今日のジャケ画は
The Who 「Endless Wire」
まさかまさかの?24年ぶりとなるフーの新作です!
ピート・タウンゼントの小説を元にしたロック・オペラの
コンセプトアルバムとなりました!
2035年という近未来に90歳のおじいさんがタイムワープして
人生を振り返るというコンセプトです。
ワタシは04年、フーの初来日となった夏イベント「ロック・オデッセイ」で
フーを観て来たのですが、そのときのドラムだった
リンゴの息子ザック・スターキーの
ワイルドでグルーヴィーなドラミングに一目惚れ状態なのでした!
もうさすがにキース・ムーン直伝という感じの
ボコボコいいまくりのドラムで、しかもとてもグルーヴィーなんです!
で、この盤でも参加するっていうことをニュースで見たので
とても楽しみにしてたんですけれど
なんと!!この盤の制作期間中に、
ザックはオアシスの全世界ツアーに参加ということになってしまい
この盤では5曲目の曲しか叩きませんでした。。。
ザックのワイルドなドラムが聴けないのはなんとも残念ですが
フーの新曲の数々はモチロン素晴らしい曲ばかりです!
この新作ではワイルドなロックナンバーは多くはありませんが
落ち着いた雰囲気が大ベテランの余裕を見せ付けてくれるようで
聴いていてとても心地良くなります。
ピートの描く世界は彼自身の半自伝という感じで
時に温かい気分に、時にシビアにと、
いろいろ考えさせてくれます。
しょっぱなの曲「フラグメンツ」のイントロからして涙モノです!
「ババ・オライリィ」のあのループ電子音が鳴っているんですから…☆彡
というか、正しくは「あのループ音を元に編曲されたループ音」です(^^ゞ
でも懐かしくて嬉しくて思わず飛び上がりそうでした!
曲のほうはというと、いかにもフーらしい明るくカラっとした曲あり、
アコースティックの落ち着いたナンバーあり、
ピアノを主体とした演劇がかった曲あり、という感じで
トミーや四重人格で見られたようなフーらしい転調の仕方をしています。
どちらかと言えばワイルドな曲は多くはなく、
落ち着いた感じの曲が多いのですが
壮大なスケールの物語に感動です。
音的にもとても耳に馴染みが良くてクセになる1枚です♪
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「続きを読む」っていうのを押してくれた人、どうもです!(・∀・)
実は、以下からワタシの長々しい感想文めいた散文が続きます(^^ゞ爆
↓
1曲目は「ババ・オライリィ」のループ音を元に
編曲した音から始まる「フラグメンツ」です!
お馴染みのループ音でテンションが高まったところで
ロジャーの味わい深い歌声とコーラスが♪
サウンドもいかにもフーらしい親しみやすいメロディで
ピートの研ぎ澄まされた、でも味わい深いギターが華を添えてます。
これから始まる物語に期待が高まります!
そして「パープル・ドレスの男」。
アコースティックナンバーの曲です。
どこかカントリーっぽい雰囲気をしています。
歌詞は登場人物が他の人物に向けて文句を言ってる歌詞ですが
メロディはとても落ち着いた感じでなごめるメロディです(^^ゞ
そして「マイク・ポストのテーマ」。
冒頭の部分ではそれまでの雰囲気からガラっと変わり、
力強いロジャーの歌声で始まりますが
Aメロ部分では落ち着いた雰囲気に戻ります。
そしてまたサビ部分では力強い歌となりその繰り返しという感じです。
この力強いワイルドな部分はいかにもフーという感じでとても良いです!
そして4曲目「イン・ジ・イーサー」。
孤独な男の心情をワイルドに歌いあげて、とても心にグッとくる曲です。
ライナーに書いてあったのですが
ロジャーは役柄を意識してなのかダミ声で歌ってると説明がありました。
ロジャーの声は昔からそのルックスから想像できないワイルドな声でしたが
おぉ!この曲ではたしかにロジャーっぽくないダミ声で歌ってます!
(これはピートが歌ってる、という某ファンの御方からの声あり。
そう云われてみればワタシもピートっぽく思えてきました!)
そして5曲目「ブラック・ウィドウズ・アイズ」。
先ほどまでの苦しく重たい雰囲気から一転し、
トミーや四重人格で見られたようなフーならではの転調の仕方で
世界が一気に開けたような、そんな雰囲気をかもしだしてます。
そして6曲目「2000年」。
トラッドな雰囲気を感じるアコースティックナンバーとなりました。
ギターの音色がとても美しく感動的な曲です。
そして「ゴッド・スピークス・オブ・マーティー・ロビンス」。
この曲はピートが歌ってます。
ギター中心のアコースティック・ナンバーで
内省的な雰囲気の曲となりました。
でも静かに前向きなことを言ってます。
「目覚めよ、音楽を聴くために」。。。
生命の神秘さと力強さを、しみじみ感じるような
そんな雰囲気の曲です。個人的にはすごくお気に入りな曲となりました。
そして8曲目「イッツ・イット・イナフ」では
サビのコーラス部分が耳に残る印象的なメロディとなりました。
力強く歌うコーラスに、モダンでノリの良いメロディが乗り
これまたいかにもフーらしい曲となったように思います。
そして間髪入れずに次の曲「ユー・スタンド・バイ・ミー」ですが
これはフォークロック・スタイルの曲でピートが歌ってます。
短めの曲ですが心の洗われるようなシンプルで美しいメロディに
温かい歌詞がとても感動です。ワタシ的にはこの曲、すごくお気に入りです。
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そして次の曲=10曲目からラストの19曲目までミニ・オペラとなってます。
オペラ最初の曲「サウンド・ラウンド」から
次の曲「ピック・アップ・ザ・ピース」では
いかにもフーらしい親しみやすいメロディと
ワイルドな演奏がカッコイイです。
ミニオペラ3曲目の「アンホーリー・トリニティー」では
カントリーっぽいのどかな曲で、心なごみます。
「トリルビーのピアノ」ではその名の通り?ピアノ主体の曲で
物悲しい曲です。この曲はピートが歌ってます。
そしてタイトル曲の「エンドレス・ワイヤー」。
これもカントリーっぽいのどかな曲です。
落ち着いた雰囲気がとても心地良いです。
そして「フラグメンツ・オブ・フラグメンツ」。
この曲でも「ババ・オライリィ」を元に編曲されたループ音が鳴ってます。
そしてロックオペラ的な掛け合いのコーラス。
とても不思議な雰囲気をかもし出してます。
そして間髪入れずに「ウィ・ガット・ア・ヒット」。
これぞいかにもフー!という感じのクールな曲です!
コーラスの入れ方もまるで60年代のフーみたい!
ワタシ的にはモロにお気に入りの曲でした!
そして「ゼイ・メイド・マイ・ドリーム・カム・トゥルー」。
ちょっぴり気だるい雰囲気のミドルナンバーです。
演劇がかった感じが一連のメドレーにメリハリを与えてるように思います。
そして「ミラー・ドア」。
これまたフーらしいクールでワイルドなナンバーです!
時代も変わり音楽機材やら何やらが変わっても
フーらしさがこのように出てるというのは素晴らしいですね!
ファンとしてもすごく嬉しいです!
そしてロックオペラ締めくくりの曲「ティー&シアター」。
アコースティックナンバーの曲です。
この物語は悲しい結末となってしまったようで
悲しい言葉が次々と出てきますが
「あのステージから降りる前に
あなたとわたし、一緒にお茶をしませんか?」と言っています。
「あのステージ」とは「人生」だとワタシは解釈しました。
とても重みのある言葉で、壮大なスケールを感じます。
しかし次の言葉「一緒にお茶しませんか?」というのが
ただ悲しんでいるのとは違った感じにも思えてきます。
どこか英国紳士的な雰囲気すら感じてしまうのはワタシだけでしょうか?(^^)
英国人はなにかハプニングが起こると、
「いつも通りに落ち着いて!」と、
取り乱さないように心がける人が多いというのを
どこかの英国在住の人の記事で読んだことあるんですが
嘆き悲しんでるときに「お茶」という言葉が出てくるあたり、
やっぱり英国人ならではの発想なのかな、と思ったりします(^^)