衆院の安全保障関連法案を、憲法審査会で3人の参考人が「憲法違反」と指摘したことを受け、集団的自衛権が憲法違反か否かについて熱い論戦が交わされている。
去る10日、ノーベル平和賞を選考するノルウェーのノーベル委員会から「憲法9条を保持する日本国民」が、今年のノーベル平和賞候補として受理されたと発表された。昨年に続いて2回目。韓国政府も「憲法9条を保持する日本国民」をノーベル平和賞に推薦するとの談話を発表した。
ノーベル平和賞「受賞者が『日本国民』では受賞しづらいとの指摘もあるが、集団的自衛権の閣議決定や安保関連法案など9条をめぐる環境はこの1年で大きく変わっていて、これまでにない危機的な状況。憲法の持つ深さ、重さを国民一人ひとりに受けとめてほしい。」と、の思いを込めたと、『憲法9条にノーベル平和賞を』実行委員会では話している。
昨年5月「憲法9条を保持する日本国民」が、ノーベル平和賞にノミネートされたことを知り、「私もノーベル賞がいただける」と5日のブログに書いている。その一部を改めて読み返してみた。
(2014年5月5日のブログから抜粋転記)
以下は新聞記事から抜粋、引用させていただいた。
きっかけは、平和賞を選考する「ノルウェー・ノーベル委員会」に神奈川県の主婦座間市の鷹巣直美さん(37歳)が昨年送ったメールだった。1人で始めた運動が約2万5000人の署名を集めるまでに広がり、ついには選考委員を動かした。
鷹巣(たかす)直美さんは、憲法を改正しようという世の中の空気に、7歳と1歳の子供の母親として素朴な疑問を抱いていた。「戦争になれば、子供が悲惨な目に遭う。9条を守るためにできることは……」。思いついたのが「9条に平和賞を」とノーベル委員会に訴えることだった。「9条に平和賞を授与してください」。むちゃを承知で昨年1月、初めてメールを送った。返信はなかったが、あきらめなかった。
冷戦終結後の欧州をまとめようと尽力する欧州連合(EU)が、前年に平和賞を受賞した。「平和賞は結果だけでなく、平和実現のための努力も評価されるはず」と信じ、メールをその後4カ月間で7通送った。やはり返信はなかった。
昨年5月転機があった。インターネット上の署名サイトで「9条に平和賞を」と呼びかけると5日間で約1500人の署名が集まった。委員会に知らせると、翌日返信があった。「2月1日の推薦の締め切りを過ぎている」という内容だったが「エントリーには有識者の推薦が必要」などとヒントも記されていた。何より、受賞者は個人や団体に限られ、「憲法9条」のような抽象的なものはそもそも候補になれない、と知った。
そこで鷹巣さんは、憲法が主権者と定めている「日本国民」を受賞候補にしようと決めた。憲法にはいろんな意見がある。でも『戦争したくない』という気持ちは同じはず。戦争の悲惨さを語り継いだ人々の思いにも光を当てたい」。そんな願いも込めた。
昨年8月には、知人らと「『憲法9条にノーベル平和賞を』実行委員会」を結成し、推薦人と署名を募った。今年2月1日の応募締め切り時点で、大学教授など43人の推薦人と2万4887人分の署名を集め、委員会に提出した。4月9日。ノーベル委員会から「今年の278件の受賞候補の一つにエントリーされた」とメールがあった。
憲法9条は世界に誇れる日本の宝です。感激しました。日本人としての誇りを感じました。誰が何と言おうと守りぬかねばならない大切な宝だと思います。そしてもしノーベル平和賞に決まれば、それは「日本国民」全員が受賞するのです。わたしもその対象、ノーベル平和賞を受賞するのです。