たのしい夢日記

京都奈良寺社巡り・思い出・読んだ本…日々のあれこれを写真と共に。

空たち。

2012-09-26 01:26:20 | 現実
珍しく土曜日が祭日になったので、同居人と久しぶりに貴船へ食事に出かけた。川床で食事だから、晴れてよかった。

数年前に一度、4家族で車で行きランチを楽しんで以来だ。二人で電車を乗りついで行ったのは10年以上前のことだろう。

京都出町柳まで、大阪から1時間弱、そこから北へ向かう叡山電鉄で30分位、途中で比叡山行きと線が分かれ、どんどん山の中に電車が分け入っていく。




貴船はさすがに山の中、下界とは5度くらい違い、実に涼しい。下界のほうも暑さはやわらいでいるので尚更だろう。
その上流れる水の上で食事なのだから、天然の冷房つき。







この「右源太」と言う店は初めて。和食は和食だが、ちょっと洋風も取り入れたり、工夫のあるお料理で美味しかった。お約束の鮎、素麺などは夏メニューだが、もう9月いっぱいで川床料理は終わりのようだ。10月になったら寒い位だろう。








貴船神社にも行きたかったが、何しろここから貴船の駅までは、店の送迎バスに乗らなければ30分歩くのだ。京都バスはそこまで本数も多くないし、今回は食事のみにして送ってもらう。
大昔から訪れる人のあった場所だけれど、昔なら京都からでもひと旅行という位の山中、蛍を「もの思へば沢の蛍もわが身よりあくがれ出づる魂かと見ゆ」と詠んだ和泉式部も「やれやれやっと着いた」などと思いながら蛍見物していたのでは、などと考えたり、する。しかしこれは私の大好きな歌である。

ふわふわと漂う蛍、私の心もふわふわと頼りなくどこへ行くのか、という実感がある。
詞書に「男に忘られて侍りけるころ貴船に参りて御手洗川にほたるの飛び侍りけるを見て詠める。」とあるのが(説明的でまた技巧的ではあるかもしれないが)さらに女性の共感を呼ぶのかもしれない。とはいえ現在の夏の貴船は賑やかすぎてこんな感情は持てないだろうが。


帰りは出町柳で叡山電車を降り、ちょっと下賀茂神社を散策。このあたりはまだまだ暑い。あまり日差しが強くない日だったのが幸い。
秋の空は高くて、電車の窓からもずいぶん青空を楽しめた。

思いついて今まで撮った「空と雲の写真」をアルバムにまとめてみた。

我が家のベランダは西向き、向かいには高いビルもなく結構空が開けているので、よく夕空の写真が撮れる。出かけて撮った空の写真と合わせてみた。



デジブック 『空たち。』
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なぜ敬語?

2012-09-13 00:51:40 | 読んだ本について
9月、やっとのことで朝晩が涼しくなってきた。

昨夜は窓を開けて寝た。少しひんやりした風が入ってきて心地よく、気持ちも安らかに眠れる気がする。エアコン入れるともちろん涼しいのだけれど、「冷えすぎては」と逆に設定温度を上げ過ぎてかえってぬるい空気を部屋に充満させてしまったり、どうも落ち着かない。

外からは雑音も入るが、家の近くに木がたくさんある場所があり、そのあたりからか秋の虫の音が聞こえてくるのも良い。外国人には、この虫の音がただの騒音に聞こえるというが本当に不思議。
これを風流と感じる感覚は大抵の日本人のDNAに組み込まれているのではと思う。源氏物語や枕草子を読んでも、千年も前の人が同じような事を書いているのだから。


「読書の秋」というが、私は本がないと落ち着かないので年中本を持ち歩いている。家でも読むけれど、電車の中でも、Facebookに飽きたり、英語学習に気がのらなかったりしたら読めるように。あるいはお出かけするならカフェで一休みするときにも必要である。

スマホがあるとそのあたりは便利で、Facebookはもちろん、英語学習アプリも入れているし、最近は電子書籍も買う。

ちょっと前の、携帯で読める電子書籍は見づらくてとても読む気になれなかったが、スマホの画面は大きいし、字の大きさも変えられるからずいぶんと楽になった。
始めは「青空文庫」でフリーのを読んでいたが、最近は気が向いたら購入している。

但し、やはりスマホユーザーは若い人が多いせいだろう、正直、若者向けの小説、ベストセラー、コミック、写真集が圧倒的。それでなければ私が読まない実用書。
カテゴリーの中に「ボーイズラブ」が堂々と載っているのが面白い。

それでも検索してみると読めるものも。いくつか推理ものや歴史ものを読んだ。案外、松本清張があったりするのだ。これは最近ドラマ化されたりするせいかもしれないが。
今日の新聞に、三浦綾子の全作品が電子化されるとの記事。楽しみである。

で、今読んでいるのが松本清張。

読んでいて疑問。

・・・なぜ、奥さんが夫に敬語で話すのか?

「あなた、・・・ですの?」

作品は昭和の初めから中ごろ、というのが多いだろう。でもその頃の年代の一人であるウチの母は父に敬語なんて使ってなかったゾ!?

これは私が北海道出身だから? 東京の(舞台は主に東京)上品な家庭の奥様は敬語を使っていたのか?

やはり同じような年代の、遠藤周作さんのエッセイ、面白くて若いころよく読んでいたが、その中で遠藤さんが「なんでも『お』をつければ丁寧になるものではない。『あなた、おビール飲むウ?』ではなく、『あなた、ビール、お飲みになりますか』と言えばよい」

というくだりがあり、その時も「なぜ敬語なんだろう?」と不思議に思った記憶があるのだ。
そもそも「あなた」なんて聞いた事なかったのだ。

今も上品なご家庭ではそうなのだろうか?

サラリーマンと専業主婦というのが「普通」だった頃までは「外で稼ぐ人」が「偉かった」から?とも思ったのだが、今でもそういうご家庭はあるわけだし、でも夫に敬語で話す人なんてあんまり聞いた事ないような…。
小説の虚構?
今でもそういう人が東京にはいるのか、ぜひ知りたいものだ。大阪にはいそうにないし。
コメント (4)
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