雑種犬「風(ふう)」のひとりごと

元保護犬でセラピー犬風愛(ふあ)8歳とパピーの鈴々(すず)の楽しい毎日を575で綴ります。天国の鈴ちゃんの話も出るよ

犬人生 私の後半 整理だよ

2022-02-07 23:18:21 | 愛犬風愛(ふあ)と鈴々(すず)の日常


今日は、2頭まとめてシャンプーしましたよ。

写真は、本日のシャンプーシーンと、その後のバスローブ姿の鈴ちゃんと風愛ちゃんです。

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昨日に引き続き、私の犬人生を整理している続きです。

前半の約10年は、天才犬の風ちゃんを保護したことから始まりました。

本や講座、取材などを通じて、犬についてかなり勉強しましたが
実際のところ風ちゃんから、直接教えてもらえることの方が多かった気がします。




「なぜそんなことをするの?」という犬の行動に疑問が出ると、必ずそこには理由がありました。

例えば、ハイキング中に四阿で休憩している時に、他の登山客が四阿の中に入ってくると吠えた。

なんで風ちゃん吠えたの?!

ハイキング中に道で出会う人には、吠えなかったのに。

そんな疑問を紐解くために、さらに犬について勉強し
ああ、風ちゃんの縄張り意識、テリトリー意識から、四阿に入ってくる人を侵入者だと判断して、吠えていた。

それなら、入ってきそうな人が見えたら、私が一旦風ちゃんと四阿の外に出て

他の人たちが中に入った状態で後から、私と風ちゃんが入れば、その人たちは侵入者でなくなるばす。
そう思って実行したら、風ちゃんは吠えませんでした。


飼い主のちょっとの工夫で、犬の吠えは軽減できる、犬の心理を風ちゃんは私に教えてくれたのです。


そんな感じで、風ちゃんはいろんなことを私に教えてくれました。

さらにパパがトレールランの練習で山を走っていき、途中で合流する約束で私と風ちゃんはのんびりコースを歩いていたところ

コースから外れた獣道の入口で、風ちゃんが「ママ、こっちだよ」と引っ張るんです。
「風ちゃん、違うよ。コースはこっちの広い道やで」と私は、地図にある正しいコースを行こうとしました。
でも風ちゃんは、譲りません。

いつも従順でとてもたよりになる風ちゃんが、なんでそんなことをするの?と疑問に思いました。



なんとか私について歩いてくれたのですが、とぼとぼ歩きになって、さっきまでとは違う後ろ髪が引かれる歩き方です。

その時、さっき風ちゃんが入ろうとしていた獣道の方からガサガサという音が、振り返ってその道の入口を見ると
風パパの姿が。

「えっ、なんでそっから出てくるの?!」と尋ねると

「道を間違えた。それに気が付いて引き返してきた」と。

だから、風ちゃんはパパが歩いた道は、こっちだと引っ張ったんだと気が付きました。

今は、ノーズワークもやっていて、犬の嗅覚のすごさは実感していますが
風ちゃんは、ノーズワーク、追跡などは一度もやったことがなかった。

でも、ちゃんとパパの匂いをみつけていたんだと感心しました。

そんな感じで、風ちゃんは犬の能力を私に教えてくれました。


さて、私の約20年の犬人生の後半です。

約10年前から現在までを振り返ると・・・。

●殺処分予定の子犬、鈴との出会い
野犬の子犬だった鈴が殺処分ブースにいたところを動物愛護ボランティアさんに発見されたのは
うちでsunちゃんを預かっている時でした。
野犬の子で、人の存在を知らずにいた鈴。そんな犬は、人間になつくことがない。
関わろうとする人間は咬まれる、もしも譲渡に出したとしても、人間社会では生きることができず
再び処分場へ戻されることになる。という理由で、殺処分用の収容施設から引き出しを拒まれたそうです。

11年前は、まだ動物愛護法も改正される前で、殺処分が横行していました。
2020年の犬の殺処分数は、全国で4059頭ですが、
10年前は、その約10倍の4万3600頭だったんです。

人間と暮らしたことがなく、絶対になつかないという烙印を押された
鈴が家族になったのは、そんな引き出し交渉があってから、3週間後です。
収容施設から引き出されたあと、しばらくは保護犬さんのお宅で、他の保護犬たちと共に過ごしました。
しかし、人間の姿があると食べ物を口にすることも、排泄もできない。
人間に姿を見られないように隠れてしまう、そんな子犬でした。

元保護犬といっても、sunちゃんのようにとても飼いやすい犬もいれば、
野犬あがりで鈴のようにトラウマがあり、人間を知らず、恐怖心が強く、飼いにくい犬もいることを実感。

子犬の育て方は、専門家に取材したことを記事にしていたし、インストラクターの養成講座も受けていて、ひととおり学んでいましたが
一般的な子犬の育て方ではダメ。
教授からは、多分幼少期のひどい恐怖体験などから、脳が委縮してしまっているんだろうという言葉も出ました。

家の外で人を見ただけで脱糞する。家の外は戦場で、姿を見られたら殺されると思っているのがわかりました。



そんな鈴が我が家でやってこれたのは、今から思うと我が家には風ちゃんと私たちの幸せホルモンが満ちていたから。
犬には、恐怖フェロモンや幸せフェロモンなど、犬から出るフェロモンで、その犬の感情がわかるそうです。

我が家に来たとたん、かなりリラックスして、子犬らしくおもちゃで遊びはじめたのは
きっと風ちゃんの幸せフェロモンをたっぷり感じて「ここは安全な場所なんだ」と鈴自身が思ってくれたからだと思います。

でも学んできたマニュアルなんて、鈴に対してはほとんど役に立たなかった。
どの書籍にものっていないような、プロのトレーナーさんでもサジを投げるようなエピソードは山のようにあります。
最初の1年は、
音に慣れさせるため、首に鈴(スズ)をつけました。
カラダにふれるものを怖がらないように、毎日洋服を着せました。
人間の手に慣れさせるため、1年間毎日ずっと手からだけフードを与えました。

鈴は、何にトラウマかあるのか。何が心を閉ざすトリガーになるのか。できるだけ観察して、理解するようにしました。

異常なぐらい怖がったのが
・金属ケージ
・ペンキを塗ったコンクリート
・鶏肉
・犬の鳴き声(出してほしいという)
・エンジン音(車、バイクなど)

もちろん、外で食べ物を口にすることはできませんでした。



ただ家の中では、普通の 子犬らしい子犬。楽しく遊んでトレーニングも得意にやりました。

鈴が楽しいことは何だろう。尻尾があがることは何だろう。

外での恐怖度はどうすれば軽減されるだろう。

毎日毎日が観察と工夫。
鈴は、特別犬で風ちゃんとはまた違う「犬というものの一面」を学ばせてくれました。
記録をとることの大切さ、鈴の存在が本格的な犬の研究の第一歩になりました。

●風ちゃんの手術
風ちゃんが10歳の時、水腎症という病気がみつかり、大手術をしました。
手術は成功しましたが、その病理検査で腎細胞がんがみつかり、そこから手作り食を始めたり、動物病院へ通う日々が続きました。


●夫の転勤で大阪から千葉へ
2013年の秋、夫が千葉の会社へ出向、転勤になりました。最初は単身赴任でしたが、私は関西での仕事を整理して
家族で住める賃貸物件を探し、2014年2月に引っ越しを実行。
庭のある家だったので、そこで鈴とノーズワークを始めたところ、恐怖心の緩和が見られ
外で食べ物を口にできるようになり、オビディエンスもよくなった。
鈴ちゃんの行動変化をの記録をとり、学会でも発表。ただし、本格的な研究手順ではないと注意を受け、それを学ぶためには大学院へ進む必要があることを感じる。

●千葉でもアニマルセラピー活動をはじめたいとJAHAに連絡
大阪時代、アニマルセラピー活動をやっていた風ちゃんと千葉でもやりたいと、施設を見学。
しかし、秋ごろから風ちゃんの足がスムーズに動かなくなり、活動を断念。
猫もアニマルセラピー活動をしていることを知り、それなら猫っぽい性格の鈴ちゃんでもできるかも・・と思い見学犬からスタート。


●夫が病気になり、出向先を退職。数カ月後、病状が緩和し、資格取得の勉強を始める。

●千葉市で動物介在教育をスタートさせるプロジェクトのメンバーになる
「千葉市で動物介在教育をスタートしたいので協力してほしい」と、アニマルセラピー活動で出会った獣医師でドッグトレーナーの方から相談を受け、第一回目の千葉市動物保護指導センターとの話し合いの場から同席し、環境省の動物愛護ブロジェェクトの記事なとも、手掛けていたため、その必要性について語り、市が実現に向けて動きだしました。その一年後、千葉市の小学校で犬を同伴しての、動物介在教育がスタート。鈴ちゃんも見学犬として参加する。

●風ちゃんの介護生活がはじまる
14歳を過ぎたころから、自力であるけなくなり、介護生活がはじまる。
毎日カートで散歩に連れ出し、庭に出て、足にトイレシーツを撒いて、膝の上で立たせて、排泄・排便。
自力で食事ができないため、シリンジで与え、水分もスポイトで。血便が続き、夜中に悲鳴という日々。
そんな状態で約8カ月生きてくれました。

●夫の受験勉強姿に感化され、私も大学院受験を決意
風ちゃんが亡くなり、鈴ちゃんは一人っ子生活。私も介護から解放され、時間の余裕ができたので大学院受験を決意。
受験に向けて、勉強する日々が続く。

●保護犬の風愛ちゃんを家族に迎える
夫の受験が終わり、ほっと一息…。その瞬間、風ちゃんがいない寂しさに襲われたみたいで、近所の風ちゃんに似た犬をなでながら涙する夫の姿に、もう一頭飼うことを初めて検討。その日見た里親募集サイトで、子犬の風愛ちゃんを見て一目ぼれ。譲渡会に出されるとのことでしたが、その前に会いに行き、譲渡を依頼する。
そして、子犬の風愛ちゃんが家族になりました。



●大学院に入学。行動分析学の教授のゼミで実践研究の方法を学ぶ。
愛犬をセラピー犬として育成し、動物介在活動の参加を目指す人に対する実証研究を行い、修士論文を執筆。修士を取得し、
学会などへの発表も続ける。

●鈴ちゃんと小学校へ出向く、動物介在教育も本格化。
風愛ちゃんも1歳になり、セラピー犬として老人ホームデビューを果たす。鈴は、老人ホームだけでなく、小学校でのブログラムにも積極的に参加。控えめな鈴は、犬に初めてふれる少し不安そうな子供たちを笑顔にする天才になりました。さらに読書介助犬としてのブログラムにも参加。

●風愛ちゃんのパテラが発覚
生後数か月で風愛ちゃんのパテラが発覚。2歳の時、左後膝を手術。

●コロナ禍は、セラビー犬のバンダナリレーの動画を制作したり、リモートでの動物介在教育もスタート。

●千葉市に依頼され、犬のしつけ・トレーニング動画の制作にも携わる。

●現在、犬に人の模倣を教える、Do as I doのメソッドにハマってます。
風ちゃんは、私のヘタなハンドリングでも優良家庭犬に合格できた天才犬でした。鈴ちゃんも賢さは、風ちゃんなみにあるのですが、恐怖があるとすぐに閉店してしまう難しさがある特別犬。まわりの人の緊張があると、それだけで行動がフリーズするタイプ。
でも、風愛ちゃんは、天才犬でも特別犬でもなく、めっちゃ普通犬だと感じています。
どちらかとうと風ちゃんや鈴ちゃんと比べたら、ちょっとアホかなー。
だけど、きちんとハンドリングすれば、できる子。できない時は、私のハンドリングが悪いだけなんです。
そんな風愛ちゃんは、優良家庭犬にも合格したし、Do as I doのメソッドも身についてきています。
ただし、膝が悪いのでスポーツドッグには、なれませんが
ちょっとヌケているところもかわいくて、癒し犬としてはサイコーです。


うーん、こんな感じかな。

最後まで、読んでくださって、ありがとうございます。







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