電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

しばらくぶりに本気でLaTeX文書に取り組む

2020年05月01日 06時01分50秒 | コンピュータ
1993年〜2005年頃まで、資料の作成に TeX/LaTeX という組版システムを使ってきました。パソコン通信の時代に、NIFTY-Serve の FPRINT やFSNOTE などのフォーラム(電子会議室)でよく話題になっていたもので、数式を多用する技術的な報告書や文書などに便利な、どちらかといえば専門家のためのプログラムです。MS-DOS 全盛時代、32bit の幕開けとともに DOS-Extender 上にこのシステムを組み、組版した結果を、当時どんどん性能が向上しつつあったインクジェット・プリンタやレーザー・プリンタで印刷して、見事な仕上がりに満足しておりました。

時は流れ2020年、令和の時代。この度、某所から助っ人を頼まれたのを契機に、昔の資料や文書を引っ張り出し、手直しをして使うことを考えました。極端に言えば MS-WORD などまだ登場していない、一太郎V.3 や V.4 の時代に作成した LaTeX 文書は、一定の記法にしたがいマークアップされているだけで、実際は単なるテキストファイルですので、nkf で文字コードを Shift-JIS や euc から utf-8 に変換し、手直し編集し、組版実行するだけで、まさしく四半世紀前の文書をそのまま使うことができます。「メーカーやバージョンが違います」といった苦情とは無縁です。オリジナルの TeX を開発した D. Knuth(*1) 先生は実に偉大です。

それにしても、しばらく触れていないものだから、LaTeX 文書の細かな記法を思い出すのが大変です。昔のソースファイルを眺めて「ああ、そうだった」と思い出しながら、現代に合わせて手直し編集しております。しばらくぶりに、本気で LaTeX 文書に取り組んでいると、やっぱり毎日の継続が一番の「忘却対策」だと感じます。

もう一つの課題は、図版の更新です。図面のような線画データや関数のグラフ等は、以前は WTpic や gnuplot で作成し、eepic 形式で保存して読み込むようにしていましたが、Overleaf での利用を考えると、eps 形式で保存して利用するほうが良さそうです。LibreOffice Draw で線画を作成し、eps 形式で保存するという方法もありますが、この図を作成した gnuplot はインストールに管理者権限が必要となり、職場での利用は無理そう。わずかな箇所の変更にもつまづきます。例えばこういうタイプのグラフは、Excel では難しいだろうなあ。



まあ、いざとなったらハサミと糊で切り貼りして使うという奥の手もありますので、もう少し工夫してみましょう。

(*1):ドナルド・クヌース〜Wikipedia より


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