普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

自民・民主のウイーク・ポイント

2009-05-19 14:27:40 | 麻生内閣

[民主党のウイーク・ポイント]
・小沢問題

 小沢さんが選挙担当の筆頭代表代行になりました。
 鳩山さんの説明では、選挙に強い小沢さんに充分働いて貰うと言っているので、その話しをそのまま解釈すると、「選挙の後はもう用はないので形だけの代表代行として、相談に乗ってくれ」と言うことになりますが、小沢さん自身がそのつもりでいるならともかく、常識的にはそんなことで済まないのは普通です。
 選挙では与党はその点を取り上げて、鳩山政権ではなく小沢傀儡政権だと攻撃してくるでしょう。
  そう言わせないためには、鳩山さんの決断と、小沢さん自身の身の振り方に掛かってくると思いますが、どうなるのでしょう。
 参照:読売新聞の世論調査
  
小沢前代表の民主党への強い影響力:そう思う80.7%、そう思わない13.2%

 もう一つは、鳩山さんは小沢さんの説明責任については、5月までには第三者委員会ではっきりと小沢さんに説明責任を果たさせると言っていましたが、選挙間近になって果たしてそんなことができるか不明です。
 これも鳩山さんと小沢さんの決断に掛かっていますが、常識的に考えてそれが選挙に大きな影響があることを考えると、うやむやの処理に終わるような気がします。
 
 もう一つは、選挙前には小沢さん秘書の裁判が始まるか否かで、これも民主党に大きな影響を与えると思いますが、これは裁判所の出方一つでどうなるか判りません。

・マニフェストの財源問題
 記者クラブと民主党の両院議員の総会での鳩山さんの公約の説明は良く判りませんでした。
 とくにマスミコも与党の前から指摘しているマニフェストの財源問題について、国会や選挙を通じて与党の攻撃の的になるのは間違い無いと思います。
 一番良いのは、財源問題については、「公約の実施は財源の捻出が出来た順に実施するとか、年金等の福祉関係の予算捻出のために消費税問題も逃げてはいない」と、ある程度判りやすい説明をしてきた、岡田さんら任せるのが無難だと思います。
 然し鳩山さんは代表の立場から、それに就いての発言を避けることも出来ません。
 その場合岡田さんとどのように意見を調節するか、代表選時の発言もあり難しいと思います。
 鳩山さんと岡田さんの発言がずれれば早速与党が突いてくるのは間違いないですが、果たしてどうなるのでしょう。

[自民党のウイーク・ポイント]
 野党やマスコミの攻撃の中心は主として、官僚制度改革への腰の引けた態度と麻生さんのリーダーシップの不足に絞られているようです。
 実際に
・公務員制度改革では、人事院の谷公士総裁による、国家公務員の幹部人事を一元管理する「内閣人事局」への組織の移管に反対に会って腰砕け。
・地方分権に関する予備調査では関係省庁からはゼロ回答。
 地方分権改革推進委員会が勧告した主要な統廃合計画の盛り込みを見送る方針を固める。
・天下り問題では、国会の自民党員の麻生さんへの決意を促すような質問でやっと「渡り」について、禁止の答弁をする。
・渡辺喜美さんが内閣の公務員制度改革への弱腰に業を煮やして離党しマスコミを喜ばす。
などなど、野党からの攻撃の材料には欠かせません。
 選挙の上手い小沢さんが麻生さんのリーダーシップ不足と絡ませてそこを突いてくるのは間違いないと思います。
 小沢さんと言えば、前回の参院選のとき、安倍さんが見落としていた、小泉改革による地方の疲弊の問題を突かれ、問題閣僚の処分の不手際と、選挙中にそれに絡ませた「絆創膏報道」もあり大敗を喫したことを思い出させます。
 安倍さんの大敗の一因は彼の地方の問題点の見落としでしたが、今回の公務員制度関係の問題は、既に麻生内閣が既に手を付けている問題です。
 私は、安倍さんのときの地方の疲弊と同様に、麻生さんがもし負けるとすれば、官僚制度の処理がその最大要因となる気がしてならないのですが。
 出来れば、選挙までの間に、その懸案の問題の全て、出来なくてもその一部だけでも決着を付ければ、そしてその解決に麻生さんの強い決断を示せれば、野党側の自民党攻撃の的の殆どがなくなるでしょう。

昨日の読売新聞の世論調査の結果です。
・麻生内閣を支持:する30.0%、しない 60.4%
・支持政党:自民党28.4%、民主党30.8%
・相応しい首相 麻生31.8%、鳩山41.9%
・衆院選での比例代表の投票先:自民党27.4%、民主党40.9%

 自民党は民主党の代表に鳩山さんがなって良かったと喜ぶ前に、どちらかと言えば与党寄りと批判の多い読売の世論調査さえこの結果となっていることを踏まえて、することがあると思います。
 それは自民党のウイークポイントで、そして野党の攻撃の最大目標である公務員制度の改革の推進と、それについて麻生さんがリーダーシップを発揮出来るように、挙党一致で支援することです。
 特に、族議員と言われる人達は、選挙で負ければ自分達の影響力を内閣にも、その専門の省庁にも発揮できないのですから、ここは自民党勝利のために、麻生さん支持するべきだと思うのですが。
 もし麻生さんが選挙前に強いリーダーシップを発揮すれば、麻生内閣や自民党の支持率は一気にアップするのは間違いないと思います。
 それにしても「昔の社会党が野党第一党で、少々のことがあっても政権から離れることのない、古き良き時代」のことがまだ忘れていないように見える人達はどう考えているのでしょうか。

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