ぶろぐ猫の目

笑う門には福来る・・
実験中

いちえふ おもしろいです

2019-11-28 06:47:04 | 読んだ本の紹介

 

 

 

 

「いちえふ」

 

 

売れない漫画家であった、竜田さん(仮名)が福島原発の廃炉作業に従事する話を描いてます

 

ノンフィクションで内容に起伏がなく淡々と現実を描いてるので

 

かえってそれが恐ろしくリアリティーです

 

2012年当時の話なので、いまでは随分とかわっているかもしれませんが・・

 

放射能の漏れている現場での作業

 

さぞかし高給で雇われているのかと思いましたが

 

東電からの作業料金は、それなりに出されているはずですが

 

末端の作業員は6次下請けなどとなっており

 

通常の作業員と大きく変わらない人がほとんどだそうです

 

それも常に仕事があるわけでなく、親方次第で仕事ができるまで待機を強いられたり

 

その間の給料はもちろん無く生活費は天引きされたりと、

 

現場実態は劣悪な部分もあったようです

 

仕事の内容は、簡単なもののようですが

 

なんせ年間被ばく量が事細かく決められているので

 

1日に働ける時間は限られています。

 

放射線手帳をもち、日々被爆した数量を積み重ね

 

限度が達すると翌年4月の起算日まで働けないそうです

 

そのために、日々カウンターを常に携帯し管理してます

 

 

宿舎から現場までの道のりが異常に遠く

 

野良牛など野生化した家畜がいたそうです

 

いまではさすがに牛はいないそうですが

 

車窓からみる自然はそれなりにしっかりと息吹いてるようです。

 

作業現場につくと、被爆しないようにマスクや

 

手袋、靴下、スーツ、の完全防備ですが

 

マスクが使いまわしで、においがきついものがあるなど

 

リアルな話もありました。

 

なにも進んでいないように思える作業も

 

私たちの知らないところで、少しずつ改善されているのです

 

主人公が、被災した建物を見て様子が変わっていることに気づき

 

自分たちの仕事を誇りに思うシーンがありました

 

わしらはそういった話が知りたいんですわ

 

桜の会に誰が行ったとか、シュレッダーの能力なんか知りたくないんです

 

ぜひご一読願います

 

 

 

いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(2) (モーニング KC)
クリエーター情報なし
講談社
コメント (4)
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