モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

なでしこジャパン女子W杯優勝! おめでとう! ありがとう!

2011-07-18 | サッカー
 まさに伝説となる死闘でした。二度も勝ち越しされて、それを跳ね返しての優勝は本当に素晴しい。勝利へのイメージが全員に共有されていたのでしょう。諦める感じがまったくありませんでした。1点目の永里からの鋭いクロスを潰れながら受けた丸山。そのことでアメリカが苦し紛れのクリア。逃さずつめた宮間の左足アウトの技ありゴール。2点目は、宮間と澤の阿吽の呼吸によるコーナーキックからの後ろへそらす難易度の高いボレー。得点シーンは、個人の力に頼ったアメリカよりも高レベルのものでした。

 日本がW杯で優勝するには、スペインのような、バルセロナのようなサッカーでなければならないという共通認識が、この優勝を導いたのでしょう。そして日本にはもうひとつ、絶対に勝たなければならない理由がありました。それを本当に現実のものとしてくれたなでしこジャパンには、最大級の賛辞と感謝を送りたいと思います。ひたむきな努力が報われた瞬間でした。なでしこの花言葉は「純愛」、「大胆」、そして「勇敢」。まさにそれを体現したチームでした。男子にも最高の刺激となったでしょう。

 それにしても澤。得点王、MVP。バロンドールも夢じゃない。アメリカリーグがなくなるとき、サッカーを止めて結婚してアメリカに残ろうとした澤に米政府環境保護局捜査官の彼は、「君は本当にそれで満足できるのか?君には退屈な専業主婦は似合わない」と言われ、「分かった。あなたは結婚しなさい」と言って帰国。愛を捨ててサッカーを取ったと言われた彼女でしたが、そうではない。愛故にサッカーを選んだのです。最初に日本選手に抱擁に行ったワンバックも素晴しい選手でした。女性も30歳からですね。二人ともプレイヤーとしても人間としても最高でした。勇気と力をもらった涙涙の最高の決勝戦でした。優勝の興奮冷めやらぬまま、日中は糞暑い中オオムラサキの撮影に行きました。いいカットが撮れました。ヤブ蚊に刺されて顔はボコボコ。そんなわけで激しく眠いzzzzz・・・・・・。

なでしこジャパン FIFA女子ワールドカップドイツ2011総集編


にほんブログ村 写真ブログへ にほんブログ村 写真ブログ ネイチャーフォトへ にほんブログ村 アウトドアブログへ にほんブログ村 アウトドアブログ ハイキングへ にほんブログ村 歴史ブログへ にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ザックは前4人の配置を変えるべき!?(アジア杯日本代表)

2011-01-15 | サッカー
 チームやリーグでは抜群の活躍をするのに代表に入ると輝けない選手がいつの年代にも必ずいます。だからといって、能力が低いというわけではないわけで、むしろ非常に高い能力を持っているのですが・・。現代表では前田がそうでしょう。本人が気づいているかどうかは分かりませんが、ポイントへの入り方や抜け出してもらうタイミングが、チームのときよりも百分の数秒遅いと思います。代表は寄せ集めなので、チーム内でもアピールしないといいボールは来ないわけで。前田の場合はチームメイトがそれを分かっていてボールを出すのに肝心の本人の動き出しや質が伴っていないのだから、これは能力というより代表への適正の問題かと思う訳です。ちょっと内気すぎるのでしょうか。まあ、年齢と本来ザックは森本をワントップに考えていただろうことを考えると、前田のワントップは今回のアジア杯限定のものかもしれませんが。

 本田の調子が上がって来た一方で香川の調子がもうひとつ。やはり左サイドはやりにくそう。なんだかバルサでは輝いていたメッシが、アルゼンチン代表ではずっと輝けなかった状況に似ていると思うのは私だけでしょうか。あのメッシでさえ使い方を誤れば輝けないのですから。シリア戦、本田が松井とポジションチェンジして右を突破、松井が真ん中に飛び出すシーンが度々見られましたが、あそこで真ん中に香川が入ってきたら、もっと楽に勝てたのではないかと私は思います。ゴールへの意識やスピード、実績は、松井より香川の方が上です。松井はチームでもそうであったように左で使うべきでは。キープ力もあり、中に切れ込んでのシュートも決めています。

 香川とバリオス抜きのドルトムントも、18歳のドイツ代表ゲッツェの活躍などでバラックの戻って来たレバークゼンに3-1と快勝。一見香川不要かに見えますが、さにあらず。やはり常に相手DFの裏を狙う香川の脅威にはまだ及ばないと見ます。その香川の脅威をザックは日本代表では活かせていません。むしろ重圧のかかる10番を本田にして真ん中を香川にしたほうがよかったかもしれません。でもそれがザックの期待でもあるのでしょう。香川も10番の重圧など気にせずにのびのびとプレーしてもらいたい。

 そう考えると、W杯のように、キープ力のある本田をワントップにするという手もあるはずです。本田は右の方が、中に切れ込んでシュートがし易いでしょう。
   本田                 前田(李)
岡崎 香川 松井 あるいは、 松井(岡崎) 香川 本田

 後は柏木などサブのメンバーが、どれだけ成長してフィットしてくるか。そして、ここにFW・SHのできる宇佐美やスピードの永井、大型FWの宮市が入ってきたらと考えると、この先の日本代表は非常に面白くなりそうで期待が持てます。

 それにしても、川島退場の抗議の方法や期限を知らなかったとか、今回の大会準備のために一試合もテストマッチを組めなかったとか、日本サッカー協会の不手際には唖然とします。選手のことを色々言う前にちゃんと自分たちの仕事をしろと言いたいですね。とにかく選手のコンディションがバラバラすぎます。遠藤などはどうみてもオーバーワーク。長友や内田も疲れが見えます。逆に本田はインターバルが空きすぎたかも。おそらく試合をしていく毎に良くなっていくだろうザックジャパンですが、決勝までいくにはラッキーボーイの出現とサブのメンバーの活躍がないと無理でしょう。奮起を期待しましょう。

 最後に海外に移籍した選手で成功するか失敗するかを大きく分けるのは、実はサッカーの能力だけでなく、コミュニケーション能力(言葉)によるところが大きいと言われています。最初は片言でもいいから、間違ってもいいからどんどんコミュニケーションをとることが、適応する第一歩なのでしょう。昔ブラジルやボリビアを放浪した時もそれを強く感じました。ブロウクンでもいいんです。サッカーで世界を目指す子供達は、サッカーと同じ様に、今から行きたい国の言葉を習うべきでしょう。



にほんブログ村 写真ブログへ にほんブログ村 写真ブログ ネイチャーフォトへ にほんブログ村 アウトドアブログへ にほんブログ村 アウトドアブログ ハイキングへ にほんブログ村 歴史ブログへ にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

祝スペイン初優勝!(FIFA2010南アフリカW杯)

2010-07-12 | サッカー
ブログランキング・にほんブログ村へ

 失礼ながら、たこ焼きやの愛想のいいおじさんが似合いそうなイニエスタですが、疲労困憊のはずの延長戦後半であの落ち着いたボレーシュートを打てるとは、本当に凄いです。普通の選手ならDFが寄せてくるので蹴るタイミングが早すぎて打ち上げてしまうところです。交代で入ったフェルナンド・トーレスのクロスがはじかれたところをセスクが拾ってマークをはずして外に開いたイニエスタにラストパス。それを確実に決めました。鳥肌が立つほどのクールなシュートでした。今週いっぱいスペインはお祭り騒ぎでしょう。それともこの夏いっぱい!?

 今回のスペイン優勝は、スペイン国民だけでなく多くのエコノミストも望んだことだとか。ギリシャに次ぐ欧州では経済破綻が危ぶまれるスペインが優勝すれば、その経済効果は計り知れないものだからというわけです。優勝賞金の3,000万ドル(約26億4,000万円)も凄いのですが、放送権料やもろもろの経済効果を考えると数百兆円という試算もあるほどです。試合が非常にナイーブな入り方をしたのは選手がそんなことを考えたからではないでしょうけど。序盤のオランダは確かにスペインを非常に警戒していました。そして意図的にラフプレーを仕掛けました。

 お互い息詰るような前半は、どちらが勝ても初優勝という緊迫したゲームで、ミスをしたら負けるという緊張感が漂っていました。ボールポゼッションは予想された通りスペインでしたが、時折見せる鋭いカウンターが決まっていれば圧倒的にオランダのゲームになったかもしれません。それを防いだのが、プジョルとなんといってもスペインの守護神カシーリャス。スーパーファインセーブを連発して得点をさせませんでした。

 そうなると、最初に焦れた方が負けるだろうなと思って見ていたら、後半終了近くになるとスペインが挑発したわけでもないのにオランダがいらだち始めました。この辺りから流れは完全にスペインへ。得点は時間の問題かなと思ったところでの貴重なゴール。W杯の決勝戦はいままで疲労の蓄積や神経質な心理状態から凡戦になることも少なくはなかったのですが、今回はわりと最後まで緊張感のある試合でした。その分見ている方も疲れましたが・・・。

 スペイン代表の中心はバルサの選手で、もとはクライフのサッカー。オランダのトータルフットボール。それがオランダと対戦するわけですから、どちらが勝ってもオランダの勝利と書いた記者がいましたが、ともかくバルサ、およびスペインの育成システムが優勝に導いたことは間違いないでしょう。Jリーグがその育成システムを手本としようとしているのは、本当に楽しみです。そして願わくば、新生日本代表はスペイン代表と試合をして欲しいと思うのです。パラグアイに勝っていれば実現した幻の試合です。

 世界にとってもスペインのようなパスサッカーのチームが優勝したことは、よかったと思うのです。もちろん日本代表にとっても。今回のW杯で、ひとつの目指すべき方向性が見えたような気がするのです。パスサッカーを基本としつつも、相手によっては柔軟にリアクションサッカーもできるチーム。あの2002年に優勝したブラジルでさえ、イングランド相手の試合では、それまでガンガン上がっていた両サイドバックを上がるらせず、前の三人だけで攻撃し、しかも得点していました。強いチームはスタイルを持っていつつも時には試合によって、または試合中でも柔軟に対応できる応用力を選手や監督が持っているものだと思うのです。スペインでさえ常に高いボールポゼッションを維持していたわけではなく、オランダの時間帯もありました。そのときに焦れることなく冷静にしのいだ事が最後のゴール、勝利につながったのだと思うのです。

 真夏の夜の夢のような熱いシーズンが終わりました。4年後はブブゼラではなくサンバのリズムが響きます。また、冬のシーズンですが、ブラジルにはアマゾンという熱帯があります。マナウスやベレンで試合があれば、相当厳しいものになるでしょう。10万人以上の観客で満員のマラカナンスタジアム(今は喧嘩が絶えず危険で廃止されましたが、ピッチの周りに溝になった立ち見席がありました)でフラメンゴとサントスの試合見た日を昨日の事のように思い出します。ブラジルのピッチに立つ我らが日本代表(まず出場権をとるべし)が、今から本当に楽しみです。

 それにしてもあのタコくんの占いは完璧でしたね。水族館の人の話によると、どうも毎回派手な国旗の方に行っていただけらしいとのことですが・・・。タコはエビやカニに似た赤い色が好き?
試合の詳細は、FIFAのオフシャルサイトで。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本代表喜望峰に散る(2010南アフリカW杯パラグアイ戦)

2010-06-30 | サッカー
ブログランキング・にほんブログ村へ

 一転して借りてきた猫のようになってしまったのは、南米では時に田舎もんと揶揄されるパラグアイではなく日本でした。デンマーク戦のあの果敢な攻めの姿勢はどこへいってしまったのでしょう。後半はそれなりに攻めの姿勢を見せてくれましたが。しかし、これが経験の差なんでしょうね。優勝候補と言われるスペインやオランダがなかなか優勝できないのも、実はこの経験の壁なんですね。ブラジルだってアルゼンチンだってドイツだってW杯が初めての選手がいるのに堂々とした戦いができるのは、脈々と培われた優勝経験による経験の蓄積がものをいうからなのではないでしょうか。岡田監督がラインを上げろと幾度となく指示しても下がりっぱなし。後ろからわき上がるように攻撃参加する機会もほとんどありませんでした。最後は経験の差が出たという感じでしたね。パラグアイはしたたかでした。

 最後の監督采配はやはり?でしたね。ここで失敗するのではと危惧していました。森本を出さなかったのはなぜでしょう。セリエAといえばそれだけでそれでもディフェンスを引きつけられたはず。ひょっとしたら本当に故障していた? 決勝トーナメントを采配したことのない経験の差が臆病な采配となって出ましたね。交代のタイミングも遅かった。しかし、日本代表が残したインパクトは、どちらかといえば低調に推移している今回のW杯では相当なものだったと思います。

 日本サッカーのひとつの夜明けを迎えたのは間違いないことだと思いますが、それだけに最後もっと印象に残る試合をして欲しかったと思うのです。選手にはやや悔いがのこるのではないでしょうか。もっとリスクチャレンジをして欲しかった。世界の論調も少しトーンダウンするでしょう。後のスペイン、ポルトガル戦を見れば、同じベスト8を狙う試合とは思えないほどその差は歴然です(途中まで視聴)。でも日本にとっては確実に未来につながるW杯であったと思います。画像はPK4-5となっていますが、正しくは3-5でした。それにしても残念。走りまくって守りきった駒野を攻める気持ちにはなれません。バッジオの浮いたPKを思い出しました。

 興味は優勝チームに移ります。手堅いブラジル、しかし、出場停止と怪我人が。波に乗るアルゼンチンが少し頭半分ぐらい抜けているでしょうか。手堅いドイツは最後に若さが出るか。オランダはロッベンが止められたら?
それより今夜はスペインとポルトガルの大一番が朝まで。ああ、いったいいつ寝たらいいんでしょう・・・。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サッカー日本代表悲願の決勝Tへ!(2010南アフリカW杯デンマーク戦)

2010-06-25 | サッカー
ブログランキング・にほんブログ村へ

 オルセン監督の奇策? フォーメーションを変えてきた攻撃に守備が崩れた最初の15分間を耐えしのいだのがすべてでしょう。あそこで失点していたらゲームは全く違ったものになっていたはずです。その後は岡田監督の戦術がピタリと当たって、ファンタスティックなFKから2得点。オランダ戦では必ず二人のマンマークに合い仕事をさせてもらえなかった本田も、この試合では不慣れなワントップを見違えるほど見事にこなしていました。間違いなくMOMでしょう。松井も運動量が多くチャンスメイクもして非常によかった。ただ、ストライカーがいたらもっと生きたでしょう。

 大久保も相変わらずゴールの予感は皆無でしたが、キレキレのドリブルでデンマークを苦しめました。遠藤のFKは、彼の仕掛けから。遠藤、長谷部、長友、駒野の驚異的な運動量。ただ以前のような無駄な犬走りではありませんでした。そして執拗なロングボールを跳ね返し続けた闘莉王と中澤。勇気ある果敢なセービングを続けた川島。腐ることなく準備、サポートをした控えのメンバー。見事な一体感でした。

 ボールの特性をつかんだチームが勝つかもと息子にメールしたのですが、本田のフリーキックは、あの距離にしては考えられないほど遅く見えましたが(目の錯覚?)、この大会初のFKでのゴールを決めた韓国が言っていたように、そっと蹴るのがコツ? 普通なら余裕でパンチングで逃れられるボールですが、本田の蹴ったボールは相手GKの逆をとってネットを揺らしました。そして遠藤のFK。完全にGKは本田が蹴ると思い自分の右へ意識がいっていたためか、再び逆をとられました。2ゴールとも技術とともに頭脳プレイの賜物です。

 PKは、微妙でした。誤審といってもいいかもしれません。シミュレーションにも見えましたから。失点しましたが、川島は技術的なことはともかく、読みは当たっているしのってきているので、安心感があります。デンマークもラフにならず、ローリガンと同様にフェアプレイで最後まで奮闘しましたが、最後は前がかりをつかれて失点。潰えました。その3点目は、本田の切り返し(クライフターン)からのノールックパス! ゴール前で慌ててしまうのが日本人選手の欠点でしたが、彼は実に冷静でした。クライフターンも今は小学生でもするプレイですが、あれを重要な試合の相手ゴール前でできるのがすごいところです。岡崎は待っていたとはいえ急にボールが来て(どこかで聞いたような台詞)少し慌てた風でしたが、きっちり決めていい仕事をしました。

 フランス、イタリアが一次リーグで敗退というのは予想外でした。しかし、チームの実力がそのまま出るのが必ずしもW杯ではないというのは、今までの大会も証明しています。コンディション、戦術、なによりチームの一体感が大きく作用します。期待されたアフリカのチームは、後のふたつがまだまだなんでしょうか。チームの規律も相変わらずもうひとつのようです。祈祷師も頼りにはならなかった…。

 日本代表は、南米のチームとは意外と相性がいいので、パラグアイは非常にいいチームですが勝機はあるとみます。パラグアイは不幸な事件でメインストライカーがひとり不在。ホームではブラジル、アルゼンチンをも撃破するもアウェイでは借りてきた猫になるのも特徴。ニュージーランドの堅い守備にかなり手こずっていたのも参考になるかもしれません。とにかくのぼり調子の日本代表。一丸となってクールにグアラニー族の勇士達をイグアスの滝壺へ沈めて欲しいものです。
 
 日本3-1デンマークの様子は、「2010 FIFA WORLD CUP SOUTH AFRICA」のサイトにムービーとともに詳しく載っています。がんばれニッポン!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サッカー日本代表采配ミス(2010南アフリカW杯オランダ戦)

2010-06-19 | サッカー
ブログランキング・にほんブログ村へ

 サッカーが、体力勝負だけでなく、頭脳勝負&心理戦ということを改めて知らしめてくれた試合でした。FIFAランキング4位のオランダによく対峙していたと思います。0-0で前半終了の時には、明らかにオランダの選手には動揺を隠せない選手がいました。

 スナイデルにゆるしたミドルシュートは一瞬の隙をつかれたものですが、あの距離で無回転シュートを打たれては…。GKを攻めることはできないでしょう。問題はそのあとの選手交代。これが酷いものでした。中村俊輔選手は、チャンスを作るどころか決定的なピンチを二回も引き起こしてしまいました。また、自らシュートを打つべき時も相変わらずパスを選択。彼の全盛期を国立競技場などで見ているだけに残念です。もう彼のサッカースタイルが通用する時代ではないのです。あのブラジルでさえカウンターをする時代です。ショートカウンターができなければW杯で勝ち上がるのは難しい。スペインを見ても明らかです。ボールプゼッションだけではW杯は勝ち抜けない。

 そして岡崎と玉田。シュートを果敢に打った大久保。練習や親善試合で結果を出せない選手がゴールを決められるはずもなく、交代は完全に裏目に出ました。ここは、確実にボールを前に運び、なんとなればシュートも打てる選手。そして、オランダの屈強な守備をものともせずシュートを打てる選手。といえば、稲本と森本を投入すべきだったのではないでしょうか。守備の意識は監督も高く、カメルーン戦では功を奏しましたが、決定的な攻撃の形がやはり作れませんでした。オランダにも疲れが出てきていたのですから、森本のように欧州に当たり負けしないフォワードを入れるべきだったのではないでしょうか。

 交代で入った三人は、いずれも元のスタメン。その三人を代えたからこそチームが機能し、カメルーンにも勝てたのではないでしょうか。いわば交代の三人はジョーカーではなく二軍。それでも三人には、投入された意味を感じてどん欲にゴールを狙って欲しかったのですが、全くその迫力は感じられませんでした。獲物を狙う飢えたオオカミのような目つきが全くありませんでした。デンマーク戦でも同じような采配をしたら、決勝トーナメント進出はないでしょう。

 地の利でアフリカが有利、時差のない欧州も有利などといわれましたが、ここまでの結果を見ると、そうでもないようです。カメルーン・デンマーク戦の結果もありますが、日本・デンマーク戦では、最初から勝ちに行く姿勢が必要でしょう。そして選手交代が勝敗のカギを握ると思います。今度失敗したらグループリーグ突破はありません。本田選手も前線であれだけ守備をしたらゴールは遠のきます。デンマーク戦では、デンマークがカメルーンに勝っているかどうかで相手の戦い方も変わるでしょう。しかし、日本は勝つしかありません。先手必勝の後、三人交代枠をすべて使って逃げ切り作戦で決勝トーナメントへ進むべし! がんばれニッポン!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サッカー日本代表の新たな夜明け(2010南アフリカW杯)

2010-06-16 | サッカー
ブログランキング・にほんブログ村へ

 阿吽の呼吸が隅々まで行き届いているクラブカップと違い、W杯はどこも急造チームの感がぬぐえません。よって、戦術とチームの一体感、とびぬけた個人の才能により勝敗を分けることが多いのですが、日本は過去の大会、リアリストにはなれず、日本らしいサッカーというものを追い求めて惨敗してきました。今大会、岡田監督は土壇場で岡崎、中村俊輔、楢崎をはずすというサプライズで初戦に臨みました。ここに至る道が、実はあらかじめ予定されていたということであれば、岡田監督は相当の策略家であるといえます。

 今大会最低の試合といわれようとカメルーンを撃破した事実はやはりすごいものです。確かにカメルーンはチームの一体感がなく、非常に神経質に試合に望んでいました。若い両センターバックは、松井の執拗なアーリークロスが本当に嫌そうでした。そしてなんといっても本田。右サイドでキーパーのボールをキープして起点となり、そのまま左サイドへ、松井の動きに合わせて一旦相手ディフェンスの前に出てからバックステップで消え、相手の背後に回り、松井のクロスをゴールしたわけですが、一連の動きは本当にクレバーなものでした。ゴールは、ゴールシーンだけのものではなく、その前からの伏線が必ずあるといういい見本のようなゴールだったわけです。

 相手ディフェンスは、本田や大久保が斜めに入ってくるのを捕まえきれず、マークの受け渡しもスムーズではなかった。欲を言えばその部分をもっとつけたのではないかなと思うのです。またミドルシュートももっと打ってほしかった。まるでビーチボールのようだと悪評の大会公式球「ジャブラニ」の特性をもっといかすべきでしょうね。実際に蹴ったことがないのでわかりませんが、回転をかけて曲げて落とすシュートは無理なようです。そのかわり、ミドルシュートが速く軌道が変化するので、キーパーめがけて思い切り打つのがいいのかもしれません。

 リアリストに変貌した岡田監督がオランダ相手にどのような布陣で臨むか楽しみです。猛プレスが90分続くとはとうてい思えませんが、親善試合の前半のような戦い方ができれば、デンマークに汚いチームと呼ばれたオランダが切れて退場者がでるかもしれません。そうしたら日本にも勝機とまではいえなくても引き分けぐらいは望めるかもしれません。岡崎がつぶれたら森本の出番もあるかもしれません。泥臭い試合でいいんです。のっている本田の得点を期待したい。

 一方、王者ブラジルが格下に苦戦とマスコミの見出しには出ていましたが、優勝を狙うチームの初戦はこんなものです。グループリーグは七割の力で戦うというところでしょうか。イタリア、スペインもそんなところでしょう。フランスはちょっとおかしい。ドイツは最初からゲルマン魂全開ですが。
 ブラジルの悩みは、国民が望むファンタジスタを入れたチームでは優勝できないということにつきるでしょう。メッシは現在最高の選手ですが、それでもブラジル人が理想とするプレーヤーではないでしょう。やはりロナウジーニョのような選手が好みなのです。しかし、それでは優勝できない。でも北朝鮮との2点目のスルーパスは、コースといいタイミングといいパススピードといい最高のものを見せてくれました。やはり地力は一番でしょう。

 スペインはブラジル人が理想とするような美しいサッカーをしますが、剛健なリアリストのチームとの試合を突破できるかが鍵だと思います。いつも優勝候補に挙げられながら敗退して行ったツテを今回も踏むのか踏まないのか、興味のあるところです。メッシがいつ覚醒するかが見ものですが、ロナウドの15点を超えたら本当に本物。しかしチーム自体にはそれほど地力があるようには見えないのが残念です。ベロンも全盛期は過ぎていますし。

 とにかくこの一勝で日本代表が新たな夜明けを迎えたのは間違いないことです。悔いのない試合をしてくれることを一サポーターとしては願って応援するだけです。ガンバレニッポン!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サッカー日本代表とアマゾン先住民と日本羚羊(妻女山里山通信)

2010-02-14 | サッカー
ブログランキング・にほんブログ村へ

 トルシエジャパンやジーコジャパンのように、岡田ジャパンとは誰も言わない現在の日本代表。「我々のコンセプトは間違っていない。」、「自分たちのサッカーをやれば勝てる。」等々。そこにあるのは、「自分たちらしいサッカー」、「自分らしさ」という概念ですが。それが当座のベストメンバーで、韓国にも中国にも全く通じないとなった今、さあどうしましょう。
 前三人は相変わらず必死に犬走りしていましたが、守備にも攻撃にも全く効果がないことがはっきりしました。シュートを打たずに走り回ってボールに触るだけなら犬三匹でも構わないでしょう。そんな映画がありましたね。DFには、狂犬が一匹いて追い出されましたが、守備はいいというのも簡単に翻されました。本当にコンセプトが間違っていませんか?

 「自分たちのサッカー」、「自分らしさ」、いったいそんなものがあるのでしょうか。あのブラジルでさえ、今やロナウジーニョが外されるほど、そのスタイルは変貌しているわけで…。どこの国にも普遍的な完全に強いサッカースタイルなんてないと思うのです。フィジカル、テクニックで劣るから、相手より長く走らなければならない。このコンセプトは、完全に破綻したのではないですか。コンセプトは間違っていないけれど、選手がそれを体現できていない? 体現できないコンセプトが間違っているのではないですか。サッカーは極めて有機的なもので、むしろ理論(分析)は後からつくものではないですか。というか、彼のコンセプトは90分もたないし、退場者や怪我人が出たらジ・エンド。選手交代や試合中に聞こえる指示も全く論理的ではないですね。矛盾だらけ。

 ところで、世界には「自分らしさ」という概念を全く持たない人々がいます。たとえば、アマゾンのある先住民達がそうだそうです。彼らは、自分たちがジャングル(世界)の一部で同一(等価)であると思っています。 自分らしさというのは、世界と自分が乖離した概念が生み出すもので、それ故存在理由(レーゾンデートル)を必要とし、自分らしさを求める強迫観念に囚われるのです。そこには答えなどあるはずもなく、空虚さと孤独感だけが付きまといます。

 レヴィ・ストロースの『悲しき熱帯』でも紐解いてみてください。誤りでなければ、彼は「自然状態」と「社会状態」という言葉でその差異を表現していたと思います。一見西洋合理主義にならされた我々から見るとまったく不条理にみえる彼らの神話や風習にも構造認識の秩序があるということ。彼らは自信に満ちており、孤独感のかけらもないこと。

 森で遇う日本羚羊を見るたびに思うのです。彼らのあの自信に満ちた凛とした強い存在感はどこから出てくるのだろうと。彼らも森と自分は同一で一部であると、生まれながらにしてそう存在しているのではないかと。そんな彼らも檻の中に入れるとストレスですぐに死んでしまうそうです。単独で生きる日本羚羊は、集団で飼ったり飼育することが非常に難しいのだとか。しかし、森で遭う彼らは例え子供でも威厳に満ちています。卑屈さの微塵もない。

「世界は人間なしに始まったし、人間なしに終わるだろう」『悲しき熱帯』は、そう終わります。人類もそろそろ「私権」、「個人主義」、「存在理由」、「自己実現」等から自由になって、新たな構造認識を創り出す季節にきているのではないでしょうか。2009年10月30日、レヴィ・ストロースは、100歳で大地に還りました。疑ってみなければいけない……。我々は本当に覚醒しているのでしょうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今の代表にヒデがいたら…

2010-01-16 | サッカー
ブログランキング・にほんブログ村へ

 先日の名波選手の引退試合は、久しぶりにサッカーの楽しさを味合わせてくれたイベントでした。Jリーグの往年の名選手が一堂に会してのプレーの数々は、サッカーって見るのもやるのも本当に楽しいスポーツなんだなと再認識させてくれました。名波選手の浮き球のパスとか、ラボーナとか、オーバーヘッドにボレーシュート。魅せてくれました。本来サッカーは、play footboll,jogar futebolというようにplayもjogarも遊ぶという意味です。

 そんな中で、久しぶりに見た中田英寿のプレーは、往年のものとは違うとはいえ、今の日本代表に欠けているものを思い出させてくれました。久しぶりに彼のプレーが見たくなって探すとたくさんありました。そんなひとつがこれ。迫力のある力強いプレーに圧倒されます。スピードも結構あります。Hidetoshi Nakata in Serie A !
 忘れられないのは、ローマでスクデットを勝ち取るきっかけになった豪快なミドルシュート。

 彼の凄かったところは、その適応力。セリエA仕様に躰とプレースタイルを変えていったこと。彼は非常にインテリジェンスに溢れたプレーヤーで、Jリーグとのサッカーの違いを適格に見抜いて、躰やプレースタイルを変えました。その柔軟性は見事で、現在の欧州組で適応できないでいる選手を見ると、彼の凄さが分かると思います。今の欧州組で同じような片鱗を見せているとしたら、若くして渡欧した森本は別として長谷部があげられます。結局は、才能があれば後は適応力ということになるのでしょう。代表も同じで、チームとは別の適応力が求められるはずです。

 中田のプレーは、倒れない。たとえ倒れてもパス、シュートはする。プレスがきついからといってダラダラと下がってこない。不必要なバックパスはしない。トップスピードでドリブルしながら相手をかわせる。速く正確なパスを出せる。ミドルも果敢に狙う。常に周りを見るけれども、ひとりで勝負できるところはひとりで行く。南米すら欧州化した現在のプレースタイルではスピードとフィジカルは不可欠、判断の速さも必須。 
 彼の戦績はセリエAの歴代の名選手と比べてみても、下記のように全く見劣りしません。
ジダン    5seasons  151matchs  23goals
ベロン    9seasons  25matchs  28goals
ルイ・コスタ 11seasons 313matchs  42goals
中田英寿   7seasons  182matchs  24goals
 今現在の欧州組と比較すると、いまだに彼を抜いた選手はいないということがよく分かります。

 そんな訳で今の代表に彼がいたらと、ないものねだりをついしてしまう訳です。足元でこねくりまわすだけのプレイや、バックパスの連続、バイタルエリアの外でパス交換を延々とするサッカーでは世界に通用しないのは明白。彼なら森本や本田、長谷部達とならどんなサッカーをするんだろうと。どういう戦術が成り立つのだろうと想像してしまう訳です。森本や岡崎なら彼のキラーパスを受けられるのではないかと。当時は、彼だけ別次元にいました。それは試合を実際に見ていても感じました。これは無理だなと思ったものです。ピッチにいる他の代表選手は、それを肌で感じていたに違いありません。結果いじけてしまう選手が出てチームは空中分解。本来それをまとめるのが監督の役目なんですが、監督は若葉マーク。結果は見えていました。

 現在の代表を見ても、やはりアジア仕様の感は拭えません。現実的に下から数えた方が早い実力なんですから、それに見合ったメンバー構成とチーム作りをすべきだと思うのです。自分たちのサッカーを貫くなんていうのは強豪チームのみに許された言葉。善戦したなどという言葉のみの敗戦よりも、現実的対応であげた一勝の方が、後々のためになるでしょうし、記憶に残るでしょう。
 現代表の課題は、ワントップが機能したためしがないのによく使う。プレスが90分もたない。相手にプレスされると打つ手が無くなる。フリーでも(バック)パスを選ぶ。右サイドが確実に弱く狙われる。センターバックの足が遅い。バイタルエリアでもまずパスを選択する。相手チームが分析し、確実に狙ってくるだろう弱点に対して現実的な対応策と、そこから勝機を見出す策をたてて欲しい。

 中田の東京での代表の試合は、ほとんど見に行ったと思うのですが、複数の敵に囲まれながら脱出し、即座にピッチの対角線上にいるFWにロングパスを正確に出し、観客をオーッ!とどよめかせるようなプレイヤーは、今のところいませんね。観客はスタジアムの高いところから俯瞰して見ているわけですから、プレーヤーよりも全体が見えているわけです。その観客がどよめくのは、俯瞰しているにもかかわらず、パスを受けた選手をボールが行って始めてそこに味方がいることに気が付いたからなんですが、そのくらい視野が広かった。彼には自分の視野を高所から瞬間的に俯瞰して見る能力があるのではないかと思いました。こういう能力がどうやったら身に付くのか分かりませんが、通常のトレーニングとは違う方法が何かあるのではないかと思ったりします。

 昨今の各年代の成績やトップに上がってくる選手の層の薄さやタレント不足をみると、なにか育成方法が間違っているのではと思わずにはいられません。タレント(才能)の発掘にもっと優秀な人材を宛ててもいいんじゃないかと思います。そして圧倒的に足りないのは高レベルでの経験。文化や人種の問題にすり替えていては、日本サッカーに将来はないわけで、ブラフではなく本当にジュール・リメ杯を目指せる、獲得できるチームを本気で作って欲しいものです。生きているうちに日本のW杯優勝を見てみたい。それが日本の全サッカーサポーターの願いであるはずです。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

死んだふりのメッシが…。(CWC)

2009-12-20 | サッカー
ブログランキング・にほんブログ村へ

 FIFAクラブワールドカップ UAE 2009は、バルセロナ2-1エストゥディアンテスと、結果だけを見ると順当に思えますが、試合内容は随分大方の予想には反したものとなりました。全試合を通してバルサはエストゥディアンテスの周到に準備された戦術に、本来のバルサらしさを消されていました。特に前半はエストゥディアンテスのハードプレッシャーにほとんどなにもできずじまい。エストゥディアンテスのロングボールがバルサを苦しめますって、次元が違いますがはめられた時の日本代表のよう。

 後半、どう立て直してくるだろうと思ったら、FWを一枚入れてメッシを二列目に下げました。それからが面白かったですね。仕掛けやチャンスメイクもしましたが、実質消えていました。かといってハードプレッシャーにバックパスを繰り返したり、だらだらとボランチの位置まで下がってくるわけではありません。ただいつも見るメッシより運動量が少ないかな、ゴールを狙う執念をひた隠しにしているのかなという印象でした。緊張なのか不調なのか、ちょっと雑なイブラと、孤立しているアンリが目立っていました。巧妙なペドロの起死回生のヘッドで同点。試合は振り出しに戻りました。

 延長戦になってもその雰囲気は変わらず。変わったのはエストゥディアンテスのハードプレッシャーが運動量が落ちて、やや弛んできたこと。それを見透かしてか後半5分。右サイドからアウベスがクロスを送り、それまで死んだふりをしていたかのような猛ダッシュを見せたメッシが、中央でフリーになり胸(ハート)で押し込んでゴール。ブラジル、アルゼンチン代表コンビで試合を決めてしまいました。
 
 あの死んだふりは戦術だったんですかね。今日は自分たちのサッカーができないと読んだら、切れることもなく耐えて相手の弱るのをじっと待ちつつ一瞬の隙を狙う、まるで猛獣のようでした。得意の細かいパスワークで相手を崩し、華麗にゴールを決めるという本来の形を捨てて、最後はロングボールでの勝利。勝ちにこだわる本当にいい見本を見せてもらいました。

 ところでメッシはジンガ(跨ぎフェイント)をしません。あれはブラジル人のものだからでしょうか。人のいないところいないところへ素早く細かいステップでボールを運んでいく。有る意味では、もっとも合理的な理にかなったプレー。とんでもないスピードと、とんでもない正確さが必要ですが。でもお手本にして日本人からもメッシのようなプレーヤーが出る可能性はあるのじゃないかなと思いました。メッシを見た小学生がしっかりお手本にしてくれれば…。そんな日が来ることを夢見てしまいます。

 それにしてもベロン。若い頃は、巧いけれど、やたらハードマークの荒っぽい選手という印象でしたが、実にハートの熱いクールでクレバーな選手だと改めて思いました。エストゥディアンテスは、決して格下ではなかったですね。ただ、メッシがいなかった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

見飽きた光景 日本代表0-0南アフリカ

2009-11-15 | サッカー
ブログランキング・にほんブログ村へ



 
 岡田監督は学習能力があるのかなと思ってしまいました。ワンボランチはベターではないならなぜ4-1-3-1、あるいは4-3-3なんてシステムにしたのでしょう。後半は良くなったと言っている選手もいますが、中村俊輔が入ったからではなくシステムを従来の4-4-2に戻したからで、得点の匂いは前半の方がありました。稲本のワンボランチはよかったですよ。むしろ問題は3トップ。あるいはワントップ。

 ワントップは、日本のどのFWがやっても機能しないというのははっきりしていると思うのですが。裏へ飛び出す岡崎の良さも出せないし、ワントップが孤立するか、3トップが詰まって後ろとの間があいてしまうか。森本と岡崎の2トップが現時点ではベストチョイスとすると、岡崎と前田の2トップでも良かったのでは。思いつきで練習したこともないシステムを試す意味がどこにあるのか全く理解できない試合でした。こんな試合をするためにわざわざ南アフリカまで行ったのでしょうか。

 ボールポゼッションで勝れば勝ち点が増えるならいざ知らず。そんな数字を表示して日本が優位に試合を進めたと思っていたら、いつまでたってもこれぐらいの相手にさえ勝てないでしょう。中村俊輔も長谷部が前へ前へ行きすぎたなんて言ってる場合じゃないはず。彼もいつも通りの見飽きたプレーで、ゴールへの匂いは全くしませんでした。リーガで使ってもらえない理由は、そのまま代表にも通じると思うのですが。彼のプレーは、やはり右サイドの徳永や内田がオーバーラップしてこないと生きない。高い位置でボールを失ってカウンターをされるリスクを伴うものでリスキー。プレスがきついときの下がり癖も問題。ゴールへの意識も欲しい。

 あの場合、長谷部は3トップの下の位置にいたので前へ行きすぎではなくて、彼がボールを持ったときの周りの動きの問題だと思えたのですが。大久保はよく動くけれど、何がしたいのか分からないところは玉田と一緒。裏へ抜けたワンチャンスにすぐシュートを打たなかったのもFWとしては失格かな。松井や本田はオフザボールの時の動きや人を使うことに難ありと見ました。プレーは面白いんですけどね。両サイドは、守備はできていましたが、攻撃はやはり長友と徳永の方がベターかなという印象です。

 ある程度試合を支配できたように見えて、実はパレイラ監督の術中に完全にはめられていた、というのが見終わってからの感想でした。システムが機能しない場合は、ゲームの中での選手個々の応用力も必要なんじゃないですか? 岡田監督は、自分の試合も評論家のように分析したりして、非常に理論的に見えますが、突然選手からも異論がでるようなこんな思いつきをします。これが、実は選手の応用力を試す、なら分からないでもないのですが。どうもそうではないらしい。指導力に疑問符がつくのも仕方がないでしょう。どうする岡田ジャパン!?
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

森本と本田を使えないなら岡田監督は失格

2009-08-04 | サッカー
ブログランキング・にほんブログ村へ
 
 PSVのサポーターもうならせた本田の活躍はすごいですね。三人抜きのドリブル。ヒールパスにダイレクトボレー。沈静した移籍騒動も再燃。責任感はもちろん、実力的にもまだまだ伸びしろがあるように思います。
 森本もゴールこそありませんが、本番に向けて調子は上がってきているようです。今年は二けた得点を狙っているそうですし、活躍が期待されます。

 システムに合わないから代表に呼ばないというのは、ブラジルのようなハイレベルの選手が何人もいる国が言えること。日本人でセリエAのFWでレギュラーの選手は森本しかいないし、欧州の一部リーグでキャプテンの選手も本田しかいません。この二人を代表にいれなかったら、世界の笑い者になるでしょう。

 問題は、岡田監督が使いこなせるかどうか。ふたりが今の代表の戦い方に合わないというほど特殊な選手だとは思いません。要は、監督と周りの選手が二人の特徴を理解して使いこなせるかどうか。本田は中村とかぶると言われていますが、中村はエスパニョールでもしたように左もできるし、ゴールへの意識が強いのは本田の方が上なので、本田が右で中村が左でもいいのでは。本田のセンター、或いは森本と並べて1.5列目で使う手もあるのではないでしょうか。欧州列強と戦う場合、中村憲剛はフィジカル的にやや不安が。ボランチに下げて使う手もあるのでは。

 ボランチには、守備の強いストッパータイプがひとりは欲しい。長谷部と遠藤に、今や欧州列強チームを渡り歩いたベテラン稲本の復活も願いたいところ。問題はよく指摘される右サイド。先日の試合でマッチアップでことごとく勝っていた柏の大津を左で使って、右に長友をコンバートなんて奇策は? 大津は、早く代表に呼んで鍛えた方がいいと思うのです。才能は十二分にあるので、意識改革になると思うのです。バックアップの阿部と今野は、なぜかポカが多いのが気になりますし、駒野の凋落が著しいと思うのは私だけ?

 闘莉王と中澤の後継は、早急に発掘しなければいけないのは周知のことですが、じつはGKも危ないと思っています。現在のキーパーは、正確で強く遠くまでスローインできることが必須。それもキャッチしてから素早く判断して。そう言う意味では楢崎は、旧来のタイプで遅い。GKコーチや監督の指示がないのかもしれませんが、ゆっくり組み立てる場合は、相手がアジアチームで格下ならともかく、こちらが格下のW杯では、そんな攻撃では得点できません。ここは楢崎の意識改革か、新しいGKの発掘を期待したいところです。

 早く代表に呼んで欲しいのは、F東京の石川。今期の活躍は、決してまぐれではありません。既にベテランですし、攻撃しなければならない時にいい切り札になるのではないでしょうか。FWが入れてくれればベストですが、ストライカー不足はなにも日本に限ったことではありません。要はだれが得点してもいいからチーム全体の得点力が上がればいいわけです。それには、全員が守備の意識と同時に、ゴールの意識を持たなければいけないのです。その意識づけがまだまだ足りないように思います。

 VVVのファン・ダイク監督が、PSVのアフェライと本田。どっちが上か?という質問に2人は違うタイプの選手だが、本田はより頭がいい選手だ。と応えたとか。現代サッカーは戦術が複雑で展開が速いため、頭脳の素早い切り替えも要求されます。フィジカルや技術と共に頭脳が必要だと思います。実はブラジル人も、相手を翻弄するインテリジェンス溢れるプレーを好むのです。それが本来のマリーシア。決してこずるい、こざかしいプレーのことではありません。

 とにかく、大迫や大津など若いプレーヤーも、なるべく早く呼んで、欧州列強との試合で経験を積ませ層の厚い日本代表を作り上げて欲しいものです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コンフェデ2009 それでもブラジルに足りないもの

2009-06-29 | サッカー
 最後はDFルシオに救われたセレソン。一日休みの多いアメリカを考慮してか、両サイドバックが上がってのブラジルの猛攻撃。その裏を突いてのアメリカの2得点。1点目はともかく2点目にはさすがのセレソンにも焦りの表情が見えました。しかし、後半出てきた彼らからはそれが消えていました。ドゥンガ監督のハッパが効いたのでしょう。ルイス。ファビアーノの得点で息を吹き返したブラジルは、カカの強烈なサイドのえぐりから2点目。ここで事実上勝負は決まりました。あとは時間の問題。そして、ルシオのとどめ。

 さすがブラジルと言いたいところですが、このチームに足りないものが見えた試合でもあったような気がします。というか、ブラジルで絶大な人気を誇るセレソンではない理由と言った方がいいかもしれません。それは、ブラジル人から見てこのチームには足りないものがあるからです。

 全盛期のロナウドやアドリアーノのような速くて強くて巧いフォワード。これは、あと一年で出現するかどうかは未知数です。そして、ファンタジスタ。ブラジル人が今最も望んでいるのは、ロナウジーニョの復活かもしれません。カカは、速く強く巧いけれどもファンタジスタではありません。あくまでも基本に忠実な選手。ブラジル人が好むのは、超絶技巧とアイデアを見せてくれる選手です。

 そういう意味では、得点王のファビアーノはともかく、ロビーニョは物足りない。ドリブルが超キレキレの時以外は、物足りない。今回もミスが多く反撃の糸口になってしまうこともしばしば。特に2点目は、ファビアーノのヘッドで決めましたが、ブラジルのフォワードなら最初に触ったロビーニョが絶対に決めていなければならない場面。

 そういえばドゥンガ監督がセレソンの一員で優勝したアメリカ大会のチームも、ブラジルでは人気がありませんでした。なんとも贅沢な望みですが、それがブラジル。ロナウジーニョとカカは両立しないという評論家がいますが、私は全くキャラクターが違うので大丈夫だと思います。やはり復活して欲しい。

 日本代表ですが、徹底的な勝ちにこだわるリアリズムサッカーでアメリカのようなチームを目指す手もあります。それとも、あくまでも理想は高くスペイン、ブラジルを目指すのか。日本独自のサッカーが、見えているようで、実は見えていなのではないかと思う今日この頃です。全てにおいて中途半端な気もします。前回の大会で、日本は欧州覇者のギリシャを敗り、ブラジルと引き分けているんですね。でも準決勝に上がれなかった。ここが大きな壁。

 現在の日本代表を見ていると、このままでは世界を驚かすどころか、また一勝もできずに終わるような気がしてなりません。やはり、リアリズムも必要なのでしょう。メンバーの再考は必要だと思います。それ以上に勝ちにこだわる選手やサポーターの存在が必要なのだと思います。さあ、後一年…。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ファンタスティック ブラジル!

2009-06-22 | サッカー
 ブラジルの強さばかりが際立った試合でした。巧さ、速さ、強さは群を抜いていましたね。基本技術の確かさと高度なテクニックを全員が持っているんですから。DFルシオのフェイントなんかすごいですね。そして、マイコン、ラミレス、カカのトリオは最強でした。攻撃は最大の防御の手本のようなSBでした。しかし、実はファンタジーのチームではなく、まず守備がしっかりしているチームなんですね。そこが昔のブラジルと違うところ。非常に安定した守備をしていました。ロナウジーニョの出番はもうないのでしょうか。ぜひ復活して欲しいですね。

 ファビアーノの正確なトラップと素早い反転シュートは、ちびっ子達も真似して欲しいものです。ヒディンク監督も言っています。「テクニカルなスキルの習得は14~18歳では遅い。その年齢では完ぺきに近くないといけない。6~13歳までに毎日のようにボールコントロールを教えることが大事」と。あれが日本で出来るのは大迫? マンUが触手を伸ばしている?という森本にも期待したいですね。

 ブラジルにあえて足りないところというと、全盛期のロナウドのような、絶対的に強いFWの存在ですかね。イタリアの守備のカテナチオが全く不完全な状態だったので、同じようにスペインと戦えるとは思いません。イタリアは若手とベテランの連携も悪かったし、モチベーションも低かったような。おっとブラジルは、その前に南アフリカ戦がありますが…。ドゥンガ監督としては、決勝戦のために早めに大量点を取って主力を休ませたいところでしょうか。いずれにしても無敗の無敵艦隊との試合は、まれに見る激戦となるでしょう。期待します。

 コンフェデ・Brazil3-0Itary,ブラジルの放送をリンクしておきます。テレビでもラジオみたいに選手の名前を次々と言っていくのがブラジル流ですね。アマゾン辺りでは、ハンモックに揺られながら映りの悪いテレビをラジオ代わりに聞いている人もいますから。そして、GOOOOOOOOAL!!!!!!!!というアナウンサーの雄叫び。これに尽きます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バルサがくれた至福の時間

2009-05-28 | サッカー
 常識というのは覆されるためにあると思いました。足元ばかりへのパスというと動かないダメなサッカーの典型のようにいわれますが、バルセロナのサッカーはそれを見事に翻した究極のものでした。といっても動かないわけではなくボールを受けるときのポジションやボディシェイプが抜群で、その上パスとトラップが精密機械のように正確で速いのですから、マンUの選手はただ見守るしか術がなかったわけですね。そして、画面からもマンUの選手が少しずつ焦り始めたのが伝わってきました。まさにボールポゼッションの妙。

 もっとも試合開始直後はマンUの時間でしたから、あそこで得点できていれば流れは変わったでしょう。しかし、バルサはそれも計算済みだったかのようにバタバタ慌てませんでした。バルサ中盤のイニエスタ、シャビとメッシの華麗なパス回しにマンUの選手は完全に翻弄されていました。もちろん前にはアンリとエトーがいるわけですから。そして、C.ロナウドを抑えたプジョルの働きも見逃せないものです。

 体幹を鍛えるとよくいわれますが、メッシを見ているとその重要性がよく分かります。小柄ですし現役時代のマラドーナのようにマッチョでもない彼が1対1でも負けないのは、まさに体幹の強さによるものでしょう。相手が何人であろうとチャンスならドリブルを仕掛ける。時にはあざ笑うようにゴールから遠ざかっていくドリブル。スルスルっとゴール前のスペースに入ってヘッドで決めた2点目は、マンUにとっては悪夢のエアーポケットでした。欧州CL決勝は、以外と凡戦が多いのですが、今回は本当に夢のような試合でした。

 バルサがくれた至福の時間。ありがとうバルサ。そしておめでとう!

 そして、日本代表。本田が素晴らしかった。山田よ日本のメッシになれ!
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする