小田原周辺のマイナースポットや些細な出来事を少しずつ
小田原の端々



週末の朝は城址公園に散策に出かけることが多い。春には梅や桜、この時季は紫陽花や菖蒲、夏には蓮と季節の花を眺めるのも散策の楽しみとなっている。二の丸広場に1本だけ植わっている泰山木もこの梅雨の季節に花を咲かせる。学橋を渡り二の丸広場へ。長らく城内小学校だった場所も10数年前に校舎が取り壊され二の丸広場となった。城内小学校の名残の校門の塀は当時のまま残されている。その二の丸広場の真ん中に樹木が6本ほど植わっている。もともと城内小学校の校舎に沿って植えられていた樹木で校舎が取り壊された後も残された。その樹木の中に泰山木がある。二の丸広場の泰山木は毎年5月下旬より白い花が咲く。木の下からも分かるほど花の香りが強い。葉は光沢があり造花のよう。この泰山木はアメリカ原産の常緑樹で、日本には明治期に導入され公園樹などに利用されてきた。強い香りのする泰山木の花だが、地面に落ちた花弁はほとんど匂いがしない。頭上の高い枝先に花を咲かせるので、直接匂いを嗅げないので残念なところ。この泰山木がいつ頃植栽されたのか定かではないが、昭和4年に城内小学校がこの場所に移転した際の落成記念に何本かの樹木が植えられたとのこと。昭和20年代の学校行事を写した写真には泰山木らしき樹木も確認できるので、恐らく戦前に植えられたようだ。

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