自民党内で参院選を前にして、また衆院選前と同様な内紛が起こりかけているようです。
昨日までのマスコミ情報では与謝野さんの文春寄稿への反対意見。
今日の産経では国対委員長の川崎氏への非難囂々を伝えています。
私は参院選を前にして自民党が一番考えねばならぬのは自民党の支持率を上げることだと思います。
文春の与謝野さんの意見立ち読みしましたが、彼が一番心配しているのは自民党の支持率の低迷だそうで、普段温厚な彼の鳩山さんへの政治と金の問題の追及は迫力満点でした。 (報道によれば与謝野さんが自分から質疑に立つ事を買ってでたそうです。)
与謝野さんが心配するように、確かに最近の世論調査では
・参院比例選投票先でも、民主25%で(27%)、自民22%(22%)
がしめすように、前回の衆院選で民主党に勝たせ過ぎたと言う反省と鳩山政権のもたつきから自民党頑張れと言う数字になっているのに、
・政党支持率は民主は31%(前回33%)、自民は20%(同20%)
と自民党の支持率は民主党の65%しか支持率がありません。
しかも参院比例選投票先、政党支持率とも民主党の支持が落ちているのに、自民党への支持が変わらないと言う事は国民の自民党への失望感やもどかしさを表したもののような気がします。
参照:読売世論調査と民主党と自民党
上記の調査でも
・鳩山首相が偽装献金などについて説明責任を果たしいない79%なのに、鳩山首相と谷垣自民党総裁のどちらが首相にふさわしいか、鳩山氏43%、谷垣氏19%
と言うのも一見おかしな数字です。
鳩山さんがあれだけのブレ捲くった発言なのにまだ評価されている理由、そして以前の調査でも、鳩山さんは辞める必要が無いや、マニフェストの変更をしても良いと言う数字が多数を占めていたように、国民が民主党に優しい評価をしているのは、鳩山政権の政治主導の行政改革が国民に受けているからだと思います。
一方自民党政権の時も、麻生さん主導で、公務員制度改革、出先機関の統合など進めかけましたが、前者は人事院総裁の反対、後者では官庁からのゼロ回答で頓挫しました。
この時党内の族議員や麻生さんをリモートコントロールしようとした黒幕の人達はどうしようとしたのでしょうか。
麻生さんはどれだけの党内の協力を得られたのでしょう。
私は当時傍目八目で、もし自民党が衆院選で負けるとしたら、その敗因は公務員制度の改革への消極姿勢にあることを気付くだろうと書きましたが、現在の依然として鳩山政権に優しい国民の態度からも、当時の国民の表に出て来ない政権に対する要望や、そしてそれを掬いあげようとしなかった自民党本部の在り方に敗因の一つがあるとと思います。
それともう一つ無党派を自称する国民の一人として気付いたのは、政務三役に当てられた民主党の若手政治家が良く勉強していることです。
その対極にあるのが、例の国立マンガ喫茶問題で民主党からの追及にさいして、審議の始めから終わりまで一言も発言しなかった麻生内閣の文科大臣です。
(私も含んで)国民の多くは鳩山さん、小沢さん、輿石さん、山岡さんでなく、岡田さん、原口さん、長妻さんなどの(その持っている政策はともかく)クリーンで率直でそして良く勉強している政治家達に民主党の将来を望んでいるような気がします。
自民党が支持率を上げるためにも多くのことがあると思いますが、以上の点だけを考えても直ぐ判る事は、
・自民党の古い体質の改善(谷垣さん「みんなでやろうぜ」とは真反対の提案ですが。)
・国民の意識を汲み上げ、国民から遊離しないこと
・若手政治家の発掘と育成
・政治主導の行政改革の政策をたてる(そして職員を押さえ付けるだけでなく、その能力を活かすことで民主党政策との差別化をする。)
それから最近の反省から
・政府の追及だけでは党の支持率は上がらないことに気付くこと
・空振りに終わったと批判された審議拒否など避けること
・政府の政策以上の優れた政策を発表すること
事実は参院選を前にしての(国民の意識から遊離した)内紛がまた起こりそうな気配です。
そしてこれは衆院選前のそれと同様に自民党にマイナスに働くことは間違いないと思います。
自民党の幹部の与謝野批判がマスコミを通じて流れています。
これを見て喜ぶのは他の政党だけです。
自民党がやらなくてはならないのはマスコミへ向けてのお互いの批判でなくて、マスコミの見えない所でのお互いの話し合いだと思います。
そしてその当面の目標は自民党の支持率のアップです。
幸い民主党のように右派から社会党や日教組出身などと違って、各自の政策の違いを余り大きく無いはずです。
これで纏まることが出来ない事は無いはずです。
一番問題の自民党の体質改善の問題から逃げて、いずれ困った党員はいずれ亡くなるか、国民の投票の形で自然消滅すると思います。
その間自民党も衰えたり分裂するかもしれませんが、それより怖いのは経済界からは全く評価されない経済政策でまた失われた何年と言うか、ことによると取り返しつかない日本になるかも知れません。
昨日も書きましたが公明党が連立に加わればブレーキの効かない政権になると思います。
谷垣さん、石破さん、与謝野さんなど幹部の人達の適切な判断を願うばかりです。
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