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薬剤の代謝~P-gp~

2007年03月08日 | アート・文化

メチルプレドニゾロン・・・・小腸からの吸収は十二指腸で高く空腸、回腸へと下がる。P-gpの強い阻害薬のベラパミル・キニジンを併用すると空腸と回腸からの吸収が増大する。ベラパミルとキニジンはP-gpの強力な阻害薬。

フェキソヘナジン・・・・代表的なP-gp基質医薬品。CYPによって体内でそれほど代謝されない。

イトラコナゾールジルチアゼム・・・・P-gp阻害作用がある。しかしイトラコナゾールの方が低濃度でも発揮。ジルチアゼムは消化間壁でCYP3A4により高率で初回効果を受ける。ジルチアゼムの場合、CYP3A4を強力に阻害するもので高濃度になりやすく、P-gp阻害作用が強力になる可能性が出てくる。

アゾール系坑真菌薬・・・・イトラコナゾール、ケトコナゾールミコナゾールはP-gp阻害作用があるが、フルコナゾールクロトリマゾールには見られない。

ガチフロキサシン・・・・フェキソフェナジンやジゴキシンと同じく体内でほとんど代謝されない。

マクロライド系・・・・CYP阻害剤。小腸P-gpの阻害作用もある。クラリスロマイシンはP-gp阻害効果がエリスロマイシン、ジョサマイシンより速やかに発揮される。

プロトンポンプ阻害剤・・・・オメプラゾールはP-gp阻害作用を発揮するが、ランソプラゾールはほとんどない。

肝臓のCYP・・・・リファンピシリンフェニトイン、フェノバルビタール、カルバマゼピンなどで誘導。

小腸のP-gp・・・・リファンピシリン(肝・腎にもP-gpがあるが選択的に小腸を誘導)、デキサメタゾン、シクロスポリン、セイヨウオトギリソウなどで誘導。

ジゴキシン・・・・CYPによりほとんど変化しない。小腸のP-gpによって分泌される。

α1-酸性糖タンパク・・・・ジソピラミド、リドカイン、キニジン、エリスロマイシンなどの塩基性薬物との結合が強くなる。

ヒト血清アルブミン分子・・・・3つのサイト(ワルファリン、ジアゼパム、ジキトキシン)

ワルファリン・・・・フェニルブタゾン・サルファ剤が代謝を阻害。アスピリンが血小板の機能を抑制し凝固因子の産生を抑制。クロフィブラートが代謝阻害し血中VKの利用効率を減少させ受容体親和性を増加させる。

スルホニル尿酸系経口血糖降下薬(トルブタミドクロルプロパミドグリベンクラミド)・・・・フェニルブタゾン・サルファ剤が代謝を阻害。アスピリンが腎排泄を阻害し、血糖降下作用もある。