一昨日と昨日の新聞各社では鳩山さんの離党宣言を受けて、一斉に自民党の現状批判の社説を出していますがその批判を纏めてみました。(*注記)
鳩山政権批判
・鳩山内閣や民主党の支持率は、政権発足以来、低下の一途だ。
・「政治とカネ」の醜聞、政治腐敗への自浄能力の欠如、鳩山由紀夫首相の指導力の欠如、米軍普天間問題で日米関係悪化、公約実施に伴う財源不足の一方消費税引上げせずなどなど。
自民党の役割
・世論調査では、いまの自民党が野党としての役割を十分果たしていないとの回答が約8割に達した。
・鳩山内閣や民主党の支持率は低下の一途にあるのに、自民党の支持率は一向に回復しないのは政権の受け皿としての存在感を示していないからだ。
・政権党をチェックし、失策があれば、いつでもとって代わる。そんな強力な野党の存在が、政権交代時代には不可欠だ。その役割を担えないなら、自民党の居場所はない。
・すでに少数派である自民党内部の対立が激化し、野党第一党の勢力がそがれるだけに終っている。
自民党批判
・自民党は鳩山政権を攻撃する好機なのに、受け身のまま手をこまぬいている。
・(国民の間では評判の悪い)成算のない審議拒否戦術など国会対策が拙劣で、党改革でも新味が出ていない。
・自民党が直視すべきは、国民の心が離反している根幹の原因だ。この問題を反省し、出直そうという決意がみられない。
・自民党に求められているのは、解党的な出直しであり、その為の徹底した党内議論だ。
・(谷垣降ろしについて)「看板」を掛け替えるだけで党勢が回復すると考えるなど、党が抱えた宿痾で、それが有権者が自民党を見放した一因だった。
・自民党政権時代の政治のあり方を拒絶する有権者の意識は揺らいでいない。その冷たい風を、自民党の人々は本当に肌身で感じているのか。
谷垣さん批判
・自民党内の相次ぐ執行部批判は、谷垣禎一総裁の求心力が大幅に低下しているためだ。
・自民党が総力を結集できる政策目標を明確化や、野党勢力をまとめていく手腕なども必要不可欠だ。
・舛添氏や与謝野氏指摘するのは先頭に立つ大将のふがいなさだ。
・「みんなでやろうぜ」という谷垣氏のキャッチフレーズと、まさに正反対の自民党の状況だ。
・こうした混乱を招いた谷垣氏の責任は大きい。鳩山内閣の支持率が急落する中、世論調査で谷垣氏による自民党の再建を69%が「期待しない」と答える状況は深刻だ。
・谷垣氏は、この民主党政権に代わる受け皿をつくる歴史的使命を担っている。
自民党への提案
・右往左往しているゆとりは自民党にはない。なすべきことははっきりしている。(のに何故やらないのでしょうか)
・いま、必要なのは、国の将来像と、ビジョン実現のための具体策を党内で論じ合うことだ。
・何より大切なのは、民主党に対抗しうる理念、政策の組み立て直しだ。官僚機構に頼ってきた政策づくりを、政治の手に取り戻し、一から練り直す。(今まで自民党政権がやって来たことの批判であり、現政権の後追いですので厳しいかも知れませんが国民のこれへの支持を考えるとやるしかないと思います。その方向は官僚を押さえ付けやる気を無くす今の民主党政権のやり方と違う官僚達をより活かす方針への提案でしょう。)
・有権者の中に、現政権の外交や財政政策に不安を覚え始めた人は少なくない。そこをくみ上げれば、参院選に臨む態勢もおのずとみえてくる。
・熾烈な党内論争がを恐れている場合ではない。再生への産みの苦しみと覚悟すべきである。
・国益にかなった外交・安全保障路線、財政規律や消費税増税の必要性を重視など民主党との対立軸を早急に打ち出し、党の変化を印象づける迫力を国民に伝えるべきだ。
・政治資金規正法改正に向けた与野党協議には、堂々と応じるべきだ。
・新党づくりなどの動きが政策論争を伴わない、ただの権力闘争に堕してしまうなら、「懲りない自民党」と批判されかねない。
・野党第1党としていかに政権奪回をめざすのか。党執行部は、国会運営や選挙対策などで、戦略と態勢の立て直しが迫られよう。
[私の意見]
自民党に関しては再々書いていますので、上記社説のアンダーライン、太字と付記した点を除いては私の意見を色々書く事は省略します。
ただこれだけ付け加えたいのは、
・自民党は超保守からリベラルまで幅がありますが、民主党のように社会党や日教組出身から自民党でも右翼と呼ばれた人達の混合団体に比べれば、そして(最近の話では民主、執行部批判の生方副幹事長を解任など)数々の現政権の失点に関わらず、自民党の支持率が上がらないと言う危機感があれば、論議する余地も結論を出す余地もいくらもあること。
・最大のかつ唯一のお客様である国民の意識と幹部の意識が離反しないように、永田町だけでなく、全国にアンテナを張っていつも耳を澄ましておくことです。
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注記:引用した社説
読売:揺れる自民党 受け身では政権奪回は難しい
産経:自民党 解党的出直しが不十分だ
朝日:混迷自民―そんなことしてる場合か
毎日:鳩山氏自民離党 新党なら まず理念を