風があると体感温度はずいぶん違う。
ここ数日、関西各地では35度以上の気温が当たり前。このあたりは湿気が多い事もあり「酷暑」の二文字は言い得て妙、というものだが、一昨日はかなり風があった。
そうなると湿気もおさまり、幾分過ごしにくさに歯止めがかかる…と言う程度だが、汗の額にそよぐ風は心地よいものだ。
やっと夏休み、次の日の事を気にせずのんびりした気分でJRに乗った。行く先は嵐山。とは言っても、目的は天龍寺と常寂光寺のみ。どちらも秋に行ったことがあるが、ご朱印はもらっていないし、夏の雰囲気はどうだろう?どちらも良い庭園があるし…と決めた。
JR嵯峨駅では予想通りの大人数が降りていく。
この駅から嵐山までの道のりはあまり好きではない。住宅街を抜けて歩く、と言うだけの風情のない10分間で、結構長く感じる。
まずは天龍寺。臨済宗天龍寺派、大本山。なのに、ご朱印スタンプってどうかと思う…これだけの大寺院なら普通、数人ご朱印書いて下さる方がいて、達筆のが頂ける。
「ご朱印どちらでしょう?」
「あちらのお土産屋の所です」…お土産屋…通常なら「あちらの本堂です」等なんだけど。嫌な予感当たった!ただし、300円でなく200円にしてる事で少し納得。ご朱印ビジネスは本意でない、と言う事かもしれないし。と思ってネットで検索したら、天龍寺オリジナルのご朱印帳ならば最初のページに手書きのが頂けるのだとか。
な・る・ほ・ど
秋に行ったときにも思ったがここはとりわけ外人が多い。前回は中国人観光客が6割、と言う風だったが、今回はいわゆる「白人」が多い。英語もだけれど、さまざまな言語がとびかっている。ヨーロッパ系の人が多いのかな。
涼しく風の通る書院でちょっとくつろぐ。
「寝転がり禁止」のお札が。そう、なぜか、外国人って寝転がるんだよね…確かに畳の広々した床で寝転がったら気持ちよいだろうけど、私は板の間を裸足で歩くだけで十分気持ち良い。
庭は暑い!
葵や百日紅、桔梗が色鮮やかで青空に映える。
しかし木々の合間を抜けていくと、もう、私の大好きな秋海棠の花が咲いており、そこにトンボが羽を休めているのだ。もう、秋の気配が。
庭園の北側へ抜けるとすぐ竹林。ここもたくさんの観光客が歩いている。が、昼なお暗い林の中、風が吹きわたって涼しく心地よい。汗が引いていく…のではあるが、実はこの竹林、嵯峨野方面に行くには結構、登り坂なのだ。ゆっくり歩いていると案外気づかないが、日陰で良かったね。
ここから常寂光寺までは数分。小倉池の傍を通る。可愛い小鳥が見られるそうだが、幾分おどろおどろしい雰囲気もある。
4年前に「嵐山花灯路」でライトアップされてる時にも通ったが、ちょっと不気味に感じた。
緑を移す池の表が日陰になっているからか。
常寂光寺は思った通りひと気がない。
石段、周りの苔が、傾きかけた陽に当たって美しい。寂光、という名がついているのに人で溢れかえっていたら残念なところだが、ゆっくり静寂を楽しむことが出来た。
開山の日禛上人は、豊臣秀吉建立の方広寺の千僧供養に出仕しなかった事でここに隠棲した、との事。
本堂は慶長年間に小早川秀秋の助力を得て、伏見桃山城客殿を移築し造営する。とHPに。関ヶ原の戦のキーパーソンか。面白いなあ。
「嵐山花灯路」の時は石段に降り積もった落葉のなかにこんな灯りがつけられ可愛らしかった。
上がりきると嵯峨野が一望に。遠くに比叡山も見える! やっぱりこの辺りって高いのね。空が青いなあ。でも、どことなく秋空の色に近く思える。
おいおい外人!本堂の裏で寝るな!
2人、縁側でぐっすり寝込んでいるのである。この暑さで疲れ切ってるんだろうけどね。
さあ、暑い中日傘をさして駅まで歩くぞ。
しかし、50になる前は、こんな暑さには耐えられなかった気がする。事実、数年前嵐山付近、同じくお盆休みに歩いて、10分で根性なくしてお茶して休んだ、という記憶がある。
年を取ると暑さに鈍くなって危ないとはよく言われることだ。水分補給しつつ。塩飴買えば良かったかな~?
いつも人でごった返していて風情のない「黒木の鳥居」野々宮神社の傍を抜ける。源氏物語の圧巻と言うべきシーンの舞台が今ではこれだからな…紫式部も残念がっているだろう。
庭では白い作務衣の若い男性が何かをたき火で燃やしていた。枯草かな? 真夏の暑い日にオレンジの炎。なかなか、いいものだ。
ここ数日、関西各地では35度以上の気温が当たり前。このあたりは湿気が多い事もあり「酷暑」の二文字は言い得て妙、というものだが、一昨日はかなり風があった。
そうなると湿気もおさまり、幾分過ごしにくさに歯止めがかかる…と言う程度だが、汗の額にそよぐ風は心地よいものだ。
やっと夏休み、次の日の事を気にせずのんびりした気分でJRに乗った。行く先は嵐山。とは言っても、目的は天龍寺と常寂光寺のみ。どちらも秋に行ったことがあるが、ご朱印はもらっていないし、夏の雰囲気はどうだろう?どちらも良い庭園があるし…と決めた。
JR嵯峨駅では予想通りの大人数が降りていく。
この駅から嵐山までの道のりはあまり好きではない。住宅街を抜けて歩く、と言うだけの風情のない10分間で、結構長く感じる。
まずは天龍寺。臨済宗天龍寺派、大本山。なのに、ご朱印スタンプってどうかと思う…これだけの大寺院なら普通、数人ご朱印書いて下さる方がいて、達筆のが頂ける。
「ご朱印どちらでしょう?」
「あちらのお土産屋の所です」…お土産屋…通常なら「あちらの本堂です」等なんだけど。嫌な予感当たった!ただし、300円でなく200円にしてる事で少し納得。ご朱印ビジネスは本意でない、と言う事かもしれないし。と思ってネットで検索したら、天龍寺オリジナルのご朱印帳ならば最初のページに手書きのが頂けるのだとか。
な・る・ほ・ど
秋に行ったときにも思ったがここはとりわけ外人が多い。前回は中国人観光客が6割、と言う風だったが、今回はいわゆる「白人」が多い。英語もだけれど、さまざまな言語がとびかっている。ヨーロッパ系の人が多いのかな。
涼しく風の通る書院でちょっとくつろぐ。
「寝転がり禁止」のお札が。そう、なぜか、外国人って寝転がるんだよね…確かに畳の広々した床で寝転がったら気持ちよいだろうけど、私は板の間を裸足で歩くだけで十分気持ち良い。
庭は暑い!
葵や百日紅、桔梗が色鮮やかで青空に映える。
しかし木々の合間を抜けていくと、もう、私の大好きな秋海棠の花が咲いており、そこにトンボが羽を休めているのだ。もう、秋の気配が。
庭園の北側へ抜けるとすぐ竹林。ここもたくさんの観光客が歩いている。が、昼なお暗い林の中、風が吹きわたって涼しく心地よい。汗が引いていく…のではあるが、実はこの竹林、嵯峨野方面に行くには結構、登り坂なのだ。ゆっくり歩いていると案外気づかないが、日陰で良かったね。
ここから常寂光寺までは数分。小倉池の傍を通る。可愛い小鳥が見られるそうだが、幾分おどろおどろしい雰囲気もある。
4年前に「嵐山花灯路」でライトアップされてる時にも通ったが、ちょっと不気味に感じた。
緑を移す池の表が日陰になっているからか。
常寂光寺は思った通りひと気がない。
石段、周りの苔が、傾きかけた陽に当たって美しい。寂光、という名がついているのに人で溢れかえっていたら残念なところだが、ゆっくり静寂を楽しむことが出来た。
開山の日禛上人は、豊臣秀吉建立の方広寺の千僧供養に出仕しなかった事でここに隠棲した、との事。
本堂は慶長年間に小早川秀秋の助力を得て、伏見桃山城客殿を移築し造営する。とHPに。関ヶ原の戦のキーパーソンか。面白いなあ。
「嵐山花灯路」の時は石段に降り積もった落葉のなかにこんな灯りがつけられ可愛らしかった。
上がりきると嵯峨野が一望に。遠くに比叡山も見える! やっぱりこの辺りって高いのね。空が青いなあ。でも、どことなく秋空の色に近く思える。
おいおい外人!本堂の裏で寝るな!
2人、縁側でぐっすり寝込んでいるのである。この暑さで疲れ切ってるんだろうけどね。
さあ、暑い中日傘をさして駅まで歩くぞ。
しかし、50になる前は、こんな暑さには耐えられなかった気がする。事実、数年前嵐山付近、同じくお盆休みに歩いて、10分で根性なくしてお茶して休んだ、という記憶がある。
年を取ると暑さに鈍くなって危ないとはよく言われることだ。水分補給しつつ。塩飴買えば良かったかな~?
いつも人でごった返していて風情のない「黒木の鳥居」野々宮神社の傍を抜ける。源氏物語の圧巻と言うべきシーンの舞台が今ではこれだからな…紫式部も残念がっているだろう。
庭では白い作務衣の若い男性が何かをたき火で燃やしていた。枯草かな? 真夏の暑い日にオレンジの炎。なかなか、いいものだ。