おこのみしょくどう(定食、食堂/伊勢佐木町)
閉店しました
*思い出のデパ食で最後のディナー
子どもの頃に連れて行ってもらったデパートの食堂って、特別な場所だと思います。
現代の「ファミレス」のハシリでしょうか。
私はおばあちゃん子だったので―っていうより、初孫に感激した祖母がデパートや遊園地をはじめ、老人会の旅行にまで連れ歩いていた、ということですが(おかげでほとんど年子だった次女は母親との癒着が顕著となった)、鎌倉や横浜でのお買い物のたびに食堂でお子様ランチにありつけました。
なので、横浜松坂屋のお好み食堂の思い出も「お子様御前」です。
食べ歩きブログなんぞをやっていても、デパートの食堂にあえて行こうと思ったことはありません。
なので、閉館すると聞かなければ、わざわざ食事をしに出かけることはなかったでしょう。
子どもが出来て一緒に訪ねることがあれば別だけれど、私にとっての此方は思い出の中に存在する場所でした。
エレベーター脇のフロア案内
お好み食堂は7Fにあります。
エントランス
かつては待合の椅子にもお客さんがズラリと連なっていました。
おすすめメニューのサンプル
作り物ではなく、お店で出す料理と同じものが並べられています。
思いの外広々とした店内
ウエイトレスさんの年齢は高め。昔から働いている人ばかりなのかも。ベテラン揃いなので接客はしっかりしています。
おばあちゃんはハヤシライスが好きだったなぁ。
店内は全席禁煙。昔ながらのデパ食でこれはホントに立派。
ホテルのレストランでさえ徹底出来ていないところが多いのに。
季節の御膳(1,680円)
香り松茸、味しめじ。
旬の味覚、しめじご飯に天ぷら、お造りや煮物、茶碗蒸しがセットされた豪華な御膳。
このお値段でこれだけ食べられればCPも優秀です。
なんとも懐かしい味。
親に作ってもらう料理のような。
高級感に溢れたものではないけれど、作り手の姿が見えるような。
子どもに外で食べさせる料理にふさわしいものです。
やっぱり老舗デパートの食堂だな。
そこはかとなくレトロな風情も漂う店内。
間もなく閉店という時間帯のせいか、客の姿はまばら。
横浜松坂屋、最後の営業日。
さよならの時が近づいていました。