普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

「復興構想会議」の前にやるべきこと

2011-04-08 10:43:23 | 菅内閣
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 菅政権が被災地の復興の青写真を描く有識者機関「復興構想会議」を設置し、議長に五百旗頭真防衛大学校長を内定したことに対して、ネット上では彼の今までの言行に対して批判が集まっています。
・軽すぎる菅さんの思いつき
 一方、党内の西岡参院議長は、
「復興構想会議」を新設することについて、「首相が復興方針を示して具体的に取りかかるべきだ。いくつ会議を作れば気が済むのか。責任逃れとしか思えない」と酷評。「今の状態のままなら、菅内閣が将来にわたって国政を担当することは許されない。菅首相が(忠告を)聞かなければ、アクションを起こさざるを得ない」と述べた。読売新聞より)
そうです。
 私もこの話しを聞いて直ぐ菅さんの「所得税増税→福祉施設の増設→雇用の拡大→内需拡大」と言う彼の助言者の学者の説の受け売りを突然発表し、党内外からの反発を招いたことを思い出しました。
 今回の場合も与野党の政治家達は「かやの外」の復興構想会議で決まったことを菅さんがまた突然発表することになるような気がします。
 もし先の発言の二の舞になるなら実行部門の誰もがまともに取り上げてくれないことになるかも知れません。
 今回は青森県から茨城県に亙る地域と地震、大津波と(私から言えば明らかな人災の)原発事故と言う災害の範囲も原因も広範囲に亙る大問題です。
 然もテーマは阪神淡路大震災と違って、被災者の救援、生きるための手段の確保、今後の農業、漁業工業など産業立地や居住地の在り方と言う日本の国政にまで影響する、考えねばならない程大きすぎるテーマに取り組まねばなりません。
 然も復旧費用は十から十数兆に登ると言われていますが、それから受ける経済環境の大きな影響まで考えねば成りません。
 これだけのことを阪神・淡路大震災の経験しかない五百旗さん率いる復興構想会議で処理仕切れるのでしょうか。
・小沢さんの出馬?
 復興問題の処理に対して国民新党の亀井さんや小沢支持グループの人達から小沢さんの復帰の提案があるようですが、政治家もマスコミも国民も、小沢さんの政権獲得のために手段を選ばない今までのやり方を見ています。
 小沢さんも多分(そして私の希望では)国の危機に当たって心を入れ換えて、超党派の立場で処理をしてくれると思いますが、何しろ過去のように政治活動を通じての合法的(正確に言えば法に抵触しない)政治資金集め、民主党代表、幹事長時代の徹底的な自民党イジメを見ています。
 この様な危機に当たってはまず国民や与野党の政治家の信頼を集めることから言えば、このような膨大な事業とそれに伴う金を預かるのは、(私は小沢さんの心機一転を信じたいのですが)過去のことを考えれば残念ながら欠格でしょう。
・もっと大きな構想へもっと大物の出馬を
 読売も今日の社説でこの被災地の復興の問題を取り上げる前提として、地元の意向を尊重、膨大事業を処理するためには官僚組織のフル活用、野党の協力を得るためにはバラマキ撤回が大前提だと言っています。
 このようなこと、特に政府の基本的な政策の見直しなど、五百旗さんを長とする「復興構想会議」で処理仕切れるでしょうか。
 菅さんのやるべき事はまず少なくとも最大野党の自民党と腹を割って話し合い基本的な方針を話し合うこと。
 そのためには連立などややこしい問題は避けて救国内閣を作るか、(折角出したものを引っ込める訳にいかないのなら)復興構想会議に考えられる大物を担ぎだすこと。
 私はこの種の組織には識見もあり実務にたけた石破さん、小泉さん時代に実行力を見せた竹中さんなどを組織に組み入れるべきと書きましたが、全体を纏める人となるとこれと言って思いつきません。
 思いつきの菅さんは勿論駄目だし、石原さんは都知事選に出ているし、中曽根さんと歳を取り過ぎているし、小泉さん?それとも実業界から?
 誰か大きな構想力を持ち、決断力と実行力のある適任の人がいるような気がするのですが。


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