電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

定年後の生活は実際のところどうですか?

2023年11月02日 06時00分32秒 | Weblog
退職前に非常勤で勤めていた職場の同僚から、「定年後の生活は実際のところどうですか?」と問われたことがあります。彼も、定年が間近に迫っていて、再雇用に応じようか、別の仕事に再就職しようか、全くフリーの生活もいいなあ、などと考えて、実際のところどうなのかを知りたい、ということのようでした。これに対して、私の経験からは、

年金が出る年齢までは働いて、その後は徐々にフェードアウトするのがいいのではないか

と答えるようにしていました。

実際問題として、年金が出る年齢まで無収入で貯金や退職金を取り崩す生活というのは、よほど恵まれた人は別として、一般的には経済的に厳しくなる人が多いのではないかと思います。親の介護などがあれば、なおのことお金はかかりますので、仕事を続けながら介護保険等の制度を活用するのが良いと思います。また一方で70歳過ぎまでフルタイムで働くというのは、仕事にもよりますが、体力的に厳しい面があります。体力に応じて、数日間、あるいは短時間働ける条件があればありがたい。では、定年と同時に完全フリーの生活になった場合を考えると、私の場合は半日くらいは趣味等で時間をつぶせても、まるまる一日ずっとヒマで何もすることがないというのはなかなか耐えられません。2日や3日ならばいいけれど、半年、1年、5年、10年以上ずっと続くことを考えると、正直に言って飽きます。たぶん、ボケます。

逆に、自力で親を介護しようと考えるなら、共倒れが心配です。制度を活用し、他人の力を借りるのは人倫に反する悪行ではありません。私たち夫婦は、本人の希望どおり在宅で母を介護しましたが、入浴介護や訪問介護、デイサービス等に助けられた面が非常に大きいです。非常勤で働きながら母を見送ることができたのは、恵まれていたし、ありがたかったと思います。

母を見送った今は、果樹園や野菜畑等の仕事があるので、大変ですがそれなりにおもしろいものです。職場や地域の諸先輩の例を見ていると、何もない生活というのは、よほど工夫しないと、どうも生活不活発病による不調に加えて、認知症に陥る例が少なくないように思います。


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4 コメント

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定年後の暮らし (しろまめ)
2023-11-08 17:18:25
昨年の定年以後も、同じ会社で同じ仕事をしています。
元々が平社員なので、再雇用でも仕事も立場も変わらず、それでいて若干はご隠居扱いで楽をしています。
その分、元々安い給料がさらに下がって、毎月赤字ですが。

とはいえ、有給休暇も十分にあり、かつ遠慮なく使えるので働く環境としては申し分ない、のかな?
これがまったく新しい仕事場で新たな人間関係とルールにさらされたら、3日ももつかどうか。

そして、おっしゃるとおり、多少は「仕事、勤務、出勤」という縛りがあったほうがいいみたいです。
趣味に時間を使うと言っても、終日では飽きそうですし、続ける体力もあやしいですから。

インボイスのおかげで請求業務が部分的に煩雑になり、頭の体操といえば言えなくもないけど……。
できたら、もう少し、ルーチンの業務はさっくり処理できたらなー、と思います。
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しろまめ さん、 (narkejp)
2023-11-08 21:54:09
コメントありがとうございます。定年後の暮らしはそれぞれ置かれた条件によって違うでしょうが、年金が出るまでは働き、後は可能ならばペースダウンして少しずつリタイアできれば理想的ですね。そのペースダウンの前後に、地域との関係づくりや新たな趣味などを見つけられれば良いのかなと思います。私の場合、亡父が残した果樹園と田畑はいささか多すぎて持て余し気味ですが(^o^;)>poripori
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Unknown (kumaneko48)
2023-11-13 20:58:49
還暦過ぎた私も、出来るものなら仕事を退職して、残りの人生自分のしたいことを、と思うものの
年金が支給されるまでは働くのが懸命だと、主人を含め回りの皆に言われています。
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kumaneko48 さん、 (narkejp)
2023-11-13 22:03:54
コメントありがとうございます。定年すぎて再雇用で働くケースが多いと思いますが、職業によっては人手不足で厳しい条件・環境のままに働かなければいけない例も多いようです。私の場合は、仕事量、勤務日数など徐々に軽減できたので幸いでした。完全にフリーになったら、地域の仕事がどーんとやってきています。徐々に負担軽減しながらも、働けるうちは当たらくのが正解だと思います。
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