波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

ドラマ『パンとスープとネコ日和』の続きを読む。

2019年04月23日 | 読書

式裏ブログで紹介した『パンとスープとネコ日和』(4/14「5度目の『面白いドラマ』」)。その続編と続々編にあたる小説『優しい言葉』、『福も来た』(群ようこ著:ハルキ文庫)。ドラマの面白さをもう少し長く味わいたくて。ドラマの登場人物が活字で動いている感じで読む。
メニューの工夫、お客さんの変化、働く様子、主人公の「やってみる精神」、どれも波風食堂店主に興味あることだが、エッセー風の薄味小説だから腹の足しにはなりずらい。
ドラマでほんの脇役の猫が、小説では準主役。猫好きには堪らないだろうなあ。猫の愛らしさを学ぶ2冊。まだ『パンとスープとネコ日和』を読んでいないので何とも言えないが、ドラマ(脚本と配役)はかなり上手く出来てる感じ。

事で迷う主人公に、お寺のお内儀が「他の人よりも目立って褒めてもらおうっていう人が多くなったけれど、地道にまじめにやっていれば、見てくれている人は必ずいるんです。…(略)…残念ながら愚かしい人もいるけれど、そうでない人も間違いなくいます。自分に不利益を与えようとする人たちとは、彼らを謝らせようとか反省させようとは思わないで、関わらないようにするのが一番。生きていく上での基準が異なっているので、同じ土俵で仲良くしていくのは難しい。犯罪はいけないですが、百人いれば百通りの生き方があります」(『福も来た』134頁)の一言。続けて「お寺は人と人とのつながりが一番大切。妙な噂話やありもしないことを言われたりしましたけど、根っこをぐらつかせないで、淡々と過ごしていくしかないですね」のアドバイス。薄味小説2冊で立ち止まった箇所。


読書交流『第8回 ほんのおつきあい』の記録は今週中にブログで紹介予定そこで紹介された漫画『寄生獣』のリアル版を『帰省中ではなくて』で裏ブログにて紹介。

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『風間 完画集【青春の門】』を観る。

2019年04月20日 | 読書

書館から『風間 完画集【青春の門】』(風間完著:1975年発行/講談社)を借りて来る。2度目。大学時代、週刊誌に掲載されていた小説『青春の門』(五木寛之著)を喫茶店で時々読んでいた。主人公と10年の隔たりはあったが、揺れ動く学生生活が読ませた。それ以上に、風間完という作者の挿絵に惹かれた。

筆の線とぼかしに何とも言えない味わいがあった。的確でありながら遊びも感じ、鉛筆一本でこの国の湿った風土をこんなふうに描けるのかと思った。それ以上に、『女』が良かった。生意気だが、出生や育ちさえ思い浮かべることが出来るのだ。血の通った人間を、こんなに生き生きと描けるものなのか

段見ている風景を描き、強く印象に残させる。同じように、どこにでもいる女の人と思わせつつ、何とも言えない愛らしさと存在感で魅了する。美意識の次元がプロなのだ。似た画家を知らない。20代からから心にある画家の一人。いつまで経っても古くならない。

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褒(ほ)められたい人【下】

2019年04月18日 | 老人の主張

 

(前回の【上】から続く)
の頃、辛い経験を乗り越えて優しい心で静かに暮らしている人がたくさんいるのを知る。学びたい。本で見つけた「他人をほめるのは、その人の心に灯りをともすこと。人にほめられるのは、その人の心に私が確実に存在していること」という文章。ほめるべき時にきちんと声をかけられる人になりたいな。もし自分がほめられることがあったら「いいえ、いいえ」と言いながらちゃんと喜びたい(笑)。難しいが、ほめられたいと思わないように暮らしたい。

分で自分をほめるのが一番だ。小さくても心が明るくなり、大きなことなら生きていて良かったと実感する。それでも、誰かに聞いて欲しくて、ママヨさんに「聞いて、聞いて」としつこくすると、「死ぬまで治らない『ほめて病』ですね」と呆れられる。根深い業。
後輩に、「俺を褒めて下さい」と言いに来たのがいる。周りから「若い人に光をあてる立場なのにいつも自分に光を当てたがる」と言われている。「俺が俺が~」の人と根は同じで表現が違うだけだが、何だか憎めない。


画像は買い物散歩の歩道でパチリ。夕焼けで出来た両足の長い影。一気に雪解け進む 花壇の樹の添え木を外し、外水栓使えるようにする。日中21度。

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褒(ほ)められたい人【上】

2019年04月17日 | 老人の主張


 

い間、「ほめて欲しい」と願うのは間違ったことだと思っていた。今よりもっと見る目が無かった若い頃、偉い方だと尊敬していた人が、ことある度に「ほめられるために仕事をしているのではない」「人様の役に立ち喜んで貰えればそれ以上に何を求めよう」なんて言っていたからだ。自分を勘定に入れず周りを立てる口調に感心した。だが、こういう感じのことを口にする人の本心はだいたい真逆。商売人の常套句と知るのはだいぶ後。

の方が、「自分はほめて欲しいなどとは決して思わない高潔な人間」として評価して欲しい、そんな自己演出を厭わない俗人だと気づいたのは、私のモットーといった調子で「俺が俺がの『我』を捨てて、お陰お陰の『下』で生きる」という聞いたふうな言葉を、いかにも深遠な教えのように口にし始めた頃。(【下】に続く)


画像は、10年は使っている無印の布製バック。穴が空いたら自分で縫って買い物用に。クタクタ感とさりげなさが好き アイヌネギ貰う。今年は早いな。朝方と夕方以降は熊が出るそうだ。去年の根付きのを畑に植えておいたら芽が散歩、読書、食堂、調理。手つかずは絵と工作。

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第8回「ほんのおつきあい」のご案内

2019年04月14日 | ご連絡

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