィ=ストロース 川田順造訳 みすず書房。文化人類学、また構造主義におけるバイブルのひとつ(妻女山里山通信)
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初詣は小布施。北斎の「八方睨み鳳凰図」のある岩松院へ。高梨氏に由来する雁田城の小城に登る(妻女山里山通信)

2025-01-02 | 歴史・地理・雑学
 豪雪警報が出ていますが、長野市の善光寺平は曇で積雪もありません。三連休は上雪になる予報なので積雪があるかも知れません。スキーや温泉旅行などで来られる方は、スタッドレスタイヤはもちろん、チェーン規制のためにチェーンやスコップ、融雪剤、毛布、非常食などの携行をおすすめします。
モリモリキッズ・スペシャル」でブラジル料理のレシピを4回に渡り紹介します。旅行記も掲載中。

 昨年とは異なり穏やかに明けた2015年。初詣は小布施へ。北斎の「八方睨み鳳凰図」のある岩松院に初詣。その後背には拙書でも紹介の雁田山があります。その支尾根にある小城に登りました。

 曹洞宗「梅洞山 岩松院」。文明4年(1472)に開山された曹洞宗の古刹です。奥に見えるのが小城。右に少し見えるのが大城です。

 山門へ。大勢の善男善女が参拝に訪れていました。インバウンドで海外の方も。北斎は最も有名な日本人のひとりです。

 山門。「金剛窟」の額。

 山門の仁王像。仁王像は、明治の廃仏毀釈の煽りを受けて戸隠の中社から移譲されたもの。移譲の際には、戸隠の人々が涙を流して見送ったとか。英仏の傀儡クーデター政権の明治政府がなぜ文化否定の廃仏毀釈までして天皇制を制定維持しなけらばならなかったのか。

 仁王像の裏側。大黒天は、元々はヒンドゥー教のシヴァ神の化身であるマハーカーラですが、日本では神道の大国主命と神仏習合した日本独自の神へと変容しています。七福神の一柱としても知られています。右の仏像は不詳。

 山門の手前に一輪だけ蒲公英(タンポポ)が咲いていました。北斎の「八方睨み鳳凰図」の天井絵は、混んでいたのと何度も観ているので今回はスルー。

 小城登山口。熊出没注意の看板。冬なので大丈夫でしょう。

 約100m、10分足らずで小城。さらに上に大城があり、雁田城といいます。岩松院は、以前は土豪・荻野氏の居館であったと伝えられ、この城はその詰め城であったといわれています。かなり粗雑な野面積みの石垣。

 小城の上から北西方面の眺望。富士ノ塔山、地附山、三登山、髻山などが見えます。

 西方の眺め。一番右奥に薄っすらと冠着山(姨捨山)。手前に妻女山から天城山。その手前に象山から鏡台山の山脈。手前に金井山から奇妙山。さらに手前に井上山から妙徳山の山脈。

 城主になった気分で一枚。少し寒風が吹いています。

 小城の説明。高梨氏には上杉謙信の姉が嫁いでいます。第四次川中島合戦の際には、上杉軍はここで補給をしたといわれています。

 残雪があって枯れ葉が滑るので下りは気を使います。朝、腰まで雪のある飯縄山に登り、登りたりなかったのか雁田山に登りに来たという元気なおじさんとすれ違いました。

 福島正則の霊廟。奥の谷には、ミスミソウ(雪割草)が咲きますが、大きな群生地ではないので探すのは難しいかも。

 岩松院から小城と大城と奥に千僧坊(785m)。尾根を右へたどると雁田山。拙書ではループコースを紹介しています。

R-3「巨大天井絵デジタル化」~Digital×北斎特別展「大鳳凰図転生物語」動画

 実は未完成のまま設置されたという。パトロンの高井鴻山が、飢饉や善光寺地震の災害復旧に私財を投入したため、金箔を貼るお金がなくなったのだとか。天井絵は北斎が原図を描き、監修し、描画は高井鴻山と娘の葛飾応為の作ともいわれています。


 東町祭屋台。龍と鳳凰。『八方睨鳳凰図』は岩松院の天井絵に近いが、こちらが北斎の肉筆画。精緻さと完成度の高さが、天井絵とはまったくレベルが違います。文化三年(1806)北斎85歳作。長野県宝。

NTT東日本『「Digital×北斎【急章】その1」展 「生きるが如く描く」解説動画』

 画狂人北斎の生き様がよく分かります。


 大晦日は鯛の刺身に鯛しゃぶ。もつ煮、塩辛、長芋の梅肉胡麻油和え、自家製野沢菜漬け、ナメコ豆腐、木曽の赤カブの酢漬け、腸詰め。酒は上田の岡崎酒造の亀齢(きれい)蔵元限定の純米吟醸。切れの良い非常に美味しい日本酒です。

 今年の松飾りは、いただいた大王松に我が家の南天。御幣は障子紙で作りました。大王松は、南カルフォルニアとメキシコ原産の松で、三本松で葉が長いのが特徴の目出度い松です。

「ブラジルへの郷愁」レヴィ=ストロース 川田順造訳 みすず書房。文化人類学、また構造主義におけるバイブルのひとつ(妻女山里山通信)
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『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、
『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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