ながらスマホが減らない理由を海外の新聞記事で調べてみた(2017年春の交通安全運動シーズン)@欧日協会ドイツ語作文コンテスト最優秀賞受賞からその後
今年も春の全国交通安全運動(4月6日~15日)が行われました そういえばあちこちでテントが... その最中の4月10日夕方5時半 人通りの多い近所の交差点で たて続けに3台の「ながらスマホ」の自転車に遭遇し その最後の1台が信号も見ず左右確認もせずに交差点にサーッと飛び出し 軽トラックの目の前で一瞬ぐらつき 必死で態勢を建て直して走っていってしまいました...危なかった~ 今も忘れられません(*_*)
そこで今まで調べておいたデータで急きょ小さなチラシ(この記事の内容)を作り 近隣の交通安全運動のテント5箇所に配ったところ 快く受け取っていただいた上 むこうからも警視庁発行の安全運転のチラシをどっさりいただきました~(笑) ←私 町会の役員もなにもやってないんですが~(;'∀')
私は仕事で自転車によく乗りますが 最近は「ながらスマホ」「歩きスマホ」が格段に増え 以前よりもはるかに神経をすり減らすようになってしまいました...
さて 欧日協会主催の2016年夏のドイツ語作文コンテストB2部門「スマホのゾンビの処方箋求む」で最優秀賞を受賞してから このテーマについてより深めるべく ドイツ・オーストリア・イタリアの20点近くの新聞記事等を読み 地道に調べ続けてきました
学んだことを社会に還す そのことを常に考え続けています
学んで終わり ではないのです 少なくとも私にとっては...
ドイツ人の審査員の先生方が ドイツやオーストリアでは ながらスマホの事故死者数が 飲酒運転事故死者数を とうとう抜いてしまったんだよ... そしてとうとうBodenampelnといって 地面に信号を取りつけたんだよ... 日本ではどうですか? どんな対策があると思いますか?と 作文コンテストのテーマで真摯に問うてくださった
その心をしっかりと受け止め 日本がそのような事態になる前に少しでも食い止めたい そう思って できることを個人レベルですがやり続けてきました
以前のように 安全に 駅や道を歩けるようにしたいと願い この記事を書きました:
* * *
ながらスマホが減らない理由を海外の新聞記事で調べてみた
オーストリアではながらスマホの死亡事故が飲酒運転を抜き、ドイツでは一部道路に交通信号を埋め込んだ*。
* 出典: Österreichischer Rundfunkの記事 Pro SMS Dutzende Meter im „Blindflug“(SMSによって 何十メートルもの"ブラインド走行") (ORF/08.06.2016)は こちら
* 2016年ドイツ語作文コンテストの課題にあった新聞記事です
最も危険なのは運転中の送信で事故の危険は20倍以上。
1割が ながら運転による事故との調査。
* 出典 "Ablenkung häufigste Unfallursache Die Sekunden vor dem Autounfall" (注意散漫がより多い事故原因 交通事故の前の数秒間) (Tagesspiegel/24.02.2016)
は こちら
3割が運転中に時折「読む」2割が「書く」と独保険会社の調査。
ながらスマホ事故はブレーキをかけず重大化の傾向。
* 出典:
Unfälle wegen Handy - Polizei machtlos (携帯電話による事故 - 警察は打つ手なし)
(交通事故の10%はドライバーが気をそらしたため起きているとの調査)は こちら(TZ/24.07.2015)
「電話やメール着信でもって、気分が高揚するドーパミン*による高揚感が得られるため(euphorisierenden Dopamin-Kick)、携帯等を渇望する」(ピュリッツァー賞受賞者Matt Richtel著"A Deadly Wandering”で引用された米国神経科医の言葉) *ドーパミンは依存症も引き起こす神経伝達物質
出典: "Simsen, bis es kracht”(衝突するまでメッセージを送る)の記事(Zeit Online/2015.2.13)は こちら
ウェールズやオーストリアではシビアな事故映像を見せながらの学校安全講習が、スイスでは保険会社による予防対策が、ドイツでは自動安全運転システム開発が、そしてなんと アイダホ州レックスブルクでは 横断歩道や交差点での携帯・スマホ使用で罰金(100$)がと、世界ではこれだけの動きがある *
* アイダホ州レックスブルク(Rexburg)の罰金制度の記事 "Handy als Sicherheitsrisiko Bußgeld für SMS-tippende Fußgänger? (安全へのリスクとしての携帯電話 SMSを打つ歩行者に罰金?)" (HAZ/Hannoversche Allgemeine Zeitung/2017.3.20)
は こちら
(おそらく世界初?)
一方 日本では携帯・スマホ使用の自転車事故は2011年からの5年間で815件、うち死亡事故4件(警視庁による)
地図アプリなどを見ながらの自転車の運転は「凝視」(2秒程度)は危険とみなされ道路交通法違反(2015年6月に改正)となります。(5万円以下の罰金)
*カーナビの「チラ見」は許容範囲内だが、スマホは小さいため「凝視」となりがちなため
* * *
・「改正道路交通法」が2015年6月1日から施行。「危険な行為」は飲酒運転や信号無視など14項目。
うち自転車の悪質運転危険行為: 信号無視 一時停止違反 安全運転義務違反(携帯電話使用の運転、手放し運転、スピードの出しすぎ、夜間の無灯火運転等) 通行禁止違反 歩行者用道路での徐行違反 通行区分違反 路側帯の歩行者妨害 歩道での歩行者妨害等14項目。
イヤホン等「交通に関する音や声が聞こえない状態」「傘差し運転」「携帯電話を手で持ち、通話したり画面を注視する」なども、各都道府県の道路交通規則で禁じられています。
詳しくは こちら
* 2017年3月12日に さらに高齢者運転をメインとした改正道路交通法が施行されました
この記事の出典は 約20点の海外(ドイツ、オーストリア、イタリア等)の新聞記事です たくさんあるため 順次詳しくご紹介させていただきますね!!
「第3回ドイツ語作文コンテストB2レベルで 2年越しで最優秀賞を受賞しました!!テーマは「スマホゾンビの処方箋求む」(2016年7月29日発表)@欧日協会ドイツ語ゼミナール」は こちら
「ドイツ語作文コンテスト「スマホゾンビの処方箋求む(Rezepte gegen „Smombies“ gesucht)」(2016年7月初旬)が書き上がるまで@欧日協会第3回ドイツ語作文コンテスト」は こちら
* 写真: この記事を書くために読み続けたドイツ語の新聞記事の数々 写真がスゴイ...
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