「決議超える場合ある」名護市反対で官房長官
平野官房長官は8日午前の記者会見で、沖縄県名護市議会が米軍キャンプ・シュワブ陸上部への移設案への反対決議を可決したことについて、「一般論として、決議を超えてやっていかなければならない場合はある」と述べ、政府が地元の反対を押し切って移設先を決定する可能性を示唆した。
この平野さんの発言は日本の国政を預かる政府の要職にある人としては当然の発言です。
然し民主党は基地の移転先は県外か国外と公約に掲げて政権を取りました。
そして鳩山さんは首相就任後も沖縄県民の民意を尊重するとばかり言って同県の人達をすっかりその気にさせてしまいました。
本来なら平野さんが言ったように、そして鳩山さんも最近になって言い始めたように、沖縄県民の民意は出来るだけ尊重するが、日本全体から見て時には無理をお願いすることがあると、鳩山さんは最初から言い続けておくべきだったのです。
そして鳩山政権に優しい一部マスコミは、政権が交代したのだから、今までの自民党政権の対米政策が変わるのは当然だし、前政権が10数年かかって来た問題だから解決に時間がかかるのは仕方がないと政権の援護射撃を続けました。 (その最先鋒に属するテレ朝のの「スーパーモーニング」で、若一光司さんが民主党の公約の基地の県外移転を信じて投票したのに、今頃県内とはまるで詐欺だと憤慨、さすがの鳥越さんも同調していました。)
そう言った周囲の空気に調子を合わせた発言をしやすい鳩山さんは「民意」「民意」と蝉のように言い続けて、今日のよう沖縄県全県上げての強硬な県内への移転反対と言うに難しい状況になることを彼自身が加速させたのです。
米国側からの批判の高まり、野党からの攻撃、そしてマスコミの論調の変化を見て、鳩山さんは米国との関係維持のために自ら5月までに基地問題を解決すると宣言しました。
平野さんの発言から考えると、今のところ県内への移転を考えているようですが、鳩山政権は沖縄県民の強硬な反対を押し切り、その不信感増大に目をつぶって、強硬突破できるでしょうか。
国民新党の下地さんは、普天間5月決着失敗なら、「連立離脱」を党に進言すると言っているそうです。 (亀井さんが彼の進言を受け入れるかどうか判りませんが、下地さんは辞職するとまで言っているそうです。)
鳩山さんとしては、これだけこじれた基地問題の決着の着地点を自民党政権と米国の間で決められていたように、やはりキャンプ・シュワブ海上案しかないとはとても言えないと思います。
同基地問題は、常識的な話しですが、外交の継続性から考えても、一応は今までの取り決めを守り、それから基本的に安全保障の在り方を日米で協力して検討して、その結論から党の主張する国外か県外かにするべきだったのです。
然し私は鳩山政権のためだけでなく、日本のために移転先が何処でも良いから、鳩山さんが約束した5月までにしっかりした結論を出して、少なくとも米国からの信用を失わないようにして貰いたいと思っています。
これも民主党が始めから見てくれや国民受けは良いが、誰が考えても少し無理な公約を作り、政権を取って(岡田さんや防衛大臣の北沢さんの言動をみても判るように)改めて考えれば無理筋と判ってもなお、公約を何としても護ろうとしたのが、今日の事態を招いているのです。
然し自分で蒔いた種は自分で刈らねば成りません。
鳩山さんも鳩山政権も民主党のためと言うより日本のために5月決着を目指して頑張って下さい。
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