雪国では、雪降りのお天気は数日間続くことが多いです。降り止んでも一時的なもので、基本的に冬は荒れたお天気になることが多いものです。しかしながら、高齢者にとっては定期的な通院や買い物は必須です。母が元気なうちはそれほどでもなかったのですが、晩年には自宅からかかりつけの医院までの通院が大変でした。結局、車イスタクシーを手配することで切り抜けましたが、もし母が一人暮らしの境遇だったならばと考えると、雪国の生活の困難さは温暖な地方でのものとは比較にならない大変さがあると感じます。月に一回の通院ですら一大事なのですから、日常的な買い物はもっと大変でしょう。地域に歩いていける範囲に商店があればいいのですが、最近は高齢化により個人商店の廃業の動きが加速していて、都市近郊でも買い物難民の発生が懸念されている時代です。要するに、車で行ける人はいいのです。車がない、あるいは免許証を返上した高齢者が、徒歩で行ける範囲に店がないというのは、田舎だけではなく都市近郊でも実はありえます。
当地でも同様の事情があり、地域の要望として根強いものがありました。車で買い物に行ける若い人たちは、そういう問題があることに気づかない。「買い物は私たちがやってあげるから」というのとはまた違って、自分で買い物をすることができる環境が「ある」ことが大切なのです。高齢者と接する年代になってみて初めてわかる「明日は我が身」です。今年の大きな課題の一つに買い物難民問題の解消を掲げ、いろいろと動いて要望してみた結果、某スーパーが移動販売を始めることになりました。
雪の日の朝、自宅の周辺や小学生が通るグリーンベルトだけでなく、移動販売車が停まる空き地も除雪をしておきます。午後、移動販売車が来る時刻には、80代の高齢者が数名、買い物袋を下げて待ち構えています。私はまだ車で買い物に行ける年代ではありますが、要望した手前、年寄りたちと一緒に買い物をします。昨日はちくわと豆腐と笹かまぼこを買いました。車と縁遠くなった高齢者は、「助かるわ〜」と喜んでくれているようです。
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