現代医学の特徴は単一成分の作用を研究して
1対1のシステム
つまり、原因が判明した場合、特に威力を発揮します。
例えば、感染症で特定の細菌が原因だとすれば、それに対しての抗生剤等を使います。
ですが特異度が悪いです。
炎症や痛みに対してですと、頭痛でも腰痛でもリュウーマチの痛みでも生理痛でも同じ薬(ロキソニン等)で対応が出来ます。
そこで、東洋医学の漢方薬の特徴は
- 免疫賦活系(炎症に対しても。免疫をバランス良く調整してくれます)
- 細かい血管(微小循環。指先などの血流改善)
- 水分代謝(通常の利尿剤は腎臓からのおしっこの量を増やしますが、1個ずつの細胞の浮腫みに対しては効果が期待できません。ですから腹水や胸水に対しては難しいです)
- 熱産生(基礎代謝や血流を改善するなどして)
です。これは現代医学の特徴の単一の成分では期待できない特徴です。
これは栄養学や料理や食にも同じ事が言えます。
- 食品の中の単一成分で食全体を評価する事は出来ません
- 食品、食事の複雑な成分の働きは漢方の智慧が役に立つ
今の栄養学は現代医学と同じく、その食品の中の1成分に着目して、全体の作用を説明しようとします。
例えば、ビールでも日本酒でもワインでもアルコールが含まれています。アルコールは血管を拡張して血流を増やします。つまり血行を促進する。と説明をします。ですが、寒い時には日本酒、暑い日にはビールが飲まれますが、これですと説明が付きません。漢方では、日本酒は辛い味ですので身体を温め、ビールは苦い味なので身体を冷やすと説明します。(一般的に漢方では簡単に言いますと、辛い物は身体を温め、苦いものは身体を冷やす。他に匂いや帰経と言いまして気の流れる特徴等を総合的に見て判断をしますが)
健康食品でも同じ様な事をしていますが、本来は全体での複雑な成分での説明や研究が必要になります。