電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

新年の音楽始めは〜R.シュトラウスの歌劇「ばらの騎士」から

2022年01月03日 06時00分43秒 | -オペラ・声楽
新年の音楽始めは、なんともはや、な音楽になりました(^o^)/
R.シュトラウスの歌劇「ばらの騎士」をレーザーディスクで。このオペラ、実は今年の山響50周年かつ第300回定期演奏会で、演奏会形式で抜粋を上演することになっています。もともと、1980年代に購入したレーザーディスクですが、こうして今も変わらず楽しむことができるのは何度も機器の修理をお願いしている電器屋さんのおかげで、まことにありがたい。

多くのオペラのストーリー上の破綻や破天荒さにはあまり驚かないようになっていますが、題名から想像するイメージとは異なり、最初から元帥夫人と若い青年貴族の不倫のベッドシーンから始まることにはいささか驚いたものでした。元帥夫人はキリ・テ・カナワ、若いツバメの伯爵オクタヴィアンにアン・ハウエルズ。お邪魔虫のオックス男爵にオーゲ・ハウグランド、助平オッサンのオックス男爵よりもバラの騎士の役割を果たしたオクタヴィアンに恋をしてしまうゾフィー役にバーバラ・ボニーという配役で、英国コヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団、同合唱団の演奏、指揮はゲオルク・ショルティです。

堂宇を圧倒する、いわゆるオペラアリア的なシーンよりも、会話のウィットが軽やかな音楽にのせて綴られるタイプの音楽が多いです。でも、元帥夫人がやがて離れていくであろう若い恋人を思いながら自分の年齢をふりかえり時のむごさを思う場面などは、こちらもしみじみと共感できますし、幕ごとにシーンを止めたり、1枚目と2枚目のディスクを交換する際に休憩したり、来客もないのんびりしたお正月向きの楽しみ方かも。



YouTube におけるオペラの映像というのは権利関係が難しそうですので、すでにパブリックドメインになっている「ばらの騎士」組曲から、オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の演奏を。
R. Strauss: Rosenkavalier Suite, Ormandy & PhiladelphiaO (1964) R. シュトラウス ばらの騎士組曲 オーマンディ



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2 コメント

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Unknown (パスピエ)
2022-01-03 16:26:07
明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします。

バラの騎士、いいですね
特に終幕の幕切れの儚くも美しい音楽
もうすぐ73歳になるパスピエには切々と響くものがあります
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パスピエ さん、 (narkejp)
2022-01-03 19:04:40
明けましておめでとうございます。こちらこそ、本年もよろしくお願いいたします。
R.シュトラウスの「ばらの騎士」、終幕は元帥夫人がオクタヴィアンとゾフィーを祝福する場面ですね。そっと身を引きながら時の経過をしみじみと感じる場面。私も今年の誕生日で大台になります。ゲーテみたいに年甲斐もなく16歳の少女に言い寄るのではなく、願わくは若い人たちを励まし助けられる立場でありたいものと願っています。
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