ぶろぐ猫の目

笑う門には福来る・・
実験中

正義の天秤 大門剛明

2024-01-24 07:03:24 | 読んだ本の紹介

大門剛明 正義の天秤

大門さんといえば「雪冤」を読んで、酷評した記憶がありますが
そんなことすっかり忘れてて、古本屋で見かけて
法定ものということで面白そうと思い読んでみました

あらすじから

超有名法律事務所の、師団坂法律事務所のシニアパートナー佐伯の病死により
助っ人として元医師の弁護士鷹野和也が着任。
切れ者と評判の鷹野はコスト優先、改革のためリストラを通告し古手の弁護士を放逐する。
ルーム1に残ったのは、佐伯の娘芽依、元ニートの杉村、元刑事の梅津、若手ホープの元裁判官桐生
少数精鋭のメンバーで難事件の解決に取り組む。
6話の短編集となっており
1.ブレーメンの弁護士
2.カルネアデスの方舟
3.マアトの天秤
4.悪魔の代弁者
5.アメミットの牙
6.正義の迷宮
とギリシャ神話が題材になっています。
優秀ではあるが横柄でマイペースな鷹野が嫌な感じで登場し
配下の弁護士連中が集めてきた情報を聞くだけで真相にたどり着くという展開。
実は鷹野は、心に傷を負っており人一倍繊細な心を持っているのを
回を追って描いていきます。
大きな事件の被疑者の弁護をする過程で、すこしずつ情報を得て
警察も検察も気が付かなかった事件の真相を暴くのですが
その根底には「正義」というキーワードが
誰にとっての正義なのか?法律は正義の味方なのか?という視線で
読ませます

「雪冤」の時は、説教臭い書きようにうんざりした記憶がありますが
今回は、面白く読むことができました
鷹野のかかえる秘密が解決しておらず、次回作以降に引き継がれてます
続編も読みたくなってきました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする