
今日のジャケは
The Pretty Things 「S.F.Sorrow」
4thとなる68年発表作品です。
ジャケはボーカルのフィル・メイが描いたそうです。
今作はロック界初となるロックオペラの作品となりました。
が・・・!
レーベル側が(英EMIが)なかなか発売のGOサインを
出してくれなかったせいで散々な目にあってしまったのです・・・!
フーのロックオペラ「トミー」がプリティーズよりも先に発売!
そして「トミー」が話題となり、ロックオペラをフーは確立しました。
そしてその後、プリティーズの「SFソロウ」も
レーベル(英EMI)の上層部からのGOサインがようやく出て発売。
しかし・・・!
多くの人たちからフーの「トミー」の「二番煎じ」という
レッテルを貼られてしまうことに…
しかもこのアルバムを制作していた時期、
最も「旬」だったサイケな味付けを
アルバム全編にわたって漂わせていたのも、ある意味悲しい結果に…
これがようやく発売された68年には
もうサイケブームも終焉。。。
そんなこともあり、当時ではぜんぜん評価されなかったのだそうです・・・!
(でも一部のアングラファンからは大いにウケたそうです…)
そんなトホホな結果に終わってしまった本作ですが
これはまさしく大名盤と大声で言いたいくらいの大名盤だと思います。
本作のコンセプトは「セバスチャン・F・ソロウ」なる人物の
数奇な生涯を描いた物語。
時に重々しく、時に考えさせられる歌詞に
サイケな味付けのサウンドが聴かせてくれます。
なんせ曲自体が名曲ばかりですね!
まさしくクオリティの高い曲ばかりです。
タイトル曲の「SFソロウ」はモチロンのこと良いですが他の曲も名曲ばかり!
2曲目の「Bracelets Of Fingers」の
「ラ~ヴ、ラ~ヴ、ラ~~ヴ~~」っていうファルセット気味のコーラス、
歪みまくったギター音が奏でるサイケなフレーズが最高です。
そして3曲目「She Says Good Morning」では
ヘヴィーなギターリフが印象的。
次の「Private Sorrow」ではトラッド的な雰囲気も見え隠れ。
前作までの彼らとは明らかに違う、
音楽的な幅の広がりを見せてくれてます。
そして次の「Balloon Burning」では
イントロからして衝撃的なハードなギター音が!
疾走感あふれるハードチューンとなってます。
この時代、こんなに洗練されたハードな曲って
そんなにないんじゃあないでしょうか。
…とまぁ、最初の5曲を続けて聴いただけでも
物語にアッという間に惹きこまれるほどの大名曲ばかり・・・!
その後の収録曲も良い曲ばかりですが
コンセプトアルバムにありがちという感じで派手さはないんだけれど
ヘヴィーにドラマチックに聴かせてくれます。
-------------------------------------------------------------------
また、私が持ってるこの作品のCD盤(リマスター盤)では、
ボーナストラックがけっこうたくさん入っていてお得です♪
主にこの当時のシングルをボートラとして収録したような感じになってます。
なんたって超サイケな曲「Defecting Grey」が収録されてるのがイイですね!
まさにプリティーズ版「Strawberry Fields Foever」という感じ!
ディック・テイラーのヘヴィーなギターと
ファンタジックな世界が交互に見え隠れするあたり、
お見事としか言いようがありません!
素晴らしくサイケな曲に陶酔しまくり・・・!
そしてA面シングルの「Talkin' About The Good Times」の
ファルセット気味なコーラスとヘヴィーなギターリフが好印象!
オリエンタルな雰囲気の妖しくヘヴィーな曲です♪
そしてそのB面「Walking Through My Dreams」では
カチっとしたリズムに、彼らとしてはポップなメロディ。
ポップサイケな曲となってます。
こんなに良い曲なのにB面扱いだというのが不思議・・・!
というか、このシングル、A面B面こんなに良い曲なのに
なんとチャートインしなかったというのですよ・・・!
ホント、レーベル(またまた書いちゃうけれど英EMIです。爆)の
売り方が悪かったんじゃないの~!?と
今更ながらだけど憤慨しちゃいますよ・・・(^^ゞ
そしてそして最後のボートラは「Alexander」
「これでもか!」と云わんばかりの
ヘヴィーな疾走感あふれるガレージナンバーです。
しかも録音状態があまり良くないのもこれまた魅力のひとつ。
クリアじゃない分、アングラ感が増してるような感じがします。
生々しさが魅力のガレージナンバーです。
------------------------------------------------------------
海外某所で見つけました!(再結成後のです)
「
Old Man Going」
「
Baron Saturday」
「
Balloon Is Burning」(イメージ映像使用)
「
Private Sorrow」(これもイメージ映像使用)
「
Defecting Grey」(当時のシングル。イメージ映像使用)