普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

退職後の生活設計のために

2011-04-10 11:00:05 | 外交・安全保障
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 4月6日の読売の編集手帖で良い言葉を見つけました。
「生きているということは/誰かに借りをつくること/生きてゆくということは/その借りを返してゆくこと――永六輔」
才気が溢れた永さんの言葉だけに判りやすくそして物の道理を就いた名言です。
 確かに生れてから学校を出るまでは母親始め人さまのお世話になるばかりです。
 そして就職して歳を取る毎に意図せずとも人さまにお返しをしていることに気付きます。
 然し定年後を借りをかえすか、更に借りを作るかが問題です。
 私も考えて見ますと、
 ・退職するまでに何度か大きい手術を受けましたが、最近は病気予防の薬を貰うための診察と薬代で、健康保険から保険料の数%しか給付を受けていません。
 実は各何回かの手術の間は、健康保険のお世話になることは殆ど無かったので、今までの生涯の健康保険料で言えば、保険組合に貢献していることになる筈です。
・介護保険も今までのところは無縁ですので、払い込み損の状態ですし、損をしてもこのままころりと逝きたいと思っています。
・退職後80歳まで約18年間ボランティア団体に勤めていたので、少ない手当てでしたが所得税も払ってきました。
・趣味の方でも生来の表に立つのが嫌いで、不得手なので、川柳では句会の清書、会計など裏方の仕事、ギターでは伴奏専門、英語では他の人が躓いた時の助言と、ずっとサポート役に徹して、永さんの言うように借りを返して来ました。
 然し私生活では家内から借りを作る事ばかりですし、英語クラブへの往復を会員から車に載せてもらったり、クラブの世話を皆から色々して貰ったり、結構人さまから借りを作っています。
 然し私の周辺を見ますと、私の場合はどちらかと言えば例外のようで、退職して間もなく亡くなったり、現役の時の不摂生で今の時代で言えば早死する人達も多いようです。
 そして私でもこれから先どうなるか全く判りません。
 私も運が悪いことが多いので、多分コロッと死に損じて、家内から尻を叩かれながら、介護を受けることになるかも知れません。
 然し一般の例として永さんの言うように、退職後も出来るだけ借りを作らず借りを返して行くための方法を考えて見ました。
 結論から先に言いますと、現役時代から健康管理に努めること、そして退職後の生活設計をして趣味やい仕事の準備をして置く事です。
 このような偉そうなことを書きますが、私のこれまでと今があるのは単なる偶然と幸運だっただけに過ぎませんので、私の反省を込めての話として聞いて下さい。

 私は何度も書きますが、元保全技術者・管理者です。
 その世界では「バスタブカーブ」と言う説が良く出来ます。
 詰まり多くの設備を総合した設備では、まずスタート初期のトラブルが多発し、次第に落ち着いて来るが、設備の耐用年数に近くなるとまたトラブルが多くなると言う説です。 だから設備の耐用年数の後半から特に意識して定期点検をし不具合の点を直して設備の寿命の延長を図るべきという話です。(福島第一原発の例がそうです。)

 それから先が私の説です。
 人体は多くの臓器の組み合わせからなっていますので設備の場合に良く似ています。
 生れて直ぐは色々の病気で両親を困らせます(虚弱体質の私は正にそうでした)が、その後は次第にその数が減り、現役ころは体力の知力も100%発揮、定年近くからまた病気の数が増え、定年後から急に病気が増えてきます。
 だから寿命の後半に差しかかる頃からの健康管理が重要になってきます。
・詰まり健康診断を毎年受検すること。
・悪いところがあれば直ぐ医者にかかり早く直して置く事。
・そして問題含みの症状の時は、出来る限りの名医に掛かること(設備保全で言えば係員も工事をする人にもレベルの差があり、レベルの上の人でも失敗もあります。)
・そのために特に成人病を中心とする致命的になりやすい病気に関する情報を集めて置く事。
 然し、人間の場合はここに一番の問題があります。
 人生の後半時は、会社で言えば仕事の責任が重くなりますのでつい仕事優先になってしまいます。
 職務の種類や責任によればつい食事管理がおろそかななります。
 そしてその影響が退職後に出て来た例を余りにも多く見て来ました。
もう一つ惑わせるのは女性の場合閉経に伴う大きな変化があります。
 然し人それぞれの考えがあります。
 仕事に殉ずるのも一つの考えです。
 然し私は退職後20~30年以上を有意義に過ごすためには、ここで将来の生活も考えて何とか折り合いを付けるべきだと思うのですが。
 実は私ごとですが、私がこのようなことを今までも何度も書いているのに、遠く離れて住んでいた娘が小学校では一番忙しいという教頭の仕事にかまけて、早期受診を遅らせたために49歳で早死してしまいました。
 私はこの強い反省から、現役の方に是非今の仕事が人生の総てではないと言いたいのです。
 なお私自身の経験からも周辺の人々を見てきた経験(趣味を活かして舞台照明の責任者になった人、若く始めたクラシックギターで弟子を取るまでになった人など)からも、健康管理に合わせて、趣味や退職後の第二の仕事に就いても計画的な準備をしておいてはと思うのですが。
 娘もベッドで定年後の夢を色々話していました。
 永さんの話のように定年して、借りをを作る以上に借りを返すためにも、現役時の定年後の生活設計が欠かせないと思うのですが。


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福島原発と女川原発の比較

2011-04-09 15:35:22 | 電力、原発

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 福島第一原子力発電所は原発は地震と津波に伴う運転停止の失敗で地方の人達や日本に大きな損害を与えているのに、同じ東北にある女川原発は何とか無事に停止したために、特に報道されることなく情報が乏しいのですが、両者の比較をして見ました。
・運転開始日 
 福島:(福島第一以下同様の表記):71年~79年
 女川: 84年
  福島は先発の設備としては古い設計になっていたのは致し方ありませんが、
問題は1号機の耐用年数切れに当たって、その延長を図った時、延長許可の条件として、関係機関から設備の改善とメンテナンスの強化が条件として出されました。
  然し会社は許可後数週間後に、ポンプやディーゼル発電機を含む冷却系の
設備の33カ所の検査をしなかったことを認めた事実からすれば、政府機関の許可の条件を殆ど無視されていたのが一番の問題です。
・立地
 福島:津波の高さを最大約5・6メートルと想定して設計。事実は津波の高さは約10メートル。
 女川:三陸沖地震津波や宮城県沖地震の経験から津波想定高さ9・1メートル
で、14・8メートルの所に立地。事実は1メートル地盤沈下し、津波高さ14メートル。
・外部電源:
 福島:不明。一系統のみ?
  今回の事故で福島県は東電に、福島原発では外部電源が鉄塔の崩壊で失われており、古い鉄塔の補強や建て替え、追加的な別系統の電源の導入が必要ではないか 毎日新聞より)と申し入れしたのを見ると1系統のみかも知れませんが、本当はどうだったのでしょう。
 女川:3系統
  今回の震度6強の余震で3系統の内2系統がダウンの報道で判明
・過去の設備のトラブル
福島:制御棒事故
  構内火災、日本初の臨界事故、いずれも報告が遅れて問題になる。
  2010年に電源喪失・水位低下事故と今回の事故に似た事故を起こしているのに対策を取らなかったのでしょうか。
 女川:制御棒事故とう他の原発で良く報道される事故
・会社の体質
 東京電力:柏崎、福島などのトラブルに対し29件?に亙る隠蔽報道
  出世コースは総務系統の人達のみ
  (私の推察ですが)現場と会社のトップの離反 
  東電は自衛隊や消防など施設内でごろ寝させ一日二食と評判を落とす
 東北電力:? (ネット上では殆ど取り上げられていません。)女川原発内の施設に避難民を収容して評判を上げる

 今日の読売新聞の社説の旧・復興へ「想定外」に備え英知の結集をの「全原発の安全点検急げ」では次のように書いてあります。
・「想定外だった」では済まされないのが福島第一原発事故と、政府、東電の対応である。
・専門家は、平安時代の869年にこの地域が広範に浸水した津波の再来を予測し、2年前、福島第一原発の想定津波の見直しを政府に強く迫っていた。
・国会でも、大津波で福島第一原発などの原子炉冷却システムが機能しなくなる恐れはないか、という質問が幾度か出ていた。
・原発の安全確保には「想定外」を放置しておけない。国内54原発のうち東北地方以外の40基も、速やかに安全確認を行うべきだ。
・これらは今回同様の事故の再発を防ぐ応急措置に過ぎない。事態の沈静化後、事故原因を究明し、津波被害の想定などを各原発で根本的に見直すことが不可欠だ。


 私は事故原因の解明に当たっては
・多大の犠牲を払って得た教訓、特に私は福島第一と女川の貴重な体験を活かすこと
・読売の指摘の他にも米国などからの同様な警告を無視してきた、東京電力の体質
・原発の危険性を身をもって経験している現場の貴重な経験と意見を無視してきたと思われる、安全より儲け優先の経営陣?
 などなど大きな危険性を持っている総ての原発の経営陣の在り方の見直しも必ず含むべきだと思います。


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「復興構想会議」の前にやるべきこと

2011-04-08 10:43:23 | 菅内閣
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 菅政権が被災地の復興の青写真を描く有識者機関「復興構想会議」を設置し、議長に五百旗頭真防衛大学校長を内定したことに対して、ネット上では彼の今までの言行に対して批判が集まっています。
・軽すぎる菅さんの思いつき
 一方、党内の西岡参院議長は、
「復興構想会議」を新設することについて、「首相が復興方針を示して具体的に取りかかるべきだ。いくつ会議を作れば気が済むのか。責任逃れとしか思えない」と酷評。「今の状態のままなら、菅内閣が将来にわたって国政を担当することは許されない。菅首相が(忠告を)聞かなければ、アクションを起こさざるを得ない」と述べた。読売新聞より)
そうです。
 私もこの話しを聞いて直ぐ菅さんの「所得税増税→福祉施設の増設→雇用の拡大→内需拡大」と言う彼の助言者の学者の説の受け売りを突然発表し、党内外からの反発を招いたことを思い出しました。
 今回の場合も与野党の政治家達は「かやの外」の復興構想会議で決まったことを菅さんがまた突然発表することになるような気がします。
 もし先の発言の二の舞になるなら実行部門の誰もがまともに取り上げてくれないことになるかも知れません。
 今回は青森県から茨城県に亙る地域と地震、大津波と(私から言えば明らかな人災の)原発事故と言う災害の範囲も原因も広範囲に亙る大問題です。
 然もテーマは阪神淡路大震災と違って、被災者の救援、生きるための手段の確保、今後の農業、漁業工業など産業立地や居住地の在り方と言う日本の国政にまで影響する、考えねばならない程大きすぎるテーマに取り組まねばなりません。
 然も復旧費用は十から十数兆に登ると言われていますが、それから受ける経済環境の大きな影響まで考えねば成りません。
 これだけのことを阪神・淡路大震災の経験しかない五百旗さん率いる復興構想会議で処理仕切れるのでしょうか。
・小沢さんの出馬?
 復興問題の処理に対して国民新党の亀井さんや小沢支持グループの人達から小沢さんの復帰の提案があるようですが、政治家もマスコミも国民も、小沢さんの政権獲得のために手段を選ばない今までのやり方を見ています。
 小沢さんも多分(そして私の希望では)国の危機に当たって心を入れ換えて、超党派の立場で処理をしてくれると思いますが、何しろ過去のように政治活動を通じての合法的(正確に言えば法に抵触しない)政治資金集め、民主党代表、幹事長時代の徹底的な自民党イジメを見ています。
 この様な危機に当たってはまず国民や与野党の政治家の信頼を集めることから言えば、このような膨大な事業とそれに伴う金を預かるのは、(私は小沢さんの心機一転を信じたいのですが)過去のことを考えれば残念ながら欠格でしょう。
・もっと大きな構想へもっと大物の出馬を
 読売も今日の社説でこの被災地の復興の問題を取り上げる前提として、地元の意向を尊重、膨大事業を処理するためには官僚組織のフル活用、野党の協力を得るためにはバラマキ撤回が大前提だと言っています。
 このようなこと、特に政府の基本的な政策の見直しなど、五百旗さんを長とする「復興構想会議」で処理仕切れるでしょうか。
 菅さんのやるべき事はまず少なくとも最大野党の自民党と腹を割って話し合い基本的な方針を話し合うこと。
 そのためには連立などややこしい問題は避けて救国内閣を作るか、(折角出したものを引っ込める訳にいかないのなら)復興構想会議に考えられる大物を担ぎだすこと。
 私はこの種の組織には識見もあり実務にたけた石破さん、小泉さん時代に実行力を見せた竹中さんなどを組織に組み入れるべきと書きましたが、全体を纏める人となるとこれと言って思いつきません。
 思いつきの菅さんは勿論駄目だし、石原さんは都知事選に出ているし、中曽根さんと歳を取り過ぎているし、小泉さん?それとも実業界から?
 誰か大きな構想力を持ち、決断力と実行力のある適任の人がいるような気がするのですが。


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東電内部から指摘された福島第一の問題点

2011-04-07 11:38:59 | 電力、原発

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 昨日の朝日新聞は、東電の柏崎刈羽原発が発表した福島原発の第一と第二の比較の資料を元にした、
福島第一、安全設計で第二と違い 電源喪失巡り東電指摘 を報道し、その詳しい解説記事を加えています。

 その概要は、
・津波を受けて電源喪失事故に至った主要な理由は、福島第二原発との安全設計上の違いにのために、第一ではタービン建屋内の非常用ディーゼル発電機などが冠水し、使用不能。第二では、発電機などが気密性が高い原子炉建屋内にあり、機能を維持した。
・津波による設備の損傷の違いは、
(1)原子炉の非常用ディーゼル発電機と変圧器などの電源装置
   第一:(気密性の弱い)タービン建屋などにある福島第一の発電機が冠水し、6号機の1系統を除き使用不能。
   第二:(上記の設備がある気密性の高い)1号機の原子炉建屋が浸水したものの、機能が維持された
(2)原子炉の残留熱を除去するための海水をくみ上げるポンプ
   第一:設備がほぼむき出しの状態で置かれた福島第一のポンプがすべて運転不能、
   第二:ポンプ用の建屋内に置かれた1、2、4号機のポンプが運転不能となったものの、3号機は機能が保たれ、原子炉を冷却することが可能だった。
 そして柏崎刈羽原発では(1)、(2)とも福島第二と同じ設計なっていること強調
・なお東北電力から送られている、外部電源の状態は、
  第一:受電するための設備が地震や津波で被害を受け、外部電源が失われた
  第二:受電設備が機能しており、外部電源の一部が生きていた。
・事故収束の見通しが立っていない福島第一とは対照的に、福島第二では、3号機が地震発生の翌日の12日に、残る1、2、4号機も14~15日に原子炉内の温度が100度未満の「冷温停止」となり、安全が宣言された。
(この柏崎から出た)報道に対して、東京電力本社は「問題があると認めたわけではない。今後詳細に検討し、整理したい」としている。

[私の意見]
私がこの報道で一番気になるのはこれらの情報は福島第一を含む東電の原発の現場の運転・メンテナンスの担当者総てが知っていた筈と言う事です。
そしてその内容は原子炉の運転理論や設計などの難しいことではなくて、現場にいる人達なら誰でもが判ることです。
彼らは一旦事故があれば、自分の生命に関わるかも知れない設備の改善に就いては強い意識を持っていた筈で、当然のように福島第一も第二または柏崎刈羽と同様な改善の提案または要望が本社に出ていた筈です。
 増して先発の福島第一は設計面では他の後発の原発に比して地震に弱い設備であることを皆知っていた筈ですから。
 朝日の同日の関連記事を見ますと、配管の建屋貫通部分の気密保持などで金が掛かるからと建屋の改造を見送ったそうです。
そしてその僅かな改造費用の節約の付けは東電の存在を揺るがす程の大損害を起こしました。
私も会社としては命運を賭けた大プロゼクトの一期の新設工場の保全担当になり、その経験を二期、三期の建設のための基準にフィーバックし、また建設部門からそれを快く受け入れて貰い、それなりの大きな成果を得た経験があります。
そのような自分の保全の経験から言っても、難しい設備であればある程、会社のトップは現場の実情を良く知り、その運転、保全担当者の意見を取り上げるべきだと思うのですが、東京電力の場合今までの成り行きから見ると、私の考えと真反対の方向に進んだように見えて仕方がないのですが。


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今後の原子力発電所の在り方

2011-04-04 11:43:28 | 電力、原発

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 昨日のフジテレビの「報道2001」て都知事立候補予定の石原さん、東国原さん、渡辺さんと小池さんが、原発賛成の有無に就いて討論していました。
 日本の最古に近い福島原発事故を取り上げて、賛成の石原さん、立ち止まって考えろと言う東国原さん、反対の渡辺、小池さん。
 マスコミは報道の影響の大きさを考えて、福島原発の抱えている基本的問題に就いて批判を控えています。
 然し、先の討論のように今後の原発の在り方を現実の事として考えるに就いてはこの問題を抜きにして考えることは出来ません。
 それで他に殆ど影響がない小ブログの立場を利用して、この問題を考えて見ました。
 以下は元設備保全技術者の私の立場から考えと現実です。
(1)原発は最新の技術とそれ迄の原発の内外の経験を駆使しして建設する
 福島原発は日本最初の原発でメーカーのGEから教えて貰いながらの建設だった。
 同じ東北の女川原発は大きなトラブルがなくて停止した。福島、特に1号機との大きな差は耐用年数が切れた福島より新しい設備と、海面より15m高いところに設置されたこと。
(2)経済的に許し得るあらゆる限り緊急設備を設置する
 緊急電源として、地震と津波の両災害に対処するのに、外部電力の利用とディーゼル発電機の利用の二つの対策だけで十分か。緊急用発電機だけ高所に置く、外部電源を二系統にするとかの対策など。
 世界で珍しい50Hzと60Hzの電源周波数の統一か変電所の強化など考えるべき。
(3)徹底的なメインテナンスを行う
 耐用年度を10年越して運転する条件として原子力保安委員会から徹底的なにメンテナンスを要求されたのに、会社は許可後数週間後に、ポンプやディーゼル発電機を含む冷却系の設備の33カ所の検査をしなかったことを認めた。
(参照: 経済産業省のサイト 
(4)建設後も改善できるところは出来る限り改善して行く
 1号機の場合(1)の様な状況で建設されたのだから改善の余地はあり過ぎるほどあった筈。
(5)現場の運転、保全部門での整備改善運動を徹底する
 津波によりタンクが流されたと伝えられているが、津波の圧力や海水の浮力に耐え得るように機械並みの基礎とアンカーボルトをつけておけば仮に凹んでも流されなかったはず。
 然もこれなどは工業高校程度の技術でも設計出来るはず。
 建屋の防水、配管の止め方、振動の防止なども同程度の現場技術者の技術や運転員の常識でも改善できる範囲。
(6)改善提案の良いものは総て採用する
(7)そのための本社のトップ、設計部門との風通しを良くする
 強引な計画停電、作業員や自衛隊などを1日2食ごろ寝させるなど、トップと現場の風通しとは全く逆のお役所的に体質。
 ネット情報だが耐用年数を過ぎても、定期検査の期間を延長など、超危険な原子力を扱う現場としては考えられないこと(保全専門の私としてはこれが誤報としか思えないほど出鱈目と思うのですが)
(8)上記の前提と考え得る事故の保障を考えたコスト計算を行い、それで火力など他の手段に比べて採算があえば原発を採用する。

 今回は運転中の問題ですが、東京電力は企業のコスト削減のために、耐用年数を過ぎた然も対地震強度の弱いと言われる1号機をさらに利用し、メンテナンスコストを押さえるために手抜きが東電の株価の暴落、国有化と言われる程の大きな代償を払うことに なるようです。
 元保全技術者の私の眼から見ると、今回の事故が示すように、
・お役所的な体質を持つ企業に原発などの危ないものを持たせるべきではないこと
・原発採用の場合は今まで無視され勝ちな、運転・保全などの現場の在り方と会社トップとの関係
まで考えるべきだと思えて仕方が無いのですが。


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参照:ニューヨーク・タイムズ紙の
Japan Extended Reactor’s Life, Despite Warning
  


犯人探しより無気力相撲の防止を・大相撲

2011-04-03 07:47:15 | スポーツ
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 長引いた八百長の犯人探しと処罰の方針が決まったようです。
 読売新聞によると、
・引退を勧告されたのは幕内力士6人と、携帯電話で八百長を疑われているメールをやり取りしながら関与を否定している清瀬海ら十両8人、引退を拒否した人は追放処分
・関与を認めた千代白鵬と恵那司は2年間の出場停止。
・すでに退職の意思を示している竹縄親方は、関与も認めているため、退職勧告よりも軽い2年間の出場停止
・関係者によると、処分保留で調査が継続される力士が約10人残されているといい、5月8日初日の夏場所は開催中止が決定的となった。
そうです。
 朝日新聞は、
 調査委はこの日、当初の予定より2時間も早い午前7時から、国技館で会合を始めた。自信を持っていたはずの「黒認定」の一部が揺らいだからだった。
 調査委は前日まで八百長に関与したみていた幕内蒼国来と十両星風については、それぞれの代理人や親方から強い反論を受けた。
 関与を認めた竹縄親方の「星風とも1回だけやりました」という証言だった。だが竹縄親方が挙げた2009年九州場所の一番は、行司の軍配に「物言い」がつく、微妙な勝負だった。「八百長を仕組んだ一番に物言いがつくわけないじゃないですか」。師匠の尾車親方の指摘に、調査委は動揺した。竹縄親方に再確認したが、明確な証言が得られなかった。
 調査委がこの日の処分案では蒼国来と星風は外れた。今月半ばまで継続調査するという。メールで名前が挙がった翔天狼は関与を認定されなかった。

と書いているように、八百長認定が如何に難しいか判ります。
 テレビなどでも一度も本人からの聴取がないまま処分の通知が来た、法定闘争も辞さないと言う力士を取り上げていました。
 私は2月14日のブログの八百長の犯人探しをする前にで、
・難しい素人の捜査では無実の罪の力士を作りかねない。
 だからいつまで経っても捜査が終わらないし、何時までも場所も開けないし巡業にも出られないだろうと書き次のような提案を書き大相撲の方にも投書しました。
・八百長の或る可能性を認めること
・だから今後絶対に出さない具体的な対策を立てること
・無気力相撲の判断基準、罰則の見直しと徹底的な活用
 検査役などが怪しい相撲と認められたら、 (追記:一般の人達からの投書も参考にして)毎日の相撲終了後、検査役、行司など(必要あれば当事者の力士を個々に呼ぶ)など関係者が集まりビデオで再確認し判定し、必要あればさらに上部機関に上げて処罰を決定する。
・無気力相撲の判断基準の例
 場所の実績からして力の差があるのに意外な負け方
 うっちゃりなど反撃の可能性があるのに土俵際の力を抜いた態度、
 仕切り直後のいきなりのはたきこみ
・罰則の例
 除名、星を認めない、半星しか認めない、厳重注意など
・力士の体重制限の実施
 無気力相撲を無くす→激しい相撲を増やす→その激しい相撲でも体を壊さないために体重制限を加える
 私が特に訴えたいのは八百長を無くし、興行をより面白くするための体重制限の実施で、その項目に関する所をもう一度書いて見ます。
 最近気付くのは土俵際のうっちゃりなどの逆転勝ちの例が殆ど見えないことです。
 その理由は外人力士導入後と思われる力士の体重の増加で、怪我に繋がりそうな土俵内、土俵際の無理な姿勢を取るのを避けているように見えます。
  昔の名勝負と言われた大鵬・柏戸や若乃花・栃錦の相撲を見ていますと、四人とも今の幕下の下位程度程度の体重しかないようです。
 彼らくらいの体重で然も鍛えた体なら少々の無理な態勢でも怪我をせずに済みそうです。
 だから力士達は思い切った激しい相撲が出来ます。
 このような激しい勝負が普通になれば、今のように体重のある力士が土俵内でころりと負け、土俵からあっさり押し出されるのが非常に目立って来ると思います。 (それで無気力相撲も減ってくるでしょう。)
 興行面から見ても、一昔の土俵上では外人力士の体力に任せた単純な押しや寄り切りなどの相撲が次第に主流となり、舞の海のような小兵の業師が(多分小錦との取り組みでの)故障で早々と引退など、面白くなくなりましたが、最近ではモンゴルの朝青龍、白鵬などの業師が出てまた面白くなりました。
 体格で劣っても技が通用できるとなれば日本人力士の希望者も増え、貴の花、若の花のような人達が出てくるなど、更に大相撲の人気が上がると思うのですが。
 興行面からも無気力相撲、八百長から脱するためにも、そして力士の土俵生命を長くするためにも、体重制限をこの際考えてはどうでしょうか。


 然し大相撲の幹部の人達とそれを監督する立場の文科省の人達は、犯人探しばかりに没頭して今回の行き詰まり、夏場所開催も危ない、そして大相撲の値打ちを引き下げかねない力士たちの法廷闘争の可能性、など数々の難題が待ちかまえています。
 大相撲は激しい相撲(ファンにも検査役にも気づかない芸術的な八百長相撲も含む)でファンを楽しませる以上のファンサービスはないと、大相撲の幹部は割り切るしかないと私は思うのですが。


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今こそ救国内閣を(2)

2011-04-02 12:28:46 | 菅内閣
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 3月29日に同じタイトルで書きましたが、最近この問題が色々と報道されています。
・自民党へ
 報道に依れば森、安陪、福田、麻生の元首相、谷垣さんを出している古賀派の古賀誠さん、元森派の町村信孝さんも賛成だそうで大勢はこの方向に向いているようです。
 ただ、大連立の前提は子ども手当、高速道路無料化、農家戸別所得補償、高校授業料無償化の見直しと菅さんの退陣と言5Kをクリアすることとしているそうです。
 先の4Kは私もばら蒔きと思いますが、政治主導の行政改革と並んで民主党政権の看板政策を見直せ、しかも菅さんまで退陣しろと民主党にすれば、面目丸潰れの申し出でとても呑めるものではないような気がします。
 これは古賀さんの言うように、菅さんが辞めないのだからこの条件を外せと言うのが現実的で、これでもごり押しするのは外野から見れば、自民党は今のような国家的な危機にまだ党利党略に走っていると見られても仕方がないような気がします。
 報道に依れば、独善的で思いつきの多いリーダーシップに欠けている菅さんの元で、連立に加われば自民党も処理の難しい福島原発問題の批判を浴びかねないと心配しているようですが、入閣してもこの関係と離れた地位を要求すれば済む事です。
 入閣は下馬評に上がったし私も前にも書いた石破さんなどの識見に富んだ実務派の人、自民党ではありませんが16兆~25兆円に登る金額を扱うには、小泉さんの時辣腕を振るった竹中さんなどが良いと思います。
・民主党へ
 民主党幹部・菅さんへの考え方は29日に書いたので省略します。
小沢さん支持グループへ
 報道に依ればこの動きに対して、党内野党の小沢さん支持グループの反対が多いようです。
 何しろ自民党が彼らの宿敵の菅さんを替えろと言うのは良いとしても、自民党が民主党の四つの目玉政策を総て見直せと言うのは、彼らがこの政策を含む民主党マニフェストの原点に帰れと菅さんを批判して来たのですから。
 然し外野から見ると、彼らの運命は次期衆院選で、小沢チルドレンの大半と、その他の人達の半分は落選はほぼ間違いはないような気がします。
 ここで自分達の将来は別として、国民としてどうすれぱ良いか考えて見るべきだと思うのですが。
 身を捨てて国のことを考え実行するこそ、次期衆院選で生き残る唯一の道のような気がするのですが。 
 例の16人の志士?が民主党に取って重要な衆院本会議での平成23年度予算案採決を欠席したそうですが、私の心配を裏付けるようなものとは思いませんか。
・コメントされる方へ
 私の小ブログに対して貴重のコメントを頂きまして有り難うございます。
 前回の投稿に対して私の意見が振れているのではないかと言うコメントを頂きました。 私は特定の思想や宗教に支配されている(と私が勝手に思っている)党以外は総て是々非々の立場で書いています。
 何故なら私り長い設備保全に携わった経験から、そのトラブル解決の為には先入観に囚われずに、真っ直ぐに物事を見つめることの大切さを知らされたからです。
 だから良く言う右翼、左翼などレッテルを貼っては物事の真実を見失うことになると思っています。
 私の考え方の弱点は、政治関係のブログでは、反民主・反自民にすっきり別れているのに、私は管政権を批判すれば反民主、自民党政権を批判すれば、親民主などとレッテルはを貼られてしまう事です。
 また私は一つの方向へ向けて書いている積りでも、見る人が見れば節操がないとか、日和見主義と言われても仕方がありません。
 もう一つ弱いのは、普通のブログを見れば、例えば反民主の人が同じ考えのブログを見て同感できるのに、私は民主・自民問わずに批判しているのですから、私の駄文と相まってランキング位置が上がらないのは当然です。
 ただ一つ宣伝をさせて頂きますが、私の小ブログの良い所は、物事を真っ直ぐに見るために、心配性の私の心配が割合に良く当たることで、それだけが生き甲斐?で低ランキングに関わらずまだ書き続けています。
 勿論、素人が書く事ですので、間違い・勘違い、誤字、変換間違いなど多いと思いますので、厳しいご指摘や暖かいご指導とサポートを宜しくお願いいたします。


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計画停電と電源サイクルの不統一の日本

2011-04-01 07:52:11 | 電力、原発

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 某ブロクで電力不足で計画停電とはおかしい。世界のエネルギー統括団体(済みません名前を忘れました。)の長が日本の電力は余っていると言っている。火力でも水力の電力を首都圏に廻せば良いと、書いていました。
 著者は私と同じように情報不足で、日本は世界独自の50hzと60Hz周波数が一国で共存している珍しい国だと言うことを忘れているのです。
 この問題に就いて、
wikipediaの商用電源周波数は次のように纏めています。
一国内に50Hz地域と60Hz地域が混在する例は極めて珍しく、地方によって厳然と周波数が違うのは日本くらいと言ってよい。 現在の日本では供給側にとって周波数を統一する必要性は殆どない。周波数を統一するには(大きな手間と費用がかかるので)現実的には殆ど不可能に近い。周波数変換所によって東西間の電力の交流は100万kW(東清水変電所が本運用になっても120万kW)と少ない。
 東西で融通可能な電力量の少なさは前述の周波数統一の頓挫が遺した弊害でもあるが、これ自体はかねてより電力業界では認識されていたものの、発電所を建設するに比べ多額の投資を要することを口実に、事前に認知していたにも拘らず問題を先送りしてきた経緯がある。だがこの大災害によって現実のものとなってしまった。かつて国内の周波数が皆ばらばらだったアメリカやイギリスにおいても、周波数を1つに統一していった歴史がある。そのため、数十年以上前から専門家の間で指摘されていた日本の電力業界全般における根本的な問題が今回の東日本大地震によって広く一般の日本国民にも知れ渡る結果となった。

この問題の大きさはこれ以上書くことはないでしょう。
 前にも少し触れましたが、私が現役のとき周波数統一問題がでて当時50Hzの九州は九州電力も私達のユーザー側も多くと努力と費用を払って電力の効率の良いとされる60サイクルに変えました。
 然し50サイクルにこだわった関東・東北圏は、主として福島原発の大事故の大チョンボと新潟県の許可が出ずに、一部停止している柏崎原発のための電力不足も、他の60サイクル圏からの電力の供給を受けることができず、計画停電を招き、唯でさえ厳しい経済環境にある日本に大打撃を与えました。
 昨日のテレ朝の「報道ステーション」では東北地方には自動車、家電関係の部品の製造工場が多くあること、そして主として地震の被害を受けていることと、一部はここの東北電力の火力発電所の地震の被害による計画停電で生産に少し影響があることを放送していました。
 然し、阪神淡路の地震の場合と同じように地震による設備、工作機械の被害は数カ月で無くなると思います。
 然し東京電力の場合は福島原発の復旧はほぼ絶望的なこと、柏崎原発の運転開始の県の承認が得られそうにないようで、計画停電は可なりの長い間続くようです。
 その間の首都圏の多くの工場の生産減は続くし、人々も節電や交通の渋滞混乱などの苦労が続きそうに気配です。
 一方東京電力の株は5分の1に暴落、国有化の話しまででています。
 これでは某週刊誌から「東電の大罪」と言われても仕方がないと思います。
 私は保全技術の面から東電の体質のお役所化を書いて来ましたが、最近私の推測を裏付ける多くの事実がネットに現れてきました。
・震災直前の11年3月1日の 福島民友ニュースのニュースです。
保守管理の規定の期間を超えても点検を実施していない点検漏れの機器が見つかった問題で、東京電力は28日、経済産業省原子力・安全保安院に調査結果を最終報告した。報告では福島第1原発で新たに33機器で点検漏れが見つかった。県は「信頼性の根本に関わる問題」と東電に再発防止策の徹底を求めた。
 東電によると、福島第1原発で見つかった点検漏れは定期検査で行われる機器ではなく、東電の自主点検で定期点検が行われている機器。しかし、最長で11年間にわたり点検していない機器があったほか、簡易点検しか実施していないにもかかわらず、本格点検を実施したと点検簿に記入していた事例もあった。

 そして今回のその洩れ箇所の判らない放射能を帯びた水漏れです。
今回の洩れ箇所が上記報告で手を抜いた箇所だったとしたら。
・東京電力の社長コースは、「東大法学部卒業、総務畑」。東京電力の総務畑が力を持つのは、官庁、政治家、マスコミ、住民運動、プロ株主などうるさ型を相手にするからだ
・東電から東大始め多くの大学に多額の寄付をして原発支持の御用学者を集めていると言う反原発の人達。
 こんなことを聞くと、電源周波数の統一が問題になったとき、東電が真っ先に統一反対に動いたように思えてならないのですが。
 そしてそれが今回の計画停電で首都圏の人達に大迷惑を掛けたり圏内の企業に減殺を強いるいう自分で自分の首を締める結果になっているような気がします。
 私は何度でも書きますが、国有化するか否かは別にして、東京電力の体質の改善が無ければ、首都圏の人々や企業の電力に関する問題解決の抜本的対策にならぬような気がして仕方がないのですが。


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