ぬえの能楽通信blog

能楽師ぬえが能の情報を発信するブログです。開設16周年を迎えさせて頂きました!今後ともよろしくお願い申し上げます~

第11次支援活動<埼玉県加須市>(その2)

2013-01-18 21:33:21 | 能楽の心と癒しプロジェクト
ちょっと混乱しながら。。
こちらは昨年12月1日に福島県双葉町の住民さんが避難しておられる埼玉県加須市・旧騎西高校のご報告です。その後正月13日には同じく騎西高校避難所での活動があり、また1月15日~17日にかけては気仙沼と石巻で活動する予定でしたがこれは悪天候で断念。プロジェクト初の公園中止の屈辱でした。
次々と催しがあるのでご報告が追いつかない~

ええと、遅ればせながら、こちらは昨年12月1日、はじめて加須市・旧騎西高校で行われた炊き出し支援のご報告です。

昼食の時間になって、住民さんが次々と学生ホールに集まって来られました。Tさんは調理を進めて、盛りつけは ぬえもちょこっとお手伝いさせて頂きましたが、やがて装束を着けて上演準備に取りかかります。



楽屋になるスペースはないので、ベニヤ板で作られた大きな掲示板2枚をパーテーション代わりに目隠しのように置いて、その蔭で着替えです。もとより横から見れば丸見え。正面からだって、パーテーションの隙間から中が丸見え。要するに丸見えなんですね。(^◇^;)

この日はイベントは ぬえらプロジェクトの能だけだったようです。この日の出し物は能『菊慈童』でしたが、まあ住民さんの多いこと。そしてボランティアさんも大勢なので、学生ホールの中はごった返している有様でした。

終演後、恒例の装束の着付け体験などは場所の関係で行わないつもりだったので、すぐに着替えましたが、ほどなく外国人のボランティアさんがカメラを片手に楽屋裏を覗いて「もう着替えちゃったのですか。。?」と残念そうな表情でした。

それでは、っていうんでこの女の子に急遽 装束を着付けてあげたのですが、なんだかとっても盛り上がりました。外国人にとっては能装束だって珍しいのに、それを着る機会となると皆無でしょう。ほかのボランティアさんも一緒になって盛り上がって。。彼女、突然カレとおぼしき男性と装束を着たままキス!



あとで伺えばこの男性は彼女のご主人さんなんですって。それにしてもこういう画像はちょっと見ることがないでしょうね~~~

装束の着付け体験は、本来 仮設住宅などで住民さんに対して行っているものなのですが、この日はボランティアさんのあまりの多さに、着付け体験では住民さんまでたどり着けませんでした。(^_^;)
でもまあ、外国人ボランティアさんが喜んでくれたから いいか。

こうして炊き出しプロジェクトは盛会に終了し、ボランティアさんたちも自分たちで作った炊き出しの料理を味わいました。

ぬえとTさんはこれにて会場を後にしたのですが、このあとボランティアさんたちが集まって記念の集合写真を撮ったみたい。あら~残念~。





炊き出しプロジェクトのみなさんは大変お疲れさまでした~。呼び掛けをしてくださった方々に拍手~!