日本農業新聞 e農ネット[むらの資源 芽吹く価値 3]に「虫食で地域興し 岐阜県恵那市 (2014/5/3)」という記事が出ていた。
内容は以下の通り
蜂の子。
日本独特の昆虫食文化であり、巣を求め野山に分け入ることは農村に暮らす人々のささやかな楽しみでもある。
それを地域興しの核に据えたのが、岐阜県旧串原村(現在の恵那市串原)だ。
巣の重さを競う珍しいイベントは、今や全国区。
巣の採取方法など流儀は各地で違えど「蜂に魅せられる思いは同じ」。
そんな共感が愛好家らを引き寄せ、地域内外に大きな交流の輪を広げている。
・物珍しさ、次第に夢中 ファン集う催しで交流
豊かな自然に恵まれ、林業で栄えた串原では、秋になると山に入りヘボ(クロスズメバチ)の巣を取り、幼虫やさなぎを貴重な栄養源として食べてきた歴史がある。
幼虫は生で食べるとクリーミーで、つくだ煮にすると香ばしい。
その味を忘れられない人たちが、串原には大勢いる。
輸入木材の増加とともに、地域が年を追って衰えていく中、「地域を何とか元気にしたい」との思いは、住民の多くが抱えていた。
それには、串原らしく、みんなが夢中になれる「何か」が必要だ。
行き着いた答えは、誰にも身近なヘボだった。
30~60代の住民20人が、1993年に愛好会を設立し、「全国ヘボの巣コンテスト」を始めた。
コンテストは、自宅で飼育した巣を飼育箱のまま出品。
専用ビニールハウスでいぶして巣を取り出し、重さを量って順位を付ける。
3位までを表彰し、来場者に即売する。
長野県や愛知県など近隣からも愛好家が訪れるようになり、ヘボ五平餅やヘボ飯なども販売され、毎回盛り上がりをみせる。
物珍しさと「ヘボを食べたい」という住民やファンの熱意で、最盛期の2003年には、1013人が暮らす串原に1500人が訪れ、巣だけで240万円を売り上げた。
「活気を失いかけた地域が虫で大きく輝いた」――愛好会の事務局を務める平林春美さん(63)は振り返る。
今でも毎年1000人以上を集め、コンテストは地域の人の生きがいとなっている。
恵那市役所串原振興事務所の大島秀治主査は「市街地から車で 1時間もかかるのに毎年たくさんの人が訪れる」と、ヘボの“求心力”に驚く。
コンテストの責任者を務める三宅大輔さん(36)は「会場をヘボが飛び回る光景は、他では見られない」と語り、ありきたりなイベントにはない雰囲気が、人を集める要素になっていると分析する。
今年はヘボだけでなく、地元で捕獲したイノシシの加工販売もするつもりだ。
串原ならではの特徴を色濃く出した企画に、30人の実行委員が知恵を絞る。
同県東白川村でも、98年から独自のヘボの巣コンテストを始めた。
東白川タカブ(ヘボ)研究会の代表を務める今井久喜さん(65)は「ヘボにはさまざまな経済効果がある」と感じている。
巣を1キロ8000~1万円で販売する他、参加者が飲み物を1本買うだけでも村経済にプラスになる。
「ヘボは面白い」。
同村で巣を育てている人はみな口をそろえる。
その思いこそ、地域づくりの原動力だ。
というもの。
まさかと思う発想だけど、シッカリと計画して実行すると、形になるものだという事の証明だろうな。
しかし・・・
自分は虫が苦手なので・・・