死者１万５８８４人、行方不明者２６３３人を出した、未曽有の人知を超えて猛威を振るった巨大地震。それにともない発生した想像を絶する大津波。東日本大震災から３年が経過した。
今なお約２６万７千人のかたがたが避難生活を強いられている。それに加えて、安全神話をまとっていた原発が事故を起こし、福井ではその事故による避難が今も続いている。
震災後の避難生活による体調悪化や自殺などによる「震災関連死」も岩手、宮城、福島の３県で２９７３人を数えたとある。
震災後３年を迎え、遠い地にあっては、被災された方々に何と声をおかけすればよいか迷うばかり、ただできることは亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りすること。また、１日も早い復興を願うのだが、ニュースによると遅々として進んでいないようだ。
政府の強力なイニシアチブで復興事業を迅速に進めてほしい。
震災後３年の年月は、震災をだんだんと風化させているのではなかろうか。
現地復興庁の建物に、東京オリンピックのポスターが貼られていたという。
被災者の方々は「五輪関連の建設ラッシュとなり、復興工事が遅れる」「五輪に注目が集まり震災の風化が進む」「今でも工事が遅れているのに五輪開催でさらに遅れるではないか」と、決して五輪に好感は持っていない。現地の役所の五輪のポスターは、まさに被災者の気持ちを逆なでする行為だといえるだろう。
福島原発で事故が起きた。地震や津波は予期せぬ自然災害かもしれぬが、原発事故はまさに人災。今も汚染水が漏れ出し対策は後手後手に回っている。原発で避難された方々には口に出せないほどの苦労があるだろう。この方たちは善良な市民。この苦しみを受けるようなことは何一つしていない。
この苦しみを取り除く重大な責任は政治家のみなさんにあるのだと思うがいかがでしょう。