「2層」のカリキュラム
「これはエリートとそうでない子を分けるものだ」とは、現在の学習指導要領が公示されたときにいろいろなところで報告されていたことだった。たしかにその通りで、ある先生の言い方を借りれば「意図的に落ちこぼれをつくっている」のを目の当たりにしているように感じている。
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最初に戸惑ったのは、「直角」を教えるタイミング。教科書では、角度を教えるより先に直角だけを教えることになっている。「90度」だと教えるかわりに、紙を折って直角を作り「これが直角だ」と教えるのだった。
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この順番だと、直角の定義が 「ふわふわ」している。「これが直角だ」と要領よく吸い取れる子ではないと理解できないんじゃないか。いざ角度を習うときに、「前の学年で習った直角は、実は90度のことだよ」と言われて混乱しないのか、気になった。だからこそ、教科書「だけに」しばられない教え方が必要になっているように感じた。