先週の土曜日に遊びに来てくれた、K美さんが、
「だいぶ前にね、NHKの番組で脳科学者が脳溢血の治るまで、をやっていたの。すごかったわ」
と話してくれた。
私も何年か前にNHKの「復活した“脳の力”~テイラー博士からのメッセージ~」を見て、
感銘をうけたけど、同じ番組が再放送されたのかなぁ。
「うん、見たと思うわ」って答えたら、
「すごいよねぇ~、そうなの~、見たのぉ!
本が出てるんだって、買ってこようかと思ったのよ、知ってる??読んだ?」って……
私が、図書館で借りて読んだよ、って言うと
「フゥーン、そうなのぉー」と、ひとしきり、その話になる。
ジル・ボルティ・テイラー博士が37歳で脳卒中で倒れて、8年間の再生までの体験……
脳科学者ということもあり、
発症してから脳が壊れていく過程、言葉が失われていく過程が分かり易く語られていて、
脳溢血になった人や、その家族の人達が
「どうして??」「何故???」と疑問に思った事が解明されていく。
文中に
『脳卒中はわたしたちの社会で、最も人を無力にする病です』と、
あったけど、本当にその通りだと思った。
テイラー博士の“奇跡の脳”という本は、
1996年の12月発症してから8年間の、元脳外科という専門知識を駆使した観察描写だ。
リハビリを続けて、算数ができるようになったのは、5-6年後の事だという。
一般的に脳外科医は、リハビリは6ヶ月が限度だと言うが、
テイラー博士は努力し続ければ、間違いなく成果が得られるという事を執筆した。
右脳より、左脳のほうで四倍以上の確率で脳卒中が起きており、
言語障害の原因になっているそうだ。
テイラー博士が脳卒中で障害を受けた所は
「左脳の言語野」で、後遺症は「失語症」が主だったらしい。
運動野には障害が少なかったようで、それは本当に良かったと思った。
脳卒中を経験するまで、左脳偏重の生活をしていたが、
一時的に左脳の機能を失った時、右脳の存在を意識したそうだ。
言語を介さない事で、右脳による幸せ、心の落ち着きを感じた、とも言っている。
インタビューでも、
「自分と外界との境界線がなくなり、宇宙とひとつになるような感覚が得られる」と
何度か言っているし、右脳の感覚を研ぎ澄ませれば、平和で穏やかな気持ちになる、
そうすれば、戦争も防げるのではないか、という事だ。
脳機能が回復し、身体が動き言葉を使えるようになる………左脳の働きが復活してきている。
左半球の機能回復は社会復帰する為にも必要……
だけど、右脳の働きで得られた、心の安らぎは手放したくない……どうすれば、いいのか??
自分の五感に敏感であること………
味覚・視覚・聴覚・嗅覚・触覚をフル活用して、常に感じ取れるようにすること!!
左脳の働きが強くなってストレスを感じている時は、
身体が緊張して呼吸が浅くなったり、胃腸の働きが鈍ったりする。
左脳の機能にストップをかける為にも、
自分の好きなものや、好きなことに考えを切り替える。
ヨガや瞑想も役に立つ・・・・・・と、ある。
私が、一番興味があったのも、この部分
左脳の働きが強くなってストレスを感じている時・・・・・
本書の前半では、脳科学者らしく脳卒中の発症からの事が細かく書かれているが、
後半は
右脳マインドの存在に気づき、人類全体の平和と幸せを願う世界観に目覚めた、とある。
この、テイラー博士の“奇跡の脳”が、
多くの人々に希望と勇気を与えているのは、素晴らしい事だと思う!
そして、人それぞれで、後遺症は千差万別!
切れたところが、数ミリ違っても、後遺症は全然違うよ、って言った
大塚病院の脳神経外科、A先生の言葉を思い出した・・・・・・
だから、人と比べて、一喜一憂するのは、止めよう・・・
頭では分かっているんだけどなぁー・・・・・
K美さんは、
「脳って面白いね、今“脳に悪い7つの習慣”っていうの読んでるの、
これも中々面白いわよ」って・・・・・・
彼女も私も、“脳”の不思議で、まだ解明されていない事に興味津津!