日曜日に地域行事の予定が入っていたため、山響こと山形交響楽団の第317回定期演奏会は土曜日の夜に聴くことにしました。夕方から出かけた山形テルサホールは、幸いに駐車場も混雑せずに入ることができました。今回のプログラムは、
というものです。開演前のプレトークは西濱秀樹事務局長と指揮の藤岡幸夫さんのお話でしたが、マルケスのダンソン第2番は山響の団員の中からリクエストがあって実現したのだとか。メキシコの現代音楽の代表的な曲だそうで、期待が持てます。グリーグのピアノ協奏曲は、初夏の季節に不思議に聴きたくなる曲ですが、ヤブロンスキーさんという世界のビッグネームの登場で、こちらも期待大です。そしてヴォーン・ウィリアムズの交響曲第5番。今まであまり馴染みのない曲目ですので、YouTube 等で予習はしたものの、本当の所はよくわからず、実演に期待することとして参加したものです。その意味では、たいへん興味深いプログラム。これを逃してなるものか!
第1曲、メキシコの現代作曲家アルトゥロ・マルケスの代表曲、ダンソン第2番。ステージ上の楽器編成と配置は、左から第1ヴァイオリン(10)、第2ヴァイオリン(8)、チェロ(6)、ヴィオラ(6)、右端にコントラバス(4)の弦楽5部、コンサートマスター席には犬伏亜里さんが座ります。今回、ヴァイオリン群の左端にピアノが加わり、中央奥に木管楽器、フルート(2:うち1はピッコロ持ち替え)、オーボエ(2)、その奥にクラリネット(2)、ファゴット(2)、木管の左右にホルン(4)とトランペット(2)、さらに右奥にはトロンボーン(3)とテューバの金管群、正面最奥部にティンパニ、その左にパーカッションとしてクラベス、スネアドラム、サスペンド・シンバル、ギロ、トムトム、バスドラムが並び、3人の奏者で演奏します。クラベスというのは拍子木のような2本の棒で音を出すもので、ギロというのはヒョウタンの外側に刻みを入れて、それをこすって音を出すもので、いずれも民族楽器に分類されるものでしょう。
演奏が始まると、弦のピツィカートとピアノとクラベスのリズムをバックにクラリネットが長めの旋律を奏でますが、これが酒場の雰囲気というのか、いかにも南米風で楽しい。トランペットもカッコいいし、演奏する楽員のみなさんもノリノリで、いやー、いい曲、いい演奏を聴きました(^o^)/
2曲めはグリーグのピアノ協奏曲です。楽器編成はやや整理され、中央にピアノ、10-8-6-6-4 の弦楽5部、これに Fl(2)-Ob(2)-Cl(2)-Fg(2) の木管と Hrn(4)-Tp(2)-Tb(3) の金管、それに正面最奥部の Timp. というものです。ヤブロンスキーさんは北欧の人らしくスラリとした背の高い人で、颯爽と登場です。
第1楽章、アレグロ、モルト・モデラート。ピアノの左手、低音のキレがすごい。リアルで生々しさがあります。実演でもLPやCDでも何度も聴いているおなじみの音楽ではあるのですが、管のフレーズにピアノが優しくそっと合いの手を入れていることに初めて気づきました。
第2楽章、アダージョ。優しい弦の響きの中でピアノが静かにつぶやくように始まる緩徐楽章ですが、沈潜的な指揮の中でホルンが見事に決まります。
第3楽章、アレグロ・モデラート、モルト・エ・マルカート。ほんとに明晰なピアノで、オーケストラも触発されたように次第に熱を帯びて、チェロのトップと独奏ピアノの対話もいい感じ。オーケストラの強奏はときに独奏ピアノを上回る音量ですが、合間にはときどき胸元からハンカチを出し、汗を拭きながらの余裕のある演奏です。ピアノの見事さには思わず唖然呆然。いやー、良かった!
アンコールは、バツェヴィチのピアノソナタ第2番の第3楽章。グラジナ・バツェヴィチ(1909-1969)はポーランドの女性作曲家らしいです。初めて聴きましたが、思わずあっけにとられるほど見事な演奏でした。
ここで休憩が入ります。後半のヴォーン・ウィリアムズは、また明日の記事で。ちょいと1回では終わらない感じです。
- アルトゥロ・マルケス:ダンソン・ヌメロ・ドス (ダンソン 第2番)
- グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 作品16
- ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲 第5番 ニ長調
ペーター・ヤブロンスキー(Pf)、藤岡幸夫 指揮、山形交響楽団
というものです。開演前のプレトークは西濱秀樹事務局長と指揮の藤岡幸夫さんのお話でしたが、マルケスのダンソン第2番は山響の団員の中からリクエストがあって実現したのだとか。メキシコの現代音楽の代表的な曲だそうで、期待が持てます。グリーグのピアノ協奏曲は、初夏の季節に不思議に聴きたくなる曲ですが、ヤブロンスキーさんという世界のビッグネームの登場で、こちらも期待大です。そしてヴォーン・ウィリアムズの交響曲第5番。今まであまり馴染みのない曲目ですので、YouTube 等で予習はしたものの、本当の所はよくわからず、実演に期待することとして参加したものです。その意味では、たいへん興味深いプログラム。これを逃してなるものか!
第1曲、メキシコの現代作曲家アルトゥロ・マルケスの代表曲、ダンソン第2番。ステージ上の楽器編成と配置は、左から第1ヴァイオリン(10)、第2ヴァイオリン(8)、チェロ(6)、ヴィオラ(6)、右端にコントラバス(4)の弦楽5部、コンサートマスター席には犬伏亜里さんが座ります。今回、ヴァイオリン群の左端にピアノが加わり、中央奥に木管楽器、フルート(2:うち1はピッコロ持ち替え)、オーボエ(2)、その奥にクラリネット(2)、ファゴット(2)、木管の左右にホルン(4)とトランペット(2)、さらに右奥にはトロンボーン(3)とテューバの金管群、正面最奥部にティンパニ、その左にパーカッションとしてクラベス、スネアドラム、サスペンド・シンバル、ギロ、トムトム、バスドラムが並び、3人の奏者で演奏します。クラベスというのは拍子木のような2本の棒で音を出すもので、ギロというのはヒョウタンの外側に刻みを入れて、それをこすって音を出すもので、いずれも民族楽器に分類されるものでしょう。
演奏が始まると、弦のピツィカートとピアノとクラベスのリズムをバックにクラリネットが長めの旋律を奏でますが、これが酒場の雰囲気というのか、いかにも南米風で楽しい。トランペットもカッコいいし、演奏する楽員のみなさんもノリノリで、いやー、いい曲、いい演奏を聴きました(^o^)/
2曲めはグリーグのピアノ協奏曲です。楽器編成はやや整理され、中央にピアノ、10-8-6-6-4 の弦楽5部、これに Fl(2)-Ob(2)-Cl(2)-Fg(2) の木管と Hrn(4)-Tp(2)-Tb(3) の金管、それに正面最奥部の Timp. というものです。ヤブロンスキーさんは北欧の人らしくスラリとした背の高い人で、颯爽と登場です。
第1楽章、アレグロ、モルト・モデラート。ピアノの左手、低音のキレがすごい。リアルで生々しさがあります。実演でもLPやCDでも何度も聴いているおなじみの音楽ではあるのですが、管のフレーズにピアノが優しくそっと合いの手を入れていることに初めて気づきました。
第2楽章、アダージョ。優しい弦の響きの中でピアノが静かにつぶやくように始まる緩徐楽章ですが、沈潜的な指揮の中でホルンが見事に決まります。
第3楽章、アレグロ・モデラート、モルト・エ・マルカート。ほんとに明晰なピアノで、オーケストラも触発されたように次第に熱を帯びて、チェロのトップと独奏ピアノの対話もいい感じ。オーケストラの強奏はときに独奏ピアノを上回る音量ですが、合間にはときどき胸元からハンカチを出し、汗を拭きながらの余裕のある演奏です。ピアノの見事さには思わず唖然呆然。いやー、良かった!
アンコールは、バツェヴィチのピアノソナタ第2番の第3楽章。グラジナ・バツェヴィチ(1909-1969)はポーランドの女性作曲家らしいです。初めて聴きましたが、思わずあっけにとられるほど見事な演奏でした。
ここで休憩が入ります。後半のヴォーン・ウィリアムズは、また明日の記事で。ちょいと1回では終わらない感じです。
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