普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

定年後どう過ごしますか

2009-05-16 15:32:04 | 少子高齢化

[アルコール依存症の怖さ]
 昨夜のNHKの地域の特別番組で団塊の世代の退職者の増加で、アルコール依存症に罹っている人が急増していることが報道されていました。
 その典型的な例として、猛烈な会社人間の人が、退職後悠々自適の生活を送る積もりでしたが、事実は、
 しばらくして身の置き所に困るようになる→何の生き甲斐もなく一日ぼんやり外を眺めている自分に耐えられなくなる→その苦痛から逃れるために酒に手を出す→これを止めようとする妻に暴力を振るうようになる→家庭崩壊の危機に陥る
といった姿が描かれていました。
 そのようにアルコール依存症になり、家庭崩壊寸前まで行った、一番大きな原因は、人のお役に立てない自分が、何故この世にいるのかと言う存在感への呵責から酒に逃げることだそうです。
 詰まり日本人の大多数の人がそうであるように、真面目人ほど罹り安い厄介な病気だそうです。(*注1)

[私の意見]
・生き甲斐のある老後の生活のあり方
 退職後の20~30年の余生を、悠々自適して平和に過ごせるのは理想ですが、私の周辺の同世代から70歳近くの人達を見ると次のような問題点もあるようです。
 NHKが指摘したような問題を避けるためには、
・男性の場合、一番手近な解決策は家事の手伝いですが、それにも限度があり、そうかと言って、奥さんに遠慮しすぎると (今は死語になりかけていますが) 、粗大ゴミとか濡れ落ち葉と言われるなど家庭内の居場所が無くなる傾向が有りました。
・次に手近な暇つぶしはテレビを見ることですが、茂木健一郎さんの解説によると、テレビを見ている時の脳は全く活動していないそうで、認知症発生に繋がる恐れがあるそうです。
・そうかと言って何か趣味など初めても、自分の性に合わぬとか、グループ内の人間関係で長続きしなことも多い様です。

 逆にうまく老後の生活を上手く解決した例としては
・一つの趣味の世界にのめり込んでいる人達
・女性の場合は子育ての終わって空いた家事の合間に多くの趣味のグループに入り、新しい友達を開拓している人達
・各種の趣味のグループで、何らかの役についたり、ボランティアの社会活動で人の役に立つことを生き甲斐にしている人
もいます。
 全般的に見て、やはり男性の方が何をやっても永続きせずに身を身を持て余している人が多いようです。

・私の場合
 そう言う私は、人の先頭に立つことが苦手なので、趣味の川柳では機関紙へ投稿する原稿のパソコンでの清書やグループの会計をしたり、クラシック・ギターでは専ら伴奏役に廻ったり、英字新聞の輪読会ではアドバイザー的な役割 (と自分で勝手に思っている) をするなど専ら裏方の役ですが、何とか人のお役に立っていることに、生き甲斐までとは行きませんが小さな自己満足を感じています。
 そしてその裏方の役割を果たすことに対する自分勝手に感じる責任感から、時にサボリたいのを我慢して出席することで、気がつけばどのクラブにも約15~25年も続いて参加しています。
 
(ただ残念なのは、これ程長くやっていてもどの趣味にも殆ど進歩が見えないことです。)

・老後の生活設計
 この様に、 (自分勝手に感じている)小さな貢献が出来ているのは、若いころの約20年近い電車通勤の間に英語のミステリー小説を読んで得た英語の読解力 (会話はさっぱりですが)と、仕事の関係で何度かブランクがありますが何とか続けてきたクラシック・ギターの独学と、退職後直ぐに (行きがかり上で) 始めた川柳のお蔭です。

 私の場合は若い時の「古き良き時代」にやってきたことが偶然に退職後に役立っただけの話ですが、私の小さい経験から、今のような厳しい時代ですから、なおのこと意識的かつ計画的に老後の設計をして置いてはどうでしょうか。
・現役の方達へ
 仕事も大変でしょうが、何とかして仕事以外の趣味を始めること
 定年後は仕事がなくなれば、後には生き甲斐とするものが何も無くなるのですから。
 現役時代から継続して始めた趣味では、退職後は私と違って指導者クラスになれる位の力となり、社会に貢献できと思います。

退職直後や間近の人達で何をして良いか判らない方達へ
・積極的にコミュニティー活動に参加すること
 町内会などコミュニティーや趣味のクラブでは、まだ案外にパソコンが出来ない人が多いこと、会計などの事務処理など企業では常識的なことが、原始的なやり方で行われていることが多いので、何も出来ないなど言わずに、積極的に参加されていどうでしょうか。 きっと皆から喜ばれると思います。(*注2)
・自分に適した趣味を早く見つけて、それを継続すること
 勿論最初は指導者や先輩のお世話になるでしょうが、退職後20~30年のスパンで考えると10~15年頃からは、優秀な人は指導者、普通の人でも初心者の入門指導くらいはできるようになる筈です。

 勿論、人それぞれの考えもあるのは当然ですが、NHKに出た人たちのように漠然と悠々自適など思わずに、自分自身の考え方なりの老後の生活設計をされてはどうでしょうか。
 NHKが指摘したように、生き甲斐をもって過ごすべき人生後半の約25年近くを、無為に過ごすどころか、アルコール依存症などで悩まされるなど余りにも可哀相だと思います。

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*注1:アルコール依存症
 アルコール依存症は何方も知っておられると思いますが、Wikipedia
によるとその特徴として、進行性(自分が気がつかぬ内に病状が悪化)で、回復困難な慢性で(番組では糖尿病に例えていました)、人格変化を引き起こす、不治の、死に至る疾患であり、機能不全家族の形成要因となっていることを挙げていました。

*注2:趣味のグループの運営の合理化
 川柳の大会では、普通約320の入選句が発表され、入選、佳作、特選句、最優秀句(クラブにより呼び名は違いますが)に就いて出席者が各句に得点を集計し、事務局に提出、事務局がその確認と全体の順番を決めて優秀者を決めて表彰しています。
  その間の15~20分の間に、表彰される見込みのない人達は勝手に退席し、表彰式は会場は殆ど半数の人しかいない中で行われて、出席者のモラルが問題になっているのが現状です。
 然し私の属するグループの上位機関は、「エキセル」のソフトを使って、入選句の発表毎にパソコンに入力し、全体の発表が終わるとわずか5分程度で総合順位を決めて、皆が帰る前に表彰式を行っています。
 表計算をやった人なら、この様なことは常識ですが、中高年者が率いる殆どの川柳、俳句、短歌などのグループで依然として昔ながらの手による計算をしているところが多い様です。

 


鳩山さんの政策

2009-05-15 14:24:15 | 民主党

 14日の読売新聞の鳩山さんとのインタビュー記事(青字)とそれに就いての私の意見(黒字)です。
・「政治とは生活」という小沢イズムは、メッセージとして正しかった。私は「愛のあふれた政治」で弱い立場の方々に視点を当てる。
  民主党が統治される立場、自民党が統治する立場からの政権交代による、切磋琢磨やそれぞれの欠点を補い合うと言う政治体制は良いことです。
 友愛と言うのは鳩山さんの昔からの政治理念でしょうが、「日本の領土は日本人だけのものではない」の発言に象徴されるように、在日外国人までに「友愛精神」を及ぼすのは良いとしても、それで少なくとも地方自治体の意向が大きく左右する原発建設やダム建設などなど、日本の国策遂行に不利にならないと言うブレーキだけは絶対に忘れてはいけないと思います。
 何故なら、中国、ロシア、米国始め全ての国が自国の利益優先をしているのに、日本だけが他国人の利益に余りにも力をいれすぎたら、この先日本はどうなるでしょうか。 

・西松建設の違法献金事件で、小沢代表の対応はオープン性に欠けた。国民の疑念に直接的に答える場を積極的に作らなかった。私が代表になればオープン性を重要視する。

 賛成。ただ民主党幹事長として、何故小沢さんのやり方に直言しなかった、または出来なかったのでしょうか。
 そしてオープン性の具体にどうするのでしょうか。

・(公設秘書起訴は)小沢氏に有権者の疑問に丁寧に答えてもらうことを期待している。党としても説明責任を果たすよう努力したい。
 小沢さんへの期待や、説明責任を果たすよう努力とは、政治用語ではやらないと同意義と言われないようにして下さい。

・代表になれば「選挙のことは任せてくれ」と言う。小沢氏に選挙は手伝っていただくが、代表時代と同じような形で権力を握ることは絶対させてはならない。
・小沢氏にも新体制の一員として加わってもらうが、「小沢の傀儡政権」と呼ばれるつもりは一切ない。
 今回の鳩山さんの(国会議員の間の)優勢は、小沢さん支持のグループの支持に掛かっています。
 それでもし鳩山さんが代表になったとき、小沢さんの選挙以後は引っ込んでいてくれと言えるか、そして例え小沢さんがそれを了承しても、彼を支持した人達が黙ってているでしょうか。
 彼らは鳩山さんが(恐らく党のために)小沢さんを徹底的に支持して来たから、今回は鳩山さんが小沢さんの言うことを聞いて呉れると思って、彼を支持していると思います。
 後は鳩山さんの頑張りと、小沢さんとその支持勢力の良心を待つだけですが、そんなことが期待できるでしょうか。

・(政権獲得後)政権維持のために社民、国民新党と一緒に行動する必要がある。しかし、安全保障に関して必ずしもすべて一致するわけではない。民主党の考えに社民党が乗らなくても、自民党が協力すれば法案は成立する。社民党も今までより柔軟な安全保障政策に転じる可能性は十分ある。
  社民党も今までより柔軟な安全保障政策に転じる可能性は80~90%は無いと思います。
 何故なら彼らこちこちの護憲論者だからです。
 私も社民党が鳩山さんの言う様にあって欲しいと思うのですが。

・外交・安保政策では、米国がつくったものを最終的に全部のんできた歴史が間違った方向に導いてきた。米国ともとことん議論し、けんかをしながら議論を進めて、最終的に民主党の考え方に従っていただくことも大いに行うべきだ。
 賛成。言うのは易いけれど、実際は国の安全保障や国際関係に絡む非常に難しい問題になると思うのですが、具体的にどう進めて行くのでしょうか。

・消費税については既に議論できている。基礎年金は全額税方式にするが、移行期間が20~40年かかる。しかし、今は消費税率をアップする必要性はないと判断している。厳しい経済環境の中で消費税議論を蒸し返す必要もない。
・格差社会で多くの人が生活に苦しんでいる中で、消費税率アップの議論すらすべきではない。

 「基礎年金は全額税方式にするが、移行期間が20~40年かかる」と言いますが、今のように経済環境が激変しているときに、「20~40年かかる」と言うことは、やらないに等しいと思います。
 消費税問題は年金だけでなく、社会福祉の充実や、今回の緊急対策などによる赤字国債の増大にも絡む問題です。
 増税問題は幾ら苦しくても避けて通れない問題で、政権与党になった暁には、これを後世に先送りできる問題ではないと思います。)

・官僚政治から国民中心の政治に大転換するために政権交代が必要だ。そのために挙党態勢が望まれている。
 賛成。どうか頑張って下さい。後は実際にやれるかどうかです。

 昨夜のNHKに鳩山さんと岡田さんが登場していましたが、岡田さんが小沢体制から一歩引いていたのに対して、小沢さんを終始支える立場にあり、そのための数々の問題発言をしてきた鳩山さんを見てきただけに、鳩山さんの発言が全て空疎に聞こえて来たのは残念です。

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民主党の鳩山さんの代表選出馬

2009-05-14 10:44:37 | 民主党

鳩山さんの代表戦出馬の発言の要旨
 【代表選出馬の理由】代表選を通じて、民主党が頼もしいという姿を見せていく。小沢代表と一蓮托生と言ってきたが、この国を新しく出発させるために、党内を結束させなければならない、そうしなければ政権交代はおぼつかないというときだ。自分の身が役に立つなら、一身をささげたい。
  【小沢代表】 
(小沢さんは)国民に分かりやすく訴え、選挙に勝つという小沢イズムは、継承しなければならない。ただ、小沢氏には、オープン性が欠けている。たくましさの裏に、オープンであることが国民に見えなかった。党のオープン性、開放性を高めることが必要だ。

[鳩山さんの発言で首を捻るところ]
・「代表選を通じて、民主党が頼もしいという姿を見せていく」
 民主党が代表選で頼もしいことを見せるには、両陣営の間の正々堂々として戦いぶりを国民に公開することです。
 然し、今日を入れて、投票予定の16日まで僅か2日しかありません。
 普通に考えても鳩山さん、岡田さん始めその支援者たちの公開討論会が数日間はあっても良いと思いますが、練られた政策を纏める時間もないこと、公開討論会の予定も多分1度も取れずに、報道によればいきなり16日に立候補受け付け締め切り、午後から両院議員総会で、両者の演説、投票だそうです。
 これではまるでセレモニーです
 選挙運動と言えば、各グループ毎の会合とか、電話などの協力の依頼などしかありません。
 マスコミでは、選挙期間を短くしたのは、長くなるほど鳩山さんが不利になるので、小沢、鳩山の両氏が若手議員たちの反対を押し切って、強引に16日と決めたという推測が定着しているようです。
 まさに小沢さん得意の権謀術数を絵に描いたようなやり方です。
 このやり方を見て誰が「民主党が頼もしい」と思うでしょうか。

・「この国を新しく出発させるために、党内を結束させなければならない」
 党内を結束させると言うのが鳩山さんの代表選出馬の一番大きな理由のようです。
 然しその前に代表選の洗礼を受けねばなりません。
 その代表選で党内が割れては、何のために小沢さんが辞め、鳩山さんが出たのか意味が判りません。
 党内の結束維持のためには、昨日も書きましたが、両陣営とも候補者、支持者を巻き込んで、徹底的に討論し、正々堂々の選挙をすれば、今の党内情勢ですから、誰が当選しても挙党一致体制を取るのに反対する人はないでしょう。
 然し小沢・鳩山ラインで前に書いたような、若手議員の反対を押し切っておかしな代表選のスケジュールを強引に進めています。
 これでもし鳩山さんが当選して、皆、心から彼に協力するでしょうか。

・「小沢代表と一蓮托生」の解釈
 「私は小沢さんと一蓮托生だ」の意味は常識的に考えると小沢さんが辞めると自分も辞めると解釈するのが普通ですが、鳩山さんは党のためにその発言を撤回したのでしょうか、それとも「私は小沢さんと一心同体だ」の意味で使っているのでしょうか。

[私の鳩山さんについての見方]
 鳩山さんは今のところ頼り無い所もありますが、政権交代に何とか耐え得る民主党を立ち上げた功労者です。
 それ迄の野党第一党は社会党でしたが、その後継の社民党の衰退でみるように、明らかに政権担当にするのには相応しくない党で、それが自民党を長い間政権に留まらせることになり、それに伴う数々の弊害を産んで来ました。
 その民主党の立ち上げた鳩山さんが、後から入ってきた小沢さんの下で、党のスポークスマンとして、数々の問題発言をしてきましたし、その中には(私から見て)小沢さんを庇うための苦しい発言も多くありました。
 そして彼の問題発言のお蔭で、総理大臣に相応しい人という世論調査で民主党の創設者の鳩山さんの名が出ることはありませんでした。
 然し、小沢さん引退の後鳩山さんが代表戦に立候補し、国会議員の中では(地方では遥かに優位に立っている)岡田さんより圧倒的に優位に立っているそうです。
 ここでも、投票を国会議員に限った小沢・鳩山の戦略だとマスコミから指摘されています。
 それと問題なのは、鳩山さん支持グループの中で、小沢・鳩山グループは当然としても、旧社会党グループ、日教組出身の輿石さん率いる参議院議員の多くが鳩山さん支持に廻っていることです。(民社系のグループも入っているそうですが、必ずしも鳩山さんへ全面支援ではないと思います。)
 それと鳩山さんの今までの発言と合わせて考えると、鳩山さんが党の結束のために、常識的、且つ無難に小沢さんの路線を引き継ぐと言うのではないかと心配していますがどうでしょうか。
 そしてそれらを見越したように、マスコミでは鳩山さんが代表になれば、(政権獲得のためには基本的な考え方が全く違う社民党とも組む)小沢さんの「院政」が始まるのではないかと言い始めています。
 私たちには政権維持のために自民党が担ぎ上げた社会党の村山富市さんの「自虐史観的発言」や、その下にあった河野洋平さんの「慰安婦発言」で未だに悩まされつづけている苦い過去があります。
 私は鳩山さんが言う、「国民に分かりやすく訴え、選挙に勝つという小沢イズムは、継承する」のは良いとしても、自分自身の見識で、日本の将来を見据えた、自分独自の政策を打ち出して貰いたいと思うのですが、果たしてどうでしょうか。
 自民党側から鳩山さんの方が選挙がやりやすいと言われているそうですが、鳩山さんはそれに対してどう対処するのでしょうか。
 私は、最低限の願いとして、多くの政治評論家たちが指摘するように、「小沢院政」の事態が起こらないように祈っていますが。

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小沢さんの功罪について

2009-05-13 18:31:28 | 民主党

[小沢さんの功績?]
 小沢さんの国に対する最大の功績は、彼の秘書の逮捕で、国民の眼を初めて民主党に引きつけくれた事だと思います。
 それまではマスコミは麻生内閣成立のさいの自民党内の裏を見透かしたような報道から今まで、麻生内閣の政策、自民党の内情や考え方に就いては嫌と言うほど国民に報道して呉れたお蔭で政府や自民党の方ばかり向いていました。
 国の政治を担う内閣や政権与党の報道に集中するのは、当然のことですが、次期政権を取る可能性のある、民主党のことは、正義の味方のように政府を攻撃する民主党として報道しても、その内情については自民党の報道に比べれば、何十分の1位しか報道されませんでした。
 まして民主党の基本的な考え方、国民新党と組むのは判るとしても、社民党と組んで将来どのように、政権を運営するのか殆ど国民には良く知らないまま、国民は政権交代の選択を迫られる、衆院選に臨まねばならないことになっていました。
 然し小沢さんの秘書の逮捕で、国民は初めて民主党の体質とか、考え方や政策に就いて関心を持ち始めました。
 その現れが、以前と何も変わったことをしていない、自民党や麻生さんの支持率の増加と、改めて注目された民主党の支持率の低下です。
  今、国民は民主党のことをもっと知りたいと思っています。
 あとはマスコミが国民の民主党のことをもっと知りたいと言うニーズにどれだけ応えられるかですが、今までの自民党政府攻撃一本槍のマスコミがどのように対応するかですが、どうでしょうか。

[小沢さんの失敗?]
  小沢さん在任中の責任については何度も書いてきましたので、省略しますが、引退の理由として民主党の挙党一致の体制強化と言いましたが、代表を辞任した後の幹部会議で、候補者やサポーターの人達の、の選挙運動の期間も、彼らの政策決定や公約作成の時間も殆どない、17日の投票を強引に決めたそうです。
 マスコミはその理由として、選挙運動が長くなるほど、小沢さんが推す鳩山さんが不利になるからだと言っています。
 それが当たっているかどうかは判りませんが、党内の若手からのこの決定に就いての反発があるようです。
 挙党一致を目指すのなら、選挙期間も皆の満足が行く時間を取って、許されるだけ候補者の意見を纏めあげ、正々堂々と選挙が行われれば、今の情勢ですから、その結果に関わらず反対派の人も、挙党一致で新代表を支えると思うのですが、小沢さんと鳩山さんの強引な決定が後々党内にしこりを残すことにならなければ良いのですが。

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小沢さん辞任の次は自民党の番だ

2009-05-12 11:40:46 | 民主党

 昨日の小沢さんの辞任会見にはびっくりしました。
 正確に言えば辞任会見そのものでなくて、私が10日に
もし小沢さんが秘書逮捕のとき辞めていたら
で、小沢さんが自分の為にも、民主党の為にも、国のためにも出来るだけ早く辞任したほうが良いと書いたその翌日の11日に、彼の辞任会見と言う偶然に驚いたのです。

[小沢さんの辞任について]
 私は小沢さんの
・ベストの選択は、もう過ぎ去ったことですが、秘書逮捕のとき辞任し、問題の政治団体の解散と、不当に得たとの疑惑のある資金の返還声明
・セカンド・ベストはなるべく早く辞任
・最悪の選択は代表の地位を固守すること
と書きました。
 小沢さんはなるべく早い時期の辞任を選びました。
 私としてはそのときに疑惑の政治団体の解散と疑惑の資金の返還表明をすれば尚良かったと思うのですが、首相の地位目前にした、政治家の小沢さんとしてはぎりぎりの苦悩の決断だったと思うので、それなりの評価をしています。

[民主党へ]
 当面の民主党のあり方に就いては、読売の社説
が指摘したように、
・新たな党首の下での結束
・政局・選挙一辺倒の姿勢を是正し、政策の見直し
・20兆円以上の新規政策の財源の明確化と、消費税率の引き上げの封印を解くか否かの検討
・民主党の弱点とされる外交・安全保障に就いてのより現実的な政策を打ち出し、政権担当能力を示す
ことに尽きると思います。

[自民党へ]
 報道によると一方の自民党には小沢さん辞任で危機感が募っているようです。
 山崎拓さんは昨夜のテレビで、はっきりとこれで次期選挙で自民党は不利になるだろうと言っていました。
 私は上記のブログで、小沢さんが秘書問題で直ぐ辞任すれば、
・民主党はその清潔度をアピール出来るし、潔い小沢さんへの無視できぬ量の同情票が同党に流れるでしょう。
・一方自民党はその清潔度を民主党と比較され、新代表に対して麻生さんで戦えるかと言う議論が起こり、それがまたマスコミの攻撃のネタになるでしょう。

と書きました。
 実際は小沢さんの辞任が遅れたので、民主党の清潔度のアピール度も、小沢さんへの同情票の量も少しは減るとは思いますが、小沢さん辞任でなくす失望票と差し引きしても小沢さんが居たときよりは上がるような気がします。
 小沢さんの辞任会見以前の発言の再放送かも知れませんが(このような疑いを持たせるマスコミを持つ国民は何と不幸なことでしょう) 、中川秀直さんが早速、麻生降ろしじみた発言をしていましたが果たしてどうでしょうか。
 小沢さんの支持率低下と比較されて、支持率が上がり初めていた麻生さんで行くのか、それとも後任争いでマスコミの攻撃のネタになるのか、小沢さんが辞任したいま、いずれにしても厳しい選択が迫られています。
 それと読売が指摘した様に、もし民主党の新代表が政局優先から政策重視に方針転換をしたときに、自民党も今までの政策で良いのか改めてその見直しを迫られて来ると思います。
 上記の読売の社説は、
 自民、公明の両与党も、漫然と対応することは許されまい。政権公約の策定・充実などを通じて、新しい民主党との政策競争の準備を急ぐことが求められよう。
と指摘し、私も連日のように書いてきたように、次期選挙は、自民・民主両党がガップリ四つに組んでの政策論争をして貰いたいと思っています。

 それともう一つのお願い。
 小沢さんは代表交代の時期は補正予算審議後と言っていました。
 これで補正予算審議が円滑に進むことは約束されたようなもので良いことですが、その間や、予算審議完了直後の民主党代表戦の間近に国会解散など、「だまし討ち」をしないこと希望しています。
 昨夜のテレビでは麻生さんは、このようなことに関してはきっちりする人だから、また別のテレビでは麻生さんは政局より政策と言っているので、このようなことはしないだろうと言っていました。
 もし自民党政権が政権固守のためとして、もしこのような姑息な手段を取ればマスコミからコテンパンに攻撃されるのは間違い無いでしょう。
 素人の私は、麻生さんがそのような事は抜きにしても九州男児らしく、例えそれが自民党に不利になっても、民主党が体制を立て直す時間を与えて、政策中心の選挙戦を堂々と戦って欲しいと思っています。
 勿論、今のご時勢ですから、「言わねば判らぬ」ので麻生さんは民主党に時間を与えてやったとマスコミに流す必要もあると思いますが、あまりにもロマンチック過ぎるでしょうか。
 そんな事より麻生さんが、もう少し頑張る積もりなら、その間に麻生さんの指示で行った地方分権を陣頭指揮で進め、それに抵抗する事務次官を更迭するなど、自民党のウイークポイントとされている、官僚制度改革への弱腰や首相のリーダーシップ不足に対しての批判にへ応えて見せてはどうでしょうか
 麻生内閣の支持率は一気に上がると思うのですが。

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将来の日本のあるべき姿

2009-05-11 15:04:23 | 民主党

 昨日の毎日放送の「サンデーモーニング」と読売放送の「たかじんのそこまで言って委員会」で少し気になる発言がありました。
 前者の何人かのコメンテーターの「自民党政府も民主党も政策を発表する前に日本の将来のあるべき姿のビジョンを示すべきだ」と言う意見。
 後者で珍しく田嶋陽子さんの意見に何時も対立している三宅久之さんが賛成した「日本は物より人に投資すべきだ」と言う意見です。

[政治家もマスコミも示せ(or 示さない)ない将来の日本のあるべき姿]
 マスコミが政府や野党が「日本の将来のあるべき姿のビジョンを示せ」と言うのにはもう聞き飽きた感じです。
 彼らがそれほど言っても、どの政党もビジョンを出さないか、また出しても彼らの気に入らないなら、天下の報道機関として、自分たちが「将来を見据えたビジョン」を出して見せるべきだと思うのですが。

 政府も野党も思い切ったビジョンが示せないのは、私の勘繰りですが次のような政治家や政党として言いづらい事情があるようです。
・もうこれ以上の経済成長は望めない。
 自動車や電子機器の輸出から環境機器の輸出に切り換えろと言ってもその輸出量は前者に比べと遥かに小さい
・内需拡大と言っても少子高齢化で縮小はあっても拡大の可能性は少ない
・止まらない少子高齢化
・増大し続ける開発途上国並みの赤字国債の処理
・中国などの台頭と市場主義経済により企業の競争力の低下を防ぐための何時でも首をきれ給料も安い非正規社員の増大、結果としての止まらない日本の貧困化
 などなど不景気なことばかり言っていては、選挙には勝てないからだと思います。
 その逆のよい例が中川秀直さんの、永久に伸び続ける経済成長を前提とした1000万人の労働者導入と言う、今となっては誰も信じない意見まで出ています。
 このようなことを政治家が言えないなら、マスコミが言い出すべきだと思うのですが、言わないのは何故でしょう。

[私の考える将来の日本のあるべき姿]
 それで今日は素人の特権を活かして、思いつくままに私の考えを書いて見たいと思います。
(本来ならその具体例も書くべきですが、紙面の都合で省略しております。)
 私の描く将来像は
・少し金に不自由しても幸福と思える社会
 市場主義経済、グローバル化のための各国の国民所得の平均化に伴うある程度の貧困化は我慢して、本当の幸福とはなにかを考える様になって来ると思います。    (これが独裁国なら国民にその様にし向けることが出来ますが、民主主義の元では国民の価値観の変化を待たねばならないと言う問題はありますが。)
・普通の人でも将来の生活設計ができる社会
 詰まり終身雇用制度の再見直しです。
・優秀な人は勿論ですが、特にこれと言った才能が無くても真面目に働けばそれなりに報われる社会
・若い人から(元気な)老人までの人達が、自分が何らかの形で社会に貢献すると言う生き甲斐を持てる社会
・学校の成績が良くない子供たちでも夢を持てる社会
 今のように夢が無いとか、あっても歌手とか運動選手など何万分の1しか達成できない希望しか持てないなどは明らかに異常と思います。
・老人や子育て世代などに優しい社会
 特に何時どの程度で止まるか判らない少子化は国民に閉塞感を与える一因になっていると思います。
・皆が前向きの提案をし実行できるモチベーションの高い社会
 その一番の目標は一向に合理化が進まない政府の省庁や官僚制度でしょう
・公害のない緑溢れる国
 日本人の感性や国土の特徴から考えても、誰も開発が行き過ぎた日本の「長崎の軍艦島化」など誰も考え無いはずです
・自由に物の言える国
・経済問題で言えば自由主義経済から適度のブレーキの掛かった経済運営、銀行や株式市場の本来の目的に帰った運営、農村の産直など物流を含めた生産性の向上、

 思いつきだけ並べて見ましたが、皆さんが既にお気づきのように、この考え方は北欧型の社会と良く似ています。
 そしてその実現に向けての前向きの投資は、田嶋陽子さんや三宅さんが言うセーフティーネット、福祉、育児応援、教育などの強化など「人を中心とする投資」でしょう。
 このような方向に向うしか、日本の進む道はないと皆、朧げには判って居ても、政治家も誰も言いません
 しかし日本全体が何となく、その方向に向かっているような気がします。
 言葉を変えて言うと、
・麻生さんが言う様に中福祉中負担の為の消費税増税
・小さい政府でなくて中程度の政府
・市場中心主義経済、社会主義経済の組み合わせの運営
となるではないでしょうか。

[民主党へ]
 ここで特に民主党へ言いたいのは、今の自民党はどちらかと言えば市場中心主義経済、国を統治する立場からから見た政策に対して、民主党は市場中心主義経済と社会主義経済のバランスと、国民側に立った政策を訴えるべきだと思います。
 これは米国の共和党と民主党の関係に似ていると思います。
 いたずらに異を唱えるだけでは、いつまでも政権は取れないか、取っても短命に終わると思います。
 それと自民党と違う政策を出そうとして、外国人参政権法案や、自虐史観を法的に定着させる恒久平和調査局設置法案、人権擁護法案など批判の多い政策を訴えるより、上記のような自党の立場をはっきり示し、もっと足が地についた市場中心主義経済中心だが、社会主義的なブレーキを掛けた政策や福祉政策を堂々と出した方がより国民の信頼を得ると思うのですが。

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もし小沢さんが秘書逮捕のとき辞めていたら

2009-05-10 12:23:34 | 民主党

[土俵際の小沢さん?]
 最近の報道によると、
民主・前原副代表「選挙に臨める形に」
 
で前原さんは小沢代表さんが判断をするか、そうでないときの党の判断が必要との考え示しましたし、
民主・仙谷氏「なるべく早く政治決断を」小沢代表に辞任促す
党首討論13日に…政治資金問題、小沢氏どう説明?  
などの記事が並んでいます。
 産経などは・民主党第三者委 小沢氏の聴取は不可欠だ
と社説を書いています。
 ネット上でも、小沢さんを護る筈の民主党第三者委員会によって小沢さんが追い詰められていると揶揄され、頼みの鳩山さんまで小沢さんの辞任を希望するとも取れる発言をする有り様で、小沢さんの立場はいよいよ悪くなるばかりの様です。

[学歴詐称問題で潰れた若手政治家と小沢さん]
 これらの報道を見ながら年寄りの悪い癖でまた昔のことを思い出しました。
 皆さんもまだ覚えておられると思いますが、2003年かの福岡2区の選挙で自民党の大物の山崎拓さんを破って、小沢さんの支持を受けて出馬した新人の古賀潤一郎さんが当選した後、彼の学歴詐称が問題になったことがありました。
 当時、私たちの周辺では、民主党は何故彼を説得して、早く辞めさせないのか。
 そうすれば、選挙民、特に福岡県の人達は彼の潔さに感動して次の選挙では勝てるのに、このまま頑張っていても、次は山崎さんが捲土重来を期してくるので絶対に勝てる訳はないのにと皆で話し合っていました。
 そして結果は、四方八方から散々叩かれた挙げ句、彼の除名、辞職と言う民主党としても有望な人材の政治生命を断つと言う最悪の形で終わり、一方の山崎拓さんは次の選挙で無事復活しました。
 その後のインターネットの意見を見ると、彼の学歴詐称は大した問題でないとか、経緯が理解できるとか言う古賀さんに同情的な意見が多かったことが判り、前に書いた私たちの見方も案外間違っていないことが判りました。
 参照:民主党チョンボの歴史 

 今、古賀潤一郎さんを支持した小沢さんが秘書問題で窮地に陥りかけています。
 古賀さんの場合は問題発覚後の彼の行動から見れば、明らかに学歴表記ミスで法的には 許されなくても、同情の余地はありました。
 小沢さんの場合は道義的な責任あるでしょうが、法的には問題はないそうです。
 あのとき古賀さんが直ぐ議員辞職をしていれば、彼の潔さに感激し、彼の致命的なミスに同情した福岡県民は、次回の選挙の時には彼に同情票を投じたかも知れませんし、山崎さんの復活は無かったかも知れません。
 もし小沢さんが問題発覚後、道義的な責任を取って、代表を降りていたら、そして出来るなら問題のある政治団体を解散し、自民党の二階さんなどが言っているようにうさん臭い資金を何らかの形で返上するくらい言っていたらどうでしょう。
・民主党はその清潔度をアピール出来るし、潔い小沢さんへの無視できぬ量の同情票が同党に流れるでしょう。
・一方自民党はその清潔度を民主党と比較され、新代表に対して麻生さんで戦えるかと言う議論が起こり、それがまたマスコミの攻撃のネタになるでしょう。
・そしてもし民主党が次期衆院選で勝てば、小沢さん以外の人を首班とする民主党内閣に対して小沢さんの政治力を行使できるでしょう。
・逆に民主党が負ければ、その責任一部は小沢さんにもありますが、より大きな責任は次期の代表にあることになり、依然として党内に大きな影響力を持ち続け、再復活もできるでしょう。

[頑張る小沢さん]
 今、小沢さんは自分の信念に基づいて粘っているようです。
 しかしこのままでもし民主党が負ければ小沢さん自身が言う様に、彼の(少なくとも有力者としての)政治生命は(若手の古賀潤一郎さんと同様に)断たれるかもしれません。
 勿論小沢さんが政治家として、念願の首相の地位を狙い、その信念で飽くまで粘り抜くと言うのも一つの選択肢でしょうが、彼が支持した古賀さんの二の舞にならぬよう気をつける必要もあると思うのですが。
 今頃こんな事を言っても、もう遅いのかも知れませんが、小沢さんが代表を降りるときの、混乱による民主党の打撃を少なくとも小さくするために、少しでも早いほうが、そして小沢さんの自発的意志と言う形での引退が良いと思います。

 そして何度も言いますが政権交代論者の私としては、小沢さんも民主党もこんなことには早いうちに結論を出すこと。
 そして自民・民主の両党が、がっぷり四つに組んでの政策論争をして貰いたいものです。

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小渕元首相の甥へ賠償提訴

2009-05-09 15:48:19 | 国際社会

賃金搾取:中国の元技能実習生が小渕元首相のおい賠償提訴
 外国人研修・技能実習生の受け入れ団体「日中経済産業協同組合」を舞台にした賃金搾取疑惑で、中国人男性で元技能実習生の倪文利さんが7日、組合と組合理事長で故小渕恵三元首相のおい、小渕成康氏に約215万円の賠償を求め、東京地裁に提訴した。
 訴状によると、倪さんは04年11月から1年間、群馬県桐生市の金属加工会社で研修を受け、研修終了後も07年2月までこの会社で就労した。この間支給されたのは月約2万~3万円で、月額約11万5000円の賃金との差額や慰謝料などの支払いを求めている。
 生活苦で07年2月、職場を逃げ出した倪さんが、組合にパスポートや自己名義の銀行口座の通帳、印鑑の返還を求めると、パスポート以外は拒否されたという。
 倪さん側の指宿昭一弁護士は「全国的な問題で氷山の一角」と話す。組合を巡る被害者数は約50人、総額約3000万円を超えるとしており、現在中国・天津市に住む倪さんは「他の研修生の問題も解決してほしい」とするコメントを発表した。

[日本の外交政策にたかる人達]
 テレビの解説によると、日中経済産業協同組合は派遣した実習生の管理の責任があるとして、実習生のパスポート、銀行口座の通帳、印鑑などを保管し、派遣先の企業からの賃金は全て組合を通じて実習生に支払うシステムにしており、その制度を悪用して彼らの賃金のピンハネをしたようです。
 外国人研修・技能実習生の受け入れ制度は言うまでもなく、派遣先の国との親善を図り、受け入れ期間中の実習生と日本人との触れ合いにより、親日家を増やすのが目的です。
 勿論、この制度には経営に苦しむ受け入れ先の企業が、コスト削減のために実質的な賃金の安い労働者を受け入れると言う側面もあるようです。
 そのために心ない経営者に掛かれば、長時間の厳しい労働、劣悪な生活環境、そして厳しい監視のため脱走も出来ないと言う(今回の場合はパスポートを抑えられている)昔の「たこ部屋
そのままの労働にもなりかねません。
 その結果研修を終えた実習生は、反日または嫌日の感情を抱いて帰国するのは間違い無いでしょう。
 そして、派遣先の国が「彼らの惨状をもたらした日本」として反日教育に使うかも知れません。
 詰まり、一部(であって欲しいと思いますが)の心ない企業の経営者のために、「受け入れ制度」の目的から完全に逸脱するどころか、反対の結果をもたらすことにも成りかねません。
 
[外国の支援先のあり方]
 日本政府としては、この制度には企業が経営改善ばかりに走って、目的から逸脱しやすい裏の事情もあるだけに、少なくとも労働基準法などの日本の法律に反した場合は、日本人従業員相手の違反の場合より厳しい処罰をするべきだと思います。
 しかし現実は読売新聞
によると
 小渕代表理事は昨年12月、別の実習生の賃金を搾取したとして労働基準法違反罪に問われ、宇都宮地裁足利支部で執行猶予付きの有罪判決(懲役1年、執行猶予3年)を受けて確定している。
 小渕代表理事は代理人弁護士を通じ、「話し合いには応じる。詳しくは訴状を見て検討したい」とコメントしている。
そうです。
 何故、労働基準法違反だけでなく、国の「外国人研修・技能実習生の受け入れ制度」の目的に反する行為をしたのに執行猶予付なのか、そして実習生の賃金のピンハネと言う、人間として卑劣な行為をし、そのために組合の信用をガタ落ちさせた人がまだ代表理事に留まっているのでしょうか。
 裁判所は法律に従って懲役1年、執行猶予3年の判断をしたのでしょうから、受け入れ 制度の目的の違反をしたときの罰則規定を設けるか、それがあればその強化をすべきと思います。
 それにしても、今でも犯罪を冒してもなお、代表理事に留まっている本人や組合の考え方も判りませんし、それを許している監督官庁の考え方も判りません。
 俗っぽい勘繰りをすれば、やはり元小淵首相の威光がまだ残っているのでしょうか。

・台湾で尊敬され慕われている日本人
 たまたま今日の毎日新聞の余祿の日本の台湾統治
には、
 台湾南部に広がる穀倉地帯・嘉南平野は、かつては干ばつがひどい不毛の土地だった。転機となったのは、日本統治時代の烏山頭(うざんとう)ダム建設だ。当時巨大ダム事業を指揮したのは、総督府の技師、八田与一氏である。
 ダムの完成で緑の大地を手にした嘉南の人々は、湖畔に銅像を設置し、技師の功績をたたえた。彼が戦死すると、銅像のそばに墓も建てて供養するようになる。昨日は命日で、現地の水利組合による恒例の慰霊祭が墓前で営まれた。80年代からは遺族や出身地・金沢の関係者らも出席し、交流を重ねている。昨年に続いて今年も馬英九総統が参列した。 なぜ、これほど台湾で慕われているのか。農業への貢献など実利的な側面だけではない。八田氏は工事殉職者の慰霊碑に日本人・台湾人の区別なく死亡順に名前を刻んだ。「そんな分け隔てのない精神が、今も尊敬を集めているのです」と地元で聞いた。
との記事がでていました。

 私も外国人技術者研修の事業に約20年近く携わっていましたが、その成果は如何に関係の日本人が来日した外国人に接するかで殆ど全てが決まる様です。
 つまり多額の費用を親善のために使っても、それを活かすか否かはその日本人の関係者の外国人との接しかたにあると思うのです。
 今回の「外国人研修・技能実習生の受け入れ」事業も関係者の対応不良と言うより、犯罪的行為のために、全てがオジャンと言うよりその政策の目的とは真反対の結果に終わりました。
 政府関係者はこの種の支援事業をする時は、関係者の人柄や関係企業の適格性の調査や、教育とそのフォローアップしないと、今回の様に反日的な人を産み出すだけに終わると思います。

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日本の原子炉製造技術を狙うロシア

2009-05-08 10:34:58 | 企業経営

原子炉製造技術:ロシア企業取得狙う 日本、官民で防衛 
 世界随一の原子炉製造技術を持つ日本メーカーをロシア企業が買収しようとし、日本が官民挙げての防衛策で阻止していたことが7日、明らかになった。麻生首相は11日から来日するロシアのプーチン首相と日露原子力協定調印で合意するが、協定締結は両国の攻防の末の妥結策でもあった。
 07年2月28日、来日したフラトコフ露首相は安倍首相と会談し、原子力協定の交渉を始めることで一致した。2日後、「ロシアのアルミ王」と呼ばれた富豪デリパスカ氏が、首相随行団から離れ、技術者を伴って日本製鋼所室蘭製作所を視察した。
 原子炉の心臓部の圧力容器は、継ぎ目を極力減らすため巨大な鋼塊をプレスして造る。原子炉は大型化しているが、同製作所は世界最大の約600トンの塊を造る技術を持ち、他の追随を許さない。
 技術に驚嘆したアルミ王は、関係者に言った。「あの会社の株を取得できないか。買収したい」
 デリパスカ氏はプーチン首相との親密な間柄で知られる。日本政府に「買収はロシア政府の意向だ」と危機感が走った。
 半年後の同年9月、日本製鋼所は20%以上の株取得を目指す投資家に目的などの説明を求める「事前警告型」の防衛策を導入。
 また、経済産業省は、外国資本が航空機・原子力・電気・ガス会社の10%以上の株式を取得する場合、外為法に基づく事前届け出義務があることをロシア側に繰り返し伝えた。
 08年6月、モスクワで開かれた原発事業の国際会議。日本政府の原子力委員会の神田啓治元専門委員は、ロシア国営原子力会社の副総裁から「あの工場を買いたいが厳しいようだ。政府間協定の正攻法でやりたいから協力してくれ」と持ちかけられた。
 7月の北海道洞爺湖サミットでもロシア側から「日露首脳会談で締結する」との観測が流れ、その後、交渉は異例の速さで進んだ。
 背景にあるのは、温暖化対策で世界中で原発新設が進むとされる「原子力ルネサンス」。日本の技術を導入したいロシアの熱意と、ロシアのウラン濃縮能力を活用したい日本の思惑が一致した。
 かつて日米同盟の仮想敵だった核大国との提携は、半世紀を超える日本の原子力エネルギー政策の転換点となる。
 原子力協定は、ウラン燃料などの核物質や原発関連部品の輸出入にあたり、核物質や核技術が流出したり、自国から送った核物質が相手国内で核兵器などに軍事転用されないようにする取り決め。協定がないと、本格的な核燃料輸出入や技術協力はできない。核不拡散のために結ぶ側面が強かったが、途上国で原発新設の動きが進むにつれ、先進国から途上国への原発輸出を円滑に進めるための側面も出てきている。日本はカザフスタンとも締結交渉を進めている。

[私の意見]
・日本生き残りの命綱の技術の流出
 事実上プーチン首相が率いるロシヤは一国主義で国の勢力の拡大を目指している国、日本から言えば不法占拠した北方4島を返そうとしない、中国と同じ煮ても焼いても食えない国です。
一方、日本製鋼所の室蘭製作所は戦前から軍艦の大砲の鍛造以来、伝統的な鍛造の技術とノウハウを持っています。
 私は毎日新聞の記事のように、日本政府も日本製鋼もその貴重な技術の流出しないように頑張って貰いたいと思います。
  グローバル化や、自由主義経済にかぶれた人達、自分たちの企業は日本企業で無くて世界企業だと考える、そして目先の利益しかない経営者たち、最近では海外へ流失した離職や退職した技術者たちから、日本の技術が外国に流れて行きました。
 例えば、日本得意のDRAMなどの半導体製造技術を利用した韓国や台湾から、日本企業が押されっぱなしという現実もあるようです。
   参照:止まらない中国・台湾・韓国への技術流出 

・自国のために動く外国政府と日本政府と企業
 グローバル化と言っても実情は、米国、中国、ロシヤ、インド、ブラジルなど広大な土地を抱えているのに、日本は狭い国土という大きなハンディキャップがあります。
 そうした各国も当然の話ですが、自国の有利を優先とした経済政策を取って居ます。
 だから日本も当然自国の有利になる政策を取らねば、禿鷹のような外国の企業から何もかも根こそぎ持って行かれます。
 狭い国土で人的資源しかない日本がが世界での厳しい競争の中で生き残って行くには、これも誰でも知っているように、一番の頼りはその優れた技術、そしてその技術を持つ技術者しかありません。
 勿論、市場主義経済やグローバル化の恩恵も受けているのも日本です。
 そして何を考えているか判らない中国や(今回の場合で言えば核燃料入手のため)にロシヤと何とかして付き合って行かねばならぬのも現実です。
 これらの事実と自国の経済の発展を如何にバランス良く取って行くかは、今回の室蘭の鍛造技術流出防止のように日本政府の責任ですが、企業もこのことを忘れることは、そのままその存亡に関わることを何時も留意しておく必要があると思います。

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NHKと「35歳を救え あすの日本」

2009-05-07 15:35:09 | 政策、社会情勢

 最近、NHKは大きな問題をまきおこしたJAPANデビューの「アジアの一等国」、同「天皇と憲法」、「憲法9条と安全保障」など野心的な報道をしており、その度に私の感想を書いてきましたが、昨夜久しぶりに前向きで公平な放送を見ました。
 それはNHKスペシャル「35歳を救え あすの日本 未来からの提言」
です。

[30歳台の人達の抱えている問題点]
 その概要は番組案内によると、
 日本は今、非正規社員に加えて正社員もいつ失業するか分からない、「大失業時代」に突入しようとしている。
 将来どうなるのか。今後20年に渡って社会の中核を担う35歳1万人にアンケートを行い、「20年後の日本」をシミュレーションしたところ、中間層の崩壊が急加速することが明らかになった。これからの日本を支える今の30代が安定した収入を得られず、家庭や子供を持てないと、税収や消費が落ち込む一方で福祉コストが嵩む超コスト負担社会になり、日本は衰退を免れない。

  ここでは今の30代の人達が定年を迎える20年後には、経済の成長率は現在の数字の横ばいか低下、年金額が今より約20%減、消費税18%、社会福祉のサービス減少、今の30代の人達の出生率が0.8%しか無いことから想像される超小子化時代の到来が予測がされていました。

[問題点解決の対策]
 国内外の取材で見えてきたのは、雇用の流動化を前提にしたセーフティーネットやスキルアップ支援などの雇用対策に加え、子育てや教育、住宅支援などを合わせた総合的な新しい社会システムの構築が不可欠ということだ。こうした人に投資する具体的な対策をすぐに行えば、中間層の崩壊は食い止められ、超コスト負担社会を回避できることが未来シミュレーションでも裏付けられた。「大失業時代を」をどう乗り越え、将来に希望が持てる日本を創るか、徹底取材を元に解決への道を探る。
 その生活支援の例として岡山県の山村を取り上げ、格安の家賃の住宅と木工細工や山林の整備など職業の提供で都会から多くの若いカップルを受け入れ村の活性化に繋がった例を挙げていました。
 その提案後、「アジアの一等国」担当者の主張に沿う様に「編集」したのと違って、NHKの提案についての専門家の「これは地方の山村だからできることで、首都圏近農村などでは当てはまらないと言う」番組の批判とも取れる意見を放送していました。
 スキルアップ支援の支援の例では、イギリスの例を取り上げ、民間団体に離職者の訓練から、入社活動の支援まで出来高制で請け負わせることでインセンティブを与えていることで上手くいっていることを放送していました。
 その一方で正直にイギリスの失業率は日本のそれより悪いという注釈も入れていました。 
 そして全体的な種の対策を進めたあとの、シュミレーションの結果によると、日本経済は政府の予測のような成長率を維持し、数々の問題も解決できるだろうと説明していました。
 この結果に付いても、専門家の「日本の場合は実際的に提案を上手く昨日させるには、かなりの予算処置が伴うだろう」とやや批判的な意見も放送していました。

 [私の意見]
・職業訓練を受けた人が正社員になるとは限らない?
 全体的には非常に良心的な放送で評価すべきだと思いますが少し問題点もあるようです。
 例えば、職業訓練によりスキルをアップすれば、全てが正社員になると言う前提でシュミレーションしている様です。
 しかし、労働者派遣法という麻薬を与えられた後の、企業経営者の動きから見ているとなかなかそうは行かないような気がします。
 今回のリストラ問題で悪名を轟かせた、経団連会長でキャノンの社長の御手洗冨士夫さんを始めとする企業の幹部が、途中入社希望の人達がいくら技術を持っていても、全て正規社員にするとは限らないと言うより、その可能性のほうが少ないと思います。
 何故なら中国に加えてインドなどの台頭で競争がなお厳しくなり、低賃金でいつでも首の切れる非正規社員の採用という麻薬の魅力から脱却出来そうにもないからです。
 非正規社員の雇用には、同一労働同一賃金、正規社員と変わらない福祉関係の保険適用、非正規社員に対するセーフティーネットへの企業からの資金の提出とうの義務化が欠かせないと思います。
 それには当然に企業の競争力の低下の問題がありますが、低賃金での年金受給者への雇用、子育ての済んだ専業主婦を文字通りのパートタイマーへとして雇用などで、余裕が出来た分、社会のために正規社員を雇うことがが考えられますが、今の企業経営者が、社会のことを考えたり、人事管理の複雑さを避けたがる企業がそこまでやるかどうかは判りません。
 これらについては政府も指導をしているようですが、ある程度の強制力が無ければ、企業は動かないような気がします。

・極限までの人員の合理化の問題点
 それと全体のテーマからずれているような気がしましたが、子供を持つ女性店長のためユニクロで土日休み・残業無しの制度を取ったために、その人が休む間の代行者が店長の仕事を覚えるなど人材育成に役立ったと放送していました。
 ギリギリまでの合理化には、病欠や緊急時の特定の人に余計な負担がかかること以外に、従来からの日本得意の自主管理、改善活動がおろそかななり、技術の伝承が出来ないなど問題があり、ある程度の余裕を持った合理化の必要性まで触れれば良かったと思います。

・「35歳を救え」の評価
 NHKの提案には上記のような難点もあるような気がしますが、「物より人への投資」の主張、人への投資が廻り廻って国の収入の増加になると言う考え方、人を大切にしその能力を活かすと言う考え方は大賛成です。
 それと台湾問題の報道と違って、NHKの主張に批判的な解説を入れたことは、高く評価しても良いと想います。
 それで仮に点を付けるとすると、担当者の主張に添って「編集」してしまった「アジアの一等国」は0~30点前向きの提案が無かった「天皇と憲法」は50点前後前向きの提案と公平な報道だった「35歳を救え」は75点前後になると思います。
 この差の出た原因は色々あると思いますが、NHKも公共放送の立場を自覚して、視聴者におもねる必要はないですが、もっと前向きで建設的、公平、公正を念頭に置いた放送をして貰いたいものです。

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NHKの「天皇と憲法」の放送

2009-05-06 12:39:44 | 憲法

 5月3日の、ネット上で問題になり、最近では産経新聞でも取り上げているNHKの「JAPANデビュー」の第2回「天皇と憲法」の放送が有りました。
 私は前回の台湾問題の放送があったとき、私はその予告編から明らかに偏向番組であると判ったので見ませんでしたが、私のブログの訪問者から、同時代に生きた私の意見を聞きたいとコメントがあり、何となく責任を感じて、また反日的な番組を見ねばならぬかと鬱陶しい気持ちを抑えながら、折角の卓球選手権からチャンネルを変えて見ました。
 そして結論としては、内容も余り偏った番組ではなく、今日迄のネット上の批判も第1回ほど激しいものでないようで、戦前派の日本人としては一安心しました。

[番組の概要]
 番組の趣旨はNHKの案内によると、
 日本が国家の骨格ともいうべき憲法を初めて定めてから120年。大日本帝国憲法は「立憲君主制」を採り、当時の世界からも評価されていた。しかし、19世紀帝国主義から第一次世界大戦を経てうねる時代の流れの中で、日本はその運用を誤り、帝国憲法体制は瓦解する。その要因と過程を国内外に残された資料からつぶさに分析し、新しい日本国憲法誕生までの道程を検証する。
ある様にタイトルの「天皇と憲法」と少しかけ離れて、天皇の地位の決め方の経緯の他は、番組の殆どは「天皇の軍の統帥権」の運用を巡る争いから軍部が如何に力を付けてきたか、そして力を付けた軍部の暴走を描いています。

 軍の統帥権の争い絡む、天皇機関説の美濃部達吉を批判する東大の同僚の上杉慎吉の論争、日本改造法案を引っ提げた北一輝の参戦。
 ロンドンで海軍軍縮会議で海軍の同意なしに、軍縮を締結した民政党の浜口内閣に対し、天皇の承諾無しに決めたのは憲法に定めた統帥権干犯とする政友会の総裁の犬養毅の攻撃。
 関東軍の暴走と満州事変の勃発。
 5・15事件で犬養は軍青年将校により射殺され政党政治最後の総理大臣となる。
と当時の世界情勢の中で、遂に軍人が総理大臣になることになると言う経過を報道していました。

[NHKが触れなかった右傾化のもう一つの理由]
 NHKの統帥権の解釈に焦点を当てた報道は方向は余り大きな間違いや偏向はないような気がしますが、放送で一つ抜けているのは軍の政治参加を受け入れようとする世の中の風潮があったことだと思います。(*注記)
 軍国化への動きの中で国を揺るがす程の大きな影響を与えたの事件として5・15事件と2・26事件がありました。
 その軍の将校たちを決起させた理由の一つとして言われているのが、政治家と財閥系大企業との癒着が代表する政治腐敗や、大恐慌から続く深刻な不況、貧困の問題です。
 それと当時は国の政治を支配していたのは、二大政党の政友会の民政党でしたが、政権政党による反対党に対する激しい選挙干渉は当時有名で、私は子供でしたが大人たちからよく聞かされたことを今でも覚えています。
 詰まり国民の間に閉塞感がみなぎり、政党政治への絶望感から新しいリーダーシップを持った人が出てくるのを望んでいたのです。
 そしてその対象が軍律厳しい軍隊の中で育った軍人だったと思います。
 詰まり幾ら世の中がNHKの言う様に右傾化しても、曲がりなりにも立憲政治の国ですから、一部の権力者や学者、軍部がどう思っても、国民に軍人の登場を求める風潮がなければ、軍人支配の政権は出来なかったはずだと思います

[当時の日本と今の日本]
 もう皆さんがとうにお気づきになっていると思いますが、当時の情勢は現在の日本とそっくりです。 
 それとネット上で良く言われるように、大正デモクラシーに代表される民主主義機運の盛り上がりによって、革新派による軍縮支持・軍隊批判の背景もあったそうですが、これも今の自衛隊批判の動きに良く似ています。
  そうかと言って私が軍隊の決起は絶対に反対だし、敗戦の得難い経験からのシビリアン・コントロールの大切なことを国民も自衛隊の人達も良く知っているので、こう言う不祥事は絶対にでないことと信じています。
 唯一つNHKへの同種の報道への希望は、
・一部の権力者や直接の関係者だけでなくて、当時の日本国内の環境や一般の人達もどう考えていたか
・日本が右傾化、軍国化した理由の一つが、憲法の中の統帥権の条文の解釈の違いであったことと、昭和憲法の9条の解釈の問題
を何らかの形で同時に伝えて貰っていたら、その放送がもっと有意義になり、現代の人達に反省を促すものになっていたのにと思います。
・日本の環境で言えば、当時の閉塞状態の環境と政治家の動きと、現在の行き詰まっている日本に対する政治の停滞などの比較と今の政治のあり方
・そして憲法で言えば、日本の方向を誤らせた統帥権の解釈と、現在の憲法の前文の、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」第9条の「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」と言う現実に即してない条文のために日本政府が解釈の変更までして自衛隊を派遣した実態に触れ、そのために方向はどうあれ、日本の将来を誤らないために改憲論議の必要性の有無
など国民に考えさせるような、報道だったら良かったのにと思います。

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*注記:
・5・15事件、2・26事件のころは私はまだ子供だったので、当時のことには実感はありませんが、下記のような海軍中尉三上卓が作った青年日本の歌(昭和維新の歌)を私たち子供でさえ歌っていましたので、一般国民にも心の中では青年将校たちの決起に同情の念を持っていたのかも知れません。
・当時と今の日本の環境が違うのは、日清・日露戦争に勝利と言う日本の上昇期にあり、壮士、国士を自称する人達が満州に乗り出したり、日本に亡命してきた中国の孫文などを匿うというように、一部の青年の意気が高揚していた時代であったのも、事件が起きた背景にあったのかも知れません。

・青年日本の歌(昭和維新の歌)
 汨羅の淵に波騒ぎ 巫山の雲は乱れ飛ぶ
 権門上に傲れども国を憂うる誠なく
 財閥富を誇れども、社稷を思う心なし
 人栄え国滅ぶ、盲たる民世に踊る
 うらぶれし天地の、迷いの道を人はゆく
 栄華を誇る塵の世に、誰が高楼の眺めぞや(以下省略)


憲法9条と安全保障

2009-05-05 12:11:04 | 憲法

 私は殆ど全てのブロガーの方達と同様に、政治家、マスコミ、評論家などそれを職業にしている人達の批判はしても、原則としてブログに登場する人達の批判をしたことはありませんし、私のブログにに対する批判的なコメントも、私の主張に反するTBも余程不真面目な物で無い限り全て削除しないことにしています。
 然し今日は私の原則を破って、天木直人さんのブログの
「護憲派は安保議論から逃げてはいけない」
について気付いたことを取り上げたいと思います
 何故なら天木さんは「9条ネット」と言う政治団体に属し政治家を目指しておられること、そのテーマが国の安全保障と言う重大なテーマであること、そして彼は外交の専門家だからです。

 天木さんは主として「たかじんのそこまで言って委員会」で安倍さんと議論した経過に就いて、自分の意見を書いています。
 私は当日は丁度寄り合いがあったために見ることは出来ませんでしたが、幸いに
「ぼやきくっくり」さん
が何時もの様に、番組の経過を詳細に書いておられますので、それを参考にさせて頂きました。

[自分の意見と違うことにも耳を傾けよう]
  最初に天木さんの文章の中で引っ掛かった小さなこを書いて見たいと思います。
・「平和憲法で日本が守れるか」などと平和主義者に対するタカ派の罵声へ、スタジオに集まっているサクラのような観客の多くが拍手をする。
 私の属している英字新聞輪読会には多くの小母さん達がいますが、皆が問題意識を持つ人ばかりで、しかも「たかじん」の番組を欠かさず見ているそうです。
 その番組に参加する一般の人達も多分似た様な人達ばかりと思います。
 その様な人達をサクラと一言で片づけて良いのでしょうか。
 これはハト派、タカ派に限らないと思いますが、自分の主張に都合の良いことばかり、耳を傾け、多分殆ど大部分を占める健全な人達の意見を気に入らないからと言って排除していたら、世の中からかけ離れた存在になると思います。
 自分の主張に殉ずる気持ちなら仕方がありませんが、自分の主張を他に受け入れて貰いたいのなら、もう一度考え直す必要があるのではないでしょうか。

[護憲派は安保議論から逃げてはいけない]
  護憲派は安保論議から逃げてはならない。 各論で保守・タカ派の矛盾を打ち負かさなければならない。
 大賛成。
 護憲派の人々は福島瑞穂さんのように何時も原理、原則ばかり振り回して、何でも反対を唱えていますが、是非、現実を見てどうすれば良いか具体案を示すべきです。
 そうで無いと社民党のように絶滅危惧種のようになって行くと思います。
 「各論で保守・タカ派の矛盾を打ち負かす」のは良いですが、ハト派側の主張の各論へのタカ派からの攻撃に耐えるように、現実的な対応策を考えるべきだと思います。
 先にとりあげた、「ぼやきくっくり」さんも、「たかじん」での天木さんの主張に矛盾の多いことを指摘されていましたが。

[安全保障のための外交と武力]
・攻撃されているのは決して平和主義者のほうではないということである。実は追い込まれているのはタカ派だ。
 私は以下に書くように、今の様に厳しい情勢では、追い込まれているのは護憲派もタカ派も同じで、日本の安全保障に関して言えば、どちらもギリギリの選択を迫られていると思います。
 強いて言えば、日本はいざと言う時天木さんの専門の外交でことに当たり、それでも止むを得ないときに、武力を如何に行使すべか否かやその方策を考えるべきで、タカ派の人達も同じことを主張しているとて思います。
 これをハト派の言うように、今の国際事情のなかで、外交一本槍で日本の安全保障など考えるにはリスクが大き過ぎると思います。

[日米関係の見直しと外交力]
・米国は国益に合致しなければ、日本の為に米軍を動かす事はない。
・米国は日本が役に立たないとなれば見捨てる。
・軍事力で国を守るための核武装が必要だが、米国はそれを認めない、そして日本は世界の孤児になる

 天木さんの言う様に最近の米国の日本軽視を見ればその様なこともあり得る気がしますし、私もブログで日本の利益のための米国との関係の見直しの必要性を何度も書いてきました。
 然し、米国が自国の利益になるように動くのは当然のことですから、日本は日本のために日米関係をどうすればよいかタカ派も護憲派も考えるべきだと思います。
 いずれにしても日本で一番問題なのは、天木さん専門の外交力を如何に強化するかです。 
 今までは米国一辺倒で傍目には、日本の外交戦略も戦術も全く見えて来ませんでした。 
 当面の相手は煮ても焼いても食えない反日教育、一党独裁の国中国、なにかあれば反日政策で国の統一を計ろうとする韓国、そして不法占領した北方4島を手放そうとしないロシヤ、そして核をちらつかせてその3国と日本を手玉にとる北朝鮮。
 追い込まれているのはハト派の主張の唯一のよりどころの外交だと思います。
 外交の専門家の天木さんは、米国と一線を画した、武力のない日本が如何に外交力を発揮して行くかの青写真を国民に見せるべきだと思います。
 そして天木さんが最後に書いた、
 国際政治の現実は、ますますタカ派に不利に動いていく。馬鹿でない限り、最後は憲法9条のありがたさに気づく事になる。
 だけでは国民は納得しないと思います。


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NHKと憲法25条「生存権」

2009-05-04 11:00:37 | 情報、マスコミ

 昨夜のNHK教育で取り上げた、「ETV特集「いま憲法25条“生存権”を考える」の放送について感想を纏めて見ました。
 内容はNHKの番組紹介の1947年に施行された日本国憲法。日本人の発議によって加えられたのが第25条だ。生存権を定めたこの条文は、生活保護などの社会保障を整備していく基となった。しかし、2008年の世界金融危機以降、「派遣切り」などにより、生存の危機に直面する人が続出している。この現実をどうとらえるのか? 憲法25条の存在意義を見つめ直すべきではないか? 「派遣村」村長の湯浅誠さんと、経済評論家の内橋克人さんが語り合う。にある様にあるように湯浅さんと内橋さんの対談を軸に進められました。

[生存権と政府の裁量]
 その主な内容は
・学者で後日社会党に入った 森戸辰男さん
がドイツのワイマール憲法で謳われた生存権(健康で文化的な生活を営む権利)の規定を憲法25条としていれたこと。
朝日訴訟
で最高裁が原告の請求を棄却したときに、「なお、念のため」として生活扶助基準の適否に関して、「憲法25条1項はすべての国民が健康で文化的な最低限度の生活を営み得るように国政を運営すべきことを国の責務として宣言したにとどまり、直接個々の国民に具体的権利を賦与したものではない」「何が健康で文化的な最低限度の生活であるかの認定判断は、厚生大臣の合目的的な裁量に委されて」としたことが今の大きな問題を生じていると言う批判。
・国の財源不足のための福祉関係の支出のカットの動き、その締めは小泉さんの福祉予算削減の演説。
・その他は延々と派遣労働者の首切り、それに対する湯浅さんの考えとか、内橋さんの政府の国民の生存権を無視した「裁量」に対する批判の繰り返し繰り返し。
 彼らの言うことはよくわかるが、肝心のその財源にを如何に確保するかの話は全くゼロ。 (聴きながら民主党の政策とその財源批判を思い出しました。)
 二人の同じような意見を繰り返し聴く内に次第にうんざりし始め、そのうちに眠くなって来ました。
 一般人の湯浅さんが政府批判や福祉のための金がないと言うなら判りますが、経済評論家の内橋さんがその財源には全く触れないのは何故でしょうか?
 そして番組の終わりになって内橋さんはやっと彼の経済政策を話し始めて少し眠気が醒めてきました。
 その政策は食料(農業振興)・共生経済 ・ケア(福祉)です。
 共生経済
とは、「対立・競争を煽り、その裂け目に利益チャンス(市場における競争)を置くという競争一辺倒主義に代わって、連帯・参加・共同を原理とする「共生セクター」を強化する」と言うことだそうです。
 気持ちは何となく判りますが、今の市場中心主義が全世界を覆っているときに、これで日本が勝てるのか、共生経済と農業振興で小子高齢化の今、福祉予算を賄える財源をどうして確保するのか、素人が考えても彼の考えは理想論過ぎると思います。
 それとも心配性の私がいつも心配しているように、今の低迷する経済と日本企業の競争力の相対的低下で、皆が貧困とまで行かなくても、減少する収入の中で如何に共生するかの話が無いのも気になりました。

[NHKの思惑に沿った人選?]
 それと今回の番組が後半にだれてしまったのは、お互いに話の合う同志の「なあなあの雰囲気」でいつまでも生存権の話しばかりしたた為だと思います。
 内橋さんは、「内橋克人」でGoogleで検索した所「内橋克人 nhk」のキーワードが出ているほど、平素から政府批判の多い金子勝さん同様にNHKのお気に入りの経済評論家です。
 それでNHKの番組で金子さんや内橋さんが出ているのを見るだけで、大体NHKの番組の思惑がほぼ検討がつきます。
 そうかと言って私は内橋さんの批判をする訳ではありませんが(*注記)、NHKとして公平な報道にするために、例えば内橋さんの論敵であり番組のテーマの生存権の確保に必要な、福祉予算を削減した小泉さんの腹心のる竹中平蔵さんの様な人を何故呼ばなかっのでしょう。
 今回の放送は先の台湾問題ほどの偏向とは思いませんが、少なくとも放送法第3条の
2.政治的に公平であること
4.意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすることの
の規定は抵触していると思うのですが。
 放送の効果の面からいっても、番組を盛り上げるためからも、問題の本質を明らかにするためからも、内橋さんへ批判的な批評家か学者を呼べば良かったのにと思ったのですが。
 先の台湾問題の放送の印象がまだ残っている私にとって、また今回のETV特集も何かの政治的な意図を持った報道のように感じられてならないのですが。

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*注記:内橋さんの考え方Wikipediaによると、日本経済が大量生産・大量消費を前提とした量産効果に依存しているという弱点を抱えていることを指摘、主流の技術評論家や経済評論家の楽観論を批判した。また、バブル崩壊後もよく唱えられている「改革」が剥き出しの市場原理主義に則っていて社会的コストを弱者に転嫁しかねないと指摘、アメリカ流の聖域なき構造改革に厳しく警鐘を鳴らしその対抗思潮をいち早く展開した。
 そうで私も賛成です。
 然し問題があるのは、今度の放送の内橋さんの意見もそうですが、他の多くの経済評論家も自分の主張を通すためには、その不利な点を意識的に避けることです
 マスコミはそれを知った上で、その人とは対立した立場の人も登場させて、番組の公平性と、公正さを保つ必要があると思うのですが。


 


小沢さんと公明党

2009-05-03 17:02:33 | 民主党

 昨日の読売新聞に気になる解説記事が乗っていました。

 「政党・民主の試練・対公明攻勢から一変]です。(web資料なし)
 その概略と特に気になる部(青字)分と私の考え(黒字)を纏めて見ました。
 なお緑字は省略したぶんしょうの概略です。

[深まる公明党と創価学会の関係の疑惑]
 週刊誌の記事で名誉を傷つけられたとして、公明党の元国会議員3人が矢野元同党委員長らに賠償を求めた訴訟で、東京高裁の判決は一審判決をとり消し、逆に元議員側に矢野氏への賠償を命じた
 当然のように公明党側は最高裁に上告
しました。
 それによると公明党は矢野宅での議員OB3氏と矢野とのやりとりを録音した音声データなどを証拠を提出したそうですが、彼らが言う様に友好的な手帳の変換交渉に、なぜわざわざ録音したのでしょうか
 矢野さん側が主張する電話や側面からの脅しなどの証拠はないようですが、色々とてをまわして脅した後、凄味を匂わせながらやんわりと矢野さんと話したのかも知れません。
 そして何故公明党が脅迫まがいのことをしてでも、この手帳返還に拘ったのかを考えると、公明党と創価学会の密接な関係と言うよりも、創価学会の指示で公明党が動いていることの発覚を恐れたとしか思えません。

[小沢さんと公明党]
 民主党は今国会で矢野氏の参考人招致を求めていた。「政治と宗教」の問題を絡めて公明党とその支持団体、創価学会を揺さぶり早期解散を狙っていた。
 逆転敗訴で公明党は民主党が攻勢を強めてくるものと思ったが、参考人招致を求めることは殆ど聞かれない。
 民主党内で参考人招致に積極的なのは小沢代表だった。
 (然し小沢さんの政治と金の問題が出て情勢は一変)、民主党幹部は「矢野さんの国会招致どころか小沢さんが国会に呼ばれて追求されかねないと」と懸念する。
 (小沢さんと公明党・創価学会と接近と離反の歴史)
 小沢氏はこれまでも公明党の頭越しに何度も創価学会と直接交渉し、公明党をピリピリさせてきた。
 小沢さんの振り回されていると思いは公明党にとって「トラウマ」のとして色濃く残っているようだ。
 私は今までの小沢さんの創価学会との直接の関わり合いや今までの戦術から見て、矢野さんの国会招致の動きは、純粋に(と言う表現もおかしいですが)早期解散への揺さぶりだけで、公明党に致命的な打撃を与えて敵に回する積もりは無かった様な気がします。
 私の勘繰りかも知れませんが、政権を取るためには政策も価値観も違う社民党とも組む小沢さんは、将来の(少なくとも表向きの政策は似た所も多い)公明党との提携を心の中で考えていたと思います。 
 だが小沢氏の進退問題が浮上したことで、「公明党の民主党に対するスタンスが変わるのでは」とみる向きがある。
 
創価学会幹部はこう漏らす
「公明党は小沢さんと組む可能性はない。だがこの先、「民主党政権」と組む可能性がないわけではない」。
 小沢氏の進退問題の行方は、衆院選後の政界再編の枠組みにも影響を与えそうだ。

[やはり野に置け公明党]
 公明党は今までも定額給付金の提案のお蔭で、
マスコミによる麻生さんの景気対策全体の評価を下げ、これに関する麻生さんの発言の振れなどから麻生内閣の支持率低下に貢献してきました。
 それと心配性の私が心配しているように、発足してから不評を買った後期高齢者制度のように、公明党が提唱した不評や疑念の多い裁判員制度も、実施してから改めて政府批判の声が巻き起こるかもしれません。

 私は自民党もなるべく早い内に貧乏神のような公明党と縁を切るべきと思っていますが、同党の幹部が言う様に、民主党が政権を取ったら、選挙のほとぼりが冷めたころ、また公明党が民主党にすり寄ってくるのでしょうか。
 そして民主と協力して外国人参政権を成立させ、ネット上で言われている在日の韓国・北朝鮮の創価学会信者増大に貢献するのでしょうか。

 勿論、宗教が自由の国の日本ですから、創価学会がいくら宗教活動をしても良いが、公明党を支配下もしくは強い影響下に置くのは反対です。
 そして、公明党が創価学会と縁を切れないのなら、やはり野党として活動するのは歓迎ですが、政権与党に入るのも反対です。
 私は民主党が仮に小沢さんが代表を辞任しても、その後任者は特定の宗教団体の大きな影響下ににある公明党とは一線を画して貰いたいと思っているのですが。 

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子供に夢を

2009-05-01 18:15:16 | 政策、社会情勢

 昨夜のテレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」で元の福武書店で現在は教育環境に対応する商品・サービスを中心に展開しているベネッセコーポレーションとしての紹介がありました。
 その中のやりとりの中で、私にとって気になる発言が幾つかありました。
社長の福武總一郎さん:今の会社の抱えている問題は子供に夢がないこと、そして考え方の多様性のために焦点が絞りきれないことだ。
キャスターの小谷真生子さん:日本は少子化で人口が減る一方、世界の人口が増えるので、企業の競争力が落ちるばかりだか、その対応は?
福武さん:企業のIT化と生産性を上げること、そして教育関係のサービスを海外にも提供することだ。
アドバイザーの斎藤精一郎さん:子供に夢がないのは世の中に多くの仕事があることを知らないからで、これらに触れるチャンスを与えることだ。

 年寄りの私がまた昔の話しを持ち出すと、反発を感じる方もおられるかも判りませんが、ご辛抱のうえ付き合って下さい。
・子供に夢がない
 今でも思い出すのは、詩人のサトウハチローさん、作家の佐藤愛子さんのお父さんの佐藤紅緑さんの少年小説「あゝ玉杯に花うけて」、「一直線」、「少年讃歌」、「英雄行進曲」です。
 その中には苦学して東大に進むもの、職人の道を歩むものなど色々な、進路が示され、そのタイトルを見れば判る様に少年に夢をあたえるものばかりで、それが持て囃されたのは、当時の子供に皆夢があったからと思います。
 当時は私の家などは極端でしたが、今に比べると国も家も貧乏でしたから、夢が持てたのだと思います。
 政治家でも、歌手でも職人でも、何かをして人や社会に立つ喜びを感じ生き甲斐とするような教育と、(介護関係者の賃金を増やすなど)、それに報いる社会環境を作る政治が必要な気がします。 
 その点でNHKは批判の多い政治絡みの特別番組より、「あしたをつかめ~平成若者仕事図鑑」や「プロフェショナル」の方が子供たちに夢を与える番組として優れていますし、遥かに世の中の役にたつと思います。
 そして民放でも地方で頑張っている人達の紹介など、是非この種の番組をもっと増やして貰いたいものです。
 
・子供の考え方の多様性
 子供に取って、テレビ、ゲーム、メール、インターネットなど、あらゆる方向から情報が入ってくるので、考え方に色々あるのは当然です。
 戦前の子供の情報源は、本とやっと流行り始めたラジオ位でした。
 だから本好きな子は佐藤紅緑さんの小説や、講談本から大人の本まで読み漁り、自然と読解力をつけてきました。
 学校でも学ぶことは全て新鮮で、多くの子供たちも興味を持って素直に授業を受けていましたし、読解力のお蔭で教師の説明の理解したと思います。
 その点から言えば今の教師は大変ですね。
 今もし家庭が貧乏だったとして、上記の内家庭でテレビを制限、ゲーム、メール、インターネットなど禁止か制限する変わり本を読ませるとして、どれだけ子供の将来のために実害があるでしょう。

・日本企業競争力の低下と日本の貧困化
 小谷さんは、日本は少子化、世界の人口増加が日本企業のの競争力減の原因と言っていましたが、現状は極端に低い賃金の膨大な人口を持つ中国企業のため日本企業の競争力が落ちています。
 私は寝言のように、中国の台頭→日本の競争力の低下→低賃金で何時でも切れる非正規社員の増加→日本全体の平均賃金の低下→日本の貧困化を言って来ましたが、今それが残念ながら現実に成り掛かっているようです。
 このような判り切ったこと言えるのは、無責任な素人だから言えることで、政治家もマスコミもこの様な景気の悪い話は、余程のことで無い限り言えないのでしょう。
 然し日本は市場経済中心主義の恩恵で一時期「一億総中流意識」を持てるほどの成功しましたし、今後もこのやり方を進めるしかないような気がしますが、一体どうなるのでしょう。

[日本再出発の原点に帰ってみませんか]
 私は所謂、貧乏人の子沢山の家に生れましたが、物が溢れた日本の中で、最近のDVや家庭内殺人、子供に夢がないなどの話しを聞くと、昔の子供と今の子供のどちらが幸福か考え込みんでしまいます。
 勿論日本は今より更に経済的に発展することも大切ですが、そろそろ幸福とはなにか、誰かが言ってように、今のような厳しい経済環境の中では、幸福度の観点からも物事を判断する必要もあるような気がします。
 経済面でも日本が得意だった、家族的経営、チームワークなどの長所を活かし、それに付随する短所を現代風に修正するなど、戦後の原点に戻って考え直す必要もあるような気がします。
 取り上げた問題が大きすぎで、言い足りないこともばかりですが、どうぞ私の考え方の趣旨をご判読下さい。なおよければ下記の文章も覗いてみて下さい。

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参照:貧乏人の子沢山有用論 
       
貧乏人は不幸か
        平凡でも一生懸命な先生・貧乏はよいことだ