最近は「君の名は。」効果で飛騨ばかりがクローズアップされていますが、岐阜市にもこんなサイトがあります。聖地巡礼のお供にどうぞ。
発売時にメディアでけっこう話題になりました。確か朝日新聞にも金菱教授のインタビュー記事が載っていたはず。「タクシードライバーが出会った幽霊現象」という冒頭の論文のテーマばかりクローズアップされ曲解されがちですが、スピリチュアルなことを書いた本でも、ホラー本でも、お涙頂戴の震災逸話集でもありません。これは東北学院大学 地域構想学科で、環境社会学を専門とする金菱 清教授のゼミ生による研究論文集、つまりは卒論です。震災がもたらした『死』『災害』に対し、生き残った人々がどう向き合っているかが主なテーマとなっています。
ゼミ生たちは素晴らしい論文を仕上げましたね。数えきれないほどのフィールドワークをこなし、あくまでも客観的、科学的に分析を行っています。その冷静な筆致が、僕のような物語に食傷気味なヒネクレモノには、むしろ涙を誘うことがあります。若ければ僕もこのゼミで論文を書いてみたいぞ。
個人的には幽霊というのは物理的な現象ではなく、人の深層心理や潜在意識といったものが見せる、心理的な幻想だと思っています。ただね、幽霊は実在しようがしまいが、どうでもいいんです。タクシードライバー達がそれを恐れず受け入れ、死者の無念に思いを馳せ、そして死者を敬い悼んでいるという、動かしようのない事実。そこに人間の美しさを感じました。
『呼び覚まされる 霊性の震災学 3.11 生と死のはざまで』
東北学院大学 震災の記録プロジェクト
金菱 清(ゼミナール)編
新曜社 2,200円+税
ファンタジー世界の構築やキャラクター作りの先駆者でしたね。
氏がいなければ日本のマンガ文化は違う道を歩んでいたでしょう。
ご冥福をお祈りします。
ありがとう。さようなら。
「ばらかもん」というマンガがあります。五島列島に移住した若い書道家が、島民と交流しながら創作に励む人情派コメディで、普通の大人が読んでもなかなか面白いと思いますよ。
7月より日テレ系でアニメも放映(中部地区は中京テレビとBS日テレで視聴可能)されているんですが、アニメの方が原作より圧倒的に優っている点がひとつあって驚きました。それは作中の「書」。原作(僕が読んだ3巻まで)ではたぶん作者が書いたものがそのまま使われていて、素人目にも書道家の文字ではありません。筆で書いているかさえ怪しいものもあります。ところがアニメではプロの書道家が書いており、明らかに上手いし品格があるんです。
コメディとは言いつつも「書」は作品の中核ですから、そこにリアリティが出ることで、作品のクオリティが一気に上がった感じです。というわけで「ばらかもん」を知らない人はまずアニメから入ることをお薦めします。
そうそう、島民の方言の再現性もアニメの方が充実していますね。
7月より日テレ系でアニメも放映(中部地区は中京テレビとBS日テレで視聴可能)されているんですが、アニメの方が原作より圧倒的に優っている点がひとつあって驚きました。それは作中の「書」。原作(僕が読んだ3巻まで)ではたぶん作者が書いたものがそのまま使われていて、素人目にも書道家の文字ではありません。筆で書いているかさえ怪しいものもあります。ところがアニメではプロの書道家が書いており、明らかに上手いし品格があるんです。
コメディとは言いつつも「書」は作品の中核ですから、そこにリアリティが出ることで、作品のクオリティが一気に上がった感じです。というわけで「ばらかもん」を知らない人はまずアニメから入ることをお薦めします。
そうそう、島民の方言の再現性もアニメの方が充実していますね。