goo blog サービス終了のお知らせ 

札幌市 漢方相談薬局(有)中村薬局~地域医療・医薬品・漢方・サプリ・調剤・AGE測定~

札幌市白石区南郷通7丁目北5-1 ℡011-861-2808
    地下鉄(東西線) 南郷7丁目駅3番出口すぐ横

サプリメント情報

2004年08月19日 | サプリメント
 以前から、患者さん保護の情報の提供の仕方を、提案させていただきました。
故意に捏造された虚偽のデータを元に、公平な治療法から選択する機会をなくする事は、患者さんにとっても不利益だと思います。
 また、その捏造された資料や論文などをチェックするのが、医療の専門知識のある方(国家資格を有する人)に思いますが、逆に、その捏造された資料をもとに販売に荷担してます。
 その事例が、学会でも問題になりました。


 私が以前より具体的な事例として、おかしな情報の1例として取り上げさせていただき、業界関係者の方にお話をさせていただきましたが、なんら改善されませんでした。
 それが、現実の事件へと発展した事は、とても残念です。
詳しい内容は、日本がん患者団体協議会 (略称JCPC)に出てます。
「新免疫療法」の八木田旭邦氏(近畿大学腫瘍免疫研究所 八木田旭邦教授)の療法についてです。
この療法は、AHCCとサメ軟骨の併用を基本にされてます。


コレステロールの奇々怪々

2004年08月16日 | 健康・病気
一般に、コレステロールの数値が高いと、一生懸命下げるように病院に通院したり、結構診断で指摘されたりしますが、さて、下げる事でどうなるのでしょうか?
 その逆に、コレステロールの数値は少し高めの方が健康で長生きできると言う研究もあります。


サプリメントの相互作用

2004年08月13日 | サプリメント
サプリメント同士、サプリメントと医薬品、サプリメントの疾患に対する影響などを考える時、どのように考えていけば良いのか論理的に考えてました。

 ちょうど、北海道薬剤師ネットワークのMLで、CYPの代謝からの飲み合わせ,副作用の予見の話題が出てましたので。
<坂田先生、ヒントを頂きまして感謝しております>

 そこで、薬の飲み合わせの理論的な流れを再確認し、それがどのようにサプリメントに当てはめる事が出来るか、自分の整理を兼ねて書いてみます。

<体内動態>
1)消化器官からの“吸収”
2)血中から臓器・組織への“移行”
3)肝臓などでの“代謝・分解”
4)血中から肝臓・腎臓などからの“排泄”

今、調剤などで薬の相互作用を考える時、3)のCYPとの関連を見ていく事が主流になってます。
 
ですが、サプリメントの場合、

1)ですと
ミネラル(サプリメント)と医薬品のキレート形成
PHに影響を与える物(アルカリ飲料など)
油性成分のサプリメント
物理的(繊維質などで)に吸着させる働きがあるサプリメント
胃・腸の通過時間に影響する物
腸管膜にサプリメントの成分のリセプター、キャリアーのあるケース(この分野の研究は非常に遅れてます)

2)の場合は
アルブミン、α1-酸性糖タンパクなどとの血中での結合
臓器特異性・移行性
BBBの通過のし易さ(油性、Pタンパク)
(この分野の研究は少ないです)

3)では、
セントジョーンズワートのCYP
(このごろサプリメントによっては、CYPの代謝を調べてくる物も少しずつ増えてきてます)

4)で
腎、胆汁排泄への影響。
尿路感染に使いますサプリメントでクランベリーがありますが、尿を酸性にします。
ですから、高尿酸の治療等に注意が要ります。
また、代謝経路によっては、成分の濃縮もあり、それも影響が出るかと思います。




トリカブト(附子)の研究

2004年08月13日 | 漢方
北海道に生まれ、漢方に携わってる身で、「トリカブト」に興味を持ちました。先住民族のアイヌの医療にも興味があり、文献を収集してます。
 そんな中で、三和生薬が編集した、「附子の研究」文献篇と研究篇のハードカバーの2冊を入手しまいた。(結構高かった~~。これで当分、お小遣いなしだ・・・・・・)

 その中には、附子の無毒化の方法と解毒方法、中毒の症状などが出てます。
 本来なら、附子みたいな根を使う物は、根に栄養やパワーが詰まった地上茎の枯れた晩秋から新芽の出る前の新春の間に掘り出すのが一般的です。

が、本草綱目や中国の文献を見ると、花が咲いてる8月に根を掘り出すのが一番良いとなってました。

 (あの紫の)花の咲くオクトリカブト(銭函が有名)もそうですが、アコニチン含量がMAXになるのが夏で開花した時との研究が出てました。
 実は、附子には、体を温める作用と鎮痛作用の2つが大きな作用になります。
 その中で鎮痛作用が強く出るのが、アコニチン分布と一致する研究が出てます。

 康治本傷寒論の中にも,附子を使う方剤が出てますが、生の附子を使う物と、ほう附子(修治と言って、熱を加えることで附子を無毒化する方法です)の2つの物があります。
 新陳代謝が極端に落ちてるケッチン病(陰病の最後)の時には、生附子を使う傾向があります。(なぜか附子は、体温の高い人・動物は、毒に対する抵抗がありません。ですから、同じ附子を使っても体温の低い人の方が中毒にならないです。)
 少陰病をメインの漢方が、ほう附子を使うようです。

つまり、過去の漢方薬は、附子の体を温める作用より、鎮痛効果を主にした附子の使い方がメインのように思いました。

 ちなみに一般的な附子の無毒化のほう附子は、トリカブトの種類にもよりますが、60分間前後、120度の加熱をするのが一般的です。
 解毒方法として、甘草、黒豆を使う方法(味噌を使う例もでてました)もでてました。