長良川(長良川漁協管内)では毎年4月下旬〜6月上旬あたりにかけて、川漁師が「すば網漁」でサツキマスを狙います。川に簀を立てて流れのヨレを作り、その後ろに刺し網を流して、ご休憩に来たマスを獲るというユニークな漁法。最盛期の5月は、例年なら川のいたるところに簀が立つのですが、今年はほとんど見かけません。サツキマスの漁獲があまりにも減っているため自主規制でもしているのかと思い長良川漁協に聞いたところ、そんなことはなく、単に今年は4月末から水位が高くて簀を仕掛けられなかっただけとのこと。さすがにここ数日で水位は平水より下がっていますが、もう漁期は終盤だし、これから新たに簀が立てられることはないでしょう。それでなくとも漁獲が激減しているなか、川漁師にしてみたら踏んだり蹴ったりですね。これを機に来年以降のすば網漁まで見合わせる人も出てくるかも?
川漁師は高齢の方がほとんどだし、経済的な旨味も昔のようにはなく新規参入者も滅多にいなくて数は減る一方。長良川はサツキマスだけじゃなく、川漁師も絶滅危惧種になっている昨今です。